大山名人杯倉敷藤花戦
大山名人杯倉敷藤花戦(おおやまめいじんはい くらしきとうかせん)は、倉敷市・倉敷市文化振興財団・山陽新聞社が主催する[1]女流棋士による将棋の棋戦(タイトル戦)。毎年11月前後にかけて挑戦手合制の三番勝負が行われ、その勝者は倉敷藤花のタイトル保持者となる。1993年度、創設。
倉敷市出身の大山康晴十五世名人の功績をたたえ、倉敷市芸文館の開館に合わせて創設された。「藤花」の名は、倉敷市の花が藤の花であることにちなむ。
しくみ
挑戦者決定方法
倉敷藤花を除く全女流棋士およびアマチュア選手2名(第21期より)が参加するトーナメントを行い、倉敷藤花への挑戦者を決定する。前期のベスト4以上は準決勝まで対局しないようにシードされ、2回戦からの出場となる。予選がなく、全ての参加者が1回戦か2回戦から登場するフラットな方式のトーナメントである。
持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)。例年、トーナメントのうちの1対局が、青森県おいらせ町で行われている。おいらせ町(旧・百石町)には大山将棋記念館があり、大山との関係が深い。同町で毎年8月に開催される将棋祭りのイベントとして開催される。
倉敷藤花戦三番勝負
倉敷藤花と挑戦者決定トーナメント勝者が三番勝負を戦い、その勝者が新たな倉敷藤花となる。
持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)。例年、三番勝負の第2局と第3局は11月下旬に倉敷市で行われる(第2局の午後は公開対局)。
クィーン倉敷藤花
倉敷藤花を通算5期獲得した女流棋士には「クィーン倉敷藤花」の永世称号が与えられる。2012年11月現在、クィーン倉敷藤花の資格を持つ女流棋士は清水市代と里見香奈の2名。
歴代三番勝負
年は三番勝負が行われた時点。第1期はトーナメント戦の決勝で一番勝負。斎田の第1期の決勝敗退は、日本将棋連盟の公式記録上、タイトル登場回数には含まれていない。
期 | 開催年 | 決勝進出者 | 勝敗 | 決勝進出者 |
---|---|---|---|---|
1 | 1993年 | 林葉直子 | ○ | 斎田晴子 |
期 | 開催年 | 倉敷藤花 | 勝敗 | 挑戦者 |
2 | 1994年 | 林葉直子 | ●● | 清水市代 |
3 | 1995年 | 清水市代 | ○●○ | 斎田晴子 |
4 | 1996年 | 清水市代 | ○○ | 木村さゆり |
5 | 1997年 | 清水市代 | ○●○ | 中井広恵 |
6 | 1998年 | 清水市代 | ○●○ | 碓井涼子 |
7 | 1999年 | 清水市代 | ○○ | 矢内理絵子 |
8 | 2000年 | 清水市代 | ○○ | 矢内理絵子 |
9 | 2001年 | 清水市代 | ●○● | 中井広恵 |
10 | 2002年 | 中井広恵 | ○○ | 矢内理絵子 |
11 | 2003年 | 中井広恵 | ○○ | 石橋幸緒 |
12 | 2004年 | 中井広恵 | ●○● | 清水市代 |
13 | 2005年 | 清水市代 | ○○ | 矢内理絵子 |
14 | 2006年 | 清水市代 | ●○● | 斎田晴子 |
15 | 2007年 | 斎田晴子 | ○●● | 清水市代 |
16 | 2008年 | 清水市代 | ●● | 里見香奈 |
17 | 2009年 | 里見香奈 | ○○ | 中村真梨花 |
18 | 2010年 | 里見香奈 | ●○○ | 岩根忍 |
19 | 2011年 | 里見香奈 | ○○ | 清水市代 |
20 | 2012年 | 里見香奈 | ○○ | 矢内理絵子 |
21 | 2013年 | 里見香奈 | ○●● | 甲斐智美 |
脚注
外部リンク
テンプレート:Navbox- ↑ 「第19期大山名人杯倉敷藤花戦三番勝負第1局- 『砂の器』 の郷で」 『将棋世界』 2012年1月号、28頁。