アナタハン島
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テンプレート:Infobox アナタハン島(Anatahan)はマリアナ諸島の火山島。北緯16度、東経145度に位置し、南東約53kmにファラリョン・デ・メディニラ島、北北東約35kmにサリガン島がある。
概要
島の形は東西12km、南北4kmと東西に長い島で、島の最高点は787m。面積は31.21平方kmで、北部諸島ではパガン島に次いで大きい。
マリアナ諸島を日本が領有していた時代には日本人入植者もおり、島民を使いヤシの栽培がおこなわれていた。第二次世界大戦末期、島民は島から脱出したが、一方で難破船から避難していた日本人がこの島に漂着した。1945年から1950年までの間、島ではアメリカ軍の降伏の呼び掛けに応じない日本人男性多数と女性一人が共同生活をしていたが、その間に男性が次々といなくなる事件が発生した(アナタハンの女王事件)。
日本人が引き上げた後に元島民らが帰還した。島の火山に噴火したという記録や言い伝えはなかったが、1990年4月に島で火山性地震が多発したため、島民22名は全員サイパン島に避難した。その後避難命令が解除され何人かは島に戻ったが、2003年5月11日と2005年4月6日に大規模な噴火を起こし、島民は再び避難生活を余儀なくされている。2007年から2008年にかけても噴火が起こっている。
火山
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全景
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アナタハン島のカルデラ内部(1990年)
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2003年の噴火
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アナタハンからの噴煙(2005年)