ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国)
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テンプレート:Infobox Sony Music Entertainment Inc.(ソニー・ミュージックエンタテインメント)は、アメリカ合衆国のニューヨークに本社を置く音楽事業会社。
目次
概要
2004年、ソニーグループのSony Music Entertainment(旧CBSレコード)とベルテルスマングループのBMGが合併して、Sony BMG Music Entertainment Inc.(ソニーBMG・ミュージックエンタテインメント)を設立。2008年、ソニーがベルテルスマンの持分を取得して完全子会社化し、社名をSony Music Entertainment Inc.とする。
ユニヴァーサル・ミュージック、ワーナー・ミュージックと共に、いわゆる音楽事業会社の"ビッグスリー"の一つである。
なお、日本の法人、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントは、ソニーが株式を100%所有する子会社であり、米国法人との直接的な資本関係はなく、お互いの経営は独立している。日本の法人は、英文社名をSony Music Entertainment(Japan) Inc.と表記している。
沿革
CBSレコード/ソニー・ミュージック
- 1888年、コロムビア・レコードが設立される。
- 1927年、コロムビア・レコードが放送局CBSを設立。
- 1938年、CBSがコロムビア・レコードを買収し、会社名をCBSレコードに変更。
- 1953年、エピック・レコードを設立。
- 1968年、ソニーとの合弁で日本法人CBSソニーを設立。
- 1988年、ソニーの米国子会社がCBSレコードを買収。
- 1991年、会社名をソニー・ミュージックエンタテインメントに変更。
BMG
- 1958年、ベルテルスマンがアリオラ・レコードを設立。
- 1979年、アリスタ・レコードとドイツ国内でアリオラのライバルであったハンザ・レコード(Hansa Records)を買収。
- 1986年、RCAレコードを買収。
- 1987年、音楽部門の統括会社としてBMGを設立。
- 1992年、ウィンダム・ヒル・レコードを買収。
ソニーBMG
- 2004年8月1日、ソニー・ミュージックエンタテインメント(旧CBSレコード、ソニーグループ)とBMG(ベルテルスマングループ )が合併し、また双方の50%ずつの出資によって発足した。
- この合併を支持するフィナンシャルアナリストたちは、合併により2,000人以上の人的削減が可能になり、概算で年間3億5000万ドルの節約となると予想していた。
- なお、合弁事業はソニー・アメリカ(米ソニー・ミュージックの親会社)とベルテルスマンとの間のものであるのに対し、日本のソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ)は親会社であるソニーの100%子会社である事と、BMG JAPANの販売元に日本ビクター[1]の子会社であるビクターエンタテインメント(VE)が関わっている事から、この時点では日本のソニー・ミュージックエンタテインメント(Sony Music Entertainment(Japan) Inc.)及びBMG JAPANの合併は行われなかった。
- 2005年10月、発売したCDにrootkitが存在することが発覚。 ソニーBMG製CD XCP問題を参照。
- 2007年11月、ソニーBMG従業員が環境移行ツールIDEAL Migrationのオンラインサポートを同ソフトウェアの開発元であるPointdevにリクエストしたところ、同ソフトウェアが不正なライセンスキーにより使用されていることが発覚。翌年1月に海賊版ソフトウェアの使用・ライセンス違反により30万ユーロの訴訟を起こされる[2][3]。
2008年 -
- 2008年8月、ソニーとベルテルスマンは、ソニーがベルテルスマンの持分(50%)を取得することに合意したと発表。
- 2008年10月に、ソニーの米国法人であるソニー・コーポレーション・オブ・アメリカによるソニーBMGの全株式の取得が完了。ソニーBMGはソニーの完全孫会社となった。同時に、ソニーBMGから日本のSMEJにBMG JAPAN全株式の譲渡が行われ、BMG JAPANはSMEJの完全子会社となった。また、それに際して販売元もVEからSMEJに変更された。
- 2008年12月に、保護者の承諾を得ずに3万人の児童に関する情報を収集した問題で、連邦取引委員会に100万ドルを支払うことに同意した。
- 2009年1月1日、社名をソニー・ミュージックエンタテインメント (Sony Music Entertainment Inc.)に変更した。
- 2009年10月、日本のソニー・ミュージックエンタテインメントがBMG JAPANを吸収合併。
主要なレーベル
- 旧ソニー・ミュージック(CBSレコード)側
- コロムビア
- エピック
- レガシー・レコーディングス
- ソニー・クラシカル (Sony Classical)
- 旧BMG側
経営者
元NBCのCOOだったアンドリュー・ラック (Andrew Lack) は、2003年に旧ソニー・ミュージックエンタテインメントのCEOに就任した。その後合併に伴い、ソニーBMGの初代CEOに就任した。
関連項目
- ウーンデッド・バード・レコード - ソニーBMGの1960年代から1980年代にかけての旧譜のライセンスを取得し、再発売している(ソニーは子会社レーベルレガシーからも旧譜を再発売している)。
- ソニーBMG製CD XCP問題 - 同社が採用したコピーガードのためのソフトウェアが、マイクロソフトなどから悪意のあるソフトウェアであると見なされた事件。
出典・脚注
- ↑ 2007年に松下(現・パナソニック)グループから離脱。
- ↑ 「soci?t? vauclusienne attaque le g?ant Sony」2008年3月19日、La Provence.com
- ↑ 「BMG Accused Of Using Pirated Software」 2008年3月26日、EDRI-gram