ペトコ・パーク
ペトコ・パーク(PETCO Park)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴにある野球場。MLBサンディエゴ・パドレスのホーム球場。
パドレスは1969年の球団創設以来クアルコム・スタジアムを本拠地にしていた。しかし、1990年代に入ってからの「野球専用球場ブーム」に加え(同スタジアムはNFLのサンディエゴ・チャージャーズとの兼用だった)、同スタジアムの老朽化が進んでいたことから、新球場建設を求める声が高まった。
1998年、パドレスが出場したワールドシリーズ終了後に住民投票が行われ、新球場建設のためにサンディエゴ市が公金を投入することが認められた。
しかし、当初2002年に開場する予定だったが、2000年10月に建設資金が底を突いてしまい、工事が1年以上にわたって中断した。2001年11月、サンディエゴ市は1億6,600万ドルの公債を発行。工事は再開され、2004年4月開場にこぎつけた。
新古典主義の流れを汲むデザインであるが、使用する建材の色を他の球場とは違うものにすることで差別化を図っている。一般的な新古典主義球場では赤レンガに黒い鉄骨の梁、深緑の観客席が用いられているが、ペトコ・パークの場合はインド産の砂岩に化粧漆喰を施し、白い鋼鉄の梁、ダークブルー(ネイビーブルー)の観客席と組み合わせた。「サンディエゴの砂浜と青い空、海に浮かぶボートの白い帆」をイメージしたものである。また、ネイビーブルーは、サンディエゴが米海軍の港町であることからパドレスのチームカラーにもなっている。
球場名は地元に本拠を置くペット用品販売チェーンのペトコ・アニマル・サプライ社が命名権を買い取り、名付けられた。
フィールドの特徴
外野が広く形状も複雑で、狭い左中間への打球も左翼方向からの風の影響を受ける。そのため打者にとっては本塁打が出にくい。特に右中間は非常に深く左の強打者泣かせの球場である。守備側にも、守備範囲が広くて強肩の外野手が必須である。フライで打たせて取るタイプの投手には有利な球場である。パークファクターを見ても、ほとんどの年でホームランの出る確率は最下位を争っている。[1]
このような状況が続いたため、2012年オフに右中間を狭くして打者不利を是正する改修工事を開始した[2]。
またブルペンの位置にも特徴があり、使用するベンチと反対側のファウルグラウンド内にあるブルペンを使用する。(例:3塁側ベンチを使用するチームはライト側のブルペンを使用)
設備、アトラクション、演出
- ウェスターン・メタル・サプライ・コンパニー・ビルディング(Western Metal Supply Company Building)
- 球場建設予定地内に建っていた地元金属メーカーの旧本社社屋(築100年)。当初は解体予定だったが、球場の一部として組み込んだ。ビルの角が左翼ポールになっている。1階にはチームストア、2階と3階にはスイート席、4階にはレストラン、屋上には800の観客席が設置されている。
2005年の地区優勝時には、WESTERN以降のMETAL SUPPLY CO.の文字の上にDIVISION CHAMPSと上書きし、WESTERN DIVISION CHAMPS(西地区王者)と読めるようにしていた。 - ビーチ・エリア
- 内野から見てバックスクリーン右側に砂浜がある。子供たち専用のプレイ・スポット。
- パーク・アット・ザ・パーク
- 左翼スタンド大型スクリーンの背後に小さな野球場が併設されており、子供たちはそこで野球できる。ペトコ・パークと同じ芝と土が使用されている。
主要な出来事
- 2004年4月8日、ジャイアンツ戦で開場(パドレス4-3ジャイアンツ)。
- 2006年3月、ワールド・ベースボール・クラシック準決勝(18日)及び決勝(20日)が開催された。決勝では日本がキューバを10-6で破り、WBC初代王者になった。
- 2006年9月24日、トレバー・ホフマンが通算479セーブ目を記録し、リー・スミスのもっていたメジャーリーグ通算セーブ記録を破る。
- 2007年8月4日、バリー・ボンズ(ジャイアンツ)が通算755号本塁打を記録し、ハンク・アーロンのもつメジャーリーグ記録に並んだ。
脚注
外部リンク
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