PPAR
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細胞生物学においては、peroxisome proliferator-activated receptor (PPAR:邦訳は確定的ではないが、「ペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体」など)は殆どの脊椎動物において発現している核内受容体の一種のことである。細胞内のペルオキシゾームの増生を誘導するレセプターとしてアフリカツメガエルにおいて初めて発見され炭化水素、脂質、タンパク質等の細胞内代謝と細胞の分化に密接に関与している転写因子群であるとされている。
PPAR-α
- PPAR-αは遊離脂肪酸やロイコトリエンB4などを生理的なリガンドとして活性化され、ペルオキシゾームの増生を通じて血中トリグリセリド濃度の低下を導く。
- 外因性リガンドとしてはフェノフィブラート(テンプレート:Lang-en-short)、ベザフィブラート(テンプレート:Lang-en-short)、クロフィブラート(テンプレート:Lang-en-short)などのいわゆるフィブラート(テンプレート:Lang-en-short)系の薬物がある。
- 脂肪酸のβ酸化に関与する多くの遺伝子の調整を行っていると考えられている。
- この作用ゆえ,高脂血症改善薬の主要な標的となっている。
- 発現臓器は骨格筋・心臓・肝臓・腎臓などがある。