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'''反射星雲'''(はんしゃせいうん、reflection nebula)とは、[[暗黒星雲|星間分子雲]]が近くの[[恒星]]の光を[[反射]]することで我々の目に見えている[[天体]]である。反射星雲を照らしている恒星は、[[輝線星雲]]の場合のように星雲のガスを[[電離]]するほどには温度が高くないが、ガスに含まれる[[宇宙塵|塵]]を[[散乱]]光で照らし出すのには十分な明るさを持っている。したがって、反射星雲の[[スペクトル]]は星雲を照らしている星のスペクトルとほぼ同じである。分子雲を構成する塵粒子のうち、このような光の散乱に寄与しているのは主に[[炭素]]([[ダイヤモンド]])や[[鉄]]、[[ニッケル]]などである。鉄やニッケルはしばしば銀河[[磁場]]によって粒子が同じ方向に整列しているため、反射星雲の散乱光はわずかに[[偏光]]していることがある。輝線星雲と反射星雲のこのような性質の違いは[[1922年]]に[[エドウィン・ハッブル]]によって発見された。 光の散乱は赤い光よりも青い光の方により強く効くため、反射星雲は通常青く見える。これは空が青く、夕焼けが赤く見えるのと同じ物理過程である。 反射星雲と輝線星雲はしばしば一緒に存在し、両者をまとめて[[散光星雲]]と呼ぶ場合もある。このように両者が共存している例は[[オリオン大星雲]](M42)である。 現在約500個の反射星雲が知られている。この中で最も代表的で美しいものは[[おうし座]]の[[プレアデス星団]](M45)の周囲を取り巻く反射星雲である。[[いて座]]の[[三裂星雲]](M20)の中にも青い反射星雲を見ることができる。また、[[さそり座]]の[[アンタレス]]はM1型という非常に赤い[[スペクトル分類|スペクトル型]]の星だが、このアンタレスの周囲には大きな赤い反射星雲が見られる。 反射星雲はまた、[[星形成]]の現場でもあることが多い。 {{DEFAULTSORT:はんしゃせいうん}} [[Category:散光星雲]] [[Category:天文学に関する記事]]
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