川棚駅
テンプレート:駅情報 川棚駅(かわたなえき)は、長崎県東彼杵郡川棚町百津郷にある、九州旅客鉄道(JR九州)大村線の駅である。
概要
川棚町の中心部にあり乗降客も多く、快速「シーサイドライナー」も停車する。かつては長崎 - 唐津・博多を走っていた急行「平戸」や長崎 - 佐世保間を走っていた特急「シーボルト」も停車していた。
当駅は大村市と佐世保市の中間に位置しており、両経済圏の境となっていること、2つの高校の最寄駅であること、県北・県央の学区の境界であることなどから、上り下りともに乗客の入れ替わりが多く早朝の混雑は特に激しい。
駅前には西肥バスの川棚バスセンターがあり、波佐見方面への乗客が当駅でバスに乗り換えることも多い。
駅構造
単式ホーム2面2線を有する地上駅。駅舎からホーム・線路・ホーム・線路の順に並んでいる。2番線に隣接した側線は保線用のヤードになっており、長崎寄りの方から約40mほどの区間に訓練用と思われる架線が張ってある。また、線路脇に保線区のプレハブがある。
太平洋戦争終結までは川棚海軍工廠への貨物列車が当駅に発着し軍用貨物などを多く扱っていたこともあり、構内はやや広い。そのため、安全側線は設置されていない。当時は海側(南側)の側線から臨海部の工場へ向けて引込み線が存在した。その面影は今も長崎寄りの百津踏切付近や工場群を走る道路などに見受けられる。また、1番ホームに隣接して小規模な貨物ヤードが、長崎寄りに本線に沿って入換用の側線が存在したが、現在は全て撤去されておりヤード跡は地元のタクシー会社の駐車場となっている。下り方の線路が不自然な配置となっているのはこの名残である。
駅舎はコンクリート平屋である。明治時代に開業してから戦前までは海側(南側)にあったが、戦後になって本通が山側(北側)に移ったため現在は山側(北側)にある。ホーム間連絡は平面横断。跨線橋は駅前と駅南を結んでおり、駅南側の住宅地からの利便性を向上させたものである。跨線橋は川棚町が駅前の改修工事を行ったときに設置され、同時に駅前と駅南に有料駐車場が設置された。また、この工事に先駆けて駅前に電光掲示板つきの時計塔が設置され、ニュースや町の情報などが流れる。
2006年、構内改良工事により、1番ホームと2番ホームの間にスロープが設けられた。長崎寄りにあった構内踏切が佐世保寄りの改札に近い位置に移設され、遮断機も設置された。以前は遮断機が存在せず、混雑時には下り列車が発車直後に急停止することも多々あり危険な状態だったが、これにより解消された。また、この工事に伴い1番ホームの佐世保寄り40メートル程が使えなくなったため、長崎寄りの未使用部分を改修し延長された。しかしながら、下り出発信号機とATS地上子の位置の関係で有効延長が短くなったため4両編成までの対応となり、大村線内で最もホームの短い駅となった(長崎運輸センターからキハ58が撤退し、定期列車は全てキハ66及びキハ200・220の2両~4両編成となっている。長崎~上有田の臨時快速有田陶器市号はキハ58撤退後も5両編成であったが、工事の翌年から4両編成になっている)。
JR九州100%出資の子会社JR九州鉄道営業が業務を行う業務委託駅である。自動券売機設置駅。マルスは無いがPOS端末が設置されている。自動券売機では近距離の普通切符とミニ回数券を発売する(特急が運転されていたころは特急券も発売していた)。POS端末では九州内と東海道・山陽新幹線の乗車券・定期券・回数券(2枚切符等含む)・一部企画切符及び自由席特急券を発行し、それ以外の切符(指定席券を含む)は駅員が昔ながらの手書きで発行する。指定席券については鉄道電話で予約センターに問い合わせて発行される。2004年の長崎駅自動改札導入に伴って、当駅でも自動改札対応型の定期券が発行されるようになった(以前は県内の他の駅と同様に普通の切符をプラ製のカバーで挟んだものを発行していた)。また、自動券売機についても自動改札機対応型に切り替えられた。
以前は待合室にキヨスクも営業していたが、1998年頃に閉店し自動販売機が設置された。タバコの自販については駅員が管理しており、窓口では新聞等の販売も行っている。
大半の列車はホーム側全てのドアが開くが、朝晩の営業時間外の2両編成ワンマン列車については前の車両から乗り降りする必要がある。
のりば
1 | テンプレート:Color大村線(下り) | 大村・諫早・長崎方面 |
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2 | テンプレート:Color大村線(上り) | ハウステンボス・早岐・佐世保方面 |
利用状況
- 2010年度の1日平均乗車人員は1,040人である。
乗車人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
2000 | 1,025 |
2001 | 1,013 |
2002 | 977 |
2003 | 988 |
2004 | 1,000 |
2005 | 1,038 |
2006 | 1,026 |
2007 | |
2008 | |
2009 | |
2010 | 1,040 |
駅周辺
川棚町の中心部である。駅前北側を大村線に並行する形で国道205号が通っている。
- 川棚駅前交番
- 川棚郵便局
- 西肥バス川棚バスセンター
- ニュークレイン観光ホテル
- 長崎日本ハム
- コバレントマテリアル長崎(旧東芝セラミックス長崎)
- 川棚川
- 川棚町役場
- 川棚警察署
- 川棚町立川棚小学校
- 川棚町立川棚中学校
- 長崎県立川棚高等学校
- 長崎県立桜ヶ丘養護学校
- 長崎川棚医療センター(旧国立療養所川棚病院)
バス路線
高速・路線バスは国道205号を挟み左正面にある川棚バスセンターから発着している。詳細は該当の項目を参照。
歴史
- 1898年(明治31年)1月20日 - 九州鉄道長崎線の早岐~大村間開通と同時に開業。
- 1907年(明治40年)7月1日 - 九州鉄道が国有化され官設鉄道(国鉄)の駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 国有鉄道線路名称制定に伴い長崎本線の駅となる。
- 1934年(昭和9年)12月1日 - 有明線(肥前山口~諫早間の現行の長崎本線)開業により大村線の駅となる。
- 1946年(昭和21年)7月18日 - 駅舎を現在位置に改築移転。それまでは海側(旧県道)に面していたが、山側に新県道(現国道205号)が整備されたためそちら側に建て替えられた。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、九州旅客鉄道(JR九州)の駅となる。貨物営業廃止(大村線全線)。
隣の駅
- 九州旅客鉄道
- 大村線
- テンプレート:Color快速「シーサイドライナー」
- テンプレート:Color普通
- 小串郷駅 - 川棚駅 - 彼杵駅
位置情報
参考文献
- 川棚町郷土史 (川棚町教育委員会編)