岡山空港
テンプレート:Infobox 空港 岡山空港(おかやまくうこう、Okayama Airport)は、岡山県岡山市北区にある地方管理空港である。
目次
概要
岡山市南部に開設された旧岡山空港は地形的に滑走路の延長ができず、ジェット化のため1988年に現在地に移転した。旧岡山空港は岡南飛行場としてセスナ機など小型機専用の空港として存続している。
東京便が新幹線との競争力のある距離であり[1]、利用客の駐車場を無料にするなどの利用策を採っている。(第1駐車場をのぞく)
2008年度の利用者数は123万1000人で、滑走路拡張にあたって1997年度に岡山県が2011年度の予測値とした121万3000人を1万8000人上回り、新設・拡張時の需要予測を超えた数少ない事例とされている[2]。なお、実際の2011年度の利用者数は予測から6万人近く上回る127万人であった[3]。国内線は東日本大震災の影響で微減であったが、国際線が好調だったことで前年を上回っている。
FAZ(輸入促進地域)にも指定されており、航空貨物ターミナルも整備し、旅客だけでなく、航空物流の活性化を図っている。
2014年3月30日、日本航空が東京線を1往復増便し6往復となり、全日空の5往復と合わせ東京線は開港以来最多となる11往復となった。
歴史
- 1988年 岡山市日応寺に開港。滑走路は2,000mであった。
- 1993年 滑走路を2,500mに延長、エプロン拡張、国際線ターミナルが供用開始される。
- 1994年 TIサーキット英田(現岡山国際サーキット)で開催されたF1パシフィックグランプリの車両輸送のため航空貨物便が運航される。
- 1995年 阪神・淡路大震災により新幹線が運休したため、大阪国際空港行きの臨時便が運航されたほか、東京線もジャンボ機主体で運航された。
- 1998年 空港貨物ターミナル完成、エプロン拡張。
- 2001年 滑走路を3,000mに延長。長距離国際旅客便の離着陸も可能になる。
- 2002年 かねてから望んでいた東京線のダブルトラックが実現し、従来の全日本空輸に加え日本航空も就航する。
- 2005年5月 国内線ターミナル拡張。
- 2006年4月1日 運用時間開始を午前7時に変更。日本航空、全日本空輸とも始発便の繰り上げを実施。
- 2007年7月28日 中国東方航空による北京・大連線が就航。(2011年10月30日から運休)
- 2008年4月26日 香港エクスプレス航空による香港線が就航。(同年8月30日から運休)
- 2010年3月25日 6番スポット搭乗橋とパッセンジャーボーディングブリッジ(PBB)供用開始。
- 2011年7月1日 第1駐車場(288台)有料化。
- 2011年10月30日 日本航空が東京線1往復増便。
- 2011年11月1日 全日本空輸のボーイング787が東京線で世界初の定期便就航。
- 2012年8月9日 全日本空輸が専用ラウンジ「ANAラウンジ」を開設。
- 2013年3月31日 AIRDOによる新千歳空港線が就航。(全日本空輸との共同運航コードシェア便(共同運航便))
- 2013年4月1日 関西航空地方気象台岡山空港出張所閉鎖。
- 2013年4月3日 エバー航空による台湾桃園国際空港(台北)線が就航。(政府認可申請中の為、2013年5月31日までは定期チャーター便としての就航。2014年10月26日から運休予定[4]。)
- 2014年3月30日 日本航空が東京線1往復増便。
施設
※空港内の全ての航空会社の地上業務、貨物・郵便業務、グランドハンドリング業務、運航支援業務と、ターミナルビルの案内業務とラウンジマスカットの案内業務は、両備ホールディングス(両備スカイサービスカンパニー)が行なっている。
2012年7月1日、日本航空が既存カードラウンジである「ラウンジマスカット」をJALラウンジとして指定し、8月9日には全日空が国内主要空港に設置している上級会員専用のANAラウンジを新設したことで、空港ターミナルビルのサービス機能が高まった。
ターミナルビル
- 1階
- 2階
- 3階
- ラウンジマスカット(JALラウンジ)
- 見学・送迎デッキ
駐車場
無料の第2駐車場(284台)、第3駐車場(299台)、第4駐車場(2,285台)と、有料の第1駐車場と合わせて3,000台を優に超える車を駐車する事ができる。旅客ターミナルビルとの距離が一番遠い第4駐車場からは往復の無料連絡シャトルバスが12分おきに出ている。また、第1駐車場中央に約100台の送迎専用のコーナーを設けている。
- Okayama Airport 2.JPG
第4空港駐車場から(2006年5月4日撮影)
- Okayama Airport Shuttle Bus 80-92.jpg
無料連絡シャトルバス(2013年3月30日撮影)
管制塔ビル
ターミナルビル東側
航空貨物ターミナル
※自動車で行く場合は旅客ターミナルとは別のところから入る。 ※入り口には検問がある。 広さは約3,506㎡
他
就航路線
航空会社が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航するコードシェア便(共同運航便)
国内線での海外航空会社とのコードシェアは、全便が対象となっているわけではない。
国内線
- 日本航空 (JAL) ・ ブリティッシュ・エアウェイズ (BA) ・ キャセイパシフィック航空 (CX) ・ エールフランス (AF)
- 日本トランスオーシャン航空 (JTA)
- 全日本空輸 (ANA) ・ エア・カナダ (AC) ・ ルフトハンザドイツ航空 (LH)
- 東京国際空港(羽田空港)
- AIRDO (ADO) ・ 全日本空輸 (ANA)
行き先 | 旅客数 | 国内線順位 |
---|---|---|
東京国際空港 | 約94万人 | 上位25位 |
国際線
- 大韓航空 (KE) ・ デルタ航空 (DL) ・ チェコ航空 (OK) ・ 日本航空 (JL)
- テンプレート:Flagicon 韓国・仁川国際空港(ソウル)
- 中国東方航空 (MU) ・ 日本航空 (JL)
- エバー航空 (BR) ・ 全日本空輸 (NH)
- テンプレート:ROC・台湾桃園国際空港(台北)(2014年10月25日をもって運休予定[6])
- ユナイテッド航空 (UA) ・ 全日本空輸 (NH)
- テンプレート:GUM・グアム国際空港(グアム)(2015年2月20日をもって運休予定[7])
関西国際空港に比べて着陸料が安いことから、国際貨物チャーター便も時々発着する。
国際線の路線数は、県管理の第三種空港では2013年4月現在全国最多である。
廃止された路線
- 日本航空 (JAL)
- 日本エアコミューター (JAC)
アクセス
運行本数・所要時間・料金等の詳細は、該当項目や公式サイトにて最新情報を確認されたい。
エアポートリムジンバス
乗合タクシー
高速道路
- 山陽自動車道
- 岡山インターチェンジ
- 吉備スマートインターチェンジ(ETCシステム搭載車専用)
- 岡山自動車道
鉄道の最寄り駅はJR津山線の金川駅だが、金川駅との間にバスは運行されていない。
その他
中国地方第二の空港へ
開港した1988年当時は中国地方では広島空港はもとより山口宇部空港、出雲空港よりも利用者数が少ないローカル空港に過ぎず、東京線は開港当時、小型機がわずか1日2往復就航する程度の弱小路線であったが、ダブルトラック化、増便が重ねられて11往復になり、就航便数や利用者数においても広島空港に次ぐ中国地方第二の空港に発展した(→中国地方#空港)。近年では対岸の高松空港にほぼ匹敵する利用者数となっている。平成25年度は主力の東京線の利用者が101万8020人(前年度比5.1%増)と6年ぶりに100万人を回復した。空港全体の利用者数も137万5524人(前年度比3.2%増)で2年連続の増加となった[8][9][10]。国際線はソウル便、上海便、グアム便、台北便が運航され、中四国地方2位の利用者数となっている。
経営
岡山県が運営する岡山空港は、日本全国の地方空港のなかでは開港前の需要予測を上回った数少ない例とされてきた。しかし、国土交通省の要請により2010年(平成22年)1月24日に岡南飛行場を併せた収支を県が初めて公表し、2009年度の収支は岡山空港が1億1389万円、岡南飛行場が1億8555万円の赤字であることが明らかになった。
岡山空港の収支の内訳は、収入が6億831万円。うち航空会社からの着陸料・停留料5億5471万円、残りはターミナルビルなどへの土地建物貸付料、航空機燃料税等。支出は7億2220万円、内訳は維持運営費5億1687万円、人件費1億5044万円、固定資産税相当の交付金5438万円などとしている。両空港の関係予算は特別会計でなく一般会計に計上され、いずれも県が一般財源によって補填している。
収入増対策の一環として、石井正弘県知事が2010年(平成22年)10月26日の定例会見で、海外の格安航空会社(ローコストキャリア)の国際線誘致を積極的に取り組む考えを示している。その他にも、ターミナルビル正面の第1駐車場のみ2011年(平成23年)7月1日から有料化された[11]。
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:日本の空港- ↑ 競合状況については山陽新幹線#東京 - 山陽各県を参照。
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ テンプレート:Cite press release
- ↑ 岡山=台北路線 運休のお知らせ エバー航空 2014年8月4日付
- ↑ テンプレート:Cite press release上位50位までを記載
- ↑ 利用者減で採算とれず、台北便が運航休止へ 岡山 msn産経ニュース 2014年7月31日付
- ↑ 2014年12月20日から同年12月28日、2015年1月24日から同年2月8日までの期間についても運休。
- ↑ テンプレート:PDFlink平成23年度の年間利用者数 岡山空港1,270,213人
- ↑ テンプレート:PDFlink平成23年度の年間利用者数 高松空港1,319,230人
- ↑ 東京線6年ぶり100万人突破 岡山空港、13年度利用 山陽新聞 2014年4月16日]
- ↑ 後楽園など駐車場有料に 山陽新聞 2011年6月30日テンプレート:リンク切れ