ホールインワン
ホールインワン(Hole in one)とは、ゴルフ競技において1打目でカップにボールを入れること。エースとも呼ばれる。
概要
主にパー3(規定打数は3回)のホール(ショートホール)で達成されることが多い。パー4のホール(ミドルホール)でのホールインワンはアルバトロス、パー5のホール(ロングホール)でのホールインワンはコンドルとなり、ホール形態や風向き、選手の打力など特殊な条件が重なった場合にまれに記録される。
著名な記録
- 過去に最もホールインワンを多く達成したのは、カリフォルニア州出身のノーマン・マンリー。59回という記録を保持している。
- 最も長いコースでのホールインワン記録はコロラド州のゴルフ場でマイケル・J・クリーンが2002年7月4日に達成した517ヤード(パー5)。それ以前の記録は、ロバート・ミテラが1965年10月7日に達成した447ヤードだった。
- 最年少のホールインワン記録はマット・ドレイパーの5歳212日(1997年6月17日に達成・122ヤード、パー3。なお、非公認の100ヤード未満のコースの記録を含めれば、2001年に練習コースの6番ホール66ヤードで3歳でホールインワンを達成したジェイク・ペーンが事実上の最年少)。[1]
- 最高齢のホールインワン記録はエルシー・マクレーンの102歳(2007年4月5日に達成・100ヤード、パー3)。
- 全盲者による最初のホールインワンは、ペンシルベニア州のゴルフ場でシーラ・ドラムンド(53歳)が2007年8月19日に記録した。(144ヤード、パー3)[2]
- 日本初のホールインワンは1906年6月3日、神戸・六甲山ゴルフコースにてドルフィンガーが記録した。
直接ホールインワン
芝生へバウンドせずに直接カップインするホールインワンも飛び出すことがある。
旗にワンクッション置かれる軌道と、本当に直接インする軌道とに分けられる。
ホールインワン祝儀
日本においては、ホールインワンのご祝儀としてキャディなどへのチップやコースへの記念植樹、コンペ等なら参加した全員に対する記念品の贈呈や祝宴などを行うことが定着している。ケースバイケースで額は異なるが、一説には数十万円~100万円近くかかるともいわれている。個人プレーであれば他の参加者への記念品贈呈や宴会で済ますこともあるが、コンペ等の場合は個人間の関係で済ますことはほぼできないため、これを避けることは難しい。
- ※逆にプロ選手が大会中にホールインワンを記録した場合は、大会スポンサーからホールインワン賞の賞金や賞品が授与されることもあるが、選手が関係者を招いて祝宴を行うことは皆無である。
一般的な個人にとってこの金額は当然ながら看過できるものではないため、損害保険会社からは「ゴルファー保険」という商品が1982年に発売された。この保険には、比較的発生率の高いプレー中の事故(打球が人に命中してしまうことや蜂に刺されることなど)への保障のほか、ホールインワンによる出費が生じた場合にも保険金が支払われる。このことから、ゴルファー保険は俗にホールインワン保険という通り名で呼ばれている。
ゴルフ評論家の風間十郎の言によると、日本において戦前ではホールインワンしたゴルフ場名や日時を染め抜いた手ぬぐいを親しい友人に配る程度で、現在のように大々的なパーティーを開くようになったのは、中村寅吉が活躍した1950年代の第一次ゴルフブームの頃からという。ちなみに、1888年スコットランドにおいてホールインワンしたプレイヤーが、キャディに3シリングをチップとして渡したという記録があるが、現在は周りの人が祝ってくれる事はあっても、自分の費用で大々的にパーティをすることはなく、植樹や祝賀会までするのは日本だけであるという。また、プロのトーナメントにホールインワン賞があるのも日本のみである。