信貴生駒スカイライン
信貴生駒スカイライン(しぎいこまスカイライン)とは、近畿日本鉄道(近鉄)が所有し、子会社の近鉄レジャーサービス[1]が管理する一般自動車道で、生駒山地を南北に通過する有料道路。
概要
南は信貴山から高安山、大阪府民の森(みずのみ園地、なるかわ園地)、生駒山、生駒山上遊園地、生駒聖天など観光スポットが多い。
特に途中にある鐘のなる丘は、その展望台の柵のところに南京錠をカップルたちがかけて、愛を誓う隠れたデートスポットである。しかしながら、あまりに多くの南京錠が付けられたため、その重さで展望台自体が崩落する危険性を孕んでいたが、2008年7月に南京錠を取り付けるためのモニュメント「誓いのリング」が設置された。これまでに付けられていた南京錠は撤去、溶解された後、ベル型の「メモリアルプレート」としてモニュメントそばに設置された。その後も誓いのリングに取り付けられた南京錠が増える毎に新たなプレートを設置することとしており、最近では2011年4月に撤去が行われた。
生駒山など途中から見る夜景は西は大阪市・大阪平野はもちろん天気のよい日には明石海峡大橋、淡路島まで、東は奈良市の街並みを一望できる。高い山頂から大阪平野の隅々まで見下ろすそのスケールの大きさは他の夜景スポットを圧倒する。近距離で精緻な眺めに趣がある神戸市・六甲山の夜景とは質的に全く異なるため比較できない。
通常の有料道路よりは通行料が高く、信貴山から生駒間全線通行した場合で片道1340円。阪奈道路から生駒山上までは往復720円(いずれも普通車)。なお、阪奈道路登山口から生駒山麓公園間は無料で通行することができる。
信貴山門~高安山駅間は、戦前にあった信貴山急行電鉄の廃線跡地を道路に転用したもので、現在も近鉄西信貴鋼索線(ケーブルカー)に連絡する形で近鉄バスの路線バスが運行する(かつては梅田~生駒山上や生駒聖天~信貴山門間の路線バスもあった)。
営業時間外は原則として閉鎖されるので注意が必要。かつては営業時間後も門は開放されており、出入りは自由であった。このため深夜になると、夜景を見ようとする者や、違法競走型暴走族などが多く進入していた。その結果、暴走族などの騒音が原因で付近住民が不眠症などになったことから、住民は近鉄と近鉄バスに対し慰謝料を求めて提訴した。2005年4月に大阪地方裁判所は住民の訴えを認め、両社は約215万円の慰謝料を支払いを命じられている。
なお、全線に渡って二輪車通行禁止となっている。以前は通行できたのだが、80年代のバイクブーム時に事故が多発したために通行禁止となってしまった[2]。
営業時間
- 11月~2月:6時30分~23時
- 3月~10月:同~24時
通行料金
区間 | 乗用車 | マイクロバス | 大型バス・貨物自動車 |
---|---|---|---|
登山口→宝山寺(片道) | 360円 | 870円 | 1,440円 |
登山口⇔宝山寺⇔生駒山上(往復) | 720円(*1) | 1,740円 | 2,880円 |
高安山⇔信貴山門(往復) | 980円 | 2,470円 | 3,910円 |
全線片道(登山口~宝山寺~信貴山門) | 1,340円 | 3,340円 | 5,350円 |
全線往復(登山口~宝山寺~信貴山門) | 1,940円 | 4,880円 | 7,860円 |
登山口~生駒山麓公園間は無料で通行可。料金所は聖天口、生駒山上、信貴山門に設置。
(*1)登山口→聖天口料金所で往復分720円を払う。
路線の概要
- 山上線
- 宝山寺線
- 信貴山線
注釈
- ↑ もともと、当道路は近畿日本鉄道自動車局(近鉄直営のバス部門)の管理であり、同局が分社化されたことでそのまま近鉄バスの管理となっていたが、現在は近鉄レジャーサービスに移管されている。
- ↑ 当道路と接続する阪奈道路、大阪府道183号本堂高井田線も時間帯や区間によって二輪車の通行規制がある。それぞれの項目を参照。