渡辺祥智
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テンプレート:Infobox 漫画家 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 渡辺 祥智(わたなべ よしとも、1976年6月25日 - )は、日本の女性漫画家。新潟県出身。かに座。血液型B型。
ジャンルは主にファンタジーを得意とし、丸ペンなどによる繊細な画風や、愛らしい絵が特徴。代表作は、『銀の勇者』、『その向こうの向こう側』など。
目次
略歴
- 1994年
- 1996年
- 『けぱけぱ』(「LaLaDX」1月号)で第10回LMGゴールドデビュー賞を受賞しデビュー。
- その後、同誌で『カムカリゾート計画』(3月号)『秘密色の毛並み』(5月号)『お犬騒動』(11月号)など読み切り作品を描く。
- 1997年
- 「LaLaDX」で『東西通信管理局~DEAR MY MOTHER~』(3月号)『銀の勇者』(8月号)『ホーリー・クラウン』(11月号)など読み切り作品を描く。
- 1998年
- 2000年
- 「月刊LaLa」8月号で『銀の勇者』連載終了。
- 10月号より『funfun工房』連載開始。
- 2002年
- 「月刊LaLa」12月号で『funfun工房』連載終了。
- 2月号ではドラマCD発売を記念して『銀の勇者 番外編』を描いた。
- 2003年
- 「月刊LaLa」3月号より『坂本係』が連載開始。5月号で連載終了。
- 2003年から白泉社を離れ、マッグガーデンの「月刊コミックブレイド」にて2003年9月号より『その向こうの向こう側』の連載を開始する。
- 2007年
- 「コミックブレイドZEBEL」vol.1より『からっと!』が連載開始されるが、当誌の刊行終了に伴い、2007年9月より掲載誌を「月刊コミックブレイドアヴァルス」に移して連載される。
- 2008年
- 「月刊コミックブレイド」3月号で『その向こうの向こう側』連載終了。
- 「コミックブレイドBROWNIE」創刊号に『docca』を掲載(表紙&巻頭カラー、2話掲載)。
- 2009年
- 「月刊コミックブレイドアヴァルス」10月号にて「からっと!」が連載終了。
- 2013年
- 「月刊コミックブレイドアヴァルス」4月号より『ひゃくイチ』連載開始。
人物
- 漫画家になろうと思ったことは実は一度もなく、「小説に挿絵を描く人になりたい」と思っていた時、どうすればなれるものか分からず、とりあえず漫画なら漫画雑誌に投稿できる、ということで、その時姉がたまたま買っていた雑誌が「LaLa」だったため、試しに描いて送ってみたところ、それが編集者の目に留まり、漫画家デビューへのきっかけになったと語る[1]。
- 小学生の頃はファッションデザイナーか洋服屋が夢だった[2]。
- ネタを思い付くと、いわゆる「走り書き」というメモをする癖がある。しかしネタ帳を読み返すと「ゲロきのこ」、「ぶりぶり28」、「空中メロンパン」、「イナゴ8発」、「縄文セット」など、自分でも意味不明なほど不可解な走り書きが多く、『あまりにも謎めいて怖いくらい』と語っていた。ちなみに、「ぶりぶり28」は“童顔な28歳”金の勇者アルフェリアのこと(『銀の勇者』に登場)[2]。
- 「子供」と「老人」を描くのが得意で、「青年」などを描くのは苦手という[2]。彩色にはHOLBEINの赤・青・黄・茶、ドクターマーチン、水彩絵の具、コピックを使用。他にお茶やマニキュアなど使えそうだと思った物は使うという[1]。
- 『銀の勇者』連載中、アシスタントどころか机もなく、『銀の勇者』の大半はヒザの上で描かれた。『funfun工房』連載開始時はアシスタントができ、ダンボール箱の上で作画をするまでに進歩。さらには『funfun工房』最終回を描いている時に(それまで自分の描く直線がなぜか曲線を描くことについて)初めて「定規が曲がっている」ことに気付き、「…そうか、どうも前の連載(銀の勇者)のときから、おかしいと思った…。」と語る[3]。現在は机がある。だが肝心の机は現在物置きと化しており、今でも原稿の大半はヒザの上で描かれている[4]。
- デビュー前、某ゲーム系投稿誌にハガキを送り、よく掲載されるほどの実力であった。
- 中学生の頃、クラスのアンケートでミステリアス(不思議)な人No.1に輝いたことがある[2]。
- 『funfun工房』連載中は金髪のショートカットにしていた[3]。
- 兄と姉がいる[1]。
趣味・嗜好
- 料理が趣味で、お菓子をよく作る。“過去に作った自慢のダメ料理”として、「オカルトきんつば」(ただれたっぽい外見が視覚的に危険)、「足の裏の香りのケーキ」(正しくはオレンジケーキ。焼き上がりと同時にオーブンから異臭が)、「動くムース」(正しくはピーチムース。型から出すと同時にうねうね30cm近く移動)などを挙げている。他に「焼き肉ケーキ」なども作ったが本人曰く「ヤバかった…」[3]。
- ゲームが好き。自身の作風のせいで「RPG好き」だと思われがちだが、実際はRPGは面倒臭くて滅多にやらない。好きなゲームはアクション、シューティング、パズル系。中でも「感動して泣いた」と語るほどの一番のお気に入りが『風のクロノア』[2]。
- 『アンジェリーク』のプレイレポートを描く際、RPGがあまり好きでないにも関わらず、ストーリーの先が気になり、睡眠もろくに取らず一気にエンディングまで行ってしまい、その後コントローラーを握ったまま気を失った[5]。
- 鳥が好きで昔インコを飼っていた。古くは『プチ』という名のインコ[2]。2001年頃は真っ白な♂のオカメインコ(名前は『アベル』)を飼っていた[6]。また、猫好きでもあり[7]、猫も飼っていた。鳥や天使など、とにかく「羽根モノ」が大好きらしく[2]、そのため彼女の作品には「羽根」や「猫」をモチーフにしたものが多く見られる。
- 風変わりでエキセントリックな男性に惹かれる傾向にあるらしく、自身の作品キャラの中では「けぱけぱ様」(奇抜でマイペースな神様)、「カイト」(銀の勇者・ビートの兄)がお気に入り[2]。
- 好きなアニメ・漫画作品は、『みかん・絵日記』[7]、『魔動王グランゾート』、『ぼのぼの』、『ときめきトゥナイト』、『キャプテン翼』、『スラムダンク』など[1]。
- 小説はかなり読むらしく、高校の頃は小説ばかり読んでいた。宮澤賢治、星新一、コバルト文庫、角川スニーカー文庫などを読んでいた。辞典を眺めるのも好きだったという。他に江國香織の『ぼくの小鳥ちゃん』など[1]。
作品リスト
以下、掲載・発売時期が古いものから順に、下に行くほど最新作。
コミックス
- 銀の勇者(全5巻)※廃版、または絶版
- funfun工房(ファンファン・ファクトリー)(全4巻)
- その向こうの向こう側(全6巻)
- からっと!(全2巻)
- docca (全3巻)
読み切り作品
- けぱけぱ
- カムカリゾート計画
- 秘密色の毛並み
- お犬騒動
- 東西通信管理局 ~DEAR MY MOTHER~
- ホーリー・クラウン
- メディスン・ホイール(1・2)
コミックス未収録作品
- MORPHEUS(「LaLaDX」1994年7月号)
- アンジェリーク プレイレポート(「月刊LaLa」1999年3月号)
- アンジェリーク 天空の鎮魂歌 プレイレポート(「月刊LaLa」1999年4月号)
- 銀の勇者 番外編(「月刊LaLa」2002年2月号)
- funfunマジカル絵本(「月刊LaLa」2002年3月号付録。フルカラー)
- 坂本係(「月刊LaLa」2003年3月号 - 5月号連載。全3話完結)
CD
- ドラマCD 銀の勇者 ※廃盤、または絶版
- その向こうの向こう側 第2巻 初回限定版特典 オリジナルドラマCD
- その向こうの向こう側 イメージボーカルトラックス
- ドラマCD からっと! (「月刊コミックブレイドアヴァルス」誌上通販限定品)
DVD
- デジタルコミックブレイド(『その向こうの向こう側』のショート・アニメーション収録)
画集
- KIRARA 渡辺祥智画集
その他
- 東北電力「エコアイス」のマスコットキャラクター『アイスちゃん』