ツヴェタン・トドロフ
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ツヴェタン・トドロフ(Tzvetan Todorov, 1939年3月1日 - )は、ブルガリア出身の思想家、哲学者、文芸批評家。
ソフィア生まれ。1963年からフランスで活動。ロラン・バルトの下で、記号学を学ぶ。1967年に『文学と意味作用』を発表、構造主義的文学研究の先駆的存在となる。1965年『文学の理論』編訳で、ロシア・フォルマリズムをフランスに本格的に紹介。国際詩学研究誌『ポエティック』編集顧問を務める。パリ第7大学を経て、フランス国立科学研究センターの芸術・言語研究センターに所属。
邦訳著書
単著
- 『小説の記号学――文学と意味作用』, 1967(大修館書店, 1974年)
- 『幻想文学――構造と機能 Introduction à La Littèrature Fantastique』, 1970
- (朝日出版, 1975年/改題『幻想文学論序説』、創元ライブラリー:東京創元社, 1999年)
- 『象徴の理論』1977(叢書ウニベルシタス(以下同)・法政大学出版局, 1987年)
- 『象徴表現と解釈』1978(法政大学出版局, 1989年)
- 『言説の諸ジャンル』1978(法政大学出版局, 2002年)
- 『他者の記号学――アメリカ大陸の征服』1982(法政大学出版局, 1986年)
- 『はかない幸福――ルソー』1985(法政大学出版局, 1988年)
- 『批評の批評――研鑽のロマン』1985(法政大学出版局, 1991年)
- 『極限に面して――強制収容所考』(法政大学出版局, 1992年)
- 『歴史のモラル』1991(法政大学出版局, 1993年)
- 『フランスの悲劇――1944年夏の市民戦争』1994(法政大学出版局, 1998年)
- 『共同生活――一般人類学的考察』(法政大学出版局, 1999年)
- 『ミハイル・バフチン対話の原理――付バフチン・サークルの著作』(法政大学出版局, 2001年)
- 『われわれと他者――フランス思想における他者像』1989(法政大学出版局, 2001年)
- 『個の礼讃――ルネサンス期フランドルの肖像画』(白水社, 2002年)
- 『日常礼讃――フェルメールの時代のオランダ風俗画』1993(白水社, 2002年)
- 『未完の菜園――フランスにおける人間主義の思想』(法政大学出版局, 2002年)
- 『バンジャマン・コンスタン――民主主義への情熱』(法政大学出版局, 2003年)
- 『イラク戦争と明日の世界』(法政大学出版局, 2004年)
- 『越境者の思想――トドロフ, 自身を語る』(法政大学出版局, 2006年)
- 『悪の記憶・善の誘惑――20世紀から何を学ぶか』(法政大学出版局, 2006年)
- 『異郷に生きる者』(法政大学出版局, 2008年)
- 『絶対の冒険者たち――明日への遺産』(法政大学出版局, 2008年)
- 『芸術か人生か!――レンブラントの場合』(みすず書房, 2009年)
- 『文学が脅かされている』 (法政大学出版局, 2009年)
編著
- 『文学の理論――ロシア・フォルマリスト論集』1965(理想社, 1971年)
共編著
- (ジョルジュ・ボド)『アステカ帝国滅亡記――インディオによる物語』1983(法政大学出版局, 1994年)