ポーラ美術館
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ポーラ美術館(ポーラびじゅつかん)は、神奈川県足柄下郡箱根町仙石原にある私立美術館である。財団法人ポーラ美術振興財団が運営している。館長は木島俊介[1]。
沿革・コレクション
ポーラ化粧品で知られるポーラ・オルビスグループのオーナーであった鈴木常司が数十年にわたって収集した美術品約9500点を展示するため、2002年9月に開館した[2]。
収集品の中核を成すのは19世紀以降の西洋絵画および近代日本絵画で、五つある展示室のうち3室がこれらの絵画にあてられている。残り二つの展示室のうち1室は中国および朝鮮半島の陶磁器、1室は化粧道具のコレクションにあてられている。
- 中国陶磁は、他の大コレクション(東京国立博物館の横河コレクションや、大阪市立東洋陶磁美術館の安宅コレクションなど)に比べ、数の点では一歩譲るが、質の面では決してひけを取らないものであり、国の重要美術品認定物件も4点含まれている。
- 化粧道具のコレクションは、化粧品メーカーのポーラにふさわしいものであるとともに、日本では他でほとんど見られない珍しいコレクションである。
景観保護論争
建設にあたっては、箱根仙石原が国立公園内であり自然が残る地域であったことから、法的に建設が不可能ということではないが、自然保護を主張する住民によって反対運動があった(1997年5月2日朝日新聞参照)。そこで、環境・景観保護の観点から、当初計画より建物の高さを抑えるなどし、美術館の建物はその主要部分が地下に構築されている。
主な収蔵品
- ルノワール『レースの帽子の少女』(1891年)
- モネ『睡蓮の池』(1899年)
- エドガー・ドガ『休息する二人の踊り子』(1900−1905年頃)
- セザンヌ『砂糖壷、梨とテーブルクロス』(1893-1894年)
- ジョルジュ・スーラ『グランカンの干潮』(1885年)
- アンリ・ルソー『エッフェル塔とトロカデロ宮殿の眺望』(1896-1898年)
- シャガール『私と村』(1923-1924頃)
- アメデオ・モディリアーニ『ルニア・チェコフスカの肖像』(1917年)
- ゴッホ『アザミの花』(1890年)
- パブロ・ピカソ 『海辺の母子像』(1902年)
- 岡田三郎助『あやめの衣』(1927年)
- 杉山寧『洸』(1992年)
交通概要
- JR東海道本線・東海道山陽新幹線・小田急線小田原駅または 箱根登山鉄道箱根湯本駅よりタクシー利用。
- 箱根登山鉄道強羅駅より箱根施設めぐりバスにて「ポーラ美術館前」下車 徒歩0分。
- 他にも、小田原駅・箱根湯本駅他から一般の路線バスで「ホテル小涌園前」・「仙郷楼前」まで来て、箱根施設めぐりバスに乗り換える方法もあるが、交通渋滞が頻繁におこり、どのくらい時間がかかるかわからない。
建築概要
- 竣工 - 2002年5月25日[3]
- 設計 - 日建設計 担当の安田幸一は現在東工大教授。
- 施工 - 竹中工務店[3]
- 敷地面積 - 56,919.91m²[3]
- 建築面積 - 3,389.04m²[3]
- 延床面積 - 8,098.04m²