刑事ナッシュ・ブリッジス

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刑事ナッシュ・ブリッジス』(Nash Bridges)は、アメリカ1996年から2001年まで、全米CBSネットワークで放映された大ヒット・ロングランのポリス・アクション・ドラマ。日本でも1997年からテレビ東京系列やCS放送のAXNその他で放送され、2011年2月7日からテレビ東京系列の『グッドチャンネル』において月・火曜12時35分 - 13時30分に第2シーズンが放送される。全6シーズン122話。また、処刑調書のタイトルで吹き替えが異なるビデオがリリースされている。 2010年10月には日本語吹替版を含むDVDが発売された。 全6シーズンのレンタルが開始されるかは未定であるが、2013年8月末現在で10月2日に第2シーズンまでのDVDレンタルが開始される予定。

概要

舞台はサンフランシスコ市警察(SFPD)本部特別捜査班(SIU―Special Investigative Unit)。主人公ナッシュ・ブリッジス刑事を演じるのはドン・ジョンソン。本作では制作総指揮も務めている。

当初はドン・ジョンソンの単独主役としてスタートした本作だが、レギュラー俳優を入れ替えて行くうちに、ドン・ジョンソンとチーチ・マリンのコンビに落ち着いていく。チーチ・マリン演じるジョー・ドミンゲスと共に事件解決に取り組む様子を、時にシリアスに、時にコミカルに描く、痛快ポリス・アクション・ドラマ。

アクション要素に加え、ナッシュとジョーの2人によるドタバタ劇などコメディ要素も強い。反面、認知症が進むナッシュの父や、長年行方不明のナッシュの兄、またS.I.U.メンバーの殉職などシリアスな一面もある。

出演者

主要人物

ここで紹介する全員は、シーズン1から全てのシーズンに登場している。ただし、エバン・コルテスだけはシーズン5の最終話で殉職してしまうため、最終シーズンである第6シーズンには登場していない。

ナッシュ・ブリッジス(Nash Bridges):ドン・ジョンソンDon Johnson) (野沢那智/ビデオ版 - 小川真司
サンフランシスコ市警(S.F.P.D)の刑事 (第4シーズン第59話「悪徳警官の陰謀」より警部に昇格)で市警本部S.I.U.(特捜班)班員。のち、第2シーズン第16話「伝説の殺人鬼」までいた日系、A.J.シマムラ班長の異動により新班長。最初の相棒は、現エンバーカデロ署の署長フランク・ジラルド。その後で今の相棒であるジョーと出会った。
1955年12月7日生まれ、第1シーズン時点で41歳。バッジナンバーは22。建築に興味があったが、敬愛する兄ロバートが街を出てからは彼の人生をなぞるようにポリスアカデミーへと入学(ナッシュは自分の人生を「兄の身代わりとして生きてきた」と語っている)。兄から譲られた愛車クーダには様々な規則が決められているが、「車内で物を食べない」というのだけはロバートが決めたものである。
潜入捜査の時は、「テディ・マローン」という偽名を使う。頭脳明晰で記憶力に優れ、難事件でも素早く解決していく。ポリスアカデミーを卒業してからずっと刑事をやってきた現場肌。仲間からの人望も厚い。非常に女性にモテるが、2度の離婚歴がある。
登場する家族は父のニック、最初の妻のリサと、リサとの間に産まれた娘のキャシディ、二人目の妻だったケリー、検事をしている妹のステイシー、ベトナム戦争中に行方不明(M.I.A.)になった兄のロバートも登場する。また、一話限りの登場だがロバートの息子ディランはドン・ジョンソンの実子が演じている。
手品が得意で、犯人が気付かないうちに手錠をかけてしまう業を持つ。その他、特技としては「写真記憶術」や「Tang Soo Do」(唐手道/韓国テコンドーの分派)においては黒帯の腕前である、など文武両道に優れた男性。
第4シーズン第60話にて海上缶詰工場からクラブとなった建物をSIUの本部とし、ナッシュには2階の奥の机が当てがわれたが、自分から1階のデスクに陣取ってしまう。本人は皆を見張るのに都合がいいからだと言っているが、ジョーからは「さびしんぼ」と笑われた。
捜査のしかたは極めて破天荒。自分が黒だと睨んだ容疑者に対して強行的な捜査を行う。容疑者の経営する店の壁に、殺人に用いた凶器があると睨んだ時は、ジョーと共にハンマーを使って手当たり次第壁を打ち壊していった。また、司法取引も頻繁に行ったり、犯人の一味を上手く騙して自白させたりなどしている。結果的に事件は解決に向かうが、そのやり方は他の部署の人間からは好かれておらず、後述のアーバンスキーやバンクスは次期署長候補と名高いナッシュを蹴落とそうとしている。
警察官としてのルールを破ってばかりいる彼だが、自分に課したルールだけは守っており「捕まるのが嫌な女は追わない」という決まりを昔に定めている。その証拠に妻であったリサとケリーから離婚を言い渡された時も、ケイトリンがS.I.Uから去ってしまう時も、ナッシュは引きとめようとはせず見送っていた。
学生時代から今まで多数の女性と友達以上恋人未満の関係を築き、潜入捜査の際に美女から迫られることが多く、最初の妻リサとの離婚のきっかけになった。
ブリッジス家の人間は、恋愛に関して悲劇的な運命を背負う宿命にある。ナッシュは最初の妻リサ、後妻のケリーと離婚。これによってナッシュの思想には「結婚しない方が幸せな家庭を築けるんじゃないか」というのが刻まれた(本編でもこのことを口にしている)。その後、自分に好意を寄せていたミシェルは、クリンズマンの手にかかって絞殺。死の直前に彼女が贈った花束がナッシュへと届き、彼はミシェルの気持ちを知った。その後、半ば敵対していたケイトリンと恋仲となったが、エバンの死を引き金に彼女は退職し、妹の元へと去ってしまう。
その後、第6シーズンにてかつての恋人タマラ・ヴァンザントから幾度となく迫られるが、凶悪な犯罪者である彼女に対してナッシュは頑なに首を縦に振ろうとしなかった。熱烈な誘いの後に、彼女から「さようなら」を言い渡され、以後、タマラは登場しなくなる。
第6シーズンでは最終話間近で部下であるレイチェルと恋仲となる。だが、彼女はナッシュを陥れるためにM.C.Dにより送り込まれた刺客であった。しかし、ナッシュに恋したレイチェルには彼を陥れることができず、黒幕であるアーバンスキーを裏切ってしまう。結果、レイチェルは汚職にかかわったとされて逮捕されてしまい、ナッシュと別れることとなってしまった。娘のキャシディも、そして父親であるニックも、ブリッジスの血を引く者は恋愛ごとで幸せにはなれない宿命にある。
第6シーズン第110話「墓の中」ではケリーの不倫相手であった同話の黒幕の罠(テーブルに銃が仕込まれていた)を見抜き冷静に射殺。
第6シーズン第118話「兄の面影」では風邪にかかりながらも病気とは認めず、無理をしたため悪夢を見ることになってしまう。キャシディが殺された悪夢、兄が街を出る前日のビリヤードでの悪夢、そして親友であるジョーに逮捕される悪夢。兄にそっくりの少年の捜査にも参加できず(最終的に復帰するが)、そして兄の死を知るなど悲劇的な出来事に遭う。
最終話間近ではレイチェルと恋人同士になるが、彼女の正体がアーバンスキー警部補に送り込まれた刺客だと発覚。SIUの事件ファイル持ち出し、アーバンスキーに渡していた。アーバンスキーはそのファイルを改ざんし、ナッシュを更迭しようとしていたのだ。彼女が本当に自分を愛しているのか、それとも自分を罠に掛けるために近付いてきたのかナッシュは混迷してしまう。しかし、レイチェルは捨て身の戦法でアーバンスキーの執務室からデータを盗み、メールでナッシュに送る。直後、感づいたアーバンスキーによってレイチェルは逮捕されてしまう。ナッシュは手錠をかけられたレイチェルと面会し、お礼の言葉と共に「こんな結末は思ってもみなかったよ」と別れを惜しみ、彼女と手を重ね合わせた。
そしてレイチェルに全ての罪をかぶせた卑劣漢アーバンスキーの元へ赴き、彼の不正を示す証拠をたたきつけた。アーバンスキーはFBIによって逮捕されたが、ナッシュは、その様を見る価値もないという風に見届けず立ち去っていった。
最後にパリへと旅立つキャシディを父ニックと共に見送り、ナッシュ・ブリッジスは二度の別れを受け入れて警部としての職務に戻るのであった。
使用武器はコルトガバメントタイプ(スライドはコルト製。フレームはスプリングフィールド製。コンペンセイターなどのカスタムパーツを装備。このドラマのためにデザインされたオリジナルカスタム。設定上は.38スーパー弾仕様だが実際は9mmブランク弾を使用して作動させていた)。ホリゾンタルタイプのショルダーホルスターを使用。
“ジョー”ジョセフ・ドミンゲス(Joseph "Joe" Dominguez):チーチ・マリンCheech Marin) (声:青野武/ビデオ版 - 広瀬正志
ナッシュのパートナーでヒスパニック。ナッシュとは20年来の仲で息もぴったり。第6シーズン第119話「逆恨み」にて警部補となるが、その前からもナッシュがいない時にハーベイたちに指示を出しているシーンが結構ある。
警察官一家に生まれ、ナッシュと出会う前は周りの重圧に耐えられず自暴自棄になっていたことがあった。自分独りが家族とは違うという反発から荒れており、飲酒運転で事故を起こして警察官をクビになりそうになった時に、相棒になったばかりのナッシュから必死に庇われ、親友となる。
ナッシュの娘であるキャシディとも仲が良く、彼女が将来警察官になる事を見抜いていた。曰く「キャシディにとって親父はヒーローなんだよ。だから同じ道を歩むのは当然」。
S.F.P.D.を一度退職して探偵をしていたこともあったが、第3話「麻薬組織を追え!」にて年金受給の規定日数が足りないことが分かり、再びナッシュの相棒として刑事に復帰[1]する。(そのため、番組開始当初はゲスト扱いで、オープニングにはクレジットされていない。)。第1シーズン第6話の「消えた50万ドル」ではおとり捜査中に行方不明になったハーベイに対し50万ドルを持ち逃げしたのではといった疑いを持ったことがある。結局ハーベイは真犯人に拉致されていた。話の最後にハーベイと抱擁するボニーをみたジョーはナッシュから「あんな二人を疑ってたんだぞ」軽くたしなめられている。
56話「疑惑の保証人」にて、自ら開業して「ブリッジス&ドミンゲス」(最初はドミンゲス&ブリッジスだったが、アルファベット順ということですぐに変更された)という私立探偵を始める(ナッシュも勝手に探偵の一員にされてしまう)。探偵以外にも「儲かる」と分かれば投資などにすぐに手を出すクセがある。しかも大抵は墓穴を掘って計画は頓挫する[2]。偽名には「フランシスコ・チューイ」「ロバート・ED」など、さまざまな名を使う。
陽気な性格を活かし場の雰囲気を和ませるのが上手い。よく冗談を言って周囲を笑わす。ナッシュとは違って武術には秀でていないため、道具を使ったり不意打ちで戦う描写が多い。また、本格的な肉弾戦になると戦いなれているナッシュに押し付けてしまうこともある(ナッシュもジョーの実力がわかっているため、文句を言わず引き受ける)。
スウェーデン人の猛妻インガーと(そのため日常会話程度のスウェーデン語が出来る)、息子のJJ、娘のルシアがいる。父親のフランクはニューメキシコで保安官をしている。第5シーズン第91話「殺し屋刑事」からインガーの母で気難しいウーラと同居することになるが、第6シーズン第110話「墓の中」ではウーラがマリファナに手を付け、その上ウーラが証拠隠滅にマリファナを入れたシチューをジョーとインガーが食べてしまい、3人ともラリってしまう。その後ナッシュがジョーの自宅を訪ねたが、3人がラリっている事に気づいたナッシュはその原因であるマリファナ入りシチューを食べなかった。ちなみに、ナッシュに連れ出された際ジョーはまだラリっていたが、次の日には普通に喋っていた。
第5シーズン第92話「絶望の果て」では精神を病み自殺しようとしたエバンを救った。自分の境遇を話し、前述のとおりナッシュに救われたことをエバンに教えて彼を立ち上がらせるきっかけを与えている。
第6シーズン第101話「究極の選択」では警察官になったキャシディと一緒に爆弾魔に誘拐されてしまう。ナッシュはどちらを優先して助けるか選択肢を突きつけられたが、ジョーを信頼してキャシディを助けるほうを選んでいる(無論、ジョーもナッシュに文句を言ったりはしなかった)。
第114話では税務署の監察が入ってしまう。監察官のチェッドから1800ドルの支払いを要求されてしまう。
ペペと税務署の監察官チェッド(ゲイ)は、以前は恋仲にあったが、今では痴話喧嘩する間柄になってしまっている。ジョーもそれに巻き込まれてしまい、税務署に三万ドル支払わないと財産差押えという状況になってしまう。
ナッシュの助言で解決への道を見出したジョーは、ふたりを相手に説教。ジョーは自分がゲイではなく既婚者だと明かし、「自分よりも相手のことを考えあっていかないと関係はうまくいかない」と叱咤した。
ジョーをきっかけにペペとチェッドは和解。ふたりを再び恋仲に至らせた。結局、税務署に3万ドルではなく3600ドルを支払うということで決着がついた。
109話「殺人メッセージ」にて、車強盗のふたり組みにインガーの自家用車となるはずだったボルボを盗まれてしまう。奇しくもふたりを見つけたジョーは、路上にて銃撃戦を開始。
ボルボのタンクからガソリンが漏れていることに気づき、銃撃で引火させ、ボルボを爆破。闘争を開始するふたりだったが、そこへジョーが呼んでおいた応援が駆けつけた。前後挟み撃ちにされたふたりはジョーに銃を向けられて降参。車はお釈迦になったが、インガーは車よりもジョーが大切だと抱擁を交わしてくれた。
第6シーズン第119話「逆恨み」では前述の通り警部補に昇進し、今までナッシュがやっていた雑務を無視したせいでS.I.Uの船体が右舷側に大きく傾く事故を起こしてしまう。配管工の発注書にサインしなかったため、下水用ポンプの故障がハックするのが遅れてしまい、浸水してしまったことが原因。この時、ノレル巡査がダイバー姿に着替えて調査に向かったのが印象的。
最終話ではアーバンスキーの策略に追い詰められたナッシュに対し、「お前が警官をやめるなら俺も辞めてやるからな」と言い、友情を示すと同時にナッシュを励ました。
使用武器はスターム・ルガーP85。第5シーズンはSIG P226。第6シーズンよりS&W SW99(=ワルサーP99)に変更。クロスドロウのヒップホルスターを使用。
ハーベイ・リーク(Harvey Leek):ジェフ・ペリーJeff Perry) (声:牛山茂/ビデオ版 - 荒川太郎
A.J.シマムラの部下であり、ナッシュの同僚でもある。
1958年生まれ。第1シーズン時点で38歳。既婚者であり、ボニーという女房がいる。本人曰く「もうプレイボーイじゃないよ」とのことだが、今でも女優に一目惚れをしたり、夢に出てきたりする。
メカに強くナッシュから頼られることもしばしば。特にコンピューター犯罪などではその力を大いに発揮。また化学の知識もあり特に爆発物に詳しい。
ベレー帽、ジャケットの上から着るベストがトレードマーク。またグレイトフル・デッドの大ファン(彼曰く「(ライブに)200回は行った」)で、デッドの亡くなったメンバーであるジェリー・ガルシアを追悼する腕章をいつも左腕につけている。第6シーズン第121話『ナッシュ更迭計画』ではデッドのライブ中のクラブハウスで事件が発生し、その場に居合わせていたハーベイがナッシュと共にフィル・レッシュに事情聴取している。演じるペリー本人も熱狂的なグレイトフル・デッドのファンとして有名。
ひょうきんな性格で、ナッシュとは対等の立場でよく冗談を言っている。因みにナッシュが父親の裁判所問題で不在の時は、代わりに捜査の指揮を執ったこともあった。また、第3シーズン第38話「麻薬戦争」では、海外旅行中で不在のジョーに替わって、ハーベイがナッシュの相棒的役割を担い、走行中のクーダの助手席から身を乗り出し対向して来るバイクの運転手を射殺するという、見事な射撃を披露している。また、人質を取った犯人に対し、人質に当たらないように犯人だけを撃つという技量を見せた。
シーズン5では精神状態が悪化したエバンを見ていられなくなり、ついに見放してしまう。しかし、ジョーに支えられて復帰を目指すエバンを次第に応援するようになり、和解した。その後、ギャングの親玉であるスローンにエバンが誘拐されてしまい、「スローンの犯行現場を見た目撃者とエバンの交換」を要求されたが、ハーベイはきっぱりと断った(ナッシュからは「つらい決断だったと思うがよくやった」と行動力を賞賛されている)。スローンの部下達から釈放を条件に彼のいそうな場所を聞き出し、SIU総出でエバンの救出へ向かい、警察官に囲まれたスローンは観念し、人質に取ったエバンを解放。逮捕された。
登場する家族は元妻のボニー、フィアンセのアンナ、アンナとの間に産まれた息子のジェリー。そして隣人が飼っていた迷惑犬のキング。しかし、いずれもハーベイの下を去ってしまったりして登場しなくなってしまう。何度か恋愛関係の兆しを見せる出会いはあったが、人妻だったり、容疑者だったりと破局してしまっている。
第5シーズン第97話「女囚脱獄」で愛車のランチェロを失う。続く第5シーズン第98話「大富豪の秘密」で次の車はどうするのかとエバンに聞かれた際には「これからはハイブリッド電気だろう」と言っている。事実、この回でケイトリンの電気自動車を買っている。だが第6シーズンではガソリン車であるPTクルーザーに乗り換えていた。
第6シーズンはアントワンと組む。事件の報告を怠ったために、ナッシュから厳しく注意を受けるという珍しい場面があるが、暗い物語にも良く付いて行きナッシュとジョーを支えた。
119話では同じくデッドファンのジョイ・ラーソンと知り合うが、彼女には軍事工場爆破事件の首謀者であるスーザン・メーダーであるという疑惑がかけられた。ハーベイは調査を続け、内心では彼女の無実を祈っていたが真実に至るまでの決定的な証拠が見付からないため焦っていた。そのためナッシュへの報告を怠ってしまい、前述の通り叱咤されてしまった(ナッシュは推測でもいいから話してくれと言っていた)。
その後、ハーベイは爆破の首謀者が逃走に使った車内に付着していた血液に目をつけた。ジョイに血液検査を要求し、ついに自白させたのだった。その時彼は、好意を向けていた女性が逮捕され、息子と引き離されるのをいたたまれない様子で見送っていた。その後、SIU本部でナッシュから励まされることと成り立ち直る。
使用武器はグロック17。初期はナッシュ同様ホリゾンタルタイプのショルダーホルスターを使用していたが、いつのまにかストロングサイドドロウのヒップホルスターに切り替わっていた。
エバン・コルテス(Evan Cortez):ジェイミー・P・ゴメスJaime P Gomez) (声:佐久田修/ビデオ版 - 目黒裕一
ナッシュの部下で、シカゴ出身のイタリア系。10歳の時、通っていた教会の神父が強盗に殺され、それをきっかけに警察官になることを決心。コルテス家はシカゴでは有名な警官一家[3]で、そのプレッシャーからサンフランシスコへ。当初は配属間もない新米刑事だったがシーズンを追うごとに成長。ナッシュを師匠だと思っており、彼のようになりたいと考えている。回りからも「20年前のナッシュそっくりだ」といわれている。
第1シーズン第1話でナッシュに対して当時私立探偵をして、ナッシュの元パートナーだということを知らなかったいたジョーのことを「あいつ」呼ばわりしている。
第2シーズン第12話「凶悪覆面強盗団」では、銀行内の銃撃戦で犯人の撃った弾が首をかすめ瀕死の重傷を負う。この時、刑事を続けることが出来るか迷うも、ナッシュの助言もあり刑事を続けることを決心する。そして、一人前の刑事として相棒のハーベイと共に活躍する様になる。
無類の女好き。ナッシュの娘のキャシディと付き合い始めるが、第4シーズン第78話「さよならのキス」で彼女との結婚前夜に浮気現場を目撃された際、誤って拳銃を暴発させてしまい片方の睾丸を失ってしまう。性的な機能は問題なかったが、そこからエバンの人生の歯車が大きく狂い始める。精神状態が悪化して酒浸りになり、第5シーズン第86話「ボディガード」では逃げた犯罪者をおびき出すために相手の金をくすねるという行為に及び、ナッシュとハーベイの逆鱗に触れてしまう。結果60日の停職処分を受ける(ちなみにエバンの停職中彼は他のメンバーとの絡みはあったがナッシュとは一度もなかった)。停職中も色々問題を起こし、第5シーズン第88話「陰なき復讐鬼」では傷害で逮捕されてしまうが、続く第5シーズン第89話「二重強盗」で善意に励み、そのお礼として市民の一人からクッキーを貰ったこともあった。だが思うように生きられず、第5シーズン第92話「絶望の果て」で自殺を図るがジョーに助けられる。その後、教会に通い洗礼を受け、信仰を持つことで立ち直る。
第5シーズン第100話「ある刑事の死」(第5シーズン最終話)では、 キャシディと再び結婚を誓った矢先にラスベガスにおいて、ジラルド署長暗殺の実行犯であるロイ・マクネアーと遭遇。ハーベイと共に追いかけるも、背後から不意を突かれ「ゲームオーバーだ」の台詞と共にエバンは撃たれてしまう。即死ではなく暫く自分で立っていたので助かるようにも見え、ハーベイの付き添いで病院へ搬送されたが殉職してしまう。潜入捜査中、ハーベイから電話でエバンの死を告げられたナッシュは涙を流した。
その後、飛行機に乗って逃亡しようとしたマクネアーは、ナッシュの放ったロケットランチャーによって爆死した。
エバン・コルテスというキャラクターは、レギュラーの中で最も人間らしい役を演じた。29歳であった。
使用武器はS&W M659。ストロングサイドドロウのヒップホルスターを使用。
キャシディ・ブリッジス(Cassidy Bridges):ジョディ・リン・オキーフ(Jodi Lyn O'Keefe) (声:内川藍維
ナッシュの娘。第4シーズンの時点で19歳となり大学へ入学した。
母親はナッシュの最初の妻であるリサ。彼女のことを「ママ」、ナッシュのことを「パパ」と呼んで慕っている。シリーズ通してのヒロインであるため、出番も多く異性同性問わずに隣り合って歩くことが多いため、身長の高さが目立つ(俳優であるオキーフの身長は177.8cm)。
ブリッジスの血筋のせいか、美人であることもあって周囲の異性からはよくモテる。ナッシュの部下であるエバンと恋人関係になっていき、彼から婚約指輪を渡されそうになったが、キャシディは拒否。しかし、「NOとは言わない。だから返事は少し待って」と結婚の話にストップをかけた。その後、友人のアンジェラの車に乗って走行中に横から飛び出してきた車と激突。キャシディは入院で済んだが、アンジェラは死亡。友達が亡くなったショックと事故に遭った恐怖から精神状態が混乱に陥ってしまう(エバン曰く「目先のことしか考えられず、将来のことが見えていない」)。コートの中は下着姿といった状態でエバンに性行為を迫って誘惑したり、結婚の話も打って変わって快くOKしたキャシディだが、エバンからはその豹変ぶりを心配されている。エバンとの結婚式の前日に、彼が娼婦と性行為に耽っているところを目撃してしまい、一度は彼との婚約は破談となる(キャシディも他の男と自分の部屋でふたりっきりになったりと、エバンを怒らせていた)。
第5シーズンにて、「エバンを愛しているけど許すことが出来ない」という理由から、ニックのアドバイスを受けて他の異性と付き合い始める。しかし、自分の中にはエバンがいつまでも残っているため破局。最終的にはエバンとやり直し、再び結婚式を挙げようということになる。だが、エバンは署長暗殺の実行犯ロイ・マクネアーの凶弾により殉職。第6シーズンにて、ハーベイと一緒に彼の墓参りに行った。
当初は女優になりたいと思っていたが、第5シーズン第97話「女囚脱獄」でC.I.Aの捜査官を志す。しかし、ナッシュに反対され、次の話ではまた女優になりたいという夢を持つようになった。
大学卒業後、周囲に内緒で採用試験を受け合格、警察学校も修了。恋人エバンの死を乗り越え晴れて警察官となりS.I.U.配属となる(第6シーズン)。
第6シーズン第101話「究極の選択」ではジョーと一緒に爆弾魔に誘拐され、アルカトラズ島に監禁されてしまうが、ナッシュに無事救出される。
第6シーズン第110話「墓の中」では古いビルの建て壊しに何故か反対するニックを手助けする(ニックは昔そのビルにタイムカプセルを埋めていた)。
第6シーズン第120話「誤射容疑」では銀行強盗との銃撃戦での民間人射殺容疑が掛かってしまい、極度の人間不信に陥ってしまった。
第6シーズン最終話にて連続殺人犯マーク・リー・ペイジの尾行中、彼の罠にかかって捕まってしまう。相手が背の高い女性が好みだったため、すぐには殺されず逃走の手助けをさせられるという形になってしまう。キャシディは停車中のバスに突っ込むという荒業を慣行し、相討ち覚悟でペイジを逮捕。それを最後にS.I.Uを退職し、ナッシュとニックに見送りされながら母親リサのいるパリへと旅立って行った。このシーンをラストに刑事ナッシュ・ブリッジスの物語は幕を閉じることとなる。
使用武器はベレッタM9000S。
ニック・ブリッジス(Nicolas 'Nick' James Bridges):ジェームズ・ギャモンJames Gammon) (声:藤本譲
ナッシュの父親。本名はニコラス・ジェームス・ブリッジス。
ジョーと同じく番組当初はゲスト扱いでオープニングにクレジットされていない。出身はスコットランドでその後アメリカに移住。元海軍の退役軍人。普段は穏やかだが、一度火がつくと気性が荒くなるという性格をしている。さらに、軽いアルツハイマーを患らっていることもあり、老人ホームを何度も追い出される憂き目に遭っていた。遂にはナッシュと同居することになる。第1シーズン時点で69歳。ただし、演じている役者のジェームズ・ギャモンは1941年生まれ(ドン・ジョンソンは1950年生まれなので親子なのに9歳しか歳が離れていないことになる)、第1シーズン時点で55歳ということになり、約15歳の老け役ということになる。
「ミスター・ウディー」という競走馬のオーナー。昔、海軍時代に博打で手に入れた土地が、今では高騰しており、その土地を売って競走馬を購入。ナッシュ同様に女性にモテるが、ブリッジス家の宿命か愛した女性との幸せは長続きすることがない。
第二次大戦中、乗務していた艦の対空機銃を用い至近距離で日本の特攻機を撃ち落としたことがあり、被弾して海に落ちていく特攻機のパイロットの顔が忘れられない、とナッシュに語った。この功績で第3シーズン最終話で海軍殊勲賞を受賞するが直前に心臓発作を起こし代理でナッシュとステイシー、キャシディで受け取った。
アルツハイマーの症状はシーズン序盤に良く見られ、悲壮感を漂わせていたが第3シーズン以降影を潜める。しかし第5シーズン第98話「大富豪の秘密」のラストシーンから再び見られるようになり、第6シーズンに入ってからは顕著に現れ始める。また、最終話間近で天使のおっさんがナッシュの夢に現れ、「近々訪れる別れについて」語っていた。ニックの死を予感させたが、それはレイチェルの更迭とキャシディの旅立ちを示していたものだと判明する。
第6シーズン第110話「墓の中」で古いビルにタイムカプセルを埋めており、それを掘り起こす。
その際母親の名前が「エレナ・ブリッジス」だと判明した。
第6シーズン第113話「偽装結婚」で友人でレズビアンのアニーの恋人と言う建前でアニーの息子と接触するのだが、それが原因でナッシュ達が捜査する事件に巻き込まれてしまう。
第6シーズン第116話「謎の相棒」ではブリッジス家の先祖が残した非常に価値のあるナイフを持っていたことが判明するが、そのナイフを巡って事件が起こる。
第6シーズン最終話で、パリへ旅立つキャシディをナッシュと共に見送り、親子二人で帰路に着くのだった。

S.I.U

サンフランシスコ市警本部(S.F.P.D.)特別捜査班(S.I.U.)。 初期はエンバーカデロ署を本部としていたが、耐震強度の関係で移動することとなってしまい、フェリーを新たな本部として活動することとなった。しかし、そのフェリーも公園課に持っていかれてしまう。 SIU最後の本部となるのは、海上缶詰工場だったのをヒッピー上がりの企業家が80年代に若者向けのクラブに改築。その後、企業家の脱税と麻薬使用が発覚して逮捕され、市がお得意の差し押さえを行った。 クラブだった名残か、派手な光を放つ照明が残されている。突然照明が発光し、BGMまで流れて歌って踊れるSIU状態になってしまうことがある。(署に訪問者がいる時に照明と音楽が流れ始めると驚く訪問者に対してナッシュが「クラブSIUにようこそ!」と冗談めかした台詞を言う)原因不明のため「幽霊」の仕業と囁かれていたが、修理屋によって故障が発覚し修復。突然クラブの照明機器が誤作動する怪現象はなくなった。 だが最後の本部も予算の関係で廃棄が決まりかけてしまうが、ケイトリンの機転で他の警察官チームを本部に受け入れることで予算を大幅に削減。海上本部は大勢の警官でごった返すようになってしまった(ジェイクも転任してきてジョーの席を二人使うことになった)。

A.J.シマムラ(A.J. Shimamura):ケイリー=ヒロユキ・タガワCary-Hiroyuki Tagawa) (声:仲野裕/ビデオ版 - 中村秀利
初期のS.I.U.の主任。ナッシュ達の上司。ナッシュたちからはA.Jと呼ばれる。第1シーズンと第2シーズンのみ登場。
番組初期のレギュラー。日系人で階級は警部補。既婚者。イニシャルの意味はファーストネーム+ミドルネームと思われるが不明。ベティーナと交代で捜査の指揮を執るようなかたちで、ナッシュ達の上司を務める。第1シーズンではジョーが出演していない回が何話かありその際はA.J.がナッシュとコンビを組んで行動した。
格闘技の腕前は、ヌンチャク使いをカカト落とし一発で倒すほど。何度か大男を叩きのめす格闘シーンが描写されている、サーフィンも得意で休暇で帰ったハワイでサーフィン三昧だったような台詞もある。
あるロシア人の通訳だと偽って、取引相手の”ナゴヤヤクザ・ガイ”「トシキ・エンドウ」に近づき、「エンドウさんですか?私シマダと申します。セトラキュアンの通訳です」と直接日本語で話し掛けた事もあった。
S.I.U.の組織が元フェリー船ユーリカ号に移転した翌週[4]、署長への昇進試験を受けるが合格できなかった。一人で荷造りをしているところをナッシュに見つかり、「20年で署長になることを目標にしてきたが、昇進できなかったのでハワイへ帰る」と言い残し、ナッシュと肩を抱き合うかたちで、A.J.の活躍は幕を下ろす。
実際は人気が出てきて連続ドラマの収録にスケジュールが合わなくなったことから降板となった。
リック・ベティーナ(Rick Bettina):ダニエル・ローバック(Daniel Roebuck) (声:天田益男/ビデオ版 - 同じ)
S.I.U.の元主任。本名リチャード・ベティーナ。名乗る時はファーストネームを略して“リック”・ベティーナと言う。出番は少ないが、全てのシリーズに登場。第1シーズンの冒頭から第6シーズン全て登場と、次々と退場していったSIUメンバーの中では古株に位置する。が、途中からSIUを去ってしまい、賞金稼ぎとして指名手配犯を追ったりしていたが、母親がダニー署長と再婚したことで復帰。今度はSIUではなく、警察組織を統括する立場として君臨する(そのためSIUにも口を出せる立場になった)。
性格はよく言えば純情で熱血。悪く言えば人の話を聞かず、自分中心で物事を考える。上の命令は聞くが、部下の話は聞こうとしない。ジョーからは「折り返しのできない自惚れ野郎」や「性格の悪さが顔に出ている」とののしられた。運転が恐ろしく下手で、余所見運転は当たり前で一時停止もしない危険な運転をする上自分は運転上手だと思っている。決して無能というわけではないが、生来の運の悪さとナッシュと張り合おうとするあまり、行き過ぎて結局は空回りしてしまう。更にカナヅチで、全く泳げない。初めて登場した第1話では犯罪者に捕まっており、ナッシュに助けられた。以後、ナッシュには何度も助けられていくこととなる。法律を少しかじっているため、ナッシュとジョーが刑事殺害の容疑で査問会にかけられた時、弁護士として参加している。
開始当初はナッシュと地位的には対等であったが、第1シーズン第7話「休暇中の大事件」にてナッシュが休暇でハワイ旅行へ行くため非合法賭博組織の指揮を引き継ぐが、ナッシュが手に入れた組織の帳簿を緊急指名手配中の元FBI捜査官であった殺し屋に渡してしまい[5]辞職に追い込まれる。第2シーズン第29話「動く標的」ではラスベガスにて賞金稼ぎをやっていることが判明する。
母親がS.F.P.D.の署長ダニーと再婚したため、第3シーズン途中よりそのコネでDOPI(Director Of Police Investigation)という捜査部長、日本で言う刑事部長といった捜査部門を一手に統括する責任者として君臨する。当然ナッシュがリーダーを務めるS.I.U.も統括することになる。しかし連続する捜査ミスに加え性格の悪さも露呈することとなり、周囲からは冷たくされている。特に第4シーズン第66話「サイコストーカー」では負傷して欠勤していたナッシュに代わって指揮を執った際にFBIを名乗る詐欺師達に大金を持ち逃げされてしまった[6]
第4シーズン第50話「殺人容疑」では一度殺人容疑で逮捕され、容疑を晴らすためにナッシュの手を借りたことがある。このときに性生活に問題があり、女性関係でも苦労していることが露呈するが、ナッシュ達の助力により結果的に容疑は晴れる。第4シーズン第63話「炎の悪魔」では、ケイトリンに声をかけてパーティーに誘ったが、「あなたとはどこへも行きたくないわ。私たちただの同僚だし」と断られてしまう。
第5シーズン第84話「大混乱」ではベティーナがガスの元栓を開けて家に隠れた容疑者を追い出そうとしたが、それが原因でガス爆発が発生。その責任を取らされて再度辞職。それからは賞金稼ぎとして市の年金基金を横領した犯人を追う。正確には賞金である10万ドルを追っている。四苦八苦して、ナッシュたちを出し抜き横領犯を捕縛したが、市から横領された金を盗むという行為をしキューバに逃亡しようとした。乗った飛行機にナッシュとケイトリンが搭乗し鉢合わせしたため、御用となった。
これで出演はないと思ったが、第6シーズン第108話「愚か者」にて囚人として再登場する。警官たちの年金となる市の年金募金250万ドルを隠したビルが爆破解体されると知り、仮釈放の審査を受けるため裁判所に護送された時に獄中で知り合ったエルドンの手を借り逃亡。解体現場に職員として潜入した際には、ローランド・マックイイーンという偽名を名乗っていた。その後、元恋人のジュリエットの家にピッキングして不法侵入し、シャワーを浴び全裸でジュリエットを迎えたところでハーベイとアントワンに駆けつけられ[7]、仕方なくジュリエットの持っていたワンピースを着用して逃げることになった。その後金の在り処を教えたエルドンに殴り倒されるが、ビルではエルドンに捕まったナッシュ達を見捨て、さらにはナッシュ愛用のクーダを奪い逃走する。偽名を使って海外への逃亡を企てるが無論、彼の人生で大事が上手くいったためしはなく、逃亡寸前にナッシュの仕掛けた罠にかかって殴り倒され、御用となった(しかしも、この時なぜか女装したままだった)。これが最後の登場となり以後登場していない。
使用武器はベレッタM92。主に彼がこの銃を発砲するシーンは第3シーズン第62話「戦争ゲーム」ぐらいだが、その際の射撃の腕前はなかなかの物だった。
ブリン・カーソン(Bryn Carson):マリー・マーラ(Mary Mara) (声:寺内よりえ/ビデオ版 - 堀越真己
ナッシュの部下。女性。初期のレギュラーメンバー。
気が強く男気勝り。単純で騙されやすい。が、本人による自身の評価はそれと正反対というもの。よくエバンと組んで捜査に参加することが多く、やはりその最中にコメディ展開が起こる。
独身だが、付き合っていた男性がいる。かつての彼氏がコンビニ強盗となり、店を襲撃した。追跡し、倉庫に追い詰めて丸一日中説得と見張りを続け、最後には「君にはおれを撃てない」と言い、逃亡しようとした元カレを銃撃。足を撃って動けなくし、逮捕した。この説得の際、元カレに不当な評価をされ、言い返すよりも先に銃撃した(元カレの評価はかなり正しいものだった)。
第3シーズン第33話「奪われた戦闘兵器」以降、突然出演がなくなった。エバンやケイトリンなどと違って殉職も退職も描写が描かれず、立ち去ってしまったという珍しいキャラクターであった。
グロック17をパドルタイプホルスターに入れて使用(ベルトのないスカートを履く時もあるため)
ミシェル・チャン(Michelle Chan):ケリー・ヒューKelly Hu) (声:井上喜久子
ナッシュの部下。女性。ブリンの後任。第4シーズン第57話「別れのとき」にて殉職。
第3シーズン第33話「盗まれた戦闘兵器」でゲストとして初登場する。自動車窃盗課に居たが、ナッシュとの合同捜査が評価されて、念願だったS.I.U.に引き抜かれる。第3シーズン第36話「失われた記憶」から正式にレギュラーとしてクレジットされる。
ただし、レギュラーだが毎回登場するわけではない。どういうわけかベティーナが出演している4回は全て欠席している。
眼光が鋭く、犯罪者のタマラ・ヴァンザントに食って掛かるが、軽くあしらわれたこともあった。
第4シーズンではオープニングに名を連ねず、再びゲスト扱いをされてしまう。フェードアウトを予感させるものであったととれる。
やがてミシェルは、自動車窃盗課に戻るかS.I.U.残留かの選択を迫られ、ナッシュに残留を願い出て通るが、家に押し入ったプラウラーこと異常者のクリンズマンによって絞首され、番組最初の殉職者となってしまった。殺害される直前に、上司であるナッシュに花束を贈ったが、それは彼女が生きている間にナッシュの手にはわたらなかった。出演期間はケイトリンと重複していないがかつて公式サイトに2人とキャシディのスリーショットが掲載されていた。
アントワン・バブコック(Antwon Babcock):クレス・ウィリアムズ(Cress Williams) (声:竹田雅則
ナッシュの部下(第6シーズンのみ)。
S.I.U.に入りハーベイのパートナーになる。ある持病により各部署をたらい回しにされた後、S.I.U.に落ち着く。家族は、かつて泥酔し誤って妻を殺してしまい服役している父親と、他に姉がいる。
初登場となる第6シーズン第101話「究極の選択」では逃亡する犯人を捕まえ、ジョーとキャシディを誘拐した爆弾魔が残した車爆弾をS.I.U真横の海に落とし安全に爆破させたりと大活躍だった(その際ナッシュらS.I.Uの警官達も彼を賞賛していた)。
その後前部署にいた時、警部補とフリーウェイを走行中に飛び出して来た犬を助けるため、上司に逆らい玉突き事故を起こしたことが明らかになる(その時の犬(ペキニーズ)を未だに飼っていることが判明)。
ハーベイが車で動物(のちにネズミと判明)を跳ねそうになった際、絶対助けてほしいと電話で懇願する場面もある。これにより心に闇を持っているが、根は動物好きの心優しい性格であることがわかる。
父が母を殺害したという心の闇を持っているが、第6シーズン第120話「誤射容疑」でS.I.Uにやって来た姉から父が末期の癌ということを知らされ最初は見舞いに行くのを嫌がっていたが、ハーベイに説得され見舞いに行く。
ひきつけの持病(癲癇)を持っている。そのことはナッシュにも最初は黙っていたが、犯人追跡中に発作を起こし倒れのちにナッシュに持病を黙っていたことを叱責されるが、彼に「俺はお前を決して見捨てたりはしない」と励ます。最初は無表情で笑う場面はすくなかったが、次第にハーベイを初めとする面々と打ち解けていき、笑うようになっていく。キャシディとレイチェルを相手に二股をかける青年の存在を知った時は、「あのふたりには二股かけているのはバレていない。だがオレにはバレている。どちらと付き合うのかはっきり選べ」と首を突っ込んでいた(その後、二股のことはキャシディとレイチェルの知るところとなり、青年との付き合いは破局した)。
第6シーズン第121話『ナッシュ更迭計画』ではジョーに雇われ、ボズとコンビを組んで潜入捜査を開始。見事なコンビネーションを発揮して見せた。
使用武器はS&W M4506
レイチェル・マッケイブ(Rachel McCabe):ウェンディ・モニス(Wendy Moniz) (声:加藤ゆう子
第6シーズン第102話「死の警告」から登場したナッシュの部下。30歳(第6シーズン第120話「誤射容疑」から31歳)の女性。酔うと性格が変わって饒舌になる。
新人警官となったキャシディの指導役兼パートナーだったが、2人ともS.I.U.入りする。元医学生だったが、事情により警察官となる道を選んだ。インターン時代の恋人との間にもうけた娘がいる。第6シーズンのキーパーソンの1人。警部に昇進して自分だけのチームを持ちたいと思っている。次第にナッシュへ惹かれて行き、恋仲になるが……。
第6シーズン第112話「守るべきもの」では殺人の容疑を掛けられてしまう。
上司のアーバンスキーに見込まれ、「本部長からS.I.Uのイメージを刷新するため悪徳警官を追い出す」という任務を授かった。手始めにナッシュの調査を命じられたレイチェルだが、すぐにナッシュの人柄を見抜き、悪徳警官ではないと気づいた。尊敬するナッシュの疑いを晴らすため、S.I.Uからファイルを持ち出してアーバンスキーに渡すが、彼は犯罪者から押収したドラッグや金の内容を改ざんしてナッシュを陥れようと行動してしまう。そこでようやく、アーバンスキーが汚い奴だとレイチェルは気づき、詰め寄るが「ファイルを持ち出すことができたのも、改ざんすることができたのもレイチェルしかいない」とアーバンスキーに言い返されてしまう。
ナッシュも「勝ち目はない。だが何か打つ手があるはずだ」と言うまで追い詰められてしまった。
ジョーとハーベイから「今すぐ出て行け」「とんだ裏切り者だったな!」とののしられながらも、ナッシュを救うためアーバンスキーの執務室へ潜入。パソコンに残っていた改ざんの証拠をナッシュにメールで送るが、直後にアーバンスキーが現れて逮捕されてしまった。不正を犯した罪で逮捕されたレイチェルは、最後にナッシュから賞賛の言葉と別れを惜しむ言葉を受けた。
使用武器はキャシディと同じベレッタM9000S。
ロニー巡査(Officer Ronnie):ロナルド・ラッセル2世(Ronald Russell II) (声:志村知幸
S.I.U.の制服警官。
第2シーズン第19話「裏切りの地」で制服警官として登場。回を重ねるごとに僅かではあるがセリフが増え、露出度も上がっていく。署内ではナッシュが「ロ〜ニ〜」と独特のイントネーションで彼を呼んで容疑者の連行を命ずることが多かった
第4シーズン第70話「暴走刑事」では、ジェイク、ジョー、ナッシュと共に悪徳ジムの連中と激しい殴り合いを展開。ナイフを持った屈強な男を相手に、細長いロープを使って腕を縛り、殴り倒すという芸当を見せた。
第5シーズン第86話「ボディガード」にて、檻に閉じ込められたサル(バナナス)に食事を持って行った時、カギを取られて逆に閉じ込められてしまった。
第6シーズン第111話「越境捜査」では犯人を逮捕するために熊の被り物を被ったこともある。
第6シーズン第112話「守るべきもの」では得意なアームレスリングでアントワンを負かし、ジョーの手引きでSFPD内のアームレスリング大会に出場したが、直後に盲腸で入院する羽目に(結局ジョーは代理人を探すことになった)。
ドラマ中に於ける建物突入シーンでは彼がドアを蹴破る(または破壊)ことが多い。
演じるロナルドは第1シーズン第1話「狙われた半導体」で主犯格の手下の一人として出演している。本職はナッシュを演じるドン・ジョンソンのボディーガード。終盤以外では、その巨体を活かしたパワーファイトな活躍を見せるシーンが多い。
ノレル巡査(Officer Norel)
S.I.U.の制服警官。
時には「チャーリー」または「マイケル」と呼ばれたことがあるが、「ノレル」が一般的な呼び名と見られる。
S.I.U.のオフィスが丸天井(元銀行)に存在していたころから最終回までずっと登場し続けている。
いつも画面の後ろで、誰かと雑談や仕事をしているがロニー巡査よりも在籍期間が長い制服警官である。
第6シーズン第119話「逆恨み」にて、ジョーのせいでS.I.U.の船体が右舷側に大きく傾いた時、原因を調べるために酸素ボンベを背負って海に潜ろうとした姿が印象的。
白髪がトレードマークである。
ベティアン・マッカリー
第6シーズン第115話「運命の銃弾」から登場。爪を噛む癖があったが、病院で診てもらってから噛まなくなった。初めは安アパートに住む女性であったが、後に第6シーズン第119話「逆恨み」でナッシュの家政婦となるが、行き過ぎたやり方のためクビとなる。さらにその後、ナッシュの秘書となる。かなりの妄想癖があるものの、能力自体は相当優秀。しかし、かなり気配りが細かすぎて、ナッシュもそれを苦手としている。ファイルの改ざんに気づき、ナッシュにそれを告げる。
妙な妄想癖があり、S.I.Uに入る前から他人の家を覗き見して妙な妄想を話したりしていた。「シャラビシアンの運命は私たちにかかっている」と言い、ナッシュに交尾を迫る。抱く気はないとナッシュから告げられた後は、拳銃を手にナッシュの自宅へと乗り込んでくるが、背後に回りこんだニックに羽交い絞めにされ、取り押さえられた。ナッシュのことを「最高司令官殿」と呼ぶ。
中央拘置所へと連行される直前、リンゴの皮を鼻に詰まらせたジョーの背中を叩き、治療する。ロニーから「あんな優秀な秘書いなかったな」と言われ、ジョーもそれに同意した。ナッシュに対する態度はともかく、周りからは信頼され、頼られていたことが明かされる描写があった。

M.C.D

サンフランシスコ市警察本部統制管理局(Management & Control Divisionか)

ケイトリン・クロス(Caitlin Cross):ヤスミン・ブリーズ(Yasmine Bleeth) (声:唐沢潤
統制管理局(M.C.D. 要は内務監査)の女性スタッフ。ナッシュを蹴落とすために送り込まれた刺客のため、当初ナッシュとは不仲であった。ナッシュに対して「警察官にふさわしい人物とは思えない」と発言していた。ジョーから「もしかして上役蹴落とすのが好きなの?」と聞かれ、ケイトリンは声を弾ませながら「実はそうなんです!」と言い返した。ナッシュからは「おっかねえのぉ」と恐れられた。
地球に優しい電気自動車に乗っており、75セントで100キロ走れるのが自慢。その際に、ナッシュの車であるクーダをコキおろしている。
CIAケースオフィサーでロシア担当アナリスト(第5シーズン第97話「女囚脱獄」で本人が政府組織に就職しようか悩むキャシディに語っている)。ナッシュとジョーに汚職警官射殺の嫌疑がかかった時に監察官としてワシントンからやって来た(第4シーズン59話「悪徳警官の陰謀」で初登場。このときはオープニングにクレジットされているが、オープニング後のゲストにも重複クレジットされていた。)。後にサンフランシスコ市長の命令でS.F.P.D.の管理官としてS.I.U.へ。S.I.U.メンバーからは規律違反を纏めたレポートの提出がきっかけで、一時的にS.I.U.が閉鎖状態になった時は、周囲の人間全員から嫌われ者になるが、捜査に協力していくにしたがって、次第にS.I.U.に馴染んでいく。
屋内レンジで射撃練習中、手にしていた拳銃が暴発し、兆弾がナッシュの尻に命中した事がある。もう少し上に命中していたら腎臓移植をしなければならなかった。ケイトリンに言い寄っていたベティーナも、この件を知った時は「君とナッシュはいがみ合っていた。弾が勝手に出るもんか!(だからわざとナッシュを)撃ったんだ」と発言し、彼女を怒らせている。
初めは互いに嫌悪し合っていたが、ナッシュとはお互い理解を深め合い、やがて付き合い始め、親密な同棲生活を送るようになる。しかしナッシュに結婚の意志がないことがわかるとナッシュの元を去って行ってしまう。
90話ではフランキー・ドワイヤーが行っている人身売買の被害者達を救うため、自ら彼の取引相手として潜入捜査を開始。取引までいよいよというところで、本物の取引相手であるヤングが現れてしまい、口論となった。正体をドワイヤーに疑われたケイトリンは捕まりそうになったが、すかさず待機していたナッシュたちが突入。激しい銃撃戦の中、ケイトリンはヤングを押し倒し、殴り飛ばして逮捕した。しかし、いち早く逃亡したドワイヤーは取り逃してしまう。
第5シーズン第100話「ある刑事の死」でのエバンの死がショックとなり、「私はここでは幸せになれない」と考え、S.I.Uを辞め、妹のいるワシントンD.C.へ去る。登場したヒロインの中では、もっとも長く参入していたキャラクターであった。
使用武器はワルサーPPK
ルーベン・バンクス(Rubén Banks):エディ・ジョブソン(Edwin (Eddie) Jobson)(声:佐古正人
局長補佐にして、事実上M.C.Dの最高責任者。目の上のたんこぶであるナッシュとジョーを、ひいてはS.I.Uという組織を叩き潰そうとしている。ケイトリンが提出したS.I.Uの実態を書いた報告書を口実に、S.I.Uの解体を目論む。
ジーナというひとり娘がおり、犯罪者ジミー・ブラッシャーと共犯関係にあったが、ナッシュとジョーにより逮捕には至らなかった。ただし、バンクスはどう曲解したのか「汚いぞ!おれの娘を犯罪者に仕立て上げるなんて!」とナッシュとジョーに迫ってきた。ジョーには呆れられてしまい「アホか」といわれてしまった。
その後、護送車から仲間の協力で脱走したジミー・ブラッシャーの再逮捕を条件に、SIUの復活が約束された。ナッシュとジェイクによってジミー・ブラッシャーは再び逮捕され、SIUが復活。以後、バンクスも登場しなくなる。
メルビン・ウェクスラー(Melvin Wechsler)(声:小山武宏
局長。ナッシュのやりかたが気に食わないという理由から、部下のバンクスと共にS.I.Uの壊滅を図る。
第4シーズン第71話「不倫の代償」にて悪党どもに祭り上げられて副知事となって登場する。娼婦に子供を孕ませてしまったため、自分のスキャンダルが明らかになる前に知事にも娼婦を宛がい、自分より先に破滅させようと暗躍。知事は相手が娼婦だとは知らず付き合っていたが、彼女の素性を知って行方をくらましてしまう。メルビンはこれを機にと知事の行方を徹底調査し、目立つように行動して多くの人間に知事のスキャンダルを発覚させようとした。
同じく知事を探すエバンとハーベイを始末するべく、刺客を送り込むが失敗。知事を蹴落として自分がその座に座ろうとしたが、彼の悪事は全て発覚し、ナッシュによって手錠をかけられ逮捕された。
始めはメルビン・ウェストと紹介されていたが、後にウェクスラーとだけ呼ばれるようになる。ナッシュからはメルと呼ばれている。
マックス・ペティット(Max Pettitte):ジェフ・ピアソン(Geoff Pierson) (声:秋元羊介
本部長補佐にしてアーバンスキーの上司。メルビンの後釜。シーズン6のみに登場。
権力に順ずる男性として描かれ、たびたびナッシュとは意見を違えている。マックスとの絡みでは、彼からSIUの本部に来ることが多い。
お歴々に急かされて判断を誤り、真犯人の罠にかけられた男性を誤認逮捕してしまったことがある。ナッシュは男性の無実を証明したが、真犯人である弁護士を逮捕する証拠まではつかめなかった。それが引き金となったのか、誤認逮捕された男性は釈放後、自分を罠にかけた弁護士を撃ち殺すという行動に出てしまった。皮肉にも弁護士の最後は、「男性にいきなり銃撃された」という嘘が事実となったシーンだった。
度重なる不祥事を犯してしまった彼は、第6シーズン最終話にてレイチェルが逮捕されたのが引き金となり左遷が決定。部下であるアーバンスキー警部補がその後釜となる。アーバンスキー曰く「悪徳警官として飛ばされた」とのこと。元々は「悪徳警官」を左遷させるためにアーバンスキーに調査を命令していたが、皮肉にも自分自身が「悪徳警官」として左遷されてしまった。
レイ・アーバンスキー(Ray urbanski):ビル・スミトロヴィッチ(Bill Smitrovich) (声:佐々木梅治
第6シーズン第120話「誤射容疑」にて初登場。刑事ナッシュ・ブリッジスシリーズ最後の敵となる。
初老の男性で、目が悪いのか字を読む時は眼鏡をかける。既婚者でカトリック教徒、「他人を許す心を持っている」と自負している。M.C.Dの幹部で階級は警部補。レイチェルの上司で、本部長補佐であるマックス・ペティットの部下。局長補佐からS.F.P.Dのイメージを刷新するように言われたことを利用。次期署長候補と名高いナッシュは悪徳警官だという嘘をレイチェルに植えつけさせ、昇進を引き換えに彼女をSIUに送り込む。その後、ナッシュの人柄の良さを知ったレイチェルは、アーバンスキーの「誤解」を解くためにSIUからファイルを持ち出して見せてきた。これ幸いとアーバンスキーは、自らの手でファイルを改ざん。犯罪者から応酬したドラッグや金銭の数字を変え、ナッシュがそれらを懐に収めたように見せ、彼の更迭を目論んだ。
アーバンスキーはレイチェルにナッシュの不正を暴くように指示しただけで、ファイルを持ち出したのも彼女。そして改ざんしたのも彼女。という風に、自分の悪事をレイチェルに擦り付けられるようにして裏切れないようにした(当初、レイチェルは改ざんのことは知らなかった)。だが、ナッシュを愛してしまったレイチェルは彼を守るために、捨て身の行動を開始。アーバンスキーの執務室から彼の不正を示す書類をナッシュにメールで送る。直後、レイチェルの行動を察したアーバンスキーが踏み込んで拘束されてしまった。自分の犯した全ての罪をレイチェルにかぶせ、その連鎖で上司のマックス・ペティットも左遷が確定。アーバンスキーの階級は警部となり、レイチェルの夢を潰してマックスの後釜として局長補佐の地位を手にした。事実上、M.C.Dのトップとなったのだった。
そこへ訪ねてきたナッシュに対し、勝ち誇るアーバンスキー。しかし、彼の不正の全てはレイチェルによって暴かれており、彼女を捕らえたことで安心していたアーバンスキーは、証拠となる書類を見せられ「全部ばれている。終わりだ」とから告げられた。直後、アーバンスキーはナッシュと共にやってきたFBIに逮捕された。皮肉にも、レイチェルを利用してナッシュを更迭するつもりが、自分自身が彼女に反旗を翻されて破滅することになった。ナッシュは逮捕されたアーバンスキーを「見る価値もない」とでもいうように最後を見届けず立ち去っていった。
こうして第6シーズン最終話にて、S.I.UとM.C.Dの内部抗争はマックスの、ひいてはアーバンスキーの敗北という形で幕を下ろすのだった。

警察官

デビッド・カッツ(David Katz):クリストファー・リッチ(Christopher Rich) (声:石塚運昇
FBI特別捜査官でサンフランシスコ支局の主任。登場期間はシーズン2〜4まで。
第2シーズン第15話「殺人ウィルス」で初登場。以来S.I.U.移転の節目に必ず登場。別れた妻が一人。さらに妹がいると言う。
初登場時こそ髪を伸ばして余裕の表情を浮かべるが、失態を演じ続けるうちにその表情も硬くなっていく。自身の不注意からFBI所有のMP5サブマシンガン(吹き替えでは何故かアサルトライフルとなっている)を盗まれた際には、FBI本部へ事件を報告せず内密に処理しようと図り、その無謀ぶりをナッシュに揶揄された。ナッシュに足元を見透かされていたためか、カッツが登場する時はナッシュに助けを求める時だった。
60話「殺しのターゲット」が最後の出演となった。
ジェイク・ケイジ(Jake Cage):ストーン・コールド・スティーブ・オースチン"Stone Cold" Steve Austin) (声:辻親八
エンバーカデロ署逃亡犯確保チームの刑事。第4シーズンと第5シーズンのみ登場。最後の登場は第5シーズンの第100話「ある刑事の死」となり、ケイトリンの退場と共に降板となった。
今は禿頭だが、初登場時のジョーとの会話からすると昔は髪を生やしていた模様(「ジェイク本人が剃っちまったよ」と言っている)。考えるより先に手が動くタイプで、取調べや尋問はかなり暴力的。78話「さよならのキス」では、閉鎖されたS.I.Uの本部で尋問を行う際に、パイプイスを持っていこうとしていた。ナッシュから「パイプイスはいらない」と言われて捨てたが、容疑者の後頭部を殴ったり、椅子の脚を蹴りでへし折った後、転倒した容疑者の首筋を足蹴にしていた。
ストリートファイトを主体とした戦い方は、非常に荒々しいがその実力は高い。他人との馴れ合いが嫌いなため、いつも単独行動をしたり、命令違反を犯している。その無鉄砲さが原因でシーズン4の最後の犯罪者ジミー・ブラッシャーを追い詰めた際に背後から襲い掛かるが、横からジミーの仲間に拳銃を突きつけられて人質に取られてしまう。しかしジェイクは不意を突いて反撃し、見事ジミー・ブラッシャーを逮捕した(ナッシュからは「お前、ふざけんなよっ!」と怒られた)。と、最初は暴走刑事という異名の通りのキャラだったが、ナッシュと組んでいるうちに頭脳労働もできるようになった。
第5シーズン第86話「ボディーガード」では動物保護団体での潜入捜査で正体がばれた際にはその敵を殴り倒して自分の警察バッチを敵の懐に忍び込ませ、見事に敵の目を欺いた(だが、そのことで怪しまれてしまったのか素性が知られることとなってしまう)。
第4シーズン第70話「暴走刑事」で初登場。ナッシュは彼の一年目の教官だったため、お互い顔見知り。武器としても使うジュラルミン製と思われる分厚いブリーフケースを持ち歩く。中には逃亡犯たちの身長から体重までの詳細が書かれた書類が納められているため、街中で逃亡犯にであってもすぐにわかるというもの。ジェイクはこのシステムを「おれ独自のシステムだ」と誇らしげに語っていた。
70話「暴走刑事」にて、違法ステロイドが原因で妹のダンナ(要は義理の弟)が殺害されるという事件の捜査をきっかけに、ナッシュと再会する。違法ステロイドを売っていた相手につかみかかって「妹の人生をめちゃくちゃにしやがって!!」と激昂していたことから、妹思いであると推測できる。
A.J.シマムラ警部補が在籍していた時かどうか分からないが、一度S.I.U.への配属を拒否された経験があることから、当初S.I.U.には恨みを持っていたという。今では「そんな昔のこと忘れちまったよ」と言っている。
ケイトリンと一度だけデートしたことがあり、それ以来一方的な好意を抱いており、あしらわれ続けても決してめげない。「もう一度やり直そうぜ」と言い寄ったり、髪を撫でたり匂いを嗅いだりなど、かなり積極的に迫っている。彼が企画したデートはモンスタートラックレース観戦だったため、ケイトリンからは「人生最悪の4時間だった」と言われていた。そのこともあり次のデートは彼女の好みに合わせようとジェイクは考えている。
口よりも手が早く、ナッシュ達から止められることもしばしば。一方、潜入捜査でケイトリンと組ませることがあったが、彼女から食事の作法を教わってもゴミを散らかすだけで充分笑わせてくれる、面白い面もある。彼が登場する回は、必然的に肉弾戦が描かれる。
100話にてケイトリンの命令でナッシュをラスベガスから連れ戻しにやってきたが、ジョーの不意打ちで殴り倒されてしまう。それからは柱に抱きつくような状態で拘束され、「協力すれば解放する」と言われて渋々引き下がった。これを最後にジェイクは降板となり、同時にケイトリンも降板となって最終シーズンである6には登場しなくなってしまった。
ダニー・ベティーナ(Danny Bettina):(声:上田敏也
初期のエンバーカデロ署の署長。シーズン4のみ登場(5では後述のフランク・ジラルドが署長となっている)。リック・ベティーナの母親であるロレッタ・ベティーナ・ルーニーと結婚したことで彼の義父となる。その後、辞職に追いやられた義理の息子を復帰させ、刑事部長としての権限を与えた。
ナッシュとは契約を結んでおり、それは「捜査に口出ししない代わりに、手柄は全て譲る」というもの。これは無能な上司によって捜査が混乱させられるのを防ぐため。皮肉なことに、ダニーが権力を与えた義理の息子であるリック・ベティーナもナッシュとこの契約を結ぶこととなった。
フランク・ジラルド(Franck Girard):(声:小島敏彦
シーズン5におけるエンバーカデロ署の署長。シーズン5のみ登場。
ナッシュの最初の相棒であり、彼にポリスアカデミー入りを進めた男性。ナッシュとはアカデミーで同じクラスであった。それだけに付き合いも長く、ナッシュはフランクの妹ともデートしたことがあったという。
98話にて登場し、麻薬組織の尖兵であるジミー・Gがドラッグ売買の拠点をサンフランシスコに移そうとしていることをナッシュに話し、その対策班のリーダーになって欲しいと伝える。しかしナッシュは「おれは管理職にむかない」と断ってしまう。
そして、第5シーズン第99話「疑惑の女」冒頭にてサンフランシスコ市警を牽制するために放った組織の尖兵ジミー・Gの手先であるロイ・マクネアーに銃殺されてしまう。彼の死は、ナッシュの復讐心に火をつけ、国境を越えた潜入捜査によりジミー・Gと組織の腹心を逮捕。暗殺の実行犯であるマクネアーは、飛行機に乗って逃亡しようとしたところをナッシュのロケットランチャーにより打ち落とされ、爆死。
ジラルド署長の死は、悲願であった組織の壊滅までに至らせたのだった。
サラ・ウィリアムズ(Sarah Williams):テレサ・ラッセルTheresa Russell):声:塩田朋子
DEAの潜入捜査官。エレン・ホリデーという不良娘の経歴を用いて素性を隠し、上海にて麻薬売買を執り行う犯罪組織にもぐりこんでいる。組織の尖兵であるジミー・Gの片腕として4年間行動しており、何度も死ぬような目にあっている。それらを乗り越えて任務を続けているため、潜入捜査官としての情熱は強く、ナッシュから協力を求められても裏切って単独行動をしていた。ナッシュの行動によって自分の正体が組織にバレそうになったため、上司であるジミー・Gに素性を明かし、「お金のため」という嘘をついて彼に取り入った。こうしてサラは以後もジミーの片腕として潜入捜査が可能となったのだった。
ジミーを逮捕しても組織の壊滅にはつながらないため、もっと大物を生け捕る必要があると考えたサラはチャンスを待っていた。そして、その時がやってきた。ジミーを監視するためにボスの腹心である大幹部がやってくるという。ナッシュの介入によってジミーが逮捕されそうになったため、彼を守らなければならなくなったサラはナッシュたちを裏切ってしまう。
始めはナッシュも「正直、あんたの行動には頭に来ている部分もある」と怒っていたが、サラはナッシュのひたむきな姿に心を打たれたのか、自分からナッシュの元へ訪れ本名を告げ、一夜を共にした。その後は素直にナッシュに協力して、DEAとSIUの合同作戦によりジミー・Gと大幹部を逮捕。しかし、作戦を読んでいたロイ・マクネアーの急襲により、サラは人質にされてしまう。飛行機に連れ込まれた後、自分が用済みになった後始末されるのを聞き、必死の抵抗でマクネアーから逃れる。これが決めてとなり、人質を失ったマクネアーは、ナッシュの放ったロケットランチャーの一撃により機体を爆破され、死亡。大金が夜空を舞う中、サラは全てが終わったことだけを感じてナッシュとジョーに抱きついた。
これをもってシーズン5は終わりを迎え、サラの登場は終わりを迎えたのだった。
デクスター・バードソング:声:宝亀克寿
第3シーズン46話でベティーナの策略により休暇をとらされることになったナッシュに代わり、ベティーナがラスベガスの殺人課から呼んできた刑事。ナッシュの代わにジョーとコンビを組むが基本的に無口な男で、ジョーが話しかけても「車を運転する時間は、私の瞑想の時間」と言うほど。刑事としての腕前はなかなかでスーパーの強盗の一味の主犯格を尋問した際も飾ってある写真から話題を切り出し核心に迫るなどヤリ手であることをうかがわせる。結局ナッシュが復帰することになりベティーナからクビにされてしまう。しかし同シーズン46話で市警の殺人課に拾ってもらったことが本人から語られている。同話でベティーナ犯人説を主張していることから前話のことで恨んでいるようにも見えたが『信じないかもしれないが、あんたに恨みはない』と発言している。同話でグリフィン・トレントが経営するカジノにはまり借金で首が回らなくなっていることが判明し、債務の免除と引き換えにトレントが恨みを持っているベティーナに殺人容疑を着せる行為に及ぶ。うまく言ったように見えたが肝心のベティーナが護送中に逃げたしトレントの自宅に現れたため計画は狂ってしまう。トレントをベティーナの銃で射殺しのちにベティーナを逮捕と言う名目で射殺しようとするがナッシュたちに阻まれ御用となる。

家族関係

ステイシー・L・ブリッジス(Stacy Bridges):Angela Dohrmann(声:山像かおり
ナッシュの妹で市内で地方検事補をやっている。後に検事とへと昇格した。ナッシュに謀殺容疑がかかり停職になったときなどよく兄をサポートしていた。第2シーズン第25話「戦慄の昏睡暴行魔」で自身が被害者になり、そのとき同性愛者であることが判明する。このことをニックに打ち明けるが、ニックは記憶が曖昧だったせいか大して驚かなかった。以降、レイ・ゲイツの裁判にナッシュと組んで対決したり、と辣腕を振るった。シーズン2の中盤から出なくなってしまうが、シーズン3の終わりにニックの海軍殊勲賞受賞に絡み登場する。第4シーズン第58話「無実の死刑囚」で自分が担当した裁判で死刑判決の出た囚人が実は無実かも知れないというナッシュからの情報で苦悩し、すぐにはナッシュの言葉を信用できず「兄さんはいつだって正しいけど、私が正しい時もあるのよ!」「妹のキャリアでも落としてやろうと考えているの!?」と反発。次第に殺された女性キャサリン・モットの夫とその共犯者であり、キャサリン殺害の実行犯パングボーンの仕業だという状況証拠がそろい、自分が間違った判決をしてしまったことを確信して精神的に参って行った。ナッシュに励まされて立ち直り、黒幕であるヴィクター・モットに「パングボーンが逮捕されて、とても取引したがっているの。凶器の隠してある場所を案内するそうよ」と罠を張り、ヴィクターが慌てて凶器を掘り起こしたところでナッシュたちに逮捕させた。これを最後にステイシーは降板となってしまい、この話が最後の活躍となった。
ロバート・ブリッジス(Robert Bridges):ジャン=マイケル・ヴィンセントマイケル・ベックJan-Michael VincentMichael Beck) (声:広川太一郎堀勝之祐
ナッシュの実兄で、ナッシュが「絶対に敵わない」と尊敬していた存在。
ニックが溺愛していたというブリッジス家の長男。ナッシュの愛車クーダの元オーナー。後にボビー・チェイスを名乗る。ちなみにボビーとは、ロバートの愛称。
少年時代はアメリカン・フットボールの名選手だったらしく、ニックは古い映写機を持ち出して、ロバート(以下、ボビー)の少年時代の活躍を懐かしんでいた。更に複数の大リーグ球団からもスカウトを受けたと、ニックは自慢している。
ナッシュにクーダの合鍵を預けた次の日、自宅とクーダを背景にして、ボビーとニックとナッシュの3人が横に並んで記念写真を撮る。その次の日、ベトナムへと出兵して行くが、写真のフィルムは現像されず、そのままボビーが持って行ってしまったようだ(後に彼の息子ディランが、その写真を携えてサンフランシスコに上陸する)。
ベトナム戦争中にヘリコプターのパイロットをしていた(そのため、ナッシュも兄と張り合って航空機の免許を持っている)。ベトナム軍により撃墜されてしまったが、ボビーは奇跡的に生存。ベトコンから逃げ隠れしている内に逃亡兵になってしまう。ジャングルを抜け出た後、地元住民を雇ってケシの栽培に着手し、相棒のマルコム・クリ-ブと共に、東南アジアを拠点に麻薬事業を展開する。これによってボビーはヘロイン帝国を築き、同業者であるジェラール・マルケットに大損害を与えることとなった。
マルケットはボビーの命を狙ったが失敗。次にマルケットはボビーの妻子を襲撃し、殺害。復讐を胸に抱いたボビーは、マルケットを追って久々に故郷のサンフランシスコに還る。その街中、ライフルでマルケットの殺害を伺っていたが、的を外してしまい辺りは騒然。あらかじめ事件の背後にボビーが絡んでいることを知っていて、張り込みを続けていたナッシュが一足早くマルケットを射殺する(要約すると、ボビーはナッシュより早くマルケットの居場所を独力でつかんでいたことになる)。
チャイナタウンで、ボビーとナッシュは金網越しではあるが、久方ぶりの再会を果たす。ナッシュは兄に「どうして何も知らせてくれなかった?」と訪ね、その返事にボビーは「機会を逃してしまった。気がつけば、道を間違えていた」と語る。ナッシュは兄のようになりたいと望んでいたが、ボビーは「おれは今のお前になりたいよ」と哀愁を漂わせていた。ナッシュは「帰って来るなら協力する」とボビーの罪を赦免しようとしたが、「お前は優秀だ。見ていてわかった。だが、無理はするな」と断ってしまう。最後にボビーは「親父の面倒を見てやってくれ。ステイシーにもよろしく言っておいてくれ」と言い残し、その場を立ち去ってしまい、ナッシュに嗚咽を漏らさせた。
このエピソードではボビーの妻子は主犯のマルケットに殺害されたことになっているが、第6シーズンでは、息子のディランが登場する。後付け設定の可能性は高いが、家族を皆殺されたとはいわれていないので、妻と二人の子供の内一人を殺されたということなのであろう。
そのディランの話によると、彼がサンフランシスコに訪れる1か月前にボビーは相棒のクリーブと麻薬を巡って争い殺害されたという。事件解決後、ディランはクーダの室内バックミラーに、ボビーの形見のアクセサリーを残して西へと旅立っていく。
第3シーズン第38話「麻薬戦争」では、妻子を殺害された恨みを晴らすために、主犯のマルケットを追って、一時帰国したボビーを俳優ジャン=マイケル・ヴィンセントが演じる(同じベトナムで行方不明になった兄という設定は彼の主演していたTVドラマ『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』へのオマージュと思える)。ところが第6シーズン第118話「兄の面影」になると、ナッシュの夢の中に出てくるボビーの顔が、全くの別人(俳優マイケル・ベック)になっている。
ディラン・ブリッジス(Dylan Bridges):ジェシー・ウェイン・ジョンソン(Jesse Wayne Johnson)
ボビー・チェイスことロバート・ブリッジスの息子。ロバートの登場する38話では彼の家族は殺されたという話が出ていたが、「皆殺し」とはいわれていないのでディランは生き残っていた模様。ディランがサンフランシスコへやってくる数か月前に、ロバートは相棒であったクリーブにより殺害されてしまう。ディランは父の仇を討つため執拗にクリーブを追い続け、彼の持つ麻薬を強奪することに成功した。それによってクリーブから幾度となく命を狙われることとなり、ナッシュの目の前で襲われたことでナッシュとかかわりを持つようになる。ナッシュの協力でクリーブは逮捕され、彼に対し「警察が来なければお前を殺れたのにな」と吐き捨てるが、クリーブもまた同じ台詞を吐いたため激昂。殴りかかろうとしたディランだが、ナッシュに引き止められる。ナッシュも兄仇であるクリーブに対し「そうじゃなければ、俺もお前を殺れたのにな」と吐き捨てた。ロバートの弟としてではなく、刑事ナッシュとしてクリーブを逮捕したのだった。それに一役買ったディランの復讐は幕を閉じることとなり、ナッシュに協力したことで麻薬強奪の罪は帳消しにされた。
事件解決後、ディランはニックから嬉しそうに父の昔話を聞かされて笑顔を見せていた。そして父の形見となったクーダの室内バックミラーに、形見のアクセサリーを残して西へと旅立っていったのだった。
なお、ディランを演じるジェシー・ウェイン・ジョンソンはドン・ジョンソンの実子。
バージニア・ブリッジス(ニックの話の中でしか登場しない)(Virginia Bridges)
故人。ニコラス(ニック)の妻で、ナッシュの母親。ニックがプロポーズした時、「不安なら本当に告白していいのかよく考えて、出直せ」と追い出したことがある。ニックはその二日後、将来の不安を振り切って改めて告白し、二人は結ばれたのだった。
エレナ・ブリッジス(Елена Bridges)
ニックの母親。名前しか登場せず、本編に絡んでくることはない。
リサ・クランドール・ブリッジス(Lisa Crandall Bridges)アネット・オトゥールAnnette O'Toole) (声:藤井佳代子/ビデオ版 - 藤木聖子
ナッシュの最初の妻。旧姓はサマーズ。
気が強く行動力に溢れる女性。皮肉屋のナッシュとはたびたび衝突しており、よく口論に発展する。しかし、料理の腕は絶品でシェフを務めるほどの技量を持つ。ナッシュも「ブリッジス家最高の料理人」と賞賛しており、彼女から料理を教わっていたほど。
大学時代から付き合っていたナッシュと結婚し一人娘のキャシディーをもうける。しかし仕事一筋な上、女性関係の耐えないナッシュの性格に嫌気が差し、「性格の不一致」で離婚してしまう。ナッシュとは別れたものの、今でも愛情を持ち続けている。
料理の腕はプロ級でケータリングのビジネスでも好評を博する。さらに腕を磨くために第2シーズンいっぱいで渡仏(事実上降板)するが、オーランド・ライチェックの登場する第4シーズン第60話「殺しのターゲット」で1度シスコに戻ってくる。フランス人の有名シェフであるアンディと再婚することになっていたが、どういうわけかナッシュとは役所の手違いで離婚が成立していなかった(リサ曰く「よくあること」らしい)。そのためリサはサンフランシスコへ帰還。再びナッシュの元を訪れ、改めて離婚届を出しに行った。
しかし、アンディを「ナッシュ以上の魅力を持つ男性」とは思えず、自分に嘘を吐くことができなかった彼女はアンディに別れを告げてしまう。その際、アンディからは「アメリカ人は過去に捕らわれるから、幸せを逃してしまう」と皮肉を言われている。最後にナッシュに自分の気持ちを告げ、しかしやり直すことはできないともわかっており、再びパリへと戻っていった。これを最後に、リサ・クランドール・ブリッジスは降板となった。
リネット・サマーズ(Lynette Summers):Suki Kaiser (声:寺内よりえ
ナッシュの最初の妻リサの妹。姉とは正反対で遊び好きでだらしない性格。キャシディに悪影響が出ないようにナッシュから軽く注意されたことがあった。
本編のストーリーに絡むことは無かったが、大抵はナッシュの足を引っ張っていた。62話香港コネクションにて、マフィアと繋がりのある恋人が出来たが、その恋人はナッシュの持つ偽札の原版を狙っていた。リネットを人質に取り、ナッシュに原版を渡すように要求。同時に、トニー・Bを捕らえた香港マフィアの男もナッシュの持つ原版を渡すように要求。ナッシュは原版を宙にほうることで、ふたりに一瞬の隙を作り出すことに成功。ジョーとナッシュの「エックス攻撃」による銃撃で、リネットの恋人はナッシュの銃弾に、香港マフィアの男はジョーの弾丸によって射殺された。これを最後にリネットの登場はなくなり、降板となってしまった。
ケリー・ウェルド(Kelly Weld):セリーナ・スコット・トーマスSerena Scott Thomas) (声:佐藤しのぶ/ビデオ版 - 沢海陽子
ナッシュの2番目の妻。大富豪の娘。わがままで強情っぱりでオッチョコチョイの前妻リサとは違い、冷静で物分りの良いオープンな性格。しかし反面、どこかお茶目な面が感じられるリサとは違い、ケリーは強く意思のはっきりした女性という感じを受ける。
第1シーズン第1話「狙われた半導体」から登場。この回で、いきなりナッシュと離婚手続きを済ませることになるが、2人共未練がましい様子だった。以降何度か顔を出すが、第1シーズン第11話「ケリーの秘密」では、ナッシュと結婚する前に実は一度結婚経験があり、相手はマフィアの息子コナーであったことが判明。しかもコナーとの間に子供を儲けていたことも判明する。やがてマフィアのファミリーが崩壊すると、コナーとよりを戻しロンドンで3人で暮らす事になる。しかし第3シーズン第48話「爆弾テロ計画」で、コナーと共にサンフランシスコに戻ってきたのだが、コナーと敵対するテロリストの標的になり、危うく命を奪われそうになった。
美術方面に明るく、近代博物館で講師を務めたこともあった。弟にイアンという名前のミュージシャンがいるが、数年前に一度ヒットを出したきりの売れない放浪者。
インガー・ドミンゲス(Inger Dominguez):キャロライン・ラガーフェルト(Caroline Lagerfelt) (声:藤木聖子)
ジョーの妻。スウェーデン生まれ。
ジョーとの結婚生活は23年(第2シーズン時点)。ジョーが恐れる猛妻。カレンという妹がいる。当初は育児嫌いという設定であったが、二番目の子供であるルシアが生まれてからは、その設定も覆り、夫のジョー以上に愛を注いでいるように見える。
第5シーズンが始まると「母のウーラが危篤である」という理由で突然スウェーデンに里帰りする。しかし同シーズン第91話「殺し屋刑事」でウーラを連れてサンフランシスコに戻ってくる。そしてジョーと共に3人で同居することになる。
第6シーズン第110話「墓の中」ではウーラがマリファナに手を付け、彼女もそれに巻き込まれてしまう。
番組開始当初、親子と見紛うほど年齢が離れている役者が演じていたが、しばらくして年相応の役者が演じるようになる。当然声も別の声優が担当。
J.J.ドミンゲス(J.J. Dominguez):ステファン・スティーブ・バーラ(Stephen Steve Berra) (声:高木渉
ドミンゲス家の長男。シーズン2の時点で21歳。俳優の特技がスケートボードのためか、J.Jの特技も同じものとなっている。そのスケートボードさばきを21話「汚れた法廷」にてキャシディの前で披露していた。母親のインガーが子供嫌いであったが、J.Jは両親から大切に育てられてきた。そのためか、少々抜けたところがあるのが難点。
大学を中退後、見かねたジョーが自分の所有するゲイ・バーで働かせるが、煙探知機の作動テストの最中に本当に火災を起してしまいバーを全焼させた。その後は、オレゴンでマッシュルームを取り入れる仕事に着手し、物を作ることの感動と大切さをジョーに語っていた。しかし、ジョーとしてはもっとしっかりした仕事について欲しかった模様で、表情を曇らせていた。キャシディに憧れの男子生徒の代わりとしてパーティに連れて行かれたあげく、会場で放置されるという目に遭わされたことがあるが、翌日謝りに来たキャシディを、「昨日のことだろ、今日は今日さ」と言って快く許した。
演じるステファン・バーラはスケートボード選手権で優勝経験のある筋金入りのBボーイ。
ルシア・ドミンゲス(Lucia Dominguez)
ドミンゲス家の長女。J.Jの妹。シーズン後半で生まれたため、長男であるJ.Jとは20歳以上離れている。子供嫌いのインガーもその可愛さに触発されたのか、ジョー以上に溺愛してしまっているようだ。
彼女が登場したことで兄であるJJの出番は完全になくなった。
名付けたのはナッシュ。
エラディオ・ドミンゲス(Eldio Dominguez):アルマンド・オルテガ(Armando Ortega) (声:天田益男
ジョーの親戚で弁護士を務める。身内であろうと弁護士として公平に接する男性。主に、ジョーの家の問題で登場する。ジョーのことは叔父さんと呼ぶ。
ボニー・リーク(Bonnie Leek):ジュリアン・クリスティー(Julianne Christie)声:榎本智恵子
ハーベイの妻。出会って二週間でハーベイと結婚し、10日間の間ハネムーンでグレイトフルデッドの追っかけをしていた。それから5年と2か月後に、ふたりは離れ離れとなってしまうことになる(70話でハーベイが、キャシディとの結婚に悩むエバンに語っている)。
突如としてハーベイの元を去ってしまうが、73話「天使の秘密」にて再登場した。ハーベイの下を去ったのは、彼のことを愛していた故に、「ハーベイにふさわしい妻として振舞えない」というプレッシャーによるものであったことが明かされる。ハーベイを傷つけてしまったことを後悔しており、謝罪し、ハーベイと熱い抱擁をかわした。
しかし、しばらくして再び彼の元を去ってしまう。
ロレッタ・ベティーナ・ルーニー(Loretta Bettina Rooney)::声:花形恵子
リック・ベティーナの母親。46話「休暇命令」に登場。血は争えないのか、ニックとはすぐに口喧嘩になり対立してしまう。
互いに競走馬のオーナーということのため、どちらの馬が速いか勝負することとなった。負けたほうは勝ったほうに馬を差し出すというルールの元、勝負を開始。自分の馬の優秀さを誇るロレッタだったが、ニックのミスター・ウディーに敗北。彼女の馬はニックのものとなったが、直後に馬は死亡。ロレッタの馬の権利はニックに移っているため、死亡したことで生じた損害などもろもろの請求は彼が支払うこととなってしまう。
ナッシュの提案でロレッタの馬を得る権利を完全に破棄することで、ことは収束するに至った。

犯罪者関係

タマラ・ヴァンザント(Tamara Van Zant):ドナ・W・スコット(Donna W. Scott) (声:佐々木優子
本名は、タマラ・クリスティン・ヴァンザント。いわゆる詐欺師であるが、内容は詐欺にとどまらず殺人紛いなことにも関与している美女。仕事の相棒を変えるたびに名前も変え、タマラ、もしくはミドルネームのクリスティンを偽名に使う。
初登場は第3シーズン第40話「魔性の女」。ナッシュとは以前恋人同士だったが、別れたいまでも彼に対して愛情を抱いている。彼女がトラブルに巻き込まれた時にナッシュに助けを求めたが、その始末をナッシュがつけてやると、金を持ち逃げしてしまうというなかなかの悪女である。第4シーズン55話「悪女の罠 HIGH FALL」ではナッシュの会計士ジョエル・ラスビッセンを自殺に追いやり結果ナッシュの資産投資先を破産させるという詐欺行為を行う。そして自分に捜査の手が伸びると共犯で自分のそっくりのケビン・マイケルを射殺しその遺体を車ごと爆破し自身の死を偽装した。しかし歯形の相違からタマラが生きていることをナッシュに気づかれあえなく逮捕された。 第6シーズン第113話「偽装結婚」でナッシュと偽装結婚しいつも以上にナッシュを付け狙う。だが最終的に黒幕にナイフで刺され、しかもサンフランシスコ湾に落とされると言う非業の最期を遂げる(ただし、致命傷は負ったが死んだという描写がないため、生死は不明)。
普段は妖艶な美女だが、ひとたび激情すると凄まじく暴力的になる。第6シーズン第103話「危険な関係」にて、自分の獲物をトニー・Bに取られた時は、彼に対して凶器を手に執拗に殴りかかるという意外な一面を見せた。
第1シーズン第4話「姿なき爆弾魔」にボビー・ワークスマン市長のマッサージ師の「ドナ」役として一度登場している。ストーリーには影響を及ぼす役ではなかった上に、ワンシーンのみの出演であった。
チェイス(Chase):イワナ・ミリセヴィッチ(Iwana Milicevic)(声:幸田夏穂
第5シーズン第91話「殺し屋刑事」と第96話「強盗団潜入捜査」に登場する女性犯罪者。始めは潜入捜査のため殺し屋ゲットマンに扮したナッシュと手を組み、麻薬組織のリーダーの命を狙う相棒として登場。雇い主にナッシュの正体が刑事だと疑われてしまい、危うく殺されそうになったのをチェイスは救ったが、その直後にナッシュによって逮捕されてしまう。その後、ナッシュは命の恩人である彼女と強引に取引することで無罪放免の扱いにした。
その後、ナッシュは強盗団に潜入捜査を開始し、そこで再びチェイスと出会う。最後はチェイスから激しく迫られ、ナッシュは手錠を見せて「逮捕するよ」と何度も拒絶の意を見せていたがついに折れてしまった。一夜限りの愛を交わし、チェイスが目を覚ました時にはナッシュの姿はなくなっていた。変わりに書置きがおいてあり、「チェックアウトは12時! 忘れるなよ」と書かれていた。
演じるイワナは007シリーズの作品カジノロワイヤルにて、主人公の命を狙う女犯罪者ヴァレンカを演じている。
トニー・ブッチェリー(Tony 'Tony B' Bucelli):ステファン・リー(Stephen Lee) (声:龍田直樹(シーズン2、23話のみ)、岩崎ひろし
ドジなギャング。通称「トニー・B」。大柄で太めな体形をした大男。だが、外見に反して内面は気弱でずる賢く、ドジばかり踏む。
さまざまな犯罪に手を出しているが、いつもナッシュに捕まるドジな犯罪者。聞いてもいないことを自らベラベラしゃべってくれる。
記憶喪失になったり、借金のカタに犯罪の片棒を担がされたりと、日々の苦労が絶えない。付き合っている女性を自分の犯罪に巻き込ませないように配慮はしているが、いつも女の方から見限られてしまう。
黄色という目立つ色の服装を好んで着る。トニー曰く「黄色はおれのためにあるような色」(第6シーズン第110話でもキャシディが同じセリフを言っている)。
第6シーズン第110話「墓の中」でチキンの骨を詰まらせ死んだとされ、その際ナッシュとジョーも彼の死を(遠回しながら)悲しんでいた。だが彼の死は偽装で、それが大事件に繋がってしまう。その話が最後の登場となった。
ビッグ・タイニー(Big Tiny):キース・ハーベイ(Keith Harvey) (声:中博史/後藤哲夫
態度は“Big”だが背丈は“Tiny(とても小さい)”である。
演じるキースは、第4シーズン第56話「疑惑の保証人」で初登場。その時は中博史が声優を務めていたが、以後は後藤哲夫がつとめる。保証人という隠れ蓑で悪党に依頼を持ちかける男リンクスに雇われ、彼の相棒を殺害。その後はSIUに身柄を拘束され、同じく逮捕されたエルドンと「どちらが先に自白するか」で負けてしまい、サン・クエンティン州刑務所送りとなった。
別の役ではホテルの中にあるパン屋で残り最後のパイをめぐってジョーとケンカをしたり、シカゴの女刑事に殺害されたりと、元々別の役名でチョコチョコ登場して視聴者を笑わせてくれた。クーダのバックシートに嘔吐したり、第6シーズン第106話「もう一人のナッシュ」ではナッシュの名を語ってナッシュ達探偵事務所を混乱に陥れた事もあった。
71話「不倫の代償」では、ナッシュたちが公にせず行っている捜査内容を知るため、ケイトリンと甲板で談笑をするという絡みがある。「膝の上に座っていい?」と甘えようとしたが、すぐに「ダメ!」と返答されてしょげてしまった。
一見タダの小人に見えるが、実は映画で『E.T.』を演じた俳優。
エルドン・シストラング(Heldon cystlang):(声:宝亀克寿)
大柄で気性が非常に荒い男性。57話「疑惑の保証人」にてナッシュの殺害依頼を受け、ナッシュとジョーに襲い掛かる。巨体から繰り出されるパワーとチェーンを凶器としていたが、ナッシュは、はしご車のはしごを引っ張り出してエルドンの額に激突させた。その後はSIUに拘束され、逃れようと暴れた時にキャシディの写真に傷をつけてしまったためナッシュに蹴り倒されてしまった。取引によって無罪放免となり、釈放される。しかし、第5シーズン第93話「暗殺指令」でフランキー・ドワイヤーの手下として登場し、殺し屋たちに命令してナッシュとジョーの命を狙っていた。が、これも発覚してしまい、逮捕されて刑務所送りとなった(フランキー・ドワイヤーからは「君には失望した」と見捨てられている)。
その外見どおりキレやすい性格で怒りっぽい。ナッシュから「6歳児でも知恵比べに勝てる」といわれてしまう。仮釈放後は、第6シーズン第108話「愚か者」で再登場。出所後に、刑務所に投獄されていたベティーナと手を組んで脱獄に協力した。
隠し金のありかをベティーナから聞き、用済みとなった彼を殴り倒してしまう。それからジョーを人質に取り、ナッシュをも捕らえたがベティーナに不意を付かれて今度は逆に殴り倒されてしまった。ビル解体の爆風に巻き込まれるも、奇跡的に生存。それを最後に登場しなくなる。
ライナス・ミルズ(Linus Mills):ウィリアム・アザートン(William Atherton):(声:大塚芳忠
シーズン1の最後に当たる第8話「目撃者」に登場する犯罪者。職業は病理学者を営むドクター。正体はCIAの分裂派「ブラックコマンドー」のメンバー。今まで培った情報網を使ってアメリカの最新技術を盗み出し、国外へと輸出する仕事に着手している。そのためナッシュから「あいつはアメリカの敵ナンバーワンだ」といわれた。
寄付金を集めるために開いたパーティで、思いを馳せていた女性ブレーネ・カランダーズと勘違いしてエリケ・ハンセンを銃殺(殺害の理由は後述)。その現場をナッシュの元妻であるリサ・ブリッジスに目撃されてしまう。
狡猾で用心深い人物のためなかなか逮捕に至る証拠がつかめず、ジョーからは「あいつを引っ張るのは、ストローでシェイクを一気飲みするより難しい」、ハーベイからは「見た目どおり、水も漏らさぬケツの穴野郎」といわれたほど。
死体は病院の病理学専門の小部屋に隠されており、リサによって発見されSIUの元へと移ることとなった。しかし、死体を調べてもミルズが犯人だという証拠は出てこなかったため起訴は出来ず。ミルズは死体に超伝導のマイクロチップを埋め込み、秘密裏に海外へ持ち出していたのだ。そのため死体を取り返すべく「闇雲な力では見つけられない」と冷静に行動し、リサを拉致。ナッシュに取引を持ちかける。しかし、ナッシュは逆にミルズの手下を捕らえてリサの監禁場所へと案内させてしまう。
死刑執行に使う毒液をリサに注入して殺害しようとしていたミルズとナッシュは鉢合わせし、殴り合いの対決となる。その最中、拘束されていたリサは暴れだして片足でミルズを蹴り飛ばした。それによってミルズの腹部に注射が突き刺さり、皮肉にもリサを殺そうとした手段で自身の命を奪われることとなった。
ルー・グリソン(Lou Glison):ビリー・ドラゴBilly Drago) (声:小川真司)
第4シーズン第75話「執念の復讐鬼」のみに登場した元警官。妻は今も現職の警官で夫であるルーに暴行され殺されそうになった過去がある、またケイトリンの友人である。ケイトリンが管理統制課に在籍していたときに起訴まで担当した。ルーはケイトリンを恨みさらに元妻をも恨んでいた。彼は元警官というだけありケイトリンに対する翻弄作戦は秀でたところがあり、ケイトリンを追い詰める。暴行魔を送り込んだり、住まいを勝手に売却したり、元妻のフィアンセを殺害したりと非道の限りを尽くすが自身が手を下していないためなかなか逮捕できない。ナッシュはケイトリンを保護という名目で探偵事務所に匿う。これこそがルーを誘い込む作戦であり、彼女を殺害するために来たルーを罠にかけることに成功する。銃撃戦の末、ルーはケイトリンを背後から撃とうとしたが、それに気づいたナッシュとジョーによって射殺される。このストーリーでナッシュとケイトリンの信頼関係は強固になったといえるところが特筆すべき点といえる。
フランキ-・ドワイヤ-(Frankie Dwyer):ティム・ランソン(Tim Ransom) (声:土師孝也中田和宏
サンフランシスコを縄張りとするギャングの男。
同じくギャングのレイ・ゲイツと共に、大物ギャングであるウォルシュの部下として登場。第2シーズン第29話「動く標的」で初登場、このときはフランキーではなくフランクであった。ウォルシュを殺害し、レイ・ゲイツも亡き者としようとして壮絶な争いを繰り広げるものの徐々に追い詰められ最後に逮捕される。その後の空白を経て、第5シーズンの丁度エバンの混乱期にあたる第82話「謎の襲撃」で再登場、FBIとの司法取引で出所したと思われる。再逮捕される時、ナッシュに銃撃されて下半身不随になるものの保釈されたのか、間もなく第5シーズン後半にて車椅子姿で3度目の登場を果たす。この時はアダルト映画を作製・監督していた。タイトルは「陪チン員」。撮影場所が法廷だったことから「陪審員」をかけたものだと思われる。このセンスにはナッシュも笑っていた。
3度目はケイトリンを囮にした捜査に引っかかってしまい、彼女に対してパートナー以上の感情を見せていた。しかし、彼女の素性を知る女性が取引相手だったため、ケイトリンの正体がバレてしまう。直後にナッシュたちが突入し、再び追い詰められるが車椅子を置き去りにして逃走を果たした。ところが保釈中で州外に出られなかったためか、いつまでもサンフランシスコに犯罪の拠点を置いてナッシュの命を狙い続け、挙句の果てにIQの低い犯罪者エルドン・シストランクを雇ってしまったために(第5シーズン第93話「暗殺指令」)自分がナッシュ殺害の指示を出していたことが発覚してしまう。最後は側近の女殺し屋をソムリエとして差し向け、ナッシュに毒入りのワインを飲ませようとしたが、ワインのふたが開いていたことを怪しまれ失敗する。その後、女はナイフを手に襲い掛かってくるが、ナッシュには及ばず敗北する。殺し屋とはいえ、ナッシュが女を殴り倒した貴重なワンシーン。
それによって足が付いてしまい、ホテルから移動する為に自分のリムジンに乗ったところにナッシュとジョーが待ち構えており、最後の逮捕となった(ちなみに運転手はハーベイ)。
幾度もナッシュに勝負を挑み続け、最後は問答無用の敗北を喫したのだった。
レイ・ゲイツ(Ray Goetz):ルイス・マンディロア(Louis Mandylor) (声:家中宏
フランキ-・ドワイヤ-と同じボスに仕えていたサンフランシスコを縄張りとするギャングの男。
第2シーズン第29話「動く標的」でベティーナを殺害しようとしたり(防弾チョッキで彼は助かるのだが)なかなかのやり手であった。このストーリーではやや控えめであったが以降凶悪な牙を剥きだしにしてくる。第2シーズン第21話「汚れた法廷」では判事と連邦保安官を買収し目撃者をナッシュとジョーを諸共亡き者にしようとしてくる。しかし第3シーズン第34話「ギャング・キラー」では元自分の手下であった殺し屋ジミー・ライシャートに命を狙われることになる。最後はビルの屋上でライシャートと対峙する。駆けつけたナッシュとジョーのとった行動は先にゲイツの脚を撃ちそのあとライシャートの肩を撃つという意表をついたものだった。このストーリーを最後にレイ・ゲイツは出てこなくなる。
リッキー・アレン・クリンズマン(Rickey Allen Klinsmann):(声:小山力也
シーズン4の57話「別れの時」に登場した男性。プラウラーと名乗り、夜な夜な女性宅に侵入しては女性を拘束し、怯える様をビデオに撮って精神的に陵辱している異常者。インターネットで情報を公開している女性記者に届け、一般の目に触れるようにしている。
ナッシュの身近にいる人物を殺害すると予告し、標的となったミシェルを殺害。かけつけたナッシュを挑発し、一騎討ちに引き込んだ。ミシェル宅の屋上にて、クリンズマンは抵抗をやめ、「美人の刑事を殺した。これでオレは刑務所に行っても有名人だ。もう逮捕していいよ」とナッシュを嘲笑った。しかし、ナッシュの取った行動はクリンズマンの銃殺であった。「刑務所には行かせない。地獄に行け!」と叫び、クリンズマンを射殺。こうして侵入者プラウラーは銃殺されたが、SIUの面々に深い傷跡を残したのであった。
オーランド・ライチェック(Aurand Rycheck):ジム・パリッシュ(Jim Parish) (声:長克巳
ロシア随一の殺し屋。だが、ロシア国内での殺しはせず、暗殺はもっぱら国外を専門としている。そのためついたあだ名が「旅人」。第4シーズン第60話「殺しのターゲット」のみの出演だったが、特筆すべき点は全ストーリーの中で唯一逮捕も殺害もできなかったという点である。空港でデビット・カッツを射殺しようとするがナッシュに阻まれ、何度もカッツを狙うが失敗。最終的にライチェックの依頼人がナッシュの手に落ち、カッツの暗殺を取りやめにすることとなった。ライチェックもプロであるため依頼自体がなくなれば手を引いたようだが、もしナッシュが依頼人を逮捕しなければ本格的に攻撃に乗り出すつもりだった様子。
協力者がヘタを踏んだ場合、容赦のない制裁を下す。協力者にカッツを始末するための拳銃を空港に隠させたが、そこは監視カメラに移ってしまう場所だった。そのため、協力者は鉛筆を心臓に突き刺され、殺されてしまった。その殺しの技術はナッシュとジョーを感心させたほど。
ジミー・ブラッシャー(声:寺杣昌紀
シーズン4の最終話に登場する犯罪者。麻薬の売人という顔のほかに、宝石商を狙い、拉致し、宝石を奪い取っては闇ルートで換金して荒稼ぎするという一面をもつ。用済みとなった宝石商は大抵は殺されている。不運にも、ナッシュとジョーの目の前で強盗殺人を犯したため狙われることとなった。
M.C.D本部長補佐であるバンクスの娘ジーナとは恋人関係にあったが、自分に警察の手が伸びていると気づいた時には彼女を置いて逃亡。外の女のところへ転がりこんで身を潜めていたが、ジーナの証言が仇となって後にナッシュたちに踏み込まれて逮捕される。
しかし、これ終わらず仲間の協力により脱獄。ジーナを拉致し、再び宝石商を狙って犯行を重ね始める。ジーナに裏切られた形となったジミーだが、拉致した後も彼女に暴行は加えた様子もなく、宝石を奪い取っているのも「お前のためなんだぜ」とキスをしていた。このことからジーナに対して本当に愛情を持っていたと思われる。
だがしかし、必死の追跡を続けるナッシュとジェイクのコンビについに追い詰められてしまう。拉致した宝石商が宝石を持っておらず、持っているのは間もなく帰国する妻のほうだと知った彼は待ち伏せを開始。そこへナッシュとジェイクが駆けつけ、ジェイクの奇襲によって殴り倒されてしまう。だが、車内に潜んでいた仲間がジェイクに拳銃を着きつけ人質に取る。
拳銃を構えるナッシュは上手くジェイクには当てず、敵だけを銃撃。ほぼ同時に動いたジェイクもジミーを投げ飛ばして取り押さえ、逮捕。ナッシュの冷静さとジェイクの熱血によるコンビネーションに敗北することとなった。(ただし無茶をしたジェイクはナッシュから「お前ふざけるなよ!」と怒鳴られた)
ジミー・G(Jimmy):ツィ・マー(Tzi Ma)(声:千田光男
香港を拠点に活動する国際的犯罪組織の尖兵。ロイ・マクネアーの上司。サンフランシスコを牽制するため、エンバーカデロ署のジラルド署長の暗殺をロイ・マクネアーに下した人物。さらに言えば、ジミーに暗殺指令を命じたのは上海に陣取る組織のボスである。ジミーの立場は、本人曰く「ここまで来てまだ下っ端扱いだ」。ジミーの行動を監視するため、ボスが自分の腹心を送り込んできたことを快く思っていない。
ジラルドを暗殺した後は、側近のエレン・ホリデーとロイ・マクネアーを従え、30億ドルの大金を洗浄(マネーロンダリング)するため行動する。
大幹部の到着と同時に、ナッシュの合図によりDEAの武装部隊が突撃。ジミーは上司と共にジラルド署長殺害の容疑で逮捕され、ジョーから「上海には二度と帰れないと思いな」と言い渡されてしまった。
警察側にメンの割れてしまったマクネアーに大金を渡して、労いの言葉と共にしばらく休暇をすごすように言ったジミーだが、実際にはマクネアーを追ってきたナッシュを追い払うための口実に過ぎなかった。マクネアーがラスベガスから去ればナッシュも追って出て行くと考えていたジミーだが、ナッシュはマクネアーに暗殺の指示を出したのはジミーだとエレンから聞いたため、マクネアー個人の逮捕が狙いではなくではなく組織壊滅を目的にしてしまったことを知らなかった。
マクネアーもまた、自分がSIUに捕らわれた際に、ナッシュにジミーを売り渡すという取引を持ちかけていた。そのことからして、ジミーとマクネアーの間に信頼関係や友情は存在していなかったと思われる。
ロイ・マクネアー(Roy MacNair) :(サイラス・ウィアー・ミッチェル)(Silas Weir Mitchell)(声:大塚芳忠)
第5シーズン第99話「疑惑の女」、続く第100話(第5シーズン最終話)「ある刑事の死」で登場する第5シーズン最後の犯罪者。日本のTV放送では、ロイ・マクネアーとの対決が最終話となっている。香港の巨大組織の尖兵の部下として登場し、ナッシュの最初の相棒であるエンバーカデロ署の署長フランク・ジラルドを殺害。それからは何人も警察官を殺害して逃げ続けている。口癖は「落ち着け」。ビビアン・リーフという金髪美女に熱を上げており、しつこく付きまとって電話をかけたり、急に仕事場へやってきたりもしていた。本人はビジネスマンと経歴を偽っていたが、ドラッグを大量に持っていたためすぐに嘘だと見破られてしまった。
仕事とプライベートは混同しないことをモットーとしており、好意を寄せていたエレン・ホリデーにでも一度疑惑の目を向けた後は、拳銃を突きつけ、縛りあげて尋問した。暇な時はダンスを踊っていたり、横柄で軽薄な口調や態度を見せる。しかし、そんなひょうきんな一面を見せていても平然と人を殺せるという酷薄な一面も持っている。そんな彼でも、署長暗殺を指示したジミー・Gを引き渡すという取引をナッシュに蹴られた時は、動揺を露わにしていた。
一旦はナッシュ達に逮捕されるが、取調べのため身柄はDEA捜査官に移される。だが取調べ中に彼はDEA捜査官の不意を突きDEA捜査官(その中にはサラの上司であるマサロッティもいた)を全員殺害し、ラスベガスへ逃亡する。
第5シーズン第100話「ある刑事の死」でラスベガスに逃亡した後、自分の行方を探していたエバン、ハーベイ、ロニーと遭遇。逃走するマクネアーは単身突出して追ってきたエバンを待ち伏せし、背後に回り込み「ゲームオーバーだ」との台詞と共に銃撃。エバンを殺害した。
その後は、ナッシュを嘲笑うかのようにDEAの作戦を見破り、組織の大幹部を捕らえようと空港近辺で待機していたDEA隊員を襲撃。二人の部下と共に警官に化けてナッシュたちの目を欺き、潜入捜査官であるサラ・ウィリアムズ(偽名エレン・ホリデー)を人質にとる。そしてナッシュ、DEA、さらには自分の所属する組織を出し抜き、ナッシュに「相手が悪かったな!勝ったのは、俺のほうだ!」と勝ち誇ると大金がつまれた飛行機に乗り込み、発進を開始した。
マクネアーの裏切りは唐突なようにも思えるが、ジミーから休暇を言い渡された際に「考える時間も欲しいし」と口にしていたことから、組織を裏切って30億ドルを奪うか考えていた模様。
無論、人質に取ったサラは用済みとなった後、パラシュートなしのスカイダイビングをさせて殺害するつもりであった。そのことで命の危険を感じたのか、サラは必死の抵抗を見せて部下を殴り倒してしまう。マクネアーはサラを銃撃したが、幸運が彼女に味方したのか全てはずれてしまった(マクネアーは助手席に居たため、射撃しにくい体勢であった)。
サラが飛行機から生還したことで、ナッシュはジョーから提案された「滑走路の封鎖」という案を蹴り、ロケットランチャーでマクネアーを仕留めることを選んだ。飛行機の離陸と共に放たれたナッシュのロケットランチャーの一撃により、マクネアー一味は爆死。ナッシュはフランクとエバンの仇を取り、高笑いした後、真剣な声で「地獄に堕ちろ」と言い放った。
皮肉なことに、幾多の警察官の命を奪ってきたマクネアーの死に装束が、警察官の制服となってしまった。
ジョイ・ラーソン(Joy Larsson):ステファニー・ジンバリスト(Stephanie Zimbalist)
本名はスーザン・メーダー。シーズン6の第119話「逆恨み」に登場。一児の女性で幼い息子トミーとふたりで暮らしている。フロリダ出身の32歳ということになっているが、後に偽造された出生証明書だと判明する。ハーベイ同様グレイトフルデッドの大ファン。アラスカやエジプトのライブにまで顔を出しており、ハーベイと話が合って徐々に親密な仲となっていく。初対面のハーベイからは「デッドを見にエジプトへ行く女だぞ!最高!」といわれた。
過去、過激派グループ『フリーワールド』のリーダーであるライアン・コリンズの恋人だった。彼と共に同士を募って、72年にコネチカットで軍事工場の爆破を目論む。しかし、爆弾の誤爆で多数のメンバーが命を落とすことになってしまう。中には彼女と一緒にいた一般人の留学生もいた。
その後、名前や出生を変えて逃亡を図り、ジョイ・ラーソンとして生活する。
だが、ライアンが刑務所に投獄され、コリンズ一家は生きる術を失ってしまう。家族は彼の出所まで二十九年間待ち続けたが、仮釈放の二日前に囚人に刺殺されてしまった。その後、ライアンの弟であるネルソンに逆恨みされ、ジョイは命を狙われることとなる。
協力者である弁護士の老人に助けを求めるが、彼はライアンの弁護を担当していたためネルソンに目を付けられていた。弁護士の事務所に乗り込んできたネルソンは、ジョイの住所が書かれたメモを見つけたしまう。弁護士は彼女を守るため不意をついてバットで殴りかかるが失敗し、銃殺されてしまう。
ジョイは別室に隠れていたためネルソンに見付かることはなかったが、事務所の窓ガラスを割って逃げる際に手を怪我してしまう。これが後に仇となる。
ハーベイは、ジョイが過去の爆破事件の首謀者だと疑惑を持っていたが、決め手にかけていたため深層にたどり着けないでいた。その後ネルソンは逮捕されたが、それで終わらずハーベイは独自に調査を続けていた。
ライアンが逃亡に使った車から、二種類の特殊な血液型が検出されたのに目を付け、ハーベイはジョイが怪我をした事務所のガラス片を入手。それにジョイの血液がこびりついており、それを突きつけられて血液検査をすると言われ、ついに自らの犯行を認めた。警察に連行される母親の姿を見て、息子のトミーは悲痛な叫びを上げて母を引きとめようとしていた。
皮肉なことに、コリンズ一家から兄を奪ったジョイも、同じように息子のトミーと引き離されることとなった。
マーク・リー・ペイジ(Mark Lee page):ジェームズ・レマー(James Remar
第6シーズンの最終話に登場する連続殺人犯。殺人を目的として人を殺す男。IT企業の社長といった成功者達を狙ってタクシーに乗せ、人気のないところまで連れて行って殺害するという手口で6人の命を奪った。
過去、さまざまな犯罪に手を染めており何度も逮捕歴がある。出所後はディーラーのテッドの元で集金を担当していたが、やり方が暴力的の上、それを楽しんでいたためクビにされる。テッドからは「まともじゃない」と言われていた。
キャシディの尾行に気づいた後、彼女を人質に取った。背の高い女性が好みで、それに当てはまるキャシディには甘い態度を見せる。それが仇となり、キャシディによって車をバスに突っ込ませるという荒業を敢行されてしまい、逮捕された。
殺人に利用していた車を逆手に取られ、逮捕されるに至った。
ゲイリー・ストークス:(声:青山穣(36話)、堀川仁(74話))
第3シーズン36話の「失なわれた記憶」でキャシディの家庭教師役として登場。かつて囚人で現在は更生したという人物を家庭教師にするということでナッシュとキャシディが喧嘩する原因となる。実際のところ更生したかはよくわからなかったがラストでATMで現金を下ろした女性を襲い逮捕される。「助けてくださいよっ」とナッシュに懇願するがこのストーリーの記憶喪失に掛けて「誰だっけ」と袖にされてしまう。続いてかなり間が開いて第4シーズン74話「誘拐犯」で更生の一環としてオメランツ警部補の監督の下、市警察車両の洗車をしていることが判明。このときはバーベイとエバンに代車としてパトカーを無理やり借りられてしまい、車に装備していたショットガンの暴発で屋根に穴を開けられてしまうがハーベイとエバンのコネで修繕に成功するが警部補にはコーヒーの染みを指摘されてしまう。

友人・知人関係

ホイットニー・トーマス(Whitney Thomas):ケイト・バーノン(Kate Vernon)(声:勝生真沙子
シーズン2のみ登場する女性。ナッシュの家の家政婦で、次第にナッシュとは親密な仲となっていった。しかし、ジョーの行きつけの歯科医の奥さんであることが判明し、ナッシュとは恋人未満友人以上の関係しか築くことが出来ず、去って行った。
ビック・バリー(Bic Barry):(声:宝亀克寿)
市内にある美容室「ハウス・オブ・ビューティー」の店長でありナッシュの情報屋でもある。初登場は第1シーズン第5話「奪われた秘密兵器」。この回のストーリーは大物を抹殺しようとするテロリストのヴィンスと彼を追うナッシュと美人な軍人サンドラの対決を描いたものであった。肝心のハイパワー兵器のジャベリンをどちらが先に入手するかがポイントであり、ナッシュはビック・バリーから情報提供を受けるが、すぐ後にヴィンスもバーリーに協力を求める。バリーは兵器を入手するとヴィンスに渡すが、すぐさま彼のことをナッシュに密告するというなかなか狡猾な男である。登場回数はこの回のストーリーも含めて3回と少なかったが存在感はなかなかのものであった。最後の登場になる第2シーズン20話「特捜課ラプソディ」では自慢のサックスの演奏を披露した。彼と、彼の声を担当している宝亀克寿の愛称がぴったりだったのが印象的である。
セドリック・ホークス(Cedrick 'Rick' Hawks):フィリップ・マイケル・トーマスPhilip Michael Thomas) (声:谷口節-立木文彦
連邦保安官で賭博の名人。 通称リック。
『特捜刑事マイアミヴァイス』の冒頭音楽と同時に現れたこの男、行く先々で違法賭博の借金を背負い、ギャングから命を付け狙われている。
彼が登場するエピソードは『特捜刑事マイアミヴァイス』を意識した物となっている。
ミランダ(Miranda):アリソン・ウォード(Allison Ward)(声:徳光由香
キャシディの友人にしてルームメイト。人見知りでやや神経質な少女。トロイという兄が1人いて、バンドをやっている。初めはキャシディとよく言い合いをする描写があった。口論の発端は、エバンからの電話に出ると無言で切られてしまうためキャシディに文句を言ったり、室内でラブシーンを演じるエバンとキャシディがいるおかげでレポートが進まなかったりなどなど。ミランダもキャシディも互いに相手を思いやることをしようとはしなかった。
しかし、同級生の異常者に重傷を負わされたところをエバンに保護されたため、彼に対する態度も若干軟化してはいる。
キャシディとは仲のいい関係とはいえなかったが、自身にブライアンという彼氏ができ、そして交友関係が広まったことで次第に性格が変わっていった。シーズン6にて、ミランダ最後の登場では自分の恋人がかかわった殺人事件をキャシディに解決してもらったことで、一度は壊れかけた彼女との仲が深まり、互いに親友として接することができるようになった。ラストシーンは、ミランダとキャシディが抱き合う姿が描かれている。
ペペ(Pepe):パトリック・フィッシュラーPatrick Fischler) (声:堀川仁)
ゲイで、第1シーズンでジョーが購入したゲイバーの会計係。おしゃべりな性格だが、融通が利き仕事が早い。ジョーの息子J.J.の失態により店が火災で焼け落ちたため、一度職を失う。
その後、ブリッジス&ドミンゲスの電話番を勤めるが、内装の趣味がペペに合わなかったために退社。彼の仕事はボズ・ビショップに引き継がれた。以後は、デパートの店員やラスベガスにあるホテルのフロントマン、財務監査員と登場する度に違う職業に就いている。
ナッシュとジョーが同性愛の関係にあると思い込んでいる(シーズン5でナッシュとジョーが宿泊したホテルでじゃれあっているところを目撃して、恥ずかしがっていた)。
第5シーズン第82話「謎の襲撃」では「PPinSF」というハンドルネームでチャットをしていたところ偶然チャットを始めたジョーと気が合ってレストランで会うことになってしまった。結果彼が相手がジョーであることに気づき判別用の目印を外したため、大事には至らなかった。
その後ジョーに「PPinSF」は自分だと打ち明け、ジョーを落胆させた。
最終シーズンであるシーズン6では、同性愛者で元恋人だった男性との間をジョーに取り持ってもらった。その過程でナッシュとジョーは同性愛者ではないことが露見するが、彼等に対する友情はまったく変わっておらず感謝していた。
ボズ・ビショップ(Boz Bishop):クリスチャン・J・ミオリ(Christian J. Meoli) (声:後藤敦
ナッシュの情報屋。
チャラけた若者。しかし情報収集能力には長けており、犯罪者の情報を入手してナッシュに伝え、事件解決のきっかけを作ることもしばしば。
初登場は第3シーズン第46話「休暇命令」だが、この時はナッシュに変わって捜査の指揮を執っていたベティーナに情報提供を拒否したため留置されそうになった。
第4シーズン第68話「狙われたシンガー」ではジョーからの頼みで警察の取り締まり車両オークションでリンカーン・ナビゲーターを落札するが、車の中から薬物は見つかったり、ガソリンスタンドで給油する際目を放した隙にオークションで同じ車を落札しようとしていた男二人に車を盗まれたりと散々な目に遭っている。その後さらに車を落札し(旧式のジャガー)、ジョーを呆れさせている。
ナッシュとジョーが開いた探偵事務所の電話番として雇われるも、ロクに仕事をしないが、休日は教会の聖歌隊の指導をしている。
第6シーズン第107話「殺人ゲーム」で今まで触れられなかった、彼の素性が明らかとなる。ボズは通称で本名はボズレー。名門ビショップ家の出身で、実家は庭師と使用人付きの歴史を感じさせる屋敷。実家では普段とは違い(本人曰く「家族の喋りに合わせることにしている」)、非常に真面目な口調で話す(一人称は「ボク」で、いつもとはあまりに違う口調にナッシュとジョーも驚いていた)。
両親と死別した後、叔父兄弟に育てられたが、実家の庭師殺人事件を機に意外な出生の秘密が明らかになる。
白人と黒人のハーフで父親はベトナム戦争で戦死。母親は叔父達と関係を持っていた中年のメイド。そのため、叔父達は「自分がボズの実父」だと思い込んでおり、我が子同然に育てていた模様(叔父兄弟は、自分だけがメイドと肉体関係にあったと思い込んでいた)。
ボズは、自分の出生が明らかになったことや、父親が憧れであった黒人だったことを知り、心底喜びを見せて感激していた。最後の活躍は、第6シーズン第121話『ナッシュ更迭計画』でのアントワンとコンビを組んでジョーの探偵事務所の依頼を解決するというもの。
天使のおっさん(Angel):ピーター・スペルマン(Peter Spellman):トレイシー・ウォルターTracey Walter) (声:石森達幸
自称「ナッシュの守護天使」というホームレス。本名はピーター・スペルマンだが、名前が明らかないなるのは大分後なので、「天使のおっさん」という呼び名が定着している。
初登場は第2シーズン第18話「天使と悪魔」で手榴弾を手に交差点を封鎖し、二回目の登場となる第3シーズン第38話「麻薬戦争」ではなぜか噴水に飛び込んでおり、その現場にいた婦人警官からは迷惑がられていた。(その際ナッシュが兄を探していること、また会ったことがないミシェルを知っていたりと、ナッシュの家族関係の他職場仲間のことも知っていた模様)三回目の登場は第4シーズン第63話「炎の悪魔」。
いつも作り物の純白の羽で出来た羽を背負っている(本人曰く「ナッシュを守るために必要な物」)。だが五回目の登場となる第5シーズン第99話「疑惑の女」で何者かに盗まれてしまった(その後ナッシュが偶然羽を付けたアル中の男を発見し、羽は無事に返された)。
六回目の登場は第6シーズン第103話「陸の海賊」。ある教会に捜査のために訪れたナッシュ達と再会。教会にいることを心配したナッシュが自宅に招き入れる。その後ジョーの近所で起きていた事件をジョーとニックと共に解決する。
七回目の登場は第6シーズン第117話「ハイテク強盗」だが、登場はドラマ中盤とラストシーンのたった二回であった。
ナッシュが犯罪捜査や家族問題などで困っていると突然目の前に現われ、神秘的な言葉をもってナッシュに助言する。
四回目の登場は第4シーズン第73話「天使の秘密」で本名はピーター・スペルマンだと判明する。実は双子として生まれ、医師であるスペルマンによって死亡したと両親へ告げられていた。何も知らないピーターは、子供の生まれなかったスペルマン夫妻へと引き取られた。4歳まで育ての親であるスペルマン夫妻の元で暮らし、母親代わりであるフェレン・スペルマンが死亡した後は里子へ出され、9歳までその過程で育てられる。その後の経歴は一切謎に包まれており、ナッシュもどうやっても素性を知ることはできなかった。
なお、兄は凶悪殺人鬼「ベイサイドキラー」によって殺害されており、その捜査の過程で上述のようにナッシュは天使のおっさんの出生を知ることとなった。ついに「ベイサイドキラー」の正体へと辿り着くが状況証拠しかなく、天使のおっさんが殺された兄に扮したことで動揺した相手から自白を取ることに成功。「ベイサイドキラー」は最後に、自分の証言が記録されたカメラに向かって本性を現し、嘲笑を浮かべながら「命を壊す喜び」が目的で殺人を行っていたことを語った。

登場人物の車

この作品には多数の著名な車両が登場するが、フェラーリなどが登場していた『特捜刑事マイアミヴァイス』と違い、こちらはクライスラーの系列会社の車が多い。
ファイル:'69 Plymouth Sport Fury Convertible (Rigaud).JPG
ジョーのフューリーと同年式の車。色、グレードは異なる
1969年型 プリムス・フューリーⅢ 2ドア・ハードトップ
ジョー・ドミンゲスの初期の愛車で、改造点のないフルオリジナル(サバイバー)車両。
ナッシュのクーダが整備中で使用できない時に、ナッシュはジョーに「車を貸せ」と頼むがジョーは「自分の車ぐらい運転させろ」と断る場面もある。
ジョーが5シリーズに乗り換えた途端、登場しなくなった。
ファイル:'71 Plymouth Barracuda (Orange Julep).jpg
ナッシュのクーダと同年式の車。色、グレードなどは異なる
1971年型 プリマス・クーダ コンバーチブル
ナッシュの愛車。ナンバーは「GQD 685」。
鮮やかな黄色に塗られたオープンカーで、この車は426HEMIエンジン(ヘミエンジン)という強力なエンジン(425馬力)を搭載しており、オリジナルはアメリカ国内だけで14台しか生産されなかった希少車である。
ナッシュの兄であるボビー・ブリッジスが元の持ち主。
彼が少年の頃、ベトナムに発つ2日前の夜に、弟のナッシュに預けたという車。ボビーからは、車内での飲食を控えるように念押しをされていた。だからこそナッシュは(過剰なほど)大切にこの車を乗りこなしている。ところが、シリーズ開始当初は、このような設定は全く確定しておらず、ただ“ナッシュが、ビンテージの車を捜査のために運転していただけ”の存在だった。その証拠に、ハーベイが車内でカップ麺を食べていても全く注意されなかったし、同じくハーベイが土足でサイドボディーを踏みつけてステップ代わりにして降りる時も、ナッシュは知らん振りである。さらには追っ手から銃撃されても、怒るどころか自ら相手に向かってぶつかって行くという、とんでもない暴挙に出るなど、乱暴な扱いを繰り返す。
第2シーズン第20話「特捜課ラプソディー」から車内を汚したジョーに対して、ナッシュが注意を促すようになるが、クーダが強盗犯に奪われて、警官と激しいカーチェイスを繰り広げた、と聞かされても、この時点ではまだ寛容だった。ちなみにジョーは、シリーズ中に3度クーダを運転しており、1度目は盗難に遭い、2度目は駐車場の標識にクーダを激突させ、3度目はドライブギアとバックギアを入れ間違えるものの、ナッシュを助手席に乗せて運転している。第3シーズン第13話「汚れた法廷」で弾丸で穴だらけになったクーダが、修理屋のオジサンによって見事に修復。
第3シーズン第38話「麻薬戦争」で、ようやくクーダの設定が確定する。24年ぶりにボビーの顔を見て、クーダの大切さを改めて認識したのか(?)、ここからナッシュのクーダに対する愛着の度合いが激変する。例えば犯人から、たった3発の銃弾を浴びせられただけなのに、ナッシュは怒り狂って相手を射殺してしまう。さらに暗殺犯にハンマーで叩かれ、ボンネットを破損させられることがあった(その暗殺犯は捕まって車を引っ張らされた)し、エルドンのチェーンクロスで攻撃されて、バックミラーを吹き飛ばされることもあった。停車中の車に乗っただけ酔うビッグ・タイニーには嘔吐され、当たり屋のクランストンの被害にも遭い、クーダ関連の不幸は数知れず。
他にも第5シーズン第89話「二重強盗」ではボンネットに落書きをされた上、そのボンネットを外され盗まれてしまうこともあった。いずれの場合もナッシュをカンカンに怒らせ、その時の言動と言ったら尋常ではない。しかし第5シーズン第93話「暗殺指令」でクーダを盗もうとした男にエンジン部分を傷付けられるが、皮肉にもそのおかげでナッシュは助かる(実はナッシュとジョーが訪れた建物に爆弾が仕掛けてあり、クーダが傷付けられているのを見たナッシュがジョーを連れて外に飛び出したので、建物の大爆発から逃れることができた。そのためかクーダを傷付けた犯人にはあまり怒った様子ではなかったが、犯人は「俺のおかげで助かったんだぞ!」と叫んでいたためかナッシュは感謝の意を示すことなくパトカーに連行させたのだった)。
第6シーズン第113話「偽装結婚」ではタマラが調達したナッシュのクーダと同色のクーダが登場している。タマラ曰く「絶対気に入る物にしたの」とのことだが、ナッシュのクーダのグレードは特別なエンジン一体型のエアスクープ付きボンネットが装備されているのに対し、タマラが調達したクーダはエアスクープ無しのボンネットが装備されている通常グレードだった(そのクーダを見たナッシュから「コレは模造品だ(原語版ではキットカー)、オリジナルは(エアスクープが)エンジンと一体となっているがコレはボンネットに貼り付けてある、いくら(改造に)払ったか知らないが、こんな物市場ではほとんど価値がない」とタマラに突っ込んでいる)。
ダッシュボードに赤青の点滅灯を載せることで緊急走行をすることもある(サイレンアンプの有無は不明だが、第2シーズンでそれらしき音を出しながら走行するシーンがある)。
装着しているタイヤはBF Goodrich社製。
ファイル:Seligman sundries.jpg
ハーベイのランチェロと同年式の車。色が異なる
1972年型フォード・ランチェロ
ハーベイの自家用車。ナンバーは「4H46395」。
ハーベイが青春時代から乗っている青い車。
昔は「グレイトフル・デッド」のコンサートや、映画『Smokey and the bandit II/(邦題)トランザム7000 激突!パトカー軍団』を観に出かけたりするのに使用したと第5シーズン第97話「女囚脱獄」でのランチェロ廃車の際(下記参照)ハーベイが呟いている。
そんな活躍が評価されてか、第2シーズン第25話「戦慄の昏睡暴行魔」から捜査に投入される。
第4シーズン第74話「誘拐犯」では長い間オイルを交換しなかったためにエンジンがかからなくなったり、第5シーズン第81話「強盗団緊急出動」では放水を掛けられて水害に遭い、またまたエンジンがかからなくなるというトラブルもあった。
第5シーズン第97話「女囚脱獄」にて、ランチェロは2人の女脱獄囚によるマシンガンの一斉射撃に遭い、弾痕だらけの蜂の巣にされてしまう。その後第5シーズン第93話「暗殺指令」に登場した車両管轄課のハワードから「修復にはオハイオの農場が買えるほどの莫大な料金がかかるため不可能」と聞かされ、ハーベイはしばらくショックを隠しきれなかった。
ファイル:Truck09.jpg
エバンのラムと同年式の車。グレードが異なる
二代目ダッジ・ラム 2500 V8
エバンの愛車。ナンバーは「5P99991」(「3ANO246」の場合もあり)。
基本色は写真のラムと同じだが、こちらはバンパーのみシルバーの塗装になっている。
BMW・5シリーズ(E34型)
ジョーの愛車。色は紺色。
第3シーズン第33話「盗まれた秘密兵器」にて、FBIから盗まれたグレネードランチャー(厳密には無反動砲AT4)で爆破されてしまう。
トヨタ・ランドクルーザー
A.Jの愛車。色は黒。
BMW・7シリーズ(E38型)
カッツが乗っていた押収品車両。色はジョーの車と同一。
第3シーズン第33話「盗まれた秘密兵器」でナッシュとカッツが取引し、車を失ったジョーの愛車になった。
第5シーズン第97話「女囚脱獄」で近所に住む少年にタイヤをパンクさせられ、第98話「大富豪の秘密」では黒幕に窓ガラスを割られ、車に乗っていたジョーは催涙スプレーを噴射されてしまう。
フォルクスワーゲン・ビートルカブリオレ
キャシディの愛車。色は白。
第4シーズン第69話「姿なきライフル魔」で交通事故に遭い、運転していた友人のアンジェラは死亡。キャシディも重傷を負ってしまう。
フォルクスワーゲン・ゴルフ(1J型)カブリオレ
事故で廃車になったビートルに代わり、第5シーズン第82話「謎の襲撃」からキャシディの愛車になった。色は濃緑。
第6シーズン第110話「墓の中」では、覆面パトカーにもなった。
ゼブラ・Zロードスター
ケイトリンの愛車。ナンバーは「XEBRA」又は「ZEBRAZ1」。
電気自動車で、第5シーズン第83話「暴走刑事の恋」では充電を忘れて動けなくなった。
第5シーズン第98話「大富豪の秘密」で、ケイトリンにクラウンビクトリアが支給されることになり、前回で愛車を失ったハーベイに売り渡された。
ダッジ・バイパーRT/10
ベティーナの愛車。色は赤。ベティーナの登場するエピソードを見る限り、ベティーナはこの車を荒く扱っていることが判る。
フォード・エクスペディション
納車されたばかりのSFPDの車両で最先端の追跡装備にレース用サスペンションを搭載している。ある女性警部補が乗ることになっていた。
第4シーズン第74話「誘拐犯」でハーベイとエバンがエンジンが動かなくなってしまったランチェロの代わりに乗車するが、途中でエバンが整備不良のショットガンを暴発させ、車に傷をつけてしまう。その後修復され女性警部補の元に返された。
キャデラック・ブロアム
第4シーズン第74話「誘拐犯」で上記のエクスペディションが傷ついたため、SIUでエクスペディションの洗車を担当していた仮釈放中の囚人の家族の車をハーベイとエバンが拝借。
車内に目出し帽があったことを不審に思ったエバンがナンバーを調べると盗難車であることが判明する。
三代目シボレー・カマロ
いつもはバイクに乗るジェイクが第5シーズン第86話「ボディガード」で二回目のバナナス誘拐の際乗っていた車。色はグレー。
彼が車に乗っている理由は一回目の誘拐の際バナナスにバイクの起動を邪魔されナッシュに見つかったためである。
三代目クライスラー・レバロンコンバーチブル、ロールス・ロイス・シルヴァースピリット
ボズ・ビショップの愛車。
前者は第5シーズン第92話「絶望の果て」でボズ個人の愛車として登場。色は紺とシルバーのツートンでナンバーは「3BYL500」。
後者は第6シーズン第107話「殺人ゲーム」でボズの実家に置いてある物が登場。色はシルバーで屋根部分が黒のツートンでナンバーは「3XJP469」。
ポルシェ・ボクスター(986型)
第5シーズン第93話「暗殺指令」でクーダがチンピラの手によって壊れ、移動のアシがなくなったナッシュに代車として貸し出された。元々は捜査で押収された車で今は車両管轄課のハワードの愛車らしい(そのハワードは第5シーズン第97話「女囚脱獄」でのランチェロ廃車の際再登場)。
色はシルバーでナンバーは「3JRI471」。
ポルシェを借りると知ったナッシュはかなり上機嫌だった(その際あまりの上機嫌ぶりにハワードから傷をつけるなと念入りに言われたが、ナッシュは聞く耳を持たなかった)。
結果的にエルドン・シストランクの手で爆破されてしまう。
(設定上はボクスターが爆破されたのだが爆破シーンでは旧型の930型ポルシェ・911コンバーチブルが使われ、その後のシーンでも燃えカスは上記の物を使用していたので視聴者は一見で権利問題による差し替えと判る物だった)
三代目フォード・ギャラクシー 2ドア・ハードトップ
第5シーズン第94話「亡霊警官」でニックが乗った車。ジョー曰く「この車はニックが友人から借りた物」らしい。色は茶色でナンバーは「4HOL140」。
警察に車を停められるほど久しぶりに車に乗ったニックがジョーを一緒に乗せて教習走行をすることに。だが縦列駐車の際にジョーが前の車のフックに車のフロントバンパーを引っ掛けてしまう。
上記の件で気を良くしたニックは免許取得の筆記試験を受け、何とか路上教習を受けるが結果は散々な物だった。
クライスラー・PTクルーザー
第6シーズンでのハーベイの愛車。色は青が混じった黒でナンバーは「4LSS216」。
二代目ジャガー・XJ
第6シーズンでのジョーの愛車。色は黒でナンバーは「3GAT508」。
ちなみに7シリーズから最近乗り換えたということをジョーが第6シーズン第103話「危険な関係」でFBI捜査官を轢きそうになった時に(冗談交じりに)話している。
一代目リンカーン・ナビゲーター
アントワンの愛車。色は青緑。
一代目アウディ・TTロードスター
レイチェルの愛車。色はシルバー。FF駆動グレードと思われる。
ヘッドライト及びフロントグリルのデザインや、リアウイングがないことから、メーカーのリコール(当車項目参照)前に発売された最初期のモデルと判る。
一代目ボルボ・V70
インガーの愛車(という設定だが登場したのは第6シーズン第109話「殺人メッセージ」のみ)。
色はシルバーでナンバーは「3EXQ691」。
すでに旧型のこの車を売りに出したところ一人の女性が試乗を申し込み、ジョーと一緒にドライブする。だが実はその女性は二人組の車両窃盗犯の一人で大金を隠すために途中ジョーを置き去りにし車を盗んでしまう。
車を失くしたジョーはインガーには事実を隠しナッシュの協力を得るが、事実を知らないインガーが偶然車をモーテルで発見。ジョーが不倫をしていると思い込み、ジョーと大喧嘩をしてしまう。
車を自宅に戻したインガーだったが、大金を隠した車がないことに気づいた車両窃盗犯は車を再び盗もうとする。だがそこにインガーと仲直りをしようとジョーが戻って来て銃撃戦に。結果的に車からガソリンが漏れ出したところをジョーが銃撃し車は爆発炎上してしまう。
直後に応援が到着し車両窃盗犯は無事に逮捕され、ジョーとインガーは抱合う。
その後車の査定売却価格より多額の保険金(ジョー曰く2000ドル)が降りた。

サブタイトル

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放送回 題名 原題
第1シーズン(1st Season/1996)
1(1) 狙われた半導体 GENESIS
2(2) 侵入者 HOME INVASION
3(3) 麻薬組織を追え! SKIRT CHASERS
4(4) 姿なき爆弾魔 HIGH IMPACT
5(5) 奪われた秘密兵器 JAVELIN CATCHER
6(6) 消えた50万ドル VANISHING ACT
7(7) 休暇中の大事件 ALOHA, NASH
8(8) 目撃者 KEY WITNESS
第2シーズン(2nd Season/1996-1997)
1(9) 代理殺人 INTERNAL AFFAIRS
2(10)[11] テロリスト大脱走 THE GREAT ESCAPE
3(11)[14] ケリーの秘密 THE BROTHERS McMILLAN
4(12) 凶悪覆面強盗団 WRECKING CREW
5(13) 暗殺者 TRACKDOWN
6(14)[15] 大列車強盗 NIGHT TRAIN
7(15)[10] 殺人ウィルス TILL DEATH DO US PART
8(16) 伝説の殺人鬼 ZODIAC
9(17) 小さな大泥棒 LEO'S BIG SCORE
10(18) 天使と悪魔 HIT PARADE
11(19) 裏切りの地 PROMISE LAND
12(20) 特捜課ラプソディー 25 HOURS OF CHRISTMAS
13(21) 汚れた法廷 ROAD WORK
14(22) 刑務所潜入捜査 INSIDE OUT
15(23) 偽造者との対決 THE COUNTERFEITERS
16(24) ハイテク強盗の罠 THE WEB
17(25) 戦慄の昏睡暴行魔 KNOCKOUT
18(26) 危険なガンプレイ GUN PLAY
19(27) 明日なき暴走 RAMPAGE
20(28) シカゴの女刑事 OUT OF CHICAGO
21(29) 動く標的 MOVING TARGET
22(30) 帰ってきた相棒 WILD CARD
23(31) シティーソルジャー DELIVERANCE
第3シーズン(3rd Season/1997-1998)
1(32)[33] 罪の代償 PAYBACK
2(33)[32] 盗まれた戦闘兵器 LOST AND FOUND
3(34) ギャング・キラー SHAKE, RATTLE & ROLL
4(35) ホームズ殺人事件 ONE FLEW OVER THE CUDA'S NEST
5(36) 失われた記憶 BLACKOUT
6(37) 高層ビル窃盗事件 RIPCORD
7(38)[39] 麻薬戦争 REVELATIONS
8(39)[40] 脱獄犯の復讐 MOST WANTED
9(40)[41] 魔性の女 BOMBSHELL
10(41)[42] 300万ドルの行方 FOUND MONEY
11(42)[43] 見えない壁 DIRTY TRICKS
12(43)[44] 暗殺計画 CROSSFIRE
13(44)[38] 謎のスナイパー SNIPER
14(45) キャストファイル LIVE SHOT
15(46) 休暇命令 DOWNTIME
16(47) 影のストーカー SKIN DEEP
17(48) 爆弾テロ計画 PATRIOTS
18(49) ギャング壊滅作戦 CUDA GRACE
19(50) 殺人容疑者 LADY KILLER
20(51) 恐怖の化学兵器 DANGER ZONE
21(52) 香港コネクション SPECIAL DELIVERY
22(53) 現金輸送車強盗 TOUCHDOWN
23(54) 非情の銃弾 SACRAMENTS
第4シーズン(4th Season/1998-1999)
1(55) 悪女の罠 HIGH FALL
2(56) 疑惑の保証人 IMPOSTERS
3(57) 別れのとき HOT PROWLER
4(58) 無実の死刑囚 OVERDRIVE
5(59) 悪徳警官の陰謀 APOCALYPSE NASH
6(60) 殺しのターゲット THE TOURIST
7(61) 危険な誘惑 SWINGERS
8(62) 戦争ゲーム WARPLAY
9(63) 炎の悪魔 FIRESTORM
10(64) 不死身の襲撃者 HARDBALL
11(65) 連続暗殺犯 MYSTERY DANCE
12(66) サイコ・ストーカー SHOOT THE MOON
13(67) カージャック殺人 GIMME SHELTER
14(68) 狙われたシンガー SUPERSTITION
15(69) 姿なきライフル魔 RESURRECTION
16(70) 暴走刑事 PUMP ACTION
17(71) 不倫の代償 HIDE AND SEEK
18(72) 復讐の爆弾 BOOMTOWN
19(73) 天使の秘密 ANGEL OF MERCY
20(74) 誘拐犯 POWER PLAY
21(75) 執念の復讐鬼 VENDETTA
22(76) 女強盗団 CRASH AND BURN
23(77) 特捜閉鎖 FRISCO BLUES
24(78) さよならのキス GOODBYE KISS
第5シーズン(5th Season/1999-2000)
1(79) 異常な愛情 TRUTH AND CONSEQUENCES
2(80) 誘拐交渉 TRADE OFF
3(81) 強盗団緊急出動 SMASH AND GRAB
4(82) 謎の襲撃 GIRL TROUBLE
5(83) 暴走刑事の恋 HIGH SOCIETY
6(84) 大混乱 CURVEBALL
7(85) 仮面の裏側 SPLIT DECISION
8(86) ボディガード GET BANANAS
9(87) 悪夢の幻想 CROSSTALK
10(88) 影なき復讐鬼 KILL SWITCH
11(89) 二重強盗 RIP OFF
12(90) 狙われたジョー SKIN TRADE
13(91) 殺し屋刑事 LIAR'S POKER
14(92) 絶望の果て EL DIABLO
15(93) 暗殺指令 HIT AND RUN
16(94) 亡霊警官 COP OUT
17(95) 目撃者たち LINE OF SIGHT
18(96) 強盗団潜入捜査 HEIST
19(97) 女囚脱獄 HARD CELL
20(98) 大富豪の秘密 MISSING KEY
21(99) 疑惑の女 JACKPOT-PART 1
22(100) ある刑事の死 JACKPOT-PART 2
第6シーズン(6th Season/2000-2001)
1(101) 究極の選択 ROCK AND A HARD PLACE
2(102) 死の警告 JUMP START
3(103) 危険な関係 LAP DANCE
4(104) 陸の海賊 LAND PIRATES
5(105) 意外な過去 MANHUNT
6(106) もう一人のナッシュ DOUBLE TROUBLE
7(107) 殺人ゲーム END GAME
8(108) 愚か者 blow out
9(109) 殺人メッセージ THE MESSENGER
10(110) 墓の中 GRAVE ROBBERS
11(111) 越境捜査 BEAR TRAP
12(112)[113] 守るべきもの RECOVER ME
13(113)[114] 偽装結婚 SOMETHING BORROWED
14(114)[115] マイアミから来た男 OUT OF MIAMI
15(115)[112] 運命の銃弾 SLAM DUNK
16(116) 謎の相棒 THE PARTNER
17(117) ハイテク強盗 BLOODS BOTS
18(118) 兄の面影 QUACK FEVER
19(119) 逆恨み KILL JOY
20(120) 誤射容疑 CHANGE UP
21(121) ナッシュ更迭計画 CAT FIGHT
22(122) 最後の決断 FAIR GAME (Series Finale)

トリビア

  • ゲストスターの顔ぶれが豪華で、(ヴァン・ヘイレンの2代目・4代目ボーカリスト)サミー・ヘイガールーシー・リュー(女優)、バリー・ボンズ(大リーグ選手)、カール・マローン(NBA選手)、ロバート・ロドリゲス(映画監督)、大ヒットドラマ『特捜刑事マイアミヴァイス』でドン・ジョンソンと共演したフィリップ・マイケル・トーマス、ジョン・ディール、グレン・フライイーグルスのリーダー)なども登場する。ナッシュの兄ロバートを演じたジャン・マイケル・ヴィンセントは、言うまでもなく『超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ』のストリングフェロー・ホーク。
  • 第2シーズン第13話『汚れた法廷』で敵に襲われたジョーがフライパンを持つシーンにスタッフらしき人物が一瞬映り込んでしまっている。
  • 第6シーズン(最終シーズン)の中盤に差し掛かると、夜間のロケが増え、昼間でもオフィスの日差しが極端に暗くなり、被害者が血を流しながら死んでいくなど、事件の描写に残虐性が加わる。これは先述の『特捜刑事マイアミヴァイス』の残虐性を強く意識したものと思われる。それに伴い、夜間走行するヘミ・クーダが不気味に映る。
  • 基本的にこのドラマはサンフランシスコが舞台だが、第5シーズン第99話「疑惑の女」、続く第100話「ある刑事の死」ではラスベガスが主な舞台となっている。
  • 全6シーズンに渡って製作された人気番組であるにも関わらず、正規ライセンス商品には恵まれていない。現在までに、クーダの1/64ダイキャスト・ミニカー(米ジョニー・ライトニング社製)とクーダの1/24プラモデル(米レベル・モノグラム社製)が共に正規販売されている。プラモデルに至っては、本放送が終了した後、3年が経過してから発売されるという異例なケースとなった。
  • 正規サントラCDなども存在しないが、海外サイトを注意深く検索すると、正規オリジナル・オープニングテーマが数曲公開されている。
  • ドン・ジョンソンの実の息子、ジェシー・ジョンソンが、「ボビーの息子」と「少年時代のナッシュ」の二役を演じ、親子共演を果たす。後に放送されたテレビ映画『World of honor(日本未公開)』でも少年時代のドン・ジョンソンを演じている。
  • ナッシュのクーダには「物を食べない、タバコを吸わない、汗をかいた体で乗らない…」などいくつかの掟があり、破ろうものならナッシュから強く非難される。ただし同乗者が女性の場合はこの限りではない。
  • ナッシュの住んでいるアパートは高台に建っているため、サンフランシスコの絶景を一望できる物件であり、屋上にはジャグジーもついた素晴らしい物件だが、地震が原因の大穴(玄関代わりに利用されている)が空いており市からも耐震強度不足の指摘を受けている(第6シーズン第111話「越境捜査」で市の担当弁護士から建築基準法の17項目を違反していたと告げられる)。劇中では震度4.6で倒壊する危険性が指摘されている(契約者たるナッシュは承知のうえで居住している)。そのため料金は格安である。ちなみに住所はサクラメント通り8555。
  • ジョーは第1シーズン途中から消防署を改造した2階建ての住居に越すが、リフォーム中に漏電火災を起こして焼失してしまう(第4シーズン第55話「悪女の罠」)。おりた保険金で、留守で空き家になっているリサの家(リサは渡仏中)を借りることになった。しかしリサがその家に「キャシディを住ませたい」という理由で、またも引越しを余儀無くされ、第6シーズン第101話「究極の選択」で近所の老婦人から3階建ての豪華な家を勧められ引越すが、その家は欠陥住宅で床が抜けてしまったためにバスタブに入っていたインガーが2階から1階にバスタブごと落ちて重傷を負い、家に欠陥があることを知っていた老婦人と裁判沙汰になる。結局和解し和解書類に署名しようとした瞬間に老婦人は突然死してしまい、この話はなかったことにされてしまう。
  • 主人公であるナッシュとジョーの移動方法は第5シーズンまでヘミ・クーダのみだったが、第6シーズンでは新たに黄色の大型モーターボートで移動するようにもなった。
  • ガンアドバイザーは特捜刑事マイアミヴァイス第1シーズンでソニーを狙う殺し屋役でも登場したジム・ズビアナ。彼はその当時は現役I.P.S.Cシューターであり今回はガンアドバイザー兼俳優として登場している。因みに劇中でドン・ジョンソンが使用するガバメントカスタムは彼がデザインしたものである。

放送局

テンプレート:前後番組

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

  • 初めは交通課に配属されたが、身障者スペースに車を止めたサンフランシスコ銀行の頭取の息子とトラブルを起こしたため、S.I.U.預かりになる
  • 第5シーズン第88話ではドーナッツの宅配会社を設立しようとした際、当時ナッシュと付き合っていたケイトリンを巻き込んだことがある
  • シカゴ警察の女性刑事がサンフランシスコに来た際、彼女から「コルテス・ファミリーなんてシカゴ警察に30人はいる」と聞かされ、ナッシュは驚いていた
  • 第2シーズン第16話「伝説の殺人鬼」
  • 殺し屋はベティーナに泣きつかれたナッシュの活躍で捕まえられたが、帳簿の入ったバックは持ち主不明手荷物として空港に保管された
  • 後に犯人を逮捕し金は取り戻せたが
  • 2人はベティーナがジュリエット宅からかけた電話で彼がいたことを知っていた