ハンス・メムリンク
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テンプレート:Sister ハンス・メムリンク(Hans Memling, 1430年/1440年頃 - 1494年)は、15世紀フランドルの画家。
15世紀後半にブルッヘで活躍した画家。ヤン・ファン・エイク、ロヒール・ファン・デル・ウェイデンに続く世代の北方絵画を代表する画家である。宗教的な主題を、華麗な色彩と、北方絵画特有の細部までゆるがせにしない徹底した写実表現をもって描いた。
ドイツのフランクフルト近郊ゼーリゲンシュタットの生まれだが、主にフランドルのブルッヘで活動している。生年ははっきりしていない。ブリュッセルのファン・デル・ウェイデンの工房で修業したと推定され、1465年にはブルッヘの市民権を得ている。ファン・エイクの影響が感じられる宗教画のほか、寄進者像を中心とした肖像画にも優れたものが残っている。メムリンクの作品には、師のファン・デル・ウェイデンのような激しい情感の表出は見られず、画面は静寂感に満ちている。細部の精密描写は北方絵画全般に見られる特色だが、メムリンクは、金属製の鎧の表面に映った鏡像までも執拗に描写している。
代表作の一つに『聖女ウルスラの聖遺物箱』がある。これは聖遺物箱の表面にメムリンク筆のパネル画を取りつけたものである。
代表作
- 聖カタリナの神秘の結婚(メムリンク美術館ブルッヘ)
- 聖女ウルスラの聖遺物箱(メムリンク美術館ブルッヘ)
- 受胎告知(メトロポリタン美術館レーマン・ウィング)