日本公文教育研究会
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株式会社日本公文教育研究会(にほんくもんきょういくけんきゅうかい、Kumon Educational Japan Co., Ltd.)は、大阪府大阪市北区に本部を置く学習塾をフランチャイズ展開している株式会社である。1958年(昭和33年)に大阪数学研究会として設立した。
目次
概観
教育理念
「個々の人間に与えられている可能性を発見しその能力を最大限に伸ばすことにより健全にして有能な人材の育成をはかり地球社会に貢献する」。すなわち個々の生徒の能力と可能性を見極め、能力の発達段階にもっとも適した教育を行う。また一人ひとりの能力差の実態を知ることの大切さと、どの子どもにもそれぞれ伸ばし得る教育の方法があることを確信し実行することで、次の時代が要求し人類の進化の歴史を委ねるにたる創造性豊かな人材を育成する。[1]
ロゴに込めた想い
「KUMONロゴ」の “O” の部分が愛称「THINKING FACE」。この “顔” は、子供や保護者、KUMONの先生やスタッフ・社員等、関係者全員の顔であり “考え続け成長する” ということを表現している。また背景の空色は知性や誠実さを意味するとともに “空の下世界はひとつ!” といった気持ちをメッセージしている。[2] 2001年 no problemの米村浩によりデザインされた。[3]
沿革
高校の数学教師であった公文公(くもん とおる)が始めた学習指導法を「公文式」という。この公文式学習法をフランチャイズ展開しているのが公文教育研究会である。この方式が小学生を中心に広く受け入れられ、現在は日本だけでなく、南北アメリカ大陸、ヨーロッパ、東南アジア、韓国、台湾、香港、中国大陸、アフリカ、オーストラリアなど48カ国・地域に教室を展開している(2011年9月現在)。
教室数は、国内に約16,800教室、海外に約8,100教室。生徒数は、国内148万人、海外293万人。また、国内指導者数は14,600人。(ともに2011年3月現在)。
フランチャイズ方式を展開して以来急激に教室数を伸ばし、日本では全国の人口密集地の津々浦々に教室が開かれている。主に自治会室やフランチャイズオーナーの自宅、貸し教室、空き部屋などで開かれており、人口密集地では1つの小学校区に数教室あるところが多い。地方の教室が開かれていない地域の生徒向けには教材を郵送する通信教育システムがある。
教科は算数・数学、国語、英語を教える教室が多いが、中にはフランス語、ドイツ語、日本語(外国人向け)、英語速読、書写(公文エルアイエル)を教える教室もまれにある。2004年(平成16年)より新たに学習療法と脳ウェルネス学習の展開も始められた。海外教室では、各国語化された算数・数学教材と母国語教材を使った指導が行われている。
公文式の学習方法
特徴
週2回程度の通塾。個人別の自学自習プリントを配布し、学年にかかわらずその生徒のその時の実力に応じた学習をする無学年式学習を特徴とする。そのため伸びる生徒はどんどん先の学習に進め、逆に伸びにくい生徒は学年を下げた内容を繰り返し練習することができる。
教材は、公文公・前会長が自分の子供のために作りはじめた計算プリントが元になっていて、本人の実力に合わせてどこからでも始められる算数教材は、特に学校の授業についていけなくなっている子供にとって、大きな救いとなりえた。学力をチェックしてどこでつまづいているか割り出し、その少し前の楽にできる箇所から再学習が可能となっている。算数・数学は文章題はほとんどと言っていいほどなく、計算が主体である。
その後、読解力と読書力養成(算数で言う文章題にも対応)を主眼とする国語や英語(外国語)の教材も開発されている。特に英語に関しては、プリント(幼児向けはワークブック)学習のみではどうしてもカバーできない分野(リスニングなど)が出てきてしまうので、それに対応するためにかつては音声カードやCDを使用していたが、現在は英語専用タッチペン(新規入塾生は必ず購入しなければいけない)を使用して、対応のワークブックやプリントに印刷している音声マークを触ることが出来る。
プリント1枚毎に採点され、全部できたら(訂正箇所を全部直したら)100点(満点)。このシステムにより、「次も100点取れるようにがんばろう」と生徒のやる気をアップさせているという[4]。
歴史的経緯
テンプレート:独自研究 テンプレート:要出典範囲テンプレート:要出典範囲
日常の学習
- 各生徒の学力に応じたプリントの配布
- 解説を見ながら各自問題を解く
- 採点者のところへ持っていき採点してもらう
- やり直しをして、すべて正解できたら次の段階のプリントをもらう
- 解説を見ながら各自問題を解く
- 宿題プリントをもらう
- 自宅で問題を解く
- 次の回に教室で問題を採点してもらう
(繰り返し)
このことから、宿題をこなさないと先に進まず学習効果が著しく減じてしまう。宿題をこなすためには家庭の協力が不可欠となり、そのことが負担になるか否かが公文式学習の成否を分ける。
幼児教育
教室によっては未就園児も受け入れている。
公文式では一時期「幼児方程式」と称して、算数学習が進めば幼児が方程式まで解けるようになると宣伝し、公文会長の著書『新「公文式算数のひみつ」』などでもその有効性を主張していた。テンプレート:要出典範囲か、現在ではこの言葉を宣伝に使うことはなくなっている。現在は教材の進度を基準としたランキングを作成して、進度上位者を表彰している。
障害児教育
プリントはスモールステップで進み、繰り返しも容易なので、障害児の教育にも有効だと公式サイトでは説明されている(障害や年齢にとらわれずにその子の力に応じた学習を)。理論的根拠は、川島隆太の学習療法で、「『学習療法®』は東北大学・川島隆太教授と公文教育研究会の登録商標」であると、学習療法研究会公式サイトには表明されている。テンプレート:要出典範囲テンプレート:誰。
くもん学習療法
公文式のプリント学習を認知症予防のために行う公文式の学習方法。公文式は子供だけというイメージがあるが、生涯にわたって学びが出来るようになっている。
関連組織
- 日本公文教育研究会 - 日本国内で公文式教室を展開。
- 北米公文、南米公文、アジア・オセアニア公文、ヨーロッパ・アフリカ公文
- 公文エルアイエル - 書写教室を展開。
- くもん学習療法センター - 老人介護施設等にて高齢者の痴呆改善をはかる事業。
- くもんスピードリーディングセンター - 英語速読教室を展開。
- くもん出版 - 出版・知育文具・玩具の開発、販売。
- 公文公教育研究所 - 公文式教育法の研究とともに、外部機関との共同研究も行なう。
- 学校法人公文学園 - 当研究会が運営する学校法人。公文国際学園中等部・高等部、スイス公文学園高等部などを運営。
ほか
番組スポンサー
時報スポンサー
- JFN(2013年4月~・週末5時~13時の時報提供として契約)
CM出演者
脚注
- ↑ 公文の理念 - 公文公式サイト(外部リンク)
- ↑ ロゴに込めた想い - 公文公式サイト(外部リンク)
- ↑ no problem works(外部リンク)
- ↑ 2.学び方: 4つの仕組みがKUMONです - 日本公文教育研究会サイト
関連項目
- サムライ化プロジェクト
- 羽生善治 - 将棋七冠王、かつて公文式の学習経験があり、CMに登場したこともある。
- 廣山望 - サッカー選手、かつて公文式の学習経験があり、CMに登場したこともある。
- 中野裕太(モデル・俳優) - 公文国際学園卒。
- 藤田麻衣子(シンガーソングライター) - KUMONのTV CM「先生という仕事」篇 TVCMソングを作詞・作曲・歌唱。
- 木佐彩子(フリーアナウンサー) - KUMONのYouTubeアカウント『KUMONチャンネル』内の番組でナレーションを務めている。