高石市
テンプレート:Infobox 高石市(たかいしし)は、大阪府泉北地域に位置する市。
目次
地理
大阪府の中南部に位置し、北と東は堺市(西区)に、南は和泉市と泉大津市にそれぞれ隣接し、西は大阪湾に面している。
市域はほぼ全域が平坦。東西6.1km、南北4.1km、面積11.35km²と、大阪府下の市では藤井寺市 (8.89km²) に次いで2番目に面積が狭いが、西半は堺泉北臨海工業地帯の埋立地であるため、居住面積はさらに狭い。交通網は大阪府道204号堺阪南線、国道26号線、大阪府道30号大阪和泉泉南線、阪神高速4号湾岸線などの主要道路とともに、南海本線とJR阪和線という2つの鉄道路線が南北に走っている。また、羽衣・高石・富木の3駅から大阪市中心部まで所要時間約20分、また、関西国際空港へも20数kmと近く、温暖な気候と相まって便利で住み良い住宅地として発展している。
人口
平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、2.54%減の59,572人であり、増減率は府下43市町村中35位、72行政区域中58位。 テンプレート:人口統計
行政
高石市長
市議を4期連続トップ当選という人気と堺市との合併反対という追い風を生かして2003年(平成15年)の市長選で初当選。1期目の任期中、議会との対立から突然辞職し、再度立候補。突然のことに反市長側が対立候補を出せなかったために無投票当選(これで2期目)。2007年(平成19年)の統一地方選挙の際に行なわれた市長選で新人2人を圧倒的な大差で破り3選を果たす。同時に行われた市議選にも「チルドレン」と新聞に揶揄された子飼いの新人候補を擁立し、3人中2人が当選。既存の“与党”である3人を加え、5人の市長派議員を得た(市長web)。2011年の統一地方選挙で対立候補を破り4選を果たした。
高石市章
- 高石市の「高」の文字を図案化したもので、台の円は市民の幸福と協和を意味し、その上に高石市が高度に発展することを象徴したもの。一般公募により1966年(昭和41年)12月20日に制定されたもので、高石市の光り輝く未来への思いが込められている。
高石市の木・花
高石市のキャッチフレーズ
人間都市・高石「小さな輝きが広がる和み(なごみ)のまち」
高石市のゆるキャラ
てんにょん(羽衣伝説の天女をイメージした猫?のゆるキャラ[1]。2012年12月19日公募によって誕生。)
歴史
『日本書紀』に「高石池」「高脚海」といった記述が見られ、古代から大鳥郡日下部郷のうちに高石村が存在していたことがうかがえる。ただし、古代の高石村の所在地については、現在の紀州街道沿いの市街地ではなく、市東部の取石や堺市西区草部付近とも言われる。高師浜と呼ばれる沿岸部の景勝地を詠んだ歌は多く、『万葉集』『古今和歌集』『金葉和歌集』などに登場する。
南北朝時代頃から、隣接する和泉郡にまたがって「綾井」の地名で呼ばれるようになり、1347年(正平2年)には現在の伽羅橋駅付近に大雄寺が建立された。綾井村の大鳥郡側は江戸時代初期に高石南村、高石北村、新家村、市場村、南出村、大園村、土生村の7村に分村され、残った和泉郡側は耕地のみで居住者はいなかった。なお、明治以降に市場村と南出村が合併した際に、再び綾井村を名乗っている。また、浜寺と通称された大雄寺は応仁の乱で焼失したが、現在も市北部から堺市西区浜寺地区にかけての広域地名として残っている。
高石北村の字大工村(現在の高師浜一丁目付近)は、行基の社会事業に従事した工人たちの子孫の集落と言われている。工人が内匠寮に属していたことから、現在の町会でいう高石八区は「匠」と呼ばれている。宮大工をはじめとする技術者の村で、明治維新頃まで京都御所の造営や修築に携わっていた。また、千歯扱きは元禄期に大工村の宇兵衛という大工によって発明されたとする説がある。
沿革
- 1889年(明治22年)4月1日:町村制施行により、大鳥郡高石南村、高石北村、今在家村、新村が合併して、大鳥郡高石村が発足。村役場を大字高石南に設置。
- 1896年(明治29年)4月1日:郡の統廃合により、泉北郡に属する。
- 1901年(明治34年)4月13日:葛葉駅(現在の高石駅)が開業。
- 1904年(明治37年) - 1905年(明治38年):日露戦争によるロシア兵俘虜収容所が海岸部につくられる(面積43万㎡、収容人数28000人)。
- ロシア兵俘虜帰国後は第16師団宿舎。跡地は住宅地として整備され人口急増の一因となった。
- 1912年(明治45年)3月1日:羽衣駅が開業。
- 1915年(大正4年)4月1日:町制施行。泉北郡高石町となる。
- 1918年(大正7年)10月2日:伽羅橋駅が開業。
- 1919年(大正8年)10月25日:高師浜駅が開業。
- 1953年(昭和28年)4月1日:泉北郡取石村を編入。
- 1966年(昭和41年)11月1日:市制施行。大阪府下28番目の市、高石市となる。市役所を加茂に設置。同日に大阪府では三島市と美陵市(同日に摂津市、藤井寺市とそれぞれ改称)と埼玉県入間市が発足した。全国では福島県いわき市、埼玉県戸田市以来1ヶ月ぶりの新市。
- 1995年(平成7年):日本国内において初めてセアカゴケグモが発生。在阪・在京のマスコミに取り上げられ、全国で話題となる。
- 2002年(平成14年)4月1日:堺市・高石市合併問題研究会を設置する。
- 2003年(平成15年)
財政
財政難から2003年に堺市との合併の是非を問う住民投票が行われたが、同時に行われた市長選で反対派であった阪口伸六が当選するとともに、住民投票でも圧倒的多数が反対であったため独自に財政を再建することとなった。市職員の削減などで早期健全化団体転落は免れているものの、財政の悪化は顕著。1998年まで常に10億円割れだった公債費は2006年から2010年まで5年連続して25億円を超え、とりわけ2010年は過去最高の2,727百万円だった。2011年当初予算でも2,845百万円、2012年も2,935百万円と悪化が続いている。2010年度決算における将来負担比率270.6(大阪府下ワースト3位)など依然厳しい財政状況にあり[2]、再び堺市との合併の動きも見られる。
経済
大阪湾岸の埋立地に堺泉北臨海工業地帯が広がっている。その内、高石市域には、石油・化学の工場が集積しており、市の税収や雇用などを支えている。
産業
漁業
- 高石漁港
通信・放送
日本郵政グループ
(2012年12月現在)
- 浜寺郵便局(羽衣) - 集配局。
- 高石郵便局(千代田)
- 高石綾園(あやぞの)郵便局(綾園)
- 高石富木(とのぎ)郵便局(取石)
- 高石千代田郵便局(千代田)
- 高石加茂郵便局(加茂)
- 高石東羽衣郵便局(東羽衣)
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浜寺郵便局
- 大阪支店 高石市役所内出張所(加茂)(ATMのみ)
- その他上記の各郵便局にATMが設置されており、浜寺郵便局ではホリデーサービスを実施。
※高石市内の郵便番号は「592-00xx」(浜寺郵便局の集配担当)となっている。なお、南高砂(595-0081)は泉大津郵便局(泉大津市小松町)の集配担当となっている。
姉妹都市・提携都市
- テンプレート:Flagicon有田川町(和歌山県):2006年11月19日友好都市交流提携。
- かつての友好都市
- テンプレート:Flagicon清水町(和歌山県):1994年7月17日友好都市交流提携。2006年1月1日に合併により有田川町となった。
- テンプレート:Flagicon ロミタ市(アメリカ合衆国カリフォルニア州):1981年(昭和56年)10月29日姉妹都市提携。
地域の防災・防犯
- 2008年10月1日より、「堺市高石市消防組合本部」が解散され、『堺市消防局』が発足した、これに伴い高石市の常備消防は堺市に事務委託となり、市の消防組織は『高石消防団』 のみとなった。全国で「常備消防を事務委託している市」は、多摩地域の大半(東京消防庁管轄)を除き、岐阜県瑞穂市と群馬県みどり市のみである。
- 高石消防署(西取石)
- 高石市を管轄する警察署として、市内に『大阪府警 高石警察署』(羽衣)がある。
主な公共施設
- 高石市役所(加茂)
- アプラたかいし(綾園)
- たかいし市民会館(アプラホール)
- 高石市立図書館
- 複合コミュニティセンターとろしプラザ(取石)
- 高石市立図書館分館
- パンセ羽衣(羽衣)
- バスターミナル(臨海部企業の従業員送迎用)
- 老人福祉センター
- 羽衣公民館
- デージードーム(コミュニティーセンター)(千代田)
- 高石市立体育館(高師浜)
- 高石市総合ライフケアセンター(羽衣)
- 総合保健センター、診療センター、母子保健センター
- 婦人文化センター(綾園)
- 大阪府立臨海スポーツセンター(りんスポ)(高師浜)
- Takaishi-Library001.JPG
高石市立図書館郷土資料室
高石市高師浜丁6-5 - Lifecare-of-Takaishi001.JPG
高石市総合ライフケアセンター
高石市羽衣4-4-26 - RINSPO-of-Takaishi001.JPG
大阪府立臨海スポーツセンター
高石市高師浜丁6-1
教育施設
大学
- 羽衣国際大学(堺市との境界に校地がある。大学の所在地は堺市となっている)
専門学校
高等学校
中学校
市内には、3つの公立中学校と2つの私立の中学校がある。
小学校
市内には、7つの公立小学校がある。
- 高石小学校
- 羽衣小学校
- 東羽衣小学校
- 高陽小学校
- 清高小学校
- 加茂小学校
- 取石小学校
公共交通
鉄道路線
市内には6つの鉄道駅があり、市外への交通アクセスは充実している。
- 中心となる駅:羽衣駅および高石駅(南海本線)
- ただし、高石駅は特急・急行・空港急行・区間急行列車は通過する(準急、普通停車)。早朝一本のみ高石始発のなんば行き普通車がある。隣の羽衣駅は急行以下の種別の列車は停車する。
- なお、千代田5丁目・6丁目・綾園7丁目など泉大津市に隣接する地区の住民は、北助松駅を利用するケースが多い。
- 南海電気鉄道
- JR西日本阪和線
路線バス
- 南海バス
- 東山営業所管轄の「北野田・鳳線」西区役所前 - 北野田駅前(70系統)と西区役所前 - 東山車庫前(特70系統)が北東部をわずかに走るが、市内に停留所は設置されていない[3]。この他に市内に一般路線バスはなく、バス路線が通過していながらバス停が無いという日本全国でも珍しい市で、実質的に路線バスがない市ともいえる[4]。なお、市民の中には、「市内にバスがあった方が生活が便利になる」といった意見も確かにあるのだが、依然として市の厳しい財政状況が続いており、高石市にコミュニティバスなどを導入する予定はない。現在では、コミュニティバスではないが、60歳以上の高齢者や障害者、小さな子ども連れなどが無料で利用できる「らくらく号」と「ふれあい号」という2台の福祉バスが運行されており、市内の公共施設などを巡回している(関連情報)。
道路
高速道路
一般国道
大阪府道
- 大阪府道28号大阪高石線
- 大阪府道29号大阪臨海線
- 大阪府道30号大阪和泉泉南線(通称「13号線」)
- 大阪府道36号泉大津美原線
- 大阪府道204号堺阪南線(旧国道26号)
- 大阪府道219号信太高石線
船舶
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 大阪ガス ガス科学館(高砂)
- 高師浜、高師浜丁(たかしのはま、たかしのはまちょう)
- 浜寺公園(堺市・高石市にまたがる日本最古の公立公園)
- 大阪国際ユースホステル(羽衣公園丁、浜寺公園内)
- 高石マリーナ(ボート免許の教習が行われている。)
- 高石神社(高石市高師浜)
- 祐子内親王家紀伊の歌碑がある。
- 等乃伎神社(高石市取石)
- 大鳥羽衣浜神社(高石市羽衣、堺市西区に鎮座する大鳥大社の境外摂社)
- 専称寺(綾井城跡に建てられた勅願寺、山号「城蹟山」)
- 高石だんじり祭(高石神社、等乃伎神社、大鳥羽衣濱神社)
- 毎年10月、体育の日の前日と前々日(土曜日、日曜日)に行われる。戦前・戦時中は上だんじりを中心に祭りを行っていたが、戦後一部の村を除いて衰退し、花車などで行われていたが、昭和の終わりからは正式なだんじりを復活する村が増え、現在、市内に15台のだんじりがあり、岸和田の旧市に次いで多い。11台が岸和田型の「下だんじり」で、残りの3台(高師浜、綾井、新家)がいわゆる「上だんじり」である。南海本線高石駅前周辺が主な見所となる。
出身・ゆかりのある人物
- 行基(現在の高師浜3丁目「八区自治会館(匠会館)」付近で生まれたと言う説があり、「行基生誕の地」の石碑が建っている)
- 川淵三郎(日本サッカー協会会長)
- 葉室鐵夫(故人。生前に在住。ベルリン五輪200メートル平泳ぎ金メダリスト)
- 国司憲一郎(山陽放送アナウンサー)
- 内匠政博(元大阪近鉄バファローズ)
- 阪口悟(将棋棋士。市内にて将棋教室を開講)
- 佐藤蛾次郎(俳優)
- 菅広文(ロザン)
- 泉洋藤太郎(明治期の大阪相撲力士)
- 林家うさぎ(落語家)
- 遠藤敬(政治家)
- 藤原菜希(スポーツ選手。全国中学校空手道選手権大会史上初の3連覇)
- 中野隆夫(画家、作家、イラストレーター)
- 秀平真由美(声優)。「おはようパーソナリティ道上洋三です」のアシスタントであった。
- 横山まさみ(松竹芸能に所属するタレント)
- 末吉隼人(スポーツ選手。ショートトラックスピードスケート選手。トリノ五輪1500メートル出場)
- 末吉翔(スポーツ選手。陸上選手。1999年全国中学校陸上競技選手権大会3000m優勝、2007年箱根駅伝6区区間賞)
- 奥田亘(Fリーグ、シュライカー大阪)
- 管家修一(プロ野球選手:元新日鐵、投手)
- 荒張裕司(プロ野球選手:北海道日本ハムファイターズ、捕手)
- 岸田健太郎(Fリーグ、デウソン神戸)
- 宅田裕彦(京都大学エネルギー科学研究科教授)
- 三木亮(プロ野球選手:千葉ロッテマリーンズ、内野手)