重量ポンド毎平方インチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox

重量ポンド毎平方インチ(じゅうりょうポンドまいへいほうインチ、テンプレート:En)は、ヤード・ポンド法での圧力応力単位であり、ヤード・ポンド法では最も一般的に使われる。日本では、特殊の計量(ヤード・ポンド法を参照)の場合の他は使用することができない。

1重量ポンド毎平方インチは、1平方インチの面積につき1重量ポンド (lbf) のがかかる圧力・応力と定義される。0.453 592 37 kg/ポンド * 9.80665 m/s2 / 0.0254 m / 0.0254m の計算により、約6894.757 293 168 Paである。また、1 atm(1気圧)は約 14.699 574 7 psi、1 psi は約 0.068 029 179 atm である。

なお、日本の計量法では、6894.76Paと定義している[1]

略称及び単位記号

厳密に論ずる場合を除き、不正確で推奨はされないがポンド毎平方インチ (テンプレート:En) と呼ぶことが多い。略称はpsi(ピーエスアイ、プサイ)。

単位記号は lbf/in2または psi、あるいは不正確だが lb/in2である。日本の計量法では、lbf/in2のみが認められていて、psiは使用することはできない[2]

測定対象による呼び名

測定対象により、特別な呼び名がある。

  • psia (psi absolute) -- 絶対圧。ゲージ圧にその地域での大気圧を足したもの。「プサイア」とも読む[3]
  • psig (psi gauge, psi on guage) -- ゲージ圧。大気圧との差。「プサイグ」とも読む[4]
    • psivg (psi vented gauge) -- difference between the measuring point and the local pressure.
    • psisg (psi sealed gauge) -- difference between a chamber of air sealed at atmospheric pressure and the pressure at the measuring point.
  • psid (psi difference) -- 差圧。2つの圧力の差。

ksi

1000 psi を ksi と呼ぶ。重量キロポンド毎平方インチ (テンプレート:En)、あるいは、キップ毎平方インチ (テンプレート:En) の略である。キップとはキロポンド テンプレート:En の略で、(「重量」を付けることなく)1000 重量ポンドを意味する。

材料科学と機械工学に関する文章の中で時折見られ、一般に応力ヤング率を指定するのに用いられる。

実例

  • 海面における大気圧 - 14.7 psia
  • 自動車のタイヤ - 32 psig
  • ブレーキの空気溜 - 90〜120 psig
  • 充填済のスクーバタンク - 3000 psig

出典

テンプレート:Reflist

関連項目

圧力の単位
パスカルSI単位) バール 工学気圧 気圧 トル psi
1 Pa ≡ 1 N/m² = 10-5 bar ≈ 10.2×10-6 at ≈ 9.87×10-6 atm ≈ 7.5×10-3 Torr ≈ 145×10-6 psi
1 bar = 100 000 Pa ≡ 106 dyn/cm² ≈ 1.02 at ≈ 0.987 atm ≈ 750 Torr ≈ 14.504 psi
1 at = 98 066.5 Pa = 0.980665 bar ≡ 1 kgf/cm² ≈ 0.968 atm ≈ 736 Torr ≈ 14.223 psi
1 atm = 101325 Pa = 1.01325 bar ≈ 1.033 at p0 = 760 Torr ≈ 14.696 psi
1 Torr ≈ 133.322 Pa ≈ 1.333×10-3 bar ≈ 1.360×10-3 at ≈ 1.316×10-3 atm ≡ 1 mmHg ≈ 19.337×10-3 psi
1 psi ≈ 6894.757 Pa ≈ 68.948×10-3 bar ≈ 70.307×10-3 at ≈ 68.046×10-3 atm ≈ 51.7149 Torr ≡ 1 lbf/in²
  1. [1] 計量単位令 別表第七(第八条関係)第11号、第12号
  2. [2] 計量単位規則 別表第六(第2条関係) 「圧力」の欄・「応力」の欄
  3. 「プサイア」、二村隆夫 監修『丸善 単位の辞典』2002年 丸善
  4. 「プサイグ」、二村隆夫 監修『丸善 単位の辞典』2002年 丸善