ヘルボーイ
テンプレート:Sidebar with collapsible lists ヘルボーイ(Hellboy)は、1994年にアメリカのダークホースコミックスから刊行されたマイク・ミニョーラ作のアメコミのシリーズ名、およびその主人公である架空のヒーロー。
独特の画風と作風が話題となり、映画化(詳細はヘルボーイ (映画)を参照)もされた。日本語版コミックも発売されている。 長編一部と二部、短編で作品の雰囲気がかなり変化する。
概要
第二次世界大戦末期、敗色濃厚な戦況の逆転を目論むナチス・ドイツは、怪僧ラスプーチンの提案により、強大な力をもたらすとされる魔術の儀式を執行した。
しかし、儀式終了後も目立った変化はなく、儀式は失敗したかに見えたが同時刻、イースト・ブロムウィッチの地では真っ赤で小さな悪魔の赤ん坊のような生物が現世に召喚されていた。
生物は三人の超常現象の専門家によって導かれ、その場に居合わせたアメリカ軍特殊コマンド部隊に回収され、地獄から来た子供、すなわち「ヘルボーイ」と名づけられた。
特殊部隊を導いた専門家の一人であるブルッテンホルム教授が父となり、愛情を注がれてヘルボーイは大きく育った。そして教授を責任者とする超常現象捜査局(B.P.R.D.)でトップ・エージェントとなった彼は、現世の理と安寧を守るため、世界各地の魑魅魍魎たちと戦い続けているのである。
特徴
人間界に降り立った日・1944年12月23日 身長7フィート(213cm)以上、体重500ポンド(227kg)以上。
真紅の全身、折り取られて切り株状になった角、長い尻尾などが特徴だが、中でも最大の外見的特徴は、分析不能な石状物質で形成された巨大右腕である。
普段はだぶだぶの革コートを着用(ポケットの中には世界中から集めた魔除けグッズが入っている)し、ホルスターには、巨大な回転式拳銃を収めている。
ニックネーム(コードネーム)である「ヘルボーイ」という名とは別に「アヌン・ウン・ラーマ」という真の名を持つ。国連に名誉人類として認定されている。
能力
非常に頑丈な肉体と怪力。射撃はかなりヘタクソである。いわゆる「魔力」はいっさい持っていない。しかし世界を終末へと導く力を秘めており、ラスプーチンも魔界の悪魔たちもその力を解放することを望んでいる。
武器
- 拳銃
- ヘルボーイが愛用する巨大な拳銃。米軍の将校「トーチ・オブ・リバティ」から貰ったダブルアクション式リボルバー(映画のみ、サマリタンと呼称)。また使用しなかったものの自動式拳銃を装備していたこともある。射撃の腕はあまりよくないが要所要所では効果をあげている描写がある。
- 右腕
- 石状の右腕はヘルボーイ最大の武器である。彼の怪力と相まって、分厚いコンクリートの壁をも打ち砕く威力がある。ただかなり頑丈だが壊れないわけではなく、敵と戦うたびに欠けたりしている。魔界への扉を開き人間界に竜神を呼び出す力を秘めている。つまりヘルボーイの「世界を終末へと導く力」はこの右手にある。
交友関係
- 超常現象捜査局の同僚
- エイブ(エイブラハム)・サピエン
- 出自不明の水棲人。最近過去が明らかになってきた。
- リズ(エリザベス)・シャーマン
- 念力発火能力を持つ女性超能力者。
- ロジャー
- 人造人間(ホムンクルス)。
- ヨハン・クラウス
- 幽体離脱中に肉体を失った霊媒。スーツに入ることで物理的な形を保っている。
- ベンジャミン・デミオ
- 元海兵隊隊長。三日間死んでいた男。リズの付けたあだ名は「キャプテン・ゾンビ」。
- ケイト・コリガン博士
- 超常現象捜査局の顧問。
- トム・マニング博士
- 超常現象捜査局の局長など。
- ロブスター・ジョンソン
- 1930年代に活躍したクライムファイター(=犯罪者退治専門のヒーロー)。45口径拳銃を愛用し、相手が悪人と判断すると容赦しない。倒した相手の額にロブスターの焼印を残す。
- バットマン
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- スターマン(7代目)
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敵対者
- オグドル・ヤハド
- 天に封じられた七匹の暗黒竜。
- オグドル・ヘム
- オグドル・ヤハドが生み出した369匹の魔物。世界中のあらゆる場所に封じられている。
- サデュ・ヘム
- 極北の神殿ゴリニウムで眠っていたオグドル・ヘムの一匹。
- 覇王蛆
- ナチスのラグナロク計画の一つとして、永い年月をかけて宇宙の彼方から呼び寄せられたオグドル・ヘムの一匹。
- ウルゴ・ヘム
- エピソード「孤島」でヘルボーイを襲った巨大蛆。オグドル・ヘムの一匹。
- 蛙人間
- オグドル・ヘムの力によって変異した人間。
- グリゴリ・ラスプーチン
- ラグナロクを実現するべくナチスを使って、暗躍する魔導師。
- イルザ・ハウプシュタイン
- ナチスの冷酷な女性将校。サイバネティクスの権威。
- カール・クロエネン
- ナチスの将校。黙示録軍団と呼ぶ機械化ゾンビを製作していた。
- レオポルド・クルツ
- ナチスの将校。イルザ、カールと共にラグナロク実現のために行動する。機械に強く、パワードスーツ等を製作している。
- ロデリック・ジンコ
- 巨大ハイテク機器メーカーのオーナー。ラスプーチンの導きにより、クロエネン達と接触し、ラグナロク計画のサポートを行う。
- ヘルマン・フォン・クレンプト
- ナチスの科学者。サイバネティクスの専門家。改造類人猿クリークアフェを製造し、自らの手足として使う。重傷を負った自身の体をもサイバネティクス改造し、ガラス瓶に首が入った状態で生存している。
- クリークアフェ
- ナチスの科学者ヘルマン・クレンプトが製造した改造類人猿の総称。体中にボルトが付いたゴリラの姿をしており、9号はブルータスと呼ばれていた。
- バーバヤガ
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- ヘカテ
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コミック(邦訳版)
- ヘルボーイ:チェインド・コフィン 縛られた棺 ISBN 978-4796840453
- ヘルボーイ:破滅の種子 ISBN 978-4-7968-4046-0
- ヘルボーイ:魔神覚醒 ISBN 978-4-7968-4049-1
- ヘルボーイ:滅びの右手 ISBN 978-4796841061
- ヘルボーイ:妖蛆召喚 ISBN 978-4861760143
- ヘルボーイ:人外魔境 ISBN 978-4861762994
- ヘルボーイ:プラハの吸血鬼 ISBN 978-4861765384
- ヘルボーイ:闇が呼ぶ ISBN 978-4861765933
- ヘルボーイ:百鬼夜行 ISBN 978-4861767678
- スターマン・バットマン・ヘルボーイ(クロスオーバー作品) ISBN 978-4796840477
映像化作品
- ヘルボーイ(2004年、アメリカ)
- ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー(2008年、アメリカ)
小説
- ニューヨークの妖精 (ナンシー・A・コリンズ著、堺三保訳、『S-Fマガジン 』2004年8月号)
- ヘルボーイ: the novel (イヴォンヌ・ナヴァロ著、藤田真利子・江崎リエ訳、ジャイブ、2004年10月)