テレヴィジョン (バンド)
テンプレート:Infobox Musician テレヴィジョン (Television) は、1973年にニューヨークにて結成されたアメリカ合衆国のパンク・ロック/ニュー・ウェイヴバンド。1970年代、アメリカのロック・シーンを席巻したニューヨーク・パンクムーブメントにおいて独自の光彩を放った。トム・ヴァーレインが書き下ろす文学的な色彩の濃い歌詞や、バンドが奏でる濃密なテンションの演奏などは、今日においても変わらぬ高い評価を受け続けている。
メンバー
- トム・ヴァーレイン - Tom Verlaine
- フレッド・スミス - Fred Smith
- ビリー・フィッカ - Billy Ficca
- ドラムス担当。結成当時から在籍。
- ジミー・リップ - Jimmy Ripp
- ギター担当。2007年から参加。
旧メンバー
- リチャード・ロイド - Richard Lloyd
- ギター、ボーカル担当。結成当時から2007年まで在籍。ソロ活動のかたわら、他のミュージシャン(マシュー・スウィートなど)の活動に参加している。
- リチャード・ヘル - Richard Hell
- ボーカル、ベース担当。結成当時から1975年まで在籍。脱退後、元ニューヨーク・ドールズのジョニー・サンダース、ジェリー・ノーランらとともにハートブレイカーズを結成。さらにそのバンドを脱退し、ヴォイドイズを結成した。
来歴
1972年、高校時代からの友人だったヴァーレイン、ビリー、ヘルの3人でニューヨークにてネオン・ボーイズというバンドを結成するも翌年に解散。直後、ヴァーレイン、ビリー、ヘルの3人にロイドを加えてテレヴィジョンを結成。1974年3月2日、テレヴィジョン名義でのライブ活動を開始させるが、1975年4月にヘルが脱退。後任ベーシストとして元ブロンディのフレッドが加入する。以降、ライブを中心に活動を継続し、その後のライブでの定番曲になる「リトル・ジョニー・ジュエル」や「マーキー・ムーン」などを作り上げていった。そして、当時のニューヨーク・パンクの潮流のなかでも、他のパンク・ロックバンドと異なる、独自のスタイルを築き上げていく。
1975年、ニューヨークに滞在中のブライアン・イーノが、何曲かをデモ・レコーディング。このときの音源は、のちにブートレグとして流出した。
1976年、エレクトラ・レコードとのメジャーデビュー契約を結ぶ。かねてよりヴァーレインは、ドアーズが所属していたエレクトラと契約したい、と公言していた。1977年2月、1stアルバム『マーキー・ムーン』を発表。結成からやがて3年、ライブでの評価も高かった彼らが、満を持して発表したデビューアルバムは、アメリカ国内のみならずヨーロッパにおいても、音楽誌や評論家たちに絶賛をもって迎えられた。ジャケット写真はロバート・メイプルソープ。
1978年4月、2ndアルバム『アドヴェンチャー』を発表。前作『マーキー・ムーン』に比べてやや地味な作風と映ったか、評論家たちからは酷評された。同年8月、ニューヨークで行われた6日間のライブで、「モビー・グレープのように満月の夜に解散したかった」とヴァーレインが発言、そのままバンドは解散する(後のインタビューでヴァーレイン本人は「そんなこと言っていない」と発言を否定している)。
1992年、14年ぶりに再結成され、オリジナルアルバムとしては3作目の『テレヴィジョン』を発表。同時に再結成ライブも行なった。1993年、再び活動を休止するも、2001年に再々結成。
2007年6月16日、ギターのリチャード・ロイドが脱退。その後テレヴィジョンは、ヴァーレインのソロに参加していたジミーをメンバーに迎えて活動を継続中。
日本公演
2002年 fuji rock festival
作品
アルバム
- マーキー・ムーン - Marquee Moon (1977年)
- アドヴェンチャー - Adventure (1978年)
- テレヴィジョン - Television (1992年)
ライブ・アルバム
- ザ・ブロウ・アップ - The Blow Up (1982年)
- ライブ・アット・ジ・アカデミー・1992 - Live at the Academy, 1992 (2003年)
- ライブ・アット・ジ・オールド・ウォルドルフ - Live at the Old Waldorf (2003年)
シングル
- リトル・ジョニー・ジュエル - Little Johnny Jewel (1975年)
- マーキー・ムーン - Marquee Moon (1977年4月)
- プルーヴ・イット / ヴィーナス - Prove It / Venus (1977年7月)
- フォックスホール / ケアフル - Foxhole / Careful (1978年4月)
- グローリー / エイント・ザット・ナッシン - Glory / Ain't That Nothin' (1978年7月)