マツダ・ロードスター

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ロードスター(Roadster)は、マツダが製造・販売する2人乗りオープンスポーツカーである。

概要

1989年5月にアメリカで発売された。日本国内では1989年8月に先行予約を開始し、同年9月1日に発売された。当時のマツダは5チャンネル体制を敷いており、その内のユーノス店の第一段車種として「ユーノス・ロードスター」 の名称で発売された。発売初年には国内で9307台を販売、翌年は世界で9万3626台を販売してスポーツカーとしては大ヒットとなった[1]

このロードスターの成功を受け、MGMGF)やフィアットバルケッタ)、BMWZ3)、メルセデス・ベンツSLK)といったメーカーが小型オープンカーを発売し、消滅しかけていたと思われていたライトウェイトスポーツカー市場が活性化された[2]

1996年4月1日にユーノス店がバブル崩壊に伴うマツダの経営戦略の見直しにより廃止されたため、名称は「ユーノス・ロードスター」のまま販売チャンネルはマツダアンフィニ店に移った。

1998年1月には初のフルモデルチェンジを受け、国内の販売名称を「マツダ・ロードスター」と変更した。

2000年には生産累計53万1,890台を達成し、「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスブックの認定を受けた。また、2004年の生産累計70万台達成時、2007年1月30日の生産累計80万台達成時、2011年2月4日の生産累計90万台達成時にも記録更新の申請を行い認定されている[3]

2005年には、完全にプラットフォームを一新した3代目(NC型)が登場し、新たに電動格納式ハードトップを備えるなど、装備面においても進化を遂げた。

日本国外ではマツダ・MX-5(Mazda MX-5)の名称で販売されている。なお、北米では2代目までマツダ・MX-5ミアータ (Mazda MX-5 Miata)と呼ばれていた。「ミアータ」は古語ドイツ語で「贈り物」「報酬」を意味する[4]

発売直後から全国でオーナーズクラブが発足し現在も活動を続けている。誕生10周年、誕生20周年に合わせた記念ミーティングがマツダ三次テストコースで開催され、日本全国だけでなくイギリスフィリピンタイからもオーナーが集まった[5][6]

1989年から自動車メディア関係者による「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」が筑波サーキットで行われており、以降1991年を除く毎年9月に開催されている。

初代 NA系(1989年-1998年)

テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

開発主査は平井敏彦。後に平井の退職に伴い、サスペンション開発の担当であった貴島孝雄が主査を引き継いだ。プロダクトデザインは田中俊治、俣野努等数名の手によるものである。

開発の発端はマツダが北米に開設していたMAZDA RESEARCH of AMERICA(MRA)のスタッフが空港に向かう車中で「MGの様なライトウェイトカーが有れば」と話したことといわれる。それを受けて、当時MRAに在籍していた福田成徳らがデザインコンセプトをまとめた。デザインコンセプトは有志の手によって試作車となり、イギリス、アメリカで実際に走行試験が行われた。この走行試験を見かけた一般者が試作車を追いかけてきて「代金は幾らでも払うから譲ってほしい」と言われた逸話が残っている位である。この試作車はマツダ社内に保管されており、2009年夏に20周年イベントのプレイベントにて展示公開された。

その後も開発は、日本国内の工場の隅にある、通称「リバーサイドホテル」と称される施設で、有志により継続された。その後、有志によって「ライトウェイトオープン スポーツ」の存在がマツダ社内でプレゼンされ、正式開発の指示の下、正式開発ラインに初めて乗ることになる。開発に当たってのキーワードは「人馬一体」とされた。当時、マツダのデザイン拠点は広島本社とは別に前述のMRAの他、横浜にあるデザイン本部(MRY)、そしてヨーロッパ(MRE)にも展開されており、これら3拠点で練られたデザインが持ち寄られ、最終的なデザインの方向性が決められた。主となるデザインはMRA提案であったが、後の開発過程で贅肉をそぎ落としていくことになる。当時のデザインコンセプトは「ときめき」である(その後デザインコンセプトは「ひびき」、「語らい」と続いていく)。

デザインモチーフには「日本の伝統」を記号化したものが多く用いられた。フロントマスクは、能面のひとつである「小面」、フード部分で盛り上がり、サイドウィンドウに沿ってなだらかに下がって再び盛り上がるサイドのラインは、同じく能面のひとつである「若女」を横から見た姿にインスパイアされている。そして車体の曲面は光の映り込みまで計算されている。シート表面のパターンは表の模様、リアコンビランプは江戸時代両替商が使った分銅の形をデザインしている。独特の形状のアウタードアハンドルは、あえて従来のものとは一線を画すようにデザインされた。これは、日本の茶室の「くぐり戸」から入る際の緊張感と同列の感覚をロードスターの運転を前に感じて欲しいという、開発者からのメッセージでもある。

ヘッドライトにはリトラクタブル・ヘッドライトを採用。リアコンビネーションランプは、デザイン性と機能性の両立を評価され、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) に展示・永久収蔵されている[7]

最初期のモデル以降、2度の大きなマイナーチェンジを受ける。排気量の変更を始め、各部剛性の向上など性能は大きく変化することになるが、エクステリアに関しては大きな変更はなく、どのモデルも大きな違いはない。リアの“Roadster”のロゴプレートに関しては文字色が各モデルで異なり、NA6CEが黒文字、NA8Cシリーズ1が赤文字、NA8Cシリーズ2が緑文字となっている。

2004年、米国のスポーツカー専門誌、スポーツカー・インターナショナルの選出したベスト・スポーツカー1990年代部門で第1位を獲得した。20世紀に生産された乗用車の中から、世界32か国、約130名の選考委員により選び出すカー・オブ・ザ・センチュリーではベスト100に入った。

1997年11月に2代目へのフルモデルチェンジを受けて生産終了。総生産台数は約43万台。

NA6CE

NA6CE型(末尾のEはEunosのE)は初代の最初のモデルである。1,600ccの直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載する。このエンジンのベースはマツダ・ファミリアに搭載されていたB6型エンジンで、縦置きへの変更や吸排気系の高効率化、バルブタイミングの高回転化、軽量部品の使用などの改良が施された。これらの改良によりファミリアのB6型と較べてレブリミットが200rpm、最高出力が5ps上昇した。

レイアウトとしてはエンジンの重心を前輪の車軸より後方に配置するフロントミッドシップを採用し、ガソリンタンクスペアタイヤホイールベース間に収め、ブレーキキャリパーを前輪は後側、後輪は前側に配置するなど、慣性モーメントを減らすために徹底して重量物を中央に寄せる工夫がなされている。また、バッテリーをトランクに設置するなど前後の重量配分を整え、2名乗車時で50対50の理想的な前後重量配分を実現している。シフトはレバー比4.4、ストローク45mmと当時の日本車では最小のショートストロークで、手首を返すだけでも操作が可能である。トランスミッションは当初は5速MTのみであったが、1990年3月に4速ATが加わった。

サスペンションはマツダでは初となるダブルウィッシュボーン式が前後とも採用された。また、ミッションケースとデフケースを結合するパワープラントフレーム(PPF)の使用により、駆動部の剛性を高めてダイレクト感のあるアクセルレスポンスやシフトフィールを実現している。フロントミッドシップのレイアウトやダブルウィッシュボーン式サスペンション、パワープラントフレームは後の世代のロードスターやFD3S型マツダ・RX-7マツダ・RX-8にも採用されている。ボンネットシリンダーヘッドカバー、PPFなどをアルミ製にするなど軽量化も徹底され、車重は940kg - 950kgに収められている(AT車は980kg)。

ソフトトップは手動式である。オープン時には畳んだ幌の見栄えを考慮し、幌収納部を覆うトップブーツが標準装備。オプションでデタッチャブルハードトップが用意された。左右サンバイザーはオープン時に飛び出さないように2分割式のものを採用。オープンで車を離れるときのために、鍵付きのセンターコンソールボックスと助手席前グローブボックスを備える。センターコンソールボックス内部にはフューエルリッドオープナーがあり、1991年8月にはトランクオープナーも併設された。 ラジオアンテナはネジ形状による差込脱着式であったがその後、電動式に変更された。

グレードは当初ノーマルに加え、モモ製本革巻きステアリングやアルミホイールパワーステアリングパワーウインドウを装備するスペシャルパッケージ、パワーステアリングとパワーウインドウだけを装備するMタイプが用意された。 1990年7月にはナルディ製ウッドステアリング、ウッドシフトノブ、ウッドサイドブレーキやタンカラーの内装などを装備したVスペシャル、1992年7月にはナルディ製本革ステアリング、本革シフトノブ、本革サイドブレーキやビルシュタイン製ダンパー、BBS製アルミホイール、リアスポイラーなどを装備したSスペシャルが追加された。当初のボディカラーはクラシックレッド、シルバーストーンメタリック、クリスタルホワイト、マリナーブルーの4種類。その後追加されたVスペシャルがネオグリーンとブリリアントブラック(ブラックは1991年8月に追加)、Sスペシャルがレッドとブラックである。また限定車としてイエローも追加されている(Aピラーも同色のイエロー)幌はブラックのみ。オプションのデタッチャブルハードトップは当初ブラックとレッドの2種類が用意され、1990年8月にブルー、シルバー、ホワイト、グリーンを追加。価格はノーマルで170万円、VスペシャルやSスペシャルは200万円以上の設定であった。

NA8Cシリーズ1

ファイル:Mazda Eunos Roadster V-special Green.jpg
NA8C シリーズ1 Vスペシャル

1993年7月にマイナーチェンジが行なわれ、1,600ccのB6型エンジンを改良して1,800ccのBP型エンジンに変更された。排気量の拡大は国内外からの1,600ccエンジンのパワー不足を指摘する声を反映したもので、この改良を受けて型式もNA8C型となる。ボア78.0×ストローク83.6mmからボア83.0×ストローク85.0mmに拡大され、バルブタイミングのさらなる高速化なども行なわれ、最高出力は10ps、最大トルクは2kgf・mアップしている。また、トルクは全体的にアップ(特に低中回転域が向上)しており、それに合わせてファイナルギアが4.3から4.1に変更。また、ボディの補強やブレーキローターの大型化、LSDのビスカス式からトルセンへの変更、ホイールのリム幅の拡大などが行なわれた。これらの改良により重量も増加してしまい車重は40kg程度増加してノーマル車で980kg、それ以外で990kgとなった(AT車は1,020kg)。出力やトルクはアップしたものの、ファイナルギアレシオの設定や補強による重量増によってほぼ相殺された。

グレード構成は従来の4種類に加え、Vスペシャルにタイプ2を追加。Vスペシャルタイプ2にはVスペシャルの装備に加え、タンカラーの幌が装備された。また、Vスペシャルのタイプ1、タイプ2ともにオープンカー用に開発されたセンソリーサウンドシステムを標準装備する。さらにノーマルグレード以外には電動アンテナを採用(ノーマルグレードは従来の着脱式アンテナ)。スペシャルパッケージとVスペシャルに電動格納式のドアミラーを採用。ボディカラーはノーマルとスペシャルパッケージがクラシックレッド、シルバーストーンメタリック、シャストホワイトの3色、Sスペシャルがブリリアントブラック、ラグナブルーの2色、Vスペシャルがブリリアントブラック、ネオグリーンの2色が初期のラインナップで、1994年12月にノーマルにブラック、VスペシャルとSスペシャルにホワイトが追加された。価格はNA6CE型から5万円程度上昇。Vスペシャルのみセンソリーサウンドシステムの装備などの影響で大幅に価格が上昇して230 - 240万円(約20万円増)となっている。

NA8Cシリーズ2

1995年8月にNA8C型の短所となってしまった加速感などのフィーリングを向上させるマイナーチェンジが行なわれた。エンジン制御のECUを8bitから16bitに変更することで高回転域での燃焼を最適化してトルクを向上、軽量フライホイールの使用、ファイナルギアが加速重視のギア比へ変更するなどの改良が施された。その他、変更点としてはバックミラーをウィンドウ接着タイプに変更、2分割式だったサンバイザーを一枚タイプに変更、メーターのメタル調リングの廃止、標準装備だったトップブーツをオプションに変更、衝撃吸収ステアリングの採用などがある。また、1996年12月に一部改良され、全グレードにモモ製エアバッグ内蔵ステアリングが装備される。

グレード構成はさらにMパッケージとSスペシャルにタイプ2が追加された。Mパッケージはノーマルとスペシャルパッケージの中間的なグレードでスペシャルパッケージからアルミホイールやLSDが除かれる。Sスペシャルタイプ2にはSスペシャルの装備に加え、15インチのホイールなどを装備する(標準は14インチ)。価格はシリーズ1より下回るか、ほぼ同程度となる。ノーマルは169万円とNA6CE型よりも安くなっているが、これはトップブーツなどの標準装備を減らしたことなどが影響している。

年表

  • 1989年
    • 2月 - シカゴオートショーで「MX-5 Miata」として発表[8]
    • 9月 - ユーノス店から「ユーノス・ロードスター」として発売。
  • 1990年
    • 3月 - AT仕様を追加。
    • 8月 - 「Vスペシャル」発売。
  • 1991年
    • 7月 - 特別仕様車「J LIMITED」発売。ボディカラーを専用色サンバーストイエローとしたモデル。「J」はフランス語で黄色を表すjaune(ジョーヌ)から。 限定800台。発売当日に予約受付完了、抽選での販売となった。
    • 8月 - 「Vスペシャル」にブラックカラーを追加。
    • 12月 - 特別仕様車「M2 1001」発売。限定300台。価格は340万円。1990年代前半にマツダが東京・世田谷の環状八号線沿いに置いていたM2でカスタムされた。ブルーブラック (HQ) に塗られた外観はフロントノーズなどが大きく変更され、タイヤも15インチ化。ホイールはパナスポーツ。内装も4点式ロールバー、機械式メーター、センターコンソールレス、専用バケットシートなどでカスタマイズ。エンジンはノーマル比から10馬力向上となった。購入希望者はM2本社ビルに来訪の上手続きし、抽選、当選した場合の納車も本社でしか行なわなかった。
  • 1992年
    • 8月 - 安全装備を追加。
    • 9月 - 「Sスペシャル」発売
    • 11月 - 特別仕様車「M2 1002」発売。300台生産の予定とされたが、100台目の受注で生産を終了した。M2第2弾。前回の1001とは異なり、動力関連には手を入れず、内外装を非常にエレガントに仕上げた「大人のためのスポーツカー」をコンセプトとした。外装色ブレーブブルーマイカ。15インチタイヤにパナスポーツホイールは1001と同じだがタイヤサイズが異なる。専用のフロントノーズを装備するのは1001と同じだが、デザインは異なる。内装が豪華で、アイボリーの専用本革シートは風合いを重視しトップコートを従来品に比べて薄くしており、スピーカー穴が開くことを嫌いヘッドレストスピーカーは廃止された。クラッシュパッドから下部分の色はアイボリーになっており、シートベルトもアイボリー、ベルベットブルー起毛地張りのダッシュボード、本木目張りのセンターパネルなどが装着されている。ソフトトップ自体は「Vスペシャル」と同様のタン色でソフトトップカバーはアイボリー。
    • 12月 - 特別仕様車「S LIMITED」発売。Sスペシャルベース。限定1,000台。イギリスやアメリカの古典的スポーツカーに多く見られる赤の内装をロードスターで初採用した。外板色はブリリアントブラック。シートは赤の本皮シート。さらに専用の14インチBBSアルミホイール(メッシュ部分がゴールドペイントになっている)を装備。内装は前記のとおりやや濃い目の赤となっており、ダッシュボードのトップ部分以外はすべて赤である(シートベルトやソフトトップカバーも赤)。
  • 1993年
    • 7月 - 商品改良を実施。1.8リットルDOHCエンジンを採用。「VスペシャルタイプII」を発表。
    • 11月 - 特別仕様車「TOKYO LIMITED」名前のとおり東京地区ディーラーのみで発売。限定40台。前述のM2 1002用に作られ在庫として残っていたアイボリーの内装を、通常販売モデル(ブリリアントブラックのスペシャルパッケージ)に装着したモデル。
    • 12月 - 特別仕様車「J LIMITED II」発売。限定800台。2年前に出たJ LIMITEDと同じくサンバーストイエローの外板色。ただしAピラーはブラックアウトされており、アルミホイールのデザインも異なる。
  • 1994年
    • 2月
      • 生産累計台数30万台達成。
      • 特別仕様車「M2 1028」発売。M2第3弾で最後のM2モデル。限定300台。1001、1002と異なり全国のディーラーで販売される。再び走りを重視した変更が行なわれた。外装色はシャストホワイト (PT) とブルーブラック (HQ) の2色。ホイールは純正の14インチだが、スポーク部分を肉抜きして軽量化し、ガングレーに塗られている。トランクリッドもアルミ製で、形状もノーマルと異なる。またNA型全モデル中唯一のハードトップ標準装備モデル。そのハードトップは従来品に比べFRPの比重が軽く、またリアウインドウはガラス製ではなくポリカーボネイト製とするなどして軽量化されていた。幌は装着されておらず、簡易式の幌を緊急用としてオプションで設定していた。内装はアルミ製10点式ロールバー、センターコンソールレス、エスケレート製フルバケットシート2脚、専用メーターフェイスなど。エンジンも手が入り、10馬力アップ。
    • 7月 - 特別仕様車「RS LIMITED」発売。限定500台。Sスペシャルベース。専用色モンテゴブルーマイカ。専用レカロシート2脚、15インチBBSホイールを純正装備。最終減速比4.3のデフを搭載する。
    • 12月 - 特別仕様車「G LIMITED」発売。限定1,500台。7つの特別装備が追加されたモデル。専用色サテライトブルーマイカに紺色の幌。
  • 1995年
    • 2月 - 特別仕様車「R LIMITED」発売。限定1,000台。Sスペシャルベース。専用色サテライトブルーマイカに紺の幌。内装は赤。BBS製15インチホイール装着。この内最終ロットの106台はシャストホワイトになった。
    • 8月 - 商品改良を実施。軽量フライホイールを採用し、エンジンの応答性を向上させた。
    • 12月 - 特別仕様車「VR LIMITED コンビネーションA / B」発売。限定700台。Sスペシャルベース。コンビネーションAは外板色アールヴァンレッドマイカにタンの幌、トープの革シート(センティアと同じ革素材)。コンビネーションBは外板色エクセレントグリーンマイカに緑の幌、黒の革シートで限定800台。双方とも純正オプションで設定のあった15インチアルミホイールを装備。内装はシフトノブ、パーキングブレーキレバーがアルミの専用品となり、カーボン模様のメーターカバー(VR Limitedロゴ入り)が付いた。またシフトブーツの周りには純正オプションのアルミプレートが付いている。
  • 1996年
    • 12月
      • 特別仕様車「R2 LIMITED」発売。限定500台。Sスペシャルベース。外板色シャストホワイト。純正オプションの15インチアルミホイール装着。内装はシートのみ赤。シフトノブ、パーキングブレーキレバー、シフトプレートはVR LIMITEDと同じくアルミ製。
      • 特別仕様車「B2 LIMITED」発売。限定1,000台。Mパッケージベース。専用色トワイライトブルーマイカに紺の幌。14インチのアルミホイールはVスペシャルタイプIIと同じバフ仕上げのメッキホイール。他にドアミラーもメッキされている。
  • 1997年8月 - 特別仕様車「SR LIMITED」発売。限定700台。Mパッケージベース。通称サヨナラリミテッド。専用色スパークルグリーンメタリックとシャストホワイトの2色が設定された。バフ仕上げの14インチ純正アルミホイール、ヌバック調シート表皮などを特別装備。MT車はトルセンLSDも特別装備されている。メーターフェイスはM2 1028と同じもの。成約者にはレザーブルゾンが贈られた。このモデルの最後の車体はスパークルグリーンとシャストホワイトのツートーンに塗られた(工場生産時点)。

2代目 NB系(1998年-2005年)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 1998年に初のモデルチェンジが行われた。日本国内では初代の販売チャンネルである ユーノス店が廃止されたため、マツダ・ロードスターの名称での販売となった。

開発主査は先代途中より就任した貴島孝雄が引き続き担当。チーフデザイナーは林浩一。初代のアイデンティティの1つであったリトラクタブルライトは軽量化やヨー慣性モーメント低減、対人衝突時に与えるダメージの低減などのため廃止され、全幅は5mm拡大された。

性能面ではサスペンション・ジオメトリーの見直しと補強の追加が施された。グラム単位でムダを省き、各部を徹底的に見直すこと(通称「グラム作戦」)により重量上を最小限に抑えた。初代ではビニールスクリーンだったリアウィンドウはガラス製へと変更された。オプション販売されている脱着式ハードトップは初代と設計を共通化することで、2代目にも装着可能になっている。 また、初代のマイナーチェンジ時に廃止された1,600ccエンジンを搭載するモデル(NB6C型)が復活し、可変吸気システムを搭載し改良された1,800ccエンジンを搭載するモデル(NB8C型)とともに販売された。NB6C型には5速MTが、NB8C型には6速MTがそれぞれ組み合わされた。

2000年にマイナーチェンジ(NB2型)が行われ、フロントマスクを中心にエクステリアに手が加えられ、座席シートの軽量化とデザイン変更、メーターパネルのデザイン変更、インパネのデザインを一体感あるものにするなどの変更がなされた。ボディは、サイドシル内部の構造変更などにより、ボディ剛性が強化された。キーレスエントリーの採用や、センターコンソール周辺のデザインの見直しも行われた このマイナーチェンジでは1,800ccのエンジンの可変吸気システムが廃され、その代わりにマツダの可変バルブ機構であるS-VT機構が搭載され、馬力・トルクともに向上している。

その後、衝突安全性の向上、新騒音・排ガス規制対応および燃費向上のため、NB3型、NB4型とマイナーな変更が施された[9]

その後、2002年7月9日[10]2003年9月18日[11]に一部改良が行われた。

モデル末期の 2003年には、10月にクーペモデルの「ロードスタークーペ」が[12]、また12月には限定車ながらターボモデルの「ロードスターターボ」が[13]販売された。架装はともにマツダE&Tが手がけた。

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年表

ファイル:Mazda MX-5 10AM badge.jpg
10周年記念車オーナメント
  • 1998年1月 - 「マツダ・ロードスター」として国内販売開始。
  • 1999年
    • 1月 - 限定車「10周年記念車」発売。世界限定7,500台。日本には500台がデリバリーされた。専用色イノセントブルーマイカ、バフ仕上げホイールや青色の幌などの装飾品が奢られ、エンジンパーツは部品の重量を揃えたバランス取りが施され、フライホイールも専用品番のものが用いられている[14]
    • 2月 - 生産累計台数50万台達成。
  • 2000年
    • 1月 - 限定車「NR リミテッド」発売。1.8Sベース。限定500台。NAの限定車「VRリミテッドコンビネーションA」と同じ外板色アールヴァンレッドマイカを塗装。室内はVSの内装と同じく仕立てられ、アルミホイールは15インチのバフ仕上げ[15]
    • 7月13日 - 「2人乗り小型オープンスポーツカー」の生産累計世界一としてギネスブックに認定される[16]
    • 7月18日 - 商品改良を実施[17]
    • 12月22日 - 限定車「YS リミテッド」発売[18]。限定700台。1.6lモデルのMをベースにチタン風内装を施し、専用色(ブラックマイカ)を含む3色のボディカラーをラインアップした。外観の特徴はブラックアウトされたヘッドライトベゼル。
  • 2001年
    • 2月1日 - インターネットカスタマイズ専用車「web-tuned@Roadster(ウェブチューンドロードスター)」発売[19]
    • 5月24日 - 限定車「マツダスピード ロードスター」発売。トップモデルの1.8lRSにマツダスピードのマフラー、エキゾーストマニホールド、車高調整式サスペンションを装備し、よりスポーティな仕様とした。エクステリアも純正エアロパーツをフル装備、ボディとホイールは専用色塗装(スターリーブルーマイカ、ゴールド)。限定200台[20]
    • 12月13日 - モータースポーツ用グレード「NR-A」を追加[21]
    • 12月18日 - 限定車「MVリミテッド」発売。1.6l車にブラウンレッドの本革内装と専用ボディ色(チタニウムグレーメタリック)を施したもの。5速MTモデルと4速ATモデルが存在する。ホイールはNR-Aと共通デザイン(色は銀)の15インチ。限定300台[22]
  • 2002年
    • 7月9日 - 商品改良を実施[23]
    • 12月16日 - 限定車「SGリミテッド」発売。ブルーのクロス(布)ソフトトップと内装、セリオンシルバーメタリック(薄緑銀)の専用ボディ色を持つモデル。幌型の限定車で唯一1.6lと1.8lの2種のエンジンが選択可能で、1.6lはNR-A、1.8lはRSをベースにしている。ホイールは1.8lが専用デザインの16インチ、1.6lがNR-Aと共通デザイン(色は銀)の15インチ。限定400台[24]
  • 2003年
    • 9月18日 - 商品改良を実施[25]
    • 10月9日 - 「ロードスター クーペ」発売。受注生産での販売。マツダE&Tがクーペに改造したモデル。1.6l標準顔の「COUPE」、1.8l標準顔の「COUPE TYPE-S」、1.8l+6速MT+特別顔+オーバーフェンダーの「COUPE TYPE-A」、1.8l+4速AT+特別顔の「COUPE TYPE-E」の4種類がラインナップされた。形式名は1.6lが「NB6C改」、1.8lが「NB8C改」となっている[12]
    • 12月24日 - 限定車「ロードスターターボ」発売。限定350台。歴代ロードスターで唯一ターボチャージャーを搭載したモデル。パワー&トルク増強に伴って車体やドライブシャフトなど細部に渡って強化されていた。外観の特徴はクリアブラックのヘッドライトレンズ、専用フロント&リアスポイラー、専用デザインの17インチアルミホイールなどだが、ウェブチューンでのカスタマイズも可能であったため、各固体ごとにインテリアの素材や配色などにまでさまざまなバリエーションが存在する[13]
  • 2004年3月 - 生産累計台数70万台を達成。

3代目 NC系(2005年-)

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 2005年8月25日に発売された。目標月間販売台数は360台と発表された[26]

開発主査は先代に続いて貴島孝雄が、チーフデザイナーは中牟田泰が担当した。全幅は5ナンバーの最大幅である1,700mmを超えて1,720mmとなり、初めて3ナンバーとなった。

デザインは2代目の抑揚のあるデザインから初代のようにフラットなラインを使用したデザインに変わり、先代までのサイド中央が細くなっているコークボトルシェイプから楕円状のオーバルシェイプになっている。張り出したフロントフェンダーやドライバー保護の意味も兼ねたシートバックバー、エンドパイプが2本になったマフラーなどが特徴的である。可倒式メッシュ構造のエアロボードが採用され、風の巻き込みも低減されている。幌は「Zタイプ」と呼ばれる幌の開き方になっていて、フレームがZ字状に折りたたまれ、トップ外側部分が上面になって収納されるので綺麗に収まる。幌はブラック/ビニルとオプションでタン/クロス(VSは標準でタン/クロス)の2種類があった。

インテリアは2代目のようなセンターパネル一体型ではなく、初代と同じ分割型のデザインが採用された。ステアリングにはチルト機構が設けられ、サイドブレーキも運転席側に変更されている。収納も改善され、シート後部に小型ながらストレージボックスを設け、トランクにはスペアタイヤの代わりにパンク修理キットが装備される。インテリアは通常の内装色は黒であったが、オプションでレザーシートを装備したサドルタンの内装色も用意された(VSは標準でサドルタン)。

エンジンは従来のB型からアテンザアクセラに搭載されるL型に変更され、縦置き用などに改良したものを搭載する。日本・米国仕様は2,000ccのみで、欧州市場のみ税制の関係で1,800ccも設定されている。日本仕様モデルのトランスミッションは5速MT(標準モデル/NR-A)/6速MT (RS/VS)/6速AT(標準モデル/VS、VSはパドルシフト付)の三種類が用意されている。RSとNR-Aにはビルシュタイン社製サスペンションが装備され、ボディを補強するタワーバー、フロア補強メンバーなども追加されている。NR-Aのビルシュタインサスペンションには二段階の車高調整機構も備わっており、ユーザーが用途に合わせて任意に車高を変更することが可能である。

プラットフォームは、NCプラットフォームが用いられた。前回のモデルチェンジでは基本コンポーネントをほぼ引き継いでいたが、今回はプラットホームから一新された。3ナンバーへとボディが大型化されたが、細部における徹底的な軽量化が行なわれることで、先代のNB型のRS最終型(1,080kg)とNC型のRS(1,100kg)の比較で20kgの重量増に抑えられた。

2005年11月には、2005-2006年日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。マツダとしては1982年-1983年のカペラ/フォード・テルスター以来、通算3度目の受賞となる。開発陣はこのNC型を「カーオブザイヤーの受賞を念頭において開発した」とユーザー向けミーティングの席上で発言しており、正に念願成就となった[27]

2006年7月18日には英国国際モーターショーにて、MX-5 ロードスター・クーペが出品された。車名は「Mazda MX-5 Roadster Coupe」(欧州)、「Mazda MX-5 (Miata) Power Retractable Hard Top」(北米)、「マツダ ロードスター パワーリトラクタブルハードトップ (RHT) 」(日本)。幌の代わりに電動格納式ハードトップが搭載され、開閉速度は約12秒で世界最速とされた。また、ルーフをシート後方にトランクとは独立して収納することにより、屋根の開閉の状態にかかわらず幌のモデルと同じトランク容量を確保している。日本では2006年8月23日に発売された[28]

欧州向けの特別仕様には専用カラー[29]や、ジン特殊時計会社とのコラボレーション腕時計[30]など、日本向けにはない仕様・オプションが存在する。また「MX-5 Yusho(優勝)「MX-5 Miyako(宮古)」「MX-5 Kendo(剣道)」「MX-5 Kaminari()」「MX-5 Hamaki(葉巻)」などコンセプトをイメージした日本語がモデル名に付けられている[31]

年表

ファイル:MazdaRoadster.jpg
ボディー及びシャシー
(2005年東京モーターショー
  • 2005年
    同時に、限定車「3rd Generation Limited」発売。RSベース。限定500台。外板色は専用色ベロシティレッドマイカと、マーブルホワイト、ギャラクシーグレーマイカの3色。内装はレッド/ブラックのツートンカラーの本革シート&ドアパネル、専用のアルミヘアライン調デコレーションパネル、メッキ調メーターリング、専用シフトノブ、ステンレススカッフプレートが与えられ、センターコンソールにはリミテッドナンバーを記したオーナメントプレートが備わる。その他の特別装備は専用デザインの17インチアルミホイール、クロムメッキAピラーガーニッシュ、クロムメッキ調フロントヘッドライトベゼル、フォグランプ+クロムメッキ調フォグランプベゼル、ドアノブクロムメッキカバー、クリアハイマウントブレーキランプ、クロムメッキ調フロントグリルエッジ、クロムメッキ調サイドターンシグナル、ブラッククロス幌など[35]。オーディオは受注開始当初はBOSE7スピーカー+6CDチェンジャーのみの設定だったが、純正ナビ搭載を希望する顧客に配慮して受注後半からBOSE7スピーカー+オーディオレスの仕様も加えられた。
    • 11月9日 - 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞[36]
    • 12月26日 - 特別仕様車「日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念車」発売。RSベース(6速MT)とVSベース(6速AT)。外板色はカッパーレッドとブラック。カッパーレッドにはブラックレザーシート、ブラックにはレッド/ブラックツートンのレザーシートが装備され、サイドマーカー上にカーオブザイヤー受賞記念のオーナメントが貼附された。幌は両色ともにブラッククロス[37]
  • 2006年
    • 3月23日 - モータースポーツ用グレード「NR-A」を追加[38]
    • 4月13日 - Webカスタマイズモデル「ウェブチューンドロードスター」を設定[39]
    • 8月23日 - パワーリトラクタブルハードトップ(PRHT)仕様を追加[40]
    • 12月22日 - 特別仕様車「Blaze Edition」発売。発売期間限定モデル。ソフトトップ(ブラッククロス幌)とRHTモデルをラインアップ。外板色はラディアントエボニーマイカとハイランドグリーンマイカ。サンドベージュ/ブラックツートンのレザーシート、専用ブラックアルミヘアライン調デコレーションパネルが専用に奢られた。他に主要な専用装備としてBBS社製17インチ鍛造ホイール、クロームヘッドランプベゼル、クリアヘッドランプターンランプ、クリアサイドマーカーレンズ、クリアハイマウントブレーキランプ。メッキ調メーターリング、MTシフトブーツベージュステッチ、オーディオレス+BOSEサウンドシステムなどが変更されている[41]
  • 2007年
    • 1月30日 - 生産累計台数80万台を達成、ギネス記録更新を申請[42]
    • 4月6日 - 「マツダスピードM'z Tune」発売。RS(6MT・ソフトトップ)がベース。専用のエンジン制御コンピュータプログラム(ROM)、エアダクト、フライホイール、低排圧キャタライザー、マフラー、ビルシュタイン車高調、スプリング、ブレーキパッド、エアロパーツ、スカッフプレート、シフトノブ、3Dネットスポーツシート、専用ボディカラー[43]
    • 10月1日 - 特別仕様車「Prestige Edition」発売[44]。「RS RHT」および「VS RHT」がベース。シートヒーター付本革製バケットシート(ブラック)、BBS社製鍛造17インチアルミホイール、ステンレス製スカッフプレート、フロントフォグランプ、フォグランプベゼル、運転席ラチェット式シートリフター、など。6AT車には、カウル結合タイプのフロントサスタワーバーと横滑り防止機構を特別装備。6MT車は、タワーバー標準装備、横滑り防止機構は標準装備なし(メーカーオプションで追加可)
  • 2008年12月9日 - マイナーチェンジ[45]
    フロントグリルにはマツダ車特有の五角形グリルを採用、リアコンビネーションランプは凹凸を持った形状となり、バンパーと滑らかにつながるようにした。これにより全長が4,020mmとなり4mを超えた。グレードの整理も行われ、ソフトトップモデルはMT車のみの設定となった。RHTモデルはRS以外の2グレードはAT車のみの設定となった(RSは従来通りMT車のみ)。
    さらにディスチャージヘッドランプ、オートエアコンが全車標準装備となり、NR-Aのみオプションであったアルミホイールを全車標準装備とし、ホイールのデザインも一新された。
    シートは新デザインの4種が用意される。VS RHTはハバナブラウン色の本革シートを、その他のグレードにはファブリック素材のブラックシートを標準装備。またRSとRS RHTにはブラック本革シート、ブラックの本革とアルカンターラを組み合わせたRECARO社製バケットシートをそれぞれメーカーオプションに設定した(VS RHTはRECARO社製バケットシートのオプション選択可能)。
    インテリアも細部が変更され上質感を高めているが、インテリア・幌ともにタンカラーが廃止され基本的なカラーは黒のみとなる。ただしシートやドアトリムなど部分的にハバナブラウン色の本革を用いた内装とするオプションなども用意された。また、デコレーションパネルは標準がピアノブラックからアルミ調に変更され、オプションでもウッド調のみとなる。ボディカラーにはアルミニウムメタリック、サンフラワーイエロー、メトロポリタングレーマイカの新3色を追加。メーターは平均燃費や外気温も表示される新デザインの5連メーターを採用。
    また、触媒の改善などを行い、全車「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得。環境性能も向上された[46]
  • 2009年
    • 7月31日 - 特別仕様車「20周年記念車 」発売。ソフトトップモデルの「RS(6速MT車)」およびRHTモデルの「VS RHT(6速AT車)」がベース。アルカンターラと本革を組み合わせたRECARO社製バケットシート(ブラック&レッド)、20周年記念専用オーナメント、クリアタイプのフロントフォグランプとフォグランプベゼル(ソフトトップモデルはブラック、RHTモデルはシルバーを採用)を特別装備。さらに、ソフトトップモデルではクロス製ソフトトップ(ガラス製リアウィンドー付)とRHTモデルのベース車では標準装備されているシートヒーター・ソフトパッドを、RHTモデルではソフトトップモデルのベース車では標準装備されているフロントサスタワーバー(カウル結合タイプ)も特別装備されている。ボディカラーはロードスターでは初採用となる「クリスタルホワイトパールマイカ」1色のみを設定する[47]
    • 8月5日 - コンセプトカーMX-5 Superlight version」を発表[48]
  • 2011年
    • 2月4日 - 生産累計台数90万台を達成、ギネス記録更新を申請[49]
    • 10月3日 - 特別仕様車「BLACK TUNED 」発売。6速MT車は「RS RHT」、6速AT車は「VS RHT」がそれぞれベースとなっており、パワーリトラクタブルハードトップやアウタードアミラーなどにブリリアントブラックを、17インチアルミホイールにガンメタリック塗装を採用するなど、ブラック調で統一された装備を採用し、よりスタイリッシュなスタイリングに。また、ブラックレザーシートやステアリング本革巻にサンドカラーステッチを施し質感も向上。さらに、Boseサウンドシステム(AUDIOPILOT 2)+7スピーカー(ヘッドユニットなし)等も装備しており、快適装備も充実している(なお、オーディオレス仕様が基本だが、メーカーオプションにてAM/FMラジオ/MP3/WMA対応6連奏CDチェンジャー+AUXジャック(外部入力端子)を追加で装備できる)。ボディカラーは人気の高い「クリスタルホワイトパールマイカ」、本仕様のみの専用色である「スピリティッドグリーンメタリック」と「ベロシティレッドマイカ」の全3色を設定している[50]
  • 2012年7月5日 - 商品改良を実施[51]
    2012年9月より継続生産される車に課せられた、歩行者頭部保護基準に対応するため、衝突時にセンサーが検知し、ボンネット後端が瞬時に持ち上がってエンジンとボンネットの間に空間を作ることで歩行者への頭部の衝撃を緩和するアクティブボンネットを標準装備した。また、重量増を抑えるため、外装・装備から内部の配線までグラム単位の軽量化を徹底した。
    2タイプの個性をより鮮明にするために、ソフトトップ車は「タイトスポーツ」をキーワードに、随所にグロッシーダークグレーを配したブラック基調のインテリアに、RHT車は「プレミアムスポーツ」をキーワードに、シルバーやアルミ調を配した上質なインテリアとした。フロントデザインはグリル開口部を拡大して奥行きのあるデザインにし、フォグランプベゼルのデザインも変更。チンスポイラーを追加した。ボディカラーはメトロポリタングレーマイカに替わり、ドルフィングレーマイカを追加した。
    走行性能の改良も加えられ、ブレーキブースター(制動倍力装置)の特性を変更することで減速コントロール性を高め、さらにMT車はスロットル制御プログラムをより緻密に設定することで加速コントロール性も高めた。
    アクティブボンネットの重量増加は4.1kgだがカタログモデルで10kg増と増減なしのモデルがあるのは車両重量が10kg刻みで四捨五入されるため[52]
  • 2013年
    • 6月 - 仕様変更。昨年の一部改良で追加された「ドルフィングレーマイカ」に代わり、「メテオグレーマイカ」が設定された。なお、仕様変更と同じ時期にマツダの企業CMとしてOAされ、同年9月11日に発売された奥田民生のシングル「風は西から」のPVに登場するモデルは当型後期である。
    • 12月6日 - 商品改良を実施[53]
    これまで、アルミホイールとのセットオプション設定だったRECARO社製バケットシート(アルカンターラ/本革)を「RS」と「RS RHT」にシートヒーターとともに単独でオプション設定できるようになったほか、「RS」とRHT車全車にフォグランプを新たに標準装備化し、「S RHT」には上級グレードに装備されているステアリングシフトスイッチとDSC+TRCも標準装備。ソフトトップ車はルーフ生地をビニール素材からクロス/ブラックに変更し、エクステリアの質感を向上させた。
  • 2014年
    • 5月19日 - ニュルブルクリンク24時間レースに参戦[54]
    • 5月20日 - 特別仕様車「25周年記念車 」発売。4月にニューヨーク国際自動車ショーで公開した「MX-5 Miata 25th Anniversary Edition」の日本仕様版で、「RS RHT」の6速MT車をベースに、パワーリトラクタブルハードトップ、フロントピラーカラー、ドアミラーをブリリアントブラックで統一したほか、フロントコンビネーションランプベゼルやシートバックガーニッシュもブラックを、レザーシート(温度5段調整機能付シートヒーター内蔵)やドアトリムにはオフホワイトを採用。
    また、ピストンコネクティングロッドフライホイールなど、エンジンの回転系部品を厳選してレスポンス、伸び、吹き上がり、音質を追求。ボディカラーはマツダの情熱を象徴する「ソウルレッドプレミアムメタリック」を専用色として設定した。
    日本国内では25台の限定販売で、5月27日より専用のWebサイトから先着順の商談予約受付のみとしており、スペック等の詳細情報もすべてWebサイトでのみ公開としているため、紙カタログは用意されない[55]

4代目

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参考文献

脚注

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関連項目

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外部リンク

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  1. テンプレート:Cite web
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  3. ロードスター/MX-5が累計生産90万台で再度ギネスに、AUTO SPORT web 2011年4月14日
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  9. オープンスポーツカー「ロードスター」をビッグチェンジ - マツダ 2000年7月18日
  10. 「マツダロードスター」をよりスタイリッシュにリフレッシュ - マツダ 2002年7月9日
  11. 「マツダロードスター」を一部商品改良 - マツダ 2003年9月18日
  12. 12.0 12.1 「マツダ ロードスター クーペ」新登場 - マツダ 2003年10月9日
  13. 13.0 13.1 「マツダロードスター ターボ」を限定発売 -マツダ 2003年12月24日
  14. ロードスター誕生10周年記念車を発売 - マツダ 1998年12月15日
  15. 上質感を高めた限定車 ロードスター「NRリミテッド」を発売 - マツダ 1999年12月16日
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  18. ロードスター限定車「YSリミテッド」を発売 - マツダ 2000年12月22日
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  20. 限定車「マツダスピード ロードスター」と「マツダスピードファミリア」を発売 - マツダ 2001年5月24日
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  22. ロードスター限定車「MVリミテッド」を発売 - マツダ 2001年12月18日
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  24. ロードスター限定車「SGリミテッド」を発売 - マツダ 2002年12月16日
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  26. 新型「マツダロードスター」を発売 - マツダ 2005年8月25日
  27. 「マツダロードスター」が「2005-2006日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞 - マツダ 2005年11月9日
  28. 「マツダロードスター パワーリトラクタブルハードトップ」を発売 - マツダ 2006年8月23日
  29. スペインで「マツダ ロードスター」に限定モデルが登場、その名も「イルカ」!
  30. ドイツで「マツダ ロードスター」のピリッと「辛い」限定モデルが登場!
  31. マツダ・ドイツが、「ロードスター」にスーパーチャージャーを装着した「MX-5 Yusho」を発表!
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  35. 新型「マツダロードスター」を発売 - マツダ 2005年8月25日
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  37. マツダロードスターの特別仕様車「日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念車」を発売 - マツダ 2005年12月26日
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  41. 「マツダロードスター」の特別仕様車を発売 - マツダ 2006年12月22日
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  43. 「ロードスターマツダスピード M’z Tune」を発売-動力性能を強化させつつ、内外装のスポーツ感を深化させたコンプリートモデル- - マツダE&T 2007年4月6日
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  46. 「マツダ ロードスター」をマイナーチェンジして発売 - マツダ 2008年12月9日
  47. 「マツダロードスター」の「20周年記念車」を発売 - マツダ 2009年7月31日
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  50. 特別仕様車「マツダ ロードスター BLACK TUNED」を発売 - マツダ 2011年10月3日
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  52. 「マツダ ロードスター」を一部商品改良 - マツダ 2012年7月5日
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