ウトナイ湖
テンプレート:Infoboxテンプレート:ウィキプロジェクトリンク ウトナイ湖(ウトナイこ)は、北海道苫小牧市の東部にある淡水湖。ウトナイトー、ウトナイ沼などとも呼ばれる。
概要
湖名の由来は、アイヌ語の「ウッ・ナイ・トー」(あばら骨の川の沼)。この湖を水源とする川に両岸からいくつもの小河川が合流するさまを、背骨と肋骨にたとえた命名である。 (山田秀三著 『北海道の地名』より)
南流する美々川が勇払川に合流する地点の1kmほど北にある。周囲は低湿地が広がり、沼が点在しているが、ウトナイ湖はその中で最大のもの。
タヌキモやヒシなどの水生植物群落が見られ、周辺にはマコモやヨシの群落、ハンノキ林が広がる。マガンやハクチョウなどの渡り鳥の中継地ともなっており、250種以上の鳥類が確認されている。1981年、湖周辺の5.10km2の範囲が、日本野鳥の会によって日本初のバードサンクチュアリに指定され、翌年には国指定ウトナイ湖鳥獣保護区(集団渡来地)に指定された(面積510ha、全域が特別保護地区)。1991年には日本で4番目のラムサール条約登録湿地となっている。
- 流入河川 : 美々川、オタルマップ川、トキサタマップ川
- 流出河川 : 美々川
観光
マガンやハクチョウの集団飛来地。渡りの季節には数万羽が飛来する。また、個体のいくつかはこの地で渡らずに過ごしており、一年を通して観察できる。冬季は大部分が結氷するが、給餌を行っていることもあり一定数がこの地にとどまる。
湖畔には環境省のウトナイ湖野生鳥獣保護センターとウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンターがある。2009年10月1日には野生鳥獣保護センターの隣接地に道の駅ウトナイ湖が開設された。 かつてユースホステルもあったが、2005年9月30日をもって閉鎖された。
温泉
ウトナイ温泉(廃湯)
交通
湖の西側を国道36号が通過している。車での所要時間は苫小牧市街から約25分、札幌市から約90分。日高自動車道の沼ノ端西インターチェンジも近い。新千歳空港への南からのアプローチでは湖の真上を通り、オオハクチョウの飛来期にはその姿が白い点として視認できる。
道南バス(旧苫小牧市営バスを含む)の苫小牧市中心部と美沢地区、新千歳空港を結ぶ路線バスがウトナイ湖のそばで停車する。鉄道での最寄り駅はJR千歳線の植苗駅になるが、各種施設のある北西岸へは徒歩では遠い。