ティム・バートン
テンプレート:ActorActress ティム・バートン(Tim Burton, 本名: Timothy William Burton, 1958年8月25日 - )は、アメリカ合衆国の映画監督、映画プロデューサー、脚本家、芸術家。現在はイギリス・ロンドン在住。
ディズニーのアニメーターとして『トロン』(TRON)などに参加後、実写短編『フランケンウィニー』を演出。1985年に『ピーウィーの大冒険』で長編映画デビュー。
目次
来歴
- カリフォルニア州バーバンクで2人兄弟の長男として生まれる。
- 高校卒業後、ディズニーの奨学金を受け、カリフォルニア芸術大学に入学し、3年間アニメーションの勉強をする。
- 卒業後、ウォルト・ディズニー・スタジオにアニメーション実習生として雇われる。
- 1978年、初仕事としてアニメーション映画『指輪物語』の制作に携わる。
- 1982年、初監督作品『ヴィンセント』(6分の短編映画)を制作。
- 1984年、『フランケンウィニー』を制作。この映画で『ピーウィーの大冒険』の監督を探していたポール・ルーベンスから注目を受け、その監督を引き受ける。
- 1988年、『ビートルジュース』を1500万ドルで製作し、7000万ドルを超えるスマッシュヒットとなる。低予算で大きな興行成績を上げる監督として注目され、『バットマン』の製作につながる。
- 1989年、ドイツ人の芸術家と結婚(『バットマン・リターンズ』の撮影後に離婚)。
- 1992年、モデル・女優のリサ・マリーと事実上の結婚状態に入る(2001年に破局)。
- 1993年、初の絵本『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』を出版。
- 2007年、第64回ヴェネチア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞[1]。
- 2010年、第63回カンヌ国際映画祭で審査委員長をつとめる[2]。
映画人として
影響
少年期はエドガー・アラン・ポー作品を原作とする映画に主演するヴィンセント・プライスに熱中していた。
ストップモーション・アニメーションの第一人者であるレイ・ハリーハウゼンに多大な影響を受けており、作品からもそれを伺うことができる。『ティム・バートンのコープスブライド』を製作する際には、製作チームとともにハリーハウゼンに会いに行っている。
ゴジラ
少年期は『ゴジラ』映画の役者になりたかったとも語っている。
熱烈なゴジラファンとして有名で、1992年には、映画『ゴジラvsモスラ』の制作現場を見学したことがある。この時に「ゴジラの生みの親」田中友幸、特技監督の川北紘一と会見している。この年以降の数年間は、年に一度は撮影現場を見学に来ていたという。
それ以前にも、デビュー作である『ピーウィーの大冒険』にゴジラとキングギドラを登場させたり、1997年に自身が製作した『マーズ・アタック』にゴジラを登場させたりした[3]。また同作のクライマックスも、『ゴジラ』シリーズ第6作『怪獣大戦争』を基にしていると本人は語っている。
配役
バートンが監督した映画のキャスト(脇役も含む)には、コメディアンや元コメディアンを起用することが多い。またバートン映画に起用される前に何らかのホラー映画やSF映画、ファンタジーに出演した俳優が多い。バートンが監督した映画、テレビの音楽の多くはダニー・エルフマンが担当している。
ジョニー・デップとのコラボ作が『シザーハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』『ダーク・シャドウ』ほか8作と数多い。それに次いで2012年現在バートンのパートナーであるヘレナ・ボナム=カーターが7作と多い。
カメオ出演
キャメロン・クロウ監督の『シングルス』や、『バットマン・リターンズ』にペンギン役で出演したダニー・デヴィートが監督をした『ホッファ』などに役者としてカメオ出演している。
人物
正式な結婚はしていないが、『PLANET OF THE APES/猿の惑星』で知り合った女優ヘレナ・ボナム=カーターとの間に一男一女をもうけている。
ウォルト・ディズニー・スタジオに雇われていたころは、クローゼットの中に座り込んで出て来なくなったり、机の上に座ったり机の下に潜り込んだりといった奇行を繰り返す問題児であった[4]。無口で人づきあいが苦手で、同僚たちからは口がきけないとしばらく思われていた[5]。
犬が大好きで、デビュー作からの犬の主演やディズニー時代には犬のキャラクターに対する滑らかな動きの描写からも伺える。
日本との関係
『バットマン・リターンズ』の宣伝で初来日して以来、映画の宣伝のために何度も来日しており、多くのテレビ番組にゲスト出演している。2006年に来日した際には、デジタルハリウッドの東京本校で、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ディズニーデジタル3-D』の公開を記念しての特別講義が開催された。
またバートンは日本の歌手デュオ黒色すみれのファンであり、来日時には必ず会って行くという。
作品リスト
映画
- 1982年 ヴィンセントVincent - 監督
- 1984年 フランケンウィニー Frankenweenie - 監督
- 1985年 ピーウィーの大冒険 Pee-wee's Big Adventure - 監督
- 1988年 ビートルジュース Beetlejuice- 監督
- 1989年 バットマン Batman - 監督
- 1990年 シザーハンズ EDWARD SCISSORHANDS - 監督/製作/原案
- 1992年 バットマン・リターンズ Batman Returns - 監督/製作
- 1992年 シングルス Singles - カメオ出演
- 1992年 ホッファ Hoffa - カメオ出演
- 1993年 キャビン・ボーイ/航海、先に立たず - 製作
- 1993年 ナイトメアー・ビフォア・クリスマス The Nightmare Before Christmas - 製作/原案
- 1994年 エド・ウッド Ed Wood - 監督/製作
- 1995年 バットマン・フォーエヴァー Batman Forever - 製作
- 1996年 ジャイアント・ピーチ James and the Giant Peach - 製作
- 1996年 マーズ・アタック! Mars Attacks! - 監督/製作
- 1999年 スリーピー・ホロウ Sleepy Hollow - 監督
- 2000年 マリオ・バーヴァ 地獄の舞踏 - テレビ映画、出演
- 2001年 PLANET OF THE APES/猿の惑星 Planet of the Apes - 監督
- 2003年 ビッグ・フィッシュ Big Fish - 監督
- 2005年 チャーリーとチョコレート工場 Charlie and the Chocolate Factory - 監督
- 2005年 ティム・バートンのコープスブライド Corpse Bride - 監督(共同)/製作
- 2007年 スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street - 監督
- 2009年 9 〜9番目の奇妙な人形〜 9 - 製作
- 2010年 アリス・イン・ワンダーランド Alice in Wonderland - 監督/製作
- 2012年 ダーク・シャドウ Dark Shadows - 監督/製作
- 2012年 リンカーン/秘密の書 - 製作
- 2012年 フランケンウィニー Frankenweenie - 監督/製作[6]
予定映画
- 2012年から2013年 モンスターポカリプス Monsterpocalypse
テレビ
- 1982年 ヘンゼルとグレーテル Hansel and Gretel
- 1985年 フェアリー・テール・シアター/「アラジンと魔法のランプ」 - 監督
- 1985年 世にも不思議なアメージング・ストーリー/「ファミリー・ドッグ」 Amazing Stories - キャラクター・デザイン
- 1986年 新ヒッチコック劇場/「ザ・ジャー」
そのほか
- 1998年 ノーム・イン・ザ・ガーデン Gnome in the Garden - テレビコマーシャル、監督
- 2000年 TIMEX TIMEX - テレビコマーシャル、監督
- 2000年 ステインボーイ The World of Stainboy - Webアニメーション、脚本/監督
- 2006年 キラーズ/「BONES」 BONES - ミュージック・ビデオ、監督
アニメーター時代
- 1979年 マペットの夢見るハリウッド The Muppet Movie - マペット・パフォーマー(クレジットなし)
- 1981年 きつねと猟犬 The Fox and the Hound - アニメーター(クレジットなし)
- 1982年 トロン Tron - アニメーター(クレジットなし)
- 1985年 コルドロン The Black Cauldron - コンセプチュアル・アーティスト(クレジットなし)
- 1992年 トイズ Toys - コンセプチュアル・アーティスト(クレジットなし)
書籍
- 絵本「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」(1993年)
- 絵本「オイスターボーイの憂鬱な死」(1997年)
- ティム・バートン[映画作家が自身を語る]邦訳改訂版(2011年)
脚注・出典
外部リンク
テンプレート:ティム・バートン監督作品 テンプレート:Film-director-stubテンプレート:Link GA
- ↑ ティム・バートン監督、史上最年少で特別金獅子生涯功労賞受賞、プレゼンターはジョニー・デップ!
- ↑ ティム・バートン監督が第63回カンヌ国際映画祭審査委員長に!
- ↑ 映像は1989年に製作された『ゴジラvsビオランテ』のものを流用している。
- ↑ STELLA CINEMA 特集 :ルーツは怪奇映画?ティム・バートンとその表現 「カルトでメジャーな異能の映画監督ティム・バートン」
- ↑ 日本テレビ『ZIP』インタビュー 2012年12月12日
- ↑ 自身の短編映画『フランケンウィニー』(1984年)のリメイク。