身延駅
身延駅(みのぶえき)は、山梨県南巨摩郡身延町角打にある、東海旅客鉄道(JR東海)身延線の駅である。
日蓮宗総本山である身延山久遠寺や南アルプスを控えた身延線の拠点駅。特急「ふじかわ」を含むすべての列車が停車する。当駅を境として旅客流動に違いがあるため、乗客の多くが入れ替わる。
駅構造
駅舎に接する単式ホーム1面1線と、奥に島式ホーム1面2線とあわせて2面3線をもつ地上駅。線路はほぼ南北に走り、駅舎は西側に設置されている。のりばは駅舎側から1番線、2番線、3番線で、1番線には上下にかかわらず半分ほどの列車が発着し、2番線には甲府方面の列車のうち半分ほどが、3番線には富士方面の列車のうち少数が発着する。特急列車は改札から段差がない1番線に停車し、これに対し普通列車は島式の2・3番線に停車する事が多い(ただし、特急の通過待ちがない場合、普通列車も1番線に入ることがある)。後続の特急待避による長時間停車を行う普通列車も存在し、身延線内では当駅と鰍沢口駅で追い抜きが行われている。
これらのほか、3番線の東側には側線が約3本あり、留置線として使われている(夜間滞泊も4本設定されている。)。また、単式ホームと島式ホームの間は地下連絡通路を通って渡る。2・3番線のホームはかつては1番線のホームと同じ長さであったが、2005年度中に一部が解体されて現在の長さとなった。
駅舎は1980年(昭和55年)6月8日に完成した一階建ての建物でコンコース部分は屋根が高くなっている。駅舎内部には待合所のほか有人の出札窓口や自動券売機が設置されている。待合所には立ち食いそば屋があり、うちそば屋は1番線側にもカウンターを設けているためホームでそばを食べることができ、また稲荷寿司を販売している。ただ、ここ数年は営業している形跡がない。一方、売店は数年前まで存在していたが、今は自販機に代わって廃止している。
駅長・駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、十島駅 - 鰍沢口駅間の各駅を管理している。みどりの窓口が設置されている。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | テンプレート:Color身延線 | 上り | 富士方面[1] |
下り | 甲府方面[1] | ||
2 | テンプレート:Color身延線 | 下り | 甲府方面 |
3 | テンプレート:Color身延線 | 上り | 富士方面 |
- 特急列車のほとんどは、上下とも1番線を使用している(一部2・3番線を使用する特急も存在する)。
利用状況
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2005 | 449 |
2006 | 441 |
2007 | 479 |
2008 | 455 |
2009 | 472 |
2010 | 447 |
日蓮宗の総本山である身延山久遠寺への参拝客や観光客で賑わう。
山梨県統計年鑑によると1日の平均乗車人員は右の通りである。
駅周辺
駅前は整備されており、バスロータリーやタクシー乗り場がある。駅前広場から土産物屋などが並ぶ商店街(しょうにん通り商店街)がのびているが、この商店街は1997年(平成9年)に区画整理が行われ、建物のデザインが和風に揃えられている。
駅前を身延線や富士川に沿って走るのは県道10号である。身延町から富士宮市に掛けて富士川東岸を縦貫する道で、甲斐大島駅、内船駅などを通っている。
身延町役場身延支所、山梨県立身延高等学校、身延町立身延中学校、身延町立身延小学校などがある身延の中心部は富士川の対岸となっているが、駅の北300メートルほどのところで身延橋が富士川を渡り、連絡している。
久遠寺は北西に4キロメートルほどのところにあって少々遠いが路線バスの便があるほかタクシーで行くことができる。
久遠寺の参拝客以外に南アルプスへの登山客なども当駅を利用し、春の花見シーズンには久遠寺のシダレザクラを目当てにした観光客も訪れる。
バス路線
乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 | |
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身延駅 | 身延循環(右回り) | 塩之沢駅前・波高島駅・新早川橋・身延高校 | 身延山 | 山交タウンコーチ | 1日2本 | |
身延高校・総門 | 身延山 | 山交タウンコーチ | ||||
身延高校・総門 | 中野 | 山交タウンコーチ | 平日2本 | |||
下山新町・下部温泉駅・早川町役場・西山温泉 | 奈良田温泉 | 早川町乗合バス | ||||
身延 | 中央高速バス | 中央道八王子・中央道日野 | 新宿高速バスターミナル | 山梨交通 京王バス東 |
- 身延駅前: 駅前のバスロータリー
- 身延: 身延駅南側の山交タウンコーチ身延営業所
歴史
- 1920年(大正9年)5月18日 - 富士身延鉄道線が甲斐大島駅から延伸、その終着駅として開業。旅客・貨物の取扱を開始。
- 1927年(昭和2年)12月17日 - 富士身延鉄道線が市川大門駅まで延伸。
- 1938年(昭和13年)10月1日 - 富士身延鉄道を国が借り上げ。
- 1941年(昭和16年)5月1日 - 国有化され、国鉄身延線の駅となる。
- 1980年(昭和55年)6月8日 - 駅舎改築。
- 1984年(昭和59年)1月16日 - 貨物の取扱を廃止。砂利やセメントの取扱があった。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、東海旅客鉄道の駅となる。
- 1999年(平成11年) - 関東の駅百選に選定される。
その他
隣の駅
※特急「ふじかわ」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。