西成彦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
西 成彦(にし まさひこ、1955年1月27日 - )は、日本の文学研究者。立命館大学先端総合学術研究科教授。専攻は比較文学。
岡山県生まれ、関西育ち。1977年東京大学教養学部フランス科卒、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程中退。ポーランド留学、熊本大学助教授、1997年立命館大学文学部教授を経て、現職。
妻であった詩人伊藤比呂美との共著『パパはごきげんななめ』は映画化もされたが、のちに離婚。
1994年『ラフカディオ・ハーンの耳』で熊日文学賞、98年『森のゲリラ宮沢賢治』で日本比較文学会賞、2005年『耳の悦楽』で芸術選奨新人賞受賞。
著書
単著
- 『個体化する欲望――ゴンブロヴィッチの導入』(朝日出版社 1980年)
- 『マゾヒズムと警察』(筑摩書房 1988年)
- 『ラフカディオ・ハーンの耳』(岩波書店 1993年/同時代ライブラリー 1998年)
- 『イディッシュ‐移動文学論1』(作品社 1995年)
- 『森のゲリラ宮沢賢治』(岩波書店 1997年/平凡社ライブラリー 2004年)
- 『クレオール事始』(紀伊國屋書店 1999年)
- 『耳の悦楽――ラフカディオ・ハーンと女たち』(紀伊國屋書店 2004年)
- 『エクストラテリトリアル――移動文学論2』(作品社 2008年)
- 『世界文学のなかの『舞姫』』(みすず書房 2009年)
- 『ターミナルライフ 終末期の風景』(作品社 2011年)
- 『胸さわぎの鴎外』(人文書院 2013年)
共著
- (伊藤比呂美)『パパはごきげんななめ』(作品社, 1989年/集英社文庫 1992年)
- (伊藤比呂美)『おなかほっぺおしり――ポーランドゆき』(婦人生活社 1994年)
- (伊藤比呂美)『家庭の医学』(筑摩書房 1995年)
共編著
- (西川長夫・姜尚中)『20世紀をいかに越えるか――多言語・多文化主義を手がかりにして』(平凡社 2000年)
- (原毅彦)『複数の沖縄――ディアスポラから希望へ』(人文書院 2003年)
- (池内靖子)『異郷の身体――テレサ・ハッキョン・チャをめぐって』(人文書院 2006年)
- (高橋秀寿)『東欧の20世紀』(人文書院 2006年)
- (崎山政毅)『異郷の死――知里幸恵、そのまわり』(人文書院2007年)
訳書
- スタニスワフ・レム『虚数』(国書刊行会 1998年)
- ヴィトルド・ゴンブローヴィッチ『トランス=アトランティック』(国書刊行会 2004年)
- イェジー・コシンスキ『ペインティッド・バード』(松籟社 2011年)
- ショレム・アレイヘム『牛乳屋テヴィエ』(岩波文庫 2012年)
- アイザック・バシェヴィス・シンガー『不浄の血 アイザック・バシェヴィス・シンガー傑作選』(河出書房新社 2013年)