いすゞ・フィリー

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フィリーFILLY )は、いすゞ自動車1997年から2002年にかけて販売された、Eセグメントに属するセミキャブオーバーミニバンである。

車名のフィリーは、英語で「雌の子馬」を意味するfillyに由来するもので、「かわいらしさ、ファミリー、将来性というソフトで暖かなイメージを連想させるネーミング」として命名された[1]。なお、1999年の9月のマイナーチェンジに伴う名称変更が施される以前は、かつて発売されていた自社生産ワンボックスファーゴ」の名を冠してファーゴフィリーFARGO FILLY )と称されていた。

概要

テンプレート:Infobox 自動車のスペック表

1997年7月から販売が開始された。フィリーは、すでに同年5月に販売されていたエルグランドをベースに、フロントグリルやリアガーニッシュといった主要パーツの一部意匠変更を施したバッジエンジニアリングモデルで、日産自動車からOEM供給を受けていた。グレードはエルグランドの「X」に相当する「フィリー」と、同「J」に相当する「フィリーEタイプ」の2種(モデル終了までエルグランドのライダーハイウェイスターに相当するグレードは登場しなかった)。


1998年 VG33Eエンジン搭載車を追加(フィリーのみ)。

1999年9月 初のマイナーチェンジを実施。車名を「ファーゴフィリー」から「フィリー」に変更。グレード名は「フィリーEタイプ」を「タイプE」に、「フィリー」を「タイプL」に変更。外観に関してはリヤがーニッシュを新デザインに変更し、一部樹脂パーツをカラードにするなど小規模程度にとどまるが、ディーゼルエンジンをQD32ETiからDOHCZD30DDTiに変更。

2000年10月 2度目のマイナーチェンジを実施。「タイプE」が廃止されたためグレード呼称がなくなった。外観はエルグランド同様、ヘッドライトをマルチリフレクタータイプに変更するとともにバンパーを新造形とし、高級感を高めた。同時にガソリンエンジンをVG33Eから新開発のVQ35DEに変更。

主要パーツの一部意匠変更のほかには、両車との差別化はほとんど図られることはなく、結果として販売は思うように振わないなど苦戦を強いられた。

フィリーの販売は2002年5月のエルグランドのモデルチェンジをもって打ち切られ、同年9月にはいすゞ自動車の国内乗用車市場からの撤退が正式に発表された[2]。なお、同車の販売が打ち切られた後も、エルグランドは引き続き販売が続けられている。

また、エルグランドベースの高規格救急車もいすゞ自動車にOEM供給され、スーパーメディックⅡとして販売されたが[3]、フィリーの販売終了と同時に、トラックのエルフベースのものとともに販売終了となった。これは、ファーゴベースの救急車の後継型とされる。

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ラインナップ

▼ファーゴフィリー 一覧表
グレード名称 生産年度 車両型式 排気量 新車価格
Eタイプ ディーゼルターボ 1997年7月-1999年8月 KD-JAVE50 3.153L 275.5万円
ディーゼルターボ 299.8万円
Eタイプ ディーゼルターボ AWD KD-JAVWE50 305.5万円
ディーゼルターボ AWD 329.8万円
ガソリン 1998年10月-1999年8月 E-JALE50 3.274L 289.8万円
ガソリン AWD E-JALWE50 319.8万円


▼フィリー 一覧表
グレード名称 生産年度 車両型式 排気量 新車価格
タイプE ディーゼルターボ 1999年8月-2000年08月 KH-JATE50 2.953L 282.7万円
タイプL ディーゼルターボ 307.5万円
タイプE ディーゼルターボ AWD KH-JATWE50 312.7万円
タイプL ディーゼルターボ AWD 337.5万円
タイプL ガソリン GF-JALE50 3.274L 293.6万円
タイプL ガソリン AWD 323.6万円
ディーゼルターボ 2000年08月-2002年3月 KH-JATE50 2.953L 309.8万円
ディーゼルターボ AWD KH-JATWE50 339.8万円
ガソリン GH-JAPE50 3.498L 303.5万円
ガソリン AWD GH-JAPWE50 333.5万円

脚注

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関連項目

テンプレート:Sister

外部リンク

テンプレート:自動車

テンプレート:いすゞ車種年表
  1. いすゞ自動車ホームページ>トップページ>お問い合わせ>よくあるお問い合わせ>お車全般について(メンテナンス、車名等)>いすゞ車のネーミングについて>乗用車
  2. いすゞ自動車ホームページ>トップページ>SUV・乗用車ユーザーの皆様へ
  3. もちろんこちらもベース車に合わせてリアデザインはキャラバンOEMのファーゴになっている