パレオエクスプレス
パレオエクスプレスとは、秩父鉄道が秩父本線熊谷駅 - 三峰口駅間にて1988年3月より運行している、蒸気機関車牽引による臨時列車である。
時期(イベントなど)によって、「SLさくら号」「SL熊谷うちわ祭号」「SL秩父夜祭号」などの別称がつく日がある。
目次
運行概況
使用車両
- 牽引機関車:C58 363
(2012年8月に蒸気機関車が事故により損傷したため、暫定的にデキ200形他電気機関車が牽引していた。)
- 客車:12系4両(赤茶色塗装)
編成
ここでは自由席車両を自、指定席車両を指とし、牽引の蒸気機関車をSLと表記する。
- 下り 熊谷発三峰口行き5001列車
←三峰口 熊谷→ SL 1
指2
自3
自4
自
- 上り 三峰口発熊谷行き5002列車
←三峰口 熊谷→ 1
自2
自3
自4
指SL
車両番号は以下の通り。
- 1号車:スハフ12 102
- 2号車:オハ12 112
- 3号車:オハ12 111
- 4号車:スハフ12 101
停車駅
熊谷駅 - 武川駅 - 寄居駅 - 長瀞駅 - 皆野駅 - 秩父駅 - 御花畑駅 - 三峰口駅
運行日
毎年、概ね3月中旬から12月初旬の期間に運行され、冬季は運休となる(但し、蝋梅のシーズンのように電気機関車牽引で運行する事もある。その場合、運行区間が蒸気機関車牽引の時とは異なる)。なお、2013年度は初めて冬季にも運行された。土日祝日の運行が中心であるが、学校の長期休暇中や埼玉県民の日(11月14日)、秩父夜祭開催日(12月3日)などで平日に運行されることもある。なお、平日運行の場合、休日運行と若干異なるダイヤとなる。
名称の由来
1300万年前に絶滅した海獣パレオパラドキシアが秩父地方に生息していたことにちなみ、その頭の「パレオ」に「エクスプレス(急行)」を組合わせた造語である。なお運転開始当初は、炭水車の側面にこのパレオパラドキシアの姿をデザインした金色のエンブレムが描かれていた。
マスコットキャラクター
パレオくん
パレオくんは、2001年5月26日に初登場したが、それはハイキングのチラシであり当列車関連ではなかった。2005年からは着ぐるみも登場、以降、年初めの出発式やわくわく鉄道フェスタなど各所に登場するようになる。
パレナちゃん
パレオくんの女の子版のパレナちゃんが、2008年初登場した。 なお、名前は広瀬川原車両基地で開催された、わくわく鉄道フェスタ2008で公募によって決定した。
乗車整理券
乗車には乗車券のほか、「SL座席指定券」(700円)または「SL整理券」(500円)が必要。蒸気機関車の不調や貸出などにより、電気機関車による代替牽引運転になった場合、乗車券のみで乗車できるため、これらは払い戻しとなる。
沿革
- 1987年(昭和62年)3月6日:日本国有鉄道が北足立郡吹上町(現在の鴻巣市)立吹上小学校に展示されていたC58 363の車籍を復活。
- 1988年(昭和63年)3月15日:熊谷市で開催された'88さいたま博覧会(さいたま博)の開催を記念して、「パレオエクスプレス」として運転開始。JR東日本が保有する43系客車が使用された。
- 2000年(平成12年):客車を、JR東日本から購入・リニューアルしたダークグリーンの12系客車に取り換える。
- 2001年(平成13年)5月26日:マスコットキャラクター「パレオくん」登場。
- 2005年(平成17年):この年の運行より指定席が設定される。
- 2007年(平成19年):運行20周年を迎える。
- 2008年(平成20年):マスコットキャラクター第2弾「パレナちゃん」登場。
- 2012年(平成24年):運行25周年に合わせ、C58 363の大規模点検及び12系客車のリニューアル(塗装をダークグリーンから赤茶色に塗り替えた上で、車内をレトロ調にリニューアル[1])を実施
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)1月1日 - 3日:冬休み特別運転として、「SL秩父路はつもうで号」運行。
備考
運転開始当初は、急勾配に備えて電気機関車の補助機関車を最後尾に連結して運行していたが、後に蒸気機関車単機での牽引が可能であると判明して以来、回送時と蒸気機関車の状態不良、長期検査時、イベントによる重連運転などを除き、使用していない。
関連項目
- JR東日本高崎車両センター高崎支所(C58 363の管理を委託)
- JR東日本大宮総合車両センター(C58 363の検査を委託)
脚注
外部リンク
- ↑ 秩父鉄道ニュース2012年5月号(表紙)
- ↑ テンプレート:PDFlink
- ↑ SLパレオエクスプレス運休について - 秩父鉄道 2012年8月6日
- ↑ 平成25年のSL列車の運行について