下條アトム
テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:ActorActress 下條 アトム(しもじょう アトム、本名:同じ、1946年11月26日 - )は、東京都出身の俳優、声優(ナレーター)。同じく俳優の下條正巳を父に、元女優の田上嘉子を母に持つ。名前に含まれる「ジョウ」の表記において、細い枝を意味する 下條 アトム を用いることが多いが、本名の正式な表記はさなだを意味する 下絛 アトム であり、こちらを用いられる場合がある[1]。
目次
人物
アトムという名前は本名であり、父・正巳が第二次世界大戦後間もなく生まれた息子を、将来は日本でもアメリカのように名前・苗字の順に呼ぶようになり、ローマ字の順に名簿も作られるだろうと考え、ならばアルファベットのAで始まる名前なら最初に呼ばれるという理由で、さらに「今後の原子力は戦争ではなく発電など平和のために使われるはずである」という願いを込めて、原子を意味する英語atomから名付けた。
手塚治虫の漫画『鉄腕アトム』は下條アトムの命名より後に描かれたものであり、同名となったのは偶然の一致であるというエピソードは有名である。『鉄腕アトム』の連載当時、アトムという名の少年が実在することが話題となり、当時少年だった下條は手塚治虫と対面している。
また、ウランという名前の女の子(しかも彼女の苗字は「賀来(かく)」であり、字を変えれば「核・ウラン」である)が偶然にも下條の小学生時代の同級生におり、当時のテレビ番組に2人で出演したこともある[2]。ともに現在の日本においても珍しい名前であり、これは非常にまれな出来事である。『今夜は最高!』にゲスト出演した時に『鉄腕アトム』のパロディでアトムを演じ、最後に「これ一度やってみたかった」とつぶやいている。
また、世界ウルルン滞在紀のナレーターとして、広く有名になり、彼のモノマネをする人のほとんどは、「○○で出逢った」という番組のオープニングタイトルをもじったモノマネを行う事が多い。ちなみに、元々は初回の2、3回でナレーターを降りるつもりだったが、番組の雰囲気にマッチしていた為に好評だったので、結果的に12年間も務める事となる。また、1回だけ回答席に座り話題となった。
声優としてはエディ・マーフィーの吹き替えを担当することが多い。
2005年の『仮面ライダー響鬼』には、立花勢地郎役で出演。東京都葛飾区柴又にてきびだんごを名物とする甘味処を営み、”おやっさん”の愛称で慕われる役どころ[注釈 1]であったことから、出演のオファーを受けた際は戸惑いを感じていたという[注釈 2][3]。番組終了後、「今の自分がライダースーツを着たらどう見えるか、興味がある」と雑誌のインタビューで言っており、「変身したかったのでは」と言われている。
出演作品
テレビドラマ
- 連続テレビ小説「信子とおばあちゃん」(1969年、NHK) ※ドラマデビュー作
- 連続テレビ小説「藍より青く」(1972年 - 1973年、NHK)
- キイハンター 第249話「お年玉は必殺必中の弾丸!」(1973年、TBS / 東映) - ケンジ 役
- おしどり右京捕物車(1974年、朝日放送 / 松竹) - 観念 役
- 風の中のあいつ(1973年 - 1974年、TBS)
- 太陽にほえろ!(日本テレビ / 東宝)
- 第121話「審判なき罪」(1974年) - 吉田 役
- 第152話「勇気」(1975年) - 町田 役
- 銀河テレビ小説「黄色い涙」(1974年、NHK名古屋) - 下川圭 役
- 座頭市物語 第15話「めんない鴉の祭り唄」(1975年、フジテレビ / 勝プロ) - ひょっとこの半助 役
- 非情のライセンス 第2シリーズ 第16話「兇悪の青い鳥」(1975年、NET / 東映) - 小倉伸一 役
- 傷だらけの天使 第23話「母の胸に悲しみの眠りを」(1975年、日本テレビ / 東宝) - 中岡光一 役
- 日本沈没 第18話「危機せまる小河内ダム」(1975年、TBS / 東宝)
- 破れ傘刀舟 悪人狩り 第35話「流れ者の挽歌」(1975年、NET / 三船プロ) - 伝次 役
- いろはの"い" 第15話「追いつめる」(1976年、日本テレビ / 東宝) - 宮沢護 役
- 大江戸捜査網 第322話「悪夢に泣く少女の叫び」(1978年、東京12チャンネル / 三船プロ) - 源次 役
- 銀河テレビ小説「ふるさとシリーズ2 上野駅周辺」(1978年、NHK)
- 土曜ワイド劇場(テレビ朝日)
- 「松本清張の種族同盟」(1979年5月26日)
- 西村京太郎トラベルミステリー 「L特急踊り子号殺人事件」(1991年) - 原田久夫 役
- 「ママさん記者明衣子の事件」(1999年) - 高橋直樹 役
- 「終着駅シリーズ10」(2001年) - 金沢高一 役
- 「おかしな刑事4」(2007年) - 泉沢卓司 役
- 「温泉 (秘) 大作戦7」(2009年2月21日) - 小泉辰則 役
- 「東京駅お忘れ物預り所4」(2010年7月3日)
- 「おとり捜査官・北見志穂14・獄中女に間違われた女刑事!」(2010年8月7日) - 大熊茂 役
- 「検事・朝日奈耀子11・医師&検事〜2つの顔を持つ女!」(2011年11月12日) - 松村洋一 役
- 「温泉若おかみの殺人推理23・滋賀おごと温泉〜盗まれた琵琶湖の謎!!」(2012年4月28日) - 平井次郎 役
- 女盗賊忍び舞い(1983年、フジテレビ / 東宝) - 小助 役
- 日本の面影(1984年、NHK) - 西村重成 役
- 事件記者チャボ! 第24話「チャボもあきれたダメ父さん」(1984年、日本テレビ / ユニオン映画)
- 木曜ゴールデンドラマ「恋文」(1984年、読売テレビ)
- 暴れ九庵 第3話「女の指・その愛」(1984年、関西テレビ / 東宝) - 朝吉 役
- 私鉄沿線97分署 第5話「ご近所だからデスマッチ」(1984年、テレビ朝日 / 国際放映) - 粕谷 役
- 昼の連続家庭内離婚(1986年、TBS)
- ジャングル(1987年、日本テレビ / 東宝)
- 火曜サスペンス劇場(日本テレビ)
- 「下弦の月 -鬼熊事件-」(1990年3月27日放送、近代映画協会)
- 「松本清張スペシャル・影の地帯」(1993年4月27日、松竹) - 木南 役
- 「弁護士・朝日岳之助10」(1997年7月8日、国際放映) - 辻川圭一郎 役
- 「救急指定病院」(1998年12月29日、総合ビジョン) - 三枝隆 役
- 勝海舟(1990年、日本テレビ)
- 松本清張作家活動40年記念・砂の器(1991年10月1日、テレビ朝日) - 三木謙一 役
- 鬼平犯科帳 第3シリーズ 第4話「火付け船頭」(1991年12月18日、フジテレビ / 松竹) - 常吉 役
- 凪の光景(1992年、東海テレビ)
- はぐれ刑事純情派(1993年ほか、テレビ朝日) - 複数回ゲスト出演
- 地方記者・立花陽介(1995年、日本テレビ)
- 氷炎 死んでもいい(1997年、東海テレビ) - 武雄 役
- はみだし刑事情熱系第3シリーズ第10話(1998年12月9日、テレビ朝日) - 浜島 役
- はるちゃん3(1999年、東海テレビ)
- 当番弁護士(1999年、日本テレビ) - 祖父江耕二 役
- 相棒 Season2 第4話「消える銃弾」(2003年、テレビ朝日) - 苫篠武 役
- 仮面ライダー響鬼(2005年、テレビ朝日) - 立花勢地郎 役
- 大河ドラマ「徳川家康」(1983年、NHK)
- 怨み屋本舗(2006年、テレビ東京) - 青山智彦 役
- ちびまる子ちゃん(2006年、フジテレビ) - ヒデじい 役
- 月曜ゴールデン「自治会長・糸井緋芽子社宅の事件簿8」(2007年、TBS) - 猪瀬靖男 役
- 熱血ニセ家族(2007年、中部日本放送) - 斉藤望 役
- 水戸黄門 第38部 第14話「盗っ人最後の恩返し -浜松-」(2008年、TBS / C.A.L) - 儀十 役
- 不毛地帯(2010年、フジテレビ) - ジョージ岡 役
- おみやさん 第7シリーズ 第4話(2010年5月13日、テレビ朝日) - 小柴圭造 役
- トリック新作スペシャル2(2010年5月15日、テレビ朝日) - 恩田洋一 役
- 怪盗ロワイヤル(2011年、TBS) - 北場の執事 役
- Answer〜警視庁検証捜査官 第8話(2012年6月6日、テレビ朝日) - 山城達也 役
- 償い(2012年11月17日 - 12月1日、NHK BSプレミアム) - クラ 役
- 確証〜警視庁捜査3課 第1・2話(2013年4月15・22日、TBS) - 狩場摂夫 役
映画
- 悪魔が呼んでいる(1970年、東宝)- 早川 役
- 喜劇 特出しヒモ天国(1975年、東映) - ター坊 役
- 昭和枯れすすき(1975年、松竹) - 吉浦 役
- 同胞 はらから(1975年、松竹) - 柳田進 役
- あにいもうと(1976年、東宝) - 小畑 役
- 北の宿から(1976年、松竹) - マー坊 役
- 天保水滸伝 大原幽学(1976年、富士映画) - 仁吉 役
- 八つ墓村(1977年、松竹)- 新井(巡査) 役
- ワニと鸚鵡とおっとせい(1977年、松竹) - 万公房 役
- 八甲田山(1977年、東宝) - 平山一等卒 役
- 残照(1978年、東宝) - ケン 役
- 十八歳、海へ(1979年、にっかつ) - 榊原昴 役
- 真夜中の招待状(1981年、松竹) - 藤村邦直 役
- ひめゆりの塔(1982年、東宝) - 林軍曹 役
- 幻の湖(1982年、東宝) - 平山 役
- 武蔵野心中(1983年、にっかつ) - 河合肇 役
- 想い出のアン(1984年、共同映画) - 李大植 役
- 朽ちた手押し車(1984年、ハネシネマ) - 医者 役
- 火宅の人(1986年、東映) - 中島 役
- ドン松五郎の生活(1986年、東宝東和) - テレビ司会者 役
- 砂の上のロビンソン(1989年、ATG) - 深見課長 役
- オーロラの下で(1990年、東映) - 周旋人 役
- 動天(1991年、東映)- 佐助 役
- 超能力者 未知への旅人(1994年、東映) - 島田 役
- 集団左遷(1994年、東映) - 岡部栄一 役
- 北京原人 Who are you?(1997年、東映) - 医師 役
- クリスマス・イヴ(2001年、ギャガ) - 辰野泰造 役
- 漫☆画太郎SHOW ババアゾーン(他)(2004年、メディア・スーツ) - ナレーション
- 劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼(2005年、東映) - 立花勢地郎/立花藤兵衛 役
- ゴーヤーちゃんぷるー(2005年、アウル21) - 稲江 役
- そうかもしれない(2006年、シナジー) - 時岡定夫 役
- 凍える鏡(2008年、「凍える神」製作事務所) - 吉村 役(友情出演)
- つむじ風食堂の夜(2009年、ジョリー・ロジャー) - 桜田 役
- FURUSATO -宇宙からみた世界遺産-(2010年、TBSビジョン) - ナレーション
- 蝉の女 愛に溺れて(2012年、アルゴ・ピクチャーズ)
- 死んでもいいの 百年恋して(2012年、アルゴ・ピクチャーズ)
舞台
- ふくろうと子猫ちゃん
- ラブレター
- とんでもない女
吹き替え
洋画・海外ドラマ
- 女刑事ペパー(ピート役)
- スタスキー&ハッチ (スタスキー役)
- エディ・マーフィ吹き替え作品
- 48時間(日本テレビ)
- 48時間PART2/帰って来たふたり(フジテレビ)
- 大逆転(フジテレビ=DVD)
- ゴールデン・チャイルド(フジテレビ)
- ドクター・ドリトル2(テレビ東京)
- ビバリーヒルズ・コップ2(フジテレビ)
- ビバリーヒルズ・コップ3(フジテレビ)
- 星の王子 ニューヨークへ行く(フジテレビ)
- ハーレム・ナイト(フジテレビ)
- ブーメラン(フジテレビ)
- ホワイトハウス狂騒曲(フジテレビ)
- ヴァンパイア・イン・ブルックリン(フジテレビ)
- ショウタイム(ソフト)
- プルート・ナッシュ
- 屋根の上のヴァイオリン弾き(パーチック)
海外アニメ
- スヌーピーとチャーリーブラウン ヨーロッパの旅(チャーリー・ブラウン)
- スワットカッツ(誘拐犯のジョー)
オリジナルビデオ
インターネットドラマ
- Cradle[クレイドル] -眠れぬ夜の子守唄-(2007年、日本ベーリンガーインゲルハイム、全10話)
ナレーション
- 世界ウルルン滞在記(毎日放送)
- 公共広告機構(現:ACジャパン)CM
- 今夜解明!ミイラが暴く世界三大ミステリーツアー(テレビ東京)
- 土曜スペシャル「冬の風物詩 日本の里 ふるさと再発見」(テレビ東京)
ラジオドラマ
- 愛の街から(1981年 - 1982年、エフエム東京)
- 鉄道員、ラブ・レター(1997年、NHK-FM)
バラエティ
歌手活動
脚注
- ↑ 父・正巳は、映画『男はつらいよ』シリーズにおいて、葛飾柴又の帝釈天にある団子屋を営む”おいちゃん”の愛称で親しまれる男性を演じている。
- ↑ オファーを受けたのは、父・正巳の没後、わずかな月日しかたっていない時期であったという。
出典
外部リンク
- トムプロジェクト(所属事務所)