三菱石油
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三菱石油株式会社(みつびしせきゆ)はかつて存在した日本の企業であり、現在ガソリンスタンドのENEOSを全国に展開しているJX日鉱日石エネルギーの前身の一つで1931年から1999年に存続した三菱グループの石油会社である。
概要
設立の経緯として三菱合資会社、三菱鉱業(現:三菱マテリアル)、三菱商事の三菱財閥3社とアソシエーテッド・オイルの合弁により設立。日本の石油会社において初の外資提携であった。
アソシエーテッド・オイルはその後ゲッティ・オイルに買収されるが、同社が1984年にテキサコに買収された。それを契機にテキサコとソーカルの合弁会社であった、カルテックス(いずれも現在のシェブロン)と提携関係にあった日本石油と提携し、その後の合併への足がかりともなった。
看板は1990年代の中盤まで白地に赤いスリーダイヤの丸い看板であったが三菱商事石油との混合を避けるため橙地に黄色の縦長長方形に変更された。
1999年に日本石油と合併し日石三菱となり法人としては消滅した(後述)。
橙地の看板については2001年にENEOSに統一されるまで使用された[1]。さらに翌2002年に同社が新日本石油となり企業名からも三菱の名は消えた(後述)。
なお、三菱合資会社の岩崎小弥太と日本石油の水田政吉元社長は学寮の先輩後輩の関係にあり、岩崎は三菱石油設立に当たり水田を通じて日本石油から了解を得ていた[2]。
沿革
- 1931年(昭和6年)2月14日 - 三菱石油株式会社設立。
- 1931年(昭和6年)12月 - 川崎製油所が操業開始。
- 1952年(昭和27年)1月28日 - 株式上場。
- 1961年(昭和36年)5月16日 - 水島製油所が操業開始。
- 1968年(昭和43年)7月8日 - 東北石油株式会社を設立。
- 1973年(昭和48年)4月27日 - 丸善石油(現・コスモ石油)と共同で沖縄石油基地株式会社を設立。
- 1984年(昭和59年)11月30日 - 日本石油と提携。
- 1992年(平成4年)3月20日 - 富士興産と共同出資で和歌山石油精製株式会社を設立。
- 1999年(平成11年)4月1日 - 日本石油を存続会社として三菱石油が合併、日本石油は日石三菱株式会社に商号変更。三菱石油は法人としては消滅。
広告活動
ここでは旧三菱石油時代のテレビコマーシャル出演者、およびスポンサー番組について示す。
テレビCM出演者
スポンサー番組
- TBSラジオで放送したときは親会社・三菱商事との2社共同冠提供にて協賛
- 2004年3月まで「ENEOSドライビングハイウェイ」に系譜
- 1960年代の一時期、日曜ナイターを「三菱ダイヤモンドナイター」として、上記同様三菱商事との2社共同冠提供で協賛
- 水曜放送分で複数社提供の一社として協賛
関連項目
- 三菱商事石油
- ネクステージ - 当社(現在は、JX日鉱日石エネルギー)と三菱商事石油の合弁会社の後身企業(現法人も、資本構成上は同様)であり、現在はENEOSブランドで営業している。
脚注
外部リンク
テンプレート:Asbox- ↑ 日石三菱発足以後も白地の丸い看板も若干ながら残っていた。
- ↑ 新日本石油株式会社 初代社長 内藤久寛