ドニプロペトロウシク

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概要

ドネツィクと並んでウクライナ有数の工業の中心地であり、兵器の生産やエネルギー産業などの重工業を主産業とする。ソ連時代を含めて多数の人材を送り出しており、「ソ連の人材の首都」と呼ばれた。ウクライナ独立後もウクライナの首相を4名(レオニード・クチマパーヴェル・ラザレンコワレーリー・プストヴォイチェンコユーリヤ・ティモシェンコ)も輩出している。

名称

日本では長らくロシア語名に基づいてドニエプロペトロフスクドニェプロペトロフスクドネプロペトロフスクなどと表記されていたが、ウクライナの独立後はウクライナ語名に沿った表記が広く使われるようになってきた。ただ、日本国内におけるウクライナ語の認知度が低いため表記には揺れがあり、ドニプロペトロフシクドニプロペトロウシクドニプロペトロフスクなど、複数の表記が存在する。その影響もあり、現在でも「ドニエプロペトロフスク」と表記されることは少なくない。

歴史

この地方で確認されている人間の居住は15万年前にさかのぼる。いくつかの民族の交代があり、紀元後1世紀ごろからスラヴ人が住むようになった。9世紀キリスト教が伝わり、修道院が建てられたが1240年タタール人に破壊された。タタール人の勢力がこの地方に進展したころには、ドニエプル川の東岸にタタール人、西岸にスラヴ人が対峙し、12世紀コサックがこの地域を勢力下におくまでこの状態が続いた。

16世紀には、ポーランド王国オスマン帝国モスクワ大公国の勢力が角逐する場となった。最終的にロシア帝国領となり、1775年現在の都市が建設された。当時の名は、ロシア皇帝エカチェリーナ2世の名をとって エカチェリノスラーフ(「エカチェリーナの栄光」の意)と命名される。ロシア革命後に現在の名に改称された。

交通

航空

ドニプロペトロウシク国際空港で、ウクライナ国内及びヨーロッパ各国と接続している。

市内交通機関

市内を結ぶ主な公共交通機関として、1995年に開通した地下鉄を始め、路面電車トロリーバスマルシュルートカがある。現在、地下鉄は延伸工事が行われており、2012年末頃に終点のVokzalna駅から都心部まで延伸する見込みである。また、2番目の路線が計画されている。

出身者

ドニプロペトロウシクの殺人犯

2007年夏に21人もの犠牲者を出した事件は19歳の少年達3人による犯行だった(Dnepropetrovsk maniacs)。いずれも女性や子供、老人や住居を持たない人等の身体的社会的弱者を狙ったもので、2007年7月23日についに少年達は逮捕された。2008年末になって、快楽殺人を映した動画が有名な動画共有サイト等に流出したことにより、この事件の残虐性を再び世界中に知らしめることとなった。3人のうち主犯格である1人は犯行を一度は自白したものの、再び供述を覆して犯行を否認しているために、裁判は2年間の長期に渡った。一審は2009年2月11日に終結し、ドニプロペトロウシクの地方裁判所は、主犯格の2人にはそれぞれ21人と18人の殺人及び、15件の強盗に直接関与したとして終身刑を言い渡し[1] 、残る一人(カメラマン役)は殺人には直接関与しなかったものの、強盗罪が適用され懲役9年の判決が下った[2][3]。終身刑を宣告された2人は、その後ウクライナ最高裁判所に量刑を不服として上告したものの、ウクライナ最高裁は判決のドニプロペトロウシク地裁への差戻しを行い、同地裁が一審の量刑を変更しなかった事から、同年11月24日に量刑が確定し、同事件の全ての裁判は終結した[4]。ドニプロペトロウシクの判事は少年達の事件の動機について「病的なまでの自己肯定心の発露」であると評し[5]、 当時の世論調査ではドニプロペトロウシク市民の50.3%が量刑が公正である、48.6%は量刑がより重いはずであっただろうと回答した[6]。ウクライナは2000年2月に死刑制度が廃止されている国であるが、2011年4月の世論調査ではウクライナ国民の60%が本事件のような極めて凶悪な連続殺人に対しては死刑を適用すべきであると回答したという[7]

友好姉妹都市

ドニプロペトロウシクは、10の姉妹都市を有している。ここでは、姉妹都市となった年代順に表示する。

脚注

  1. テンプレート:Cite web
  2. テンプレート:Cite web
  3. テンプレート:Cite web
  4. テンプレート:Cite news
  5. テンプレート:Cite news
  6. テンプレート:Cite news
  7. テンプレート:Cite news

関連項目

参考文献

外部リンク

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