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テンプレート:日本の温泉地 肘折温泉(ひじおりおんせん)は、山形県最上郡大蔵村(旧国出羽国、明治以降は羽前国)にある温泉。
「肘折カルデラ」と呼ばれる直径2kmのカルデラ(窪地)の東端に位置しており、カルデラの中心に位置する黄金温泉、最奥部の野湯である石抱温泉などとともに肘折温泉郷を形成している。温泉街の一角にある「小松渕」は、トロイデ型(鐘状)火山の噴火口が渕になったものである。肘折カルデラは、現在気象庁によって活火山に指定されており、肘折温泉郷全体が「肘折火山」のマグマ溜りの上に位置している。
日本有数の豪雪地帯としても有名であり、冬季の積雪量は4mを越える。ニュース番組の気象情報では、時々、当地の積雪量が全国ニュースで紹介される。
アクセス
- 鉄道:
- 道路:
- 新庄市から国道47号、国道458号で約60分。高速道路利用の方は、尾花沢新庄道路・舟形ICを降りて、山形県道56号新庄舟形線〜山形県道31号舟形大蔵線を通るのが便利。
- 山形自動車道・西川インターチェンジから、国道112号、国道458号(十部一峠)経由で、約150分 (注意:未舗装区間あり、冬季は閉鎖)。
泉質
- ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
温泉街
月山の麓、銅山川沿いに数多くの旅館が存在する。古くは湯治場であったことから、自炊部を持つ旅館が多い。木造建築の古い旅館や住宅が多く、鄙びた湯治場の雰囲気を形成している。
朝5時から、湯治客向けの朝市が行われている。
共同浴場は3軒存在する。それ以外にも日帰り入浴施設が存在する。
歴史
開湯は大同2年である。豊後国出身の源翁がこの地を訪れた際、老僧より肘を折った際に治療した温泉を教えられた、という開湯伝説が残る。温泉名もこれに由来して肘折温泉となったとされるが、柳田國男は銅山川がここで大きく曲折していることによる地形からの命名という。
江戸時代には、肘折温泉から月山を始めとする出羽三山への参道口として多くの参詣客を集めた。肘折温泉には、天台宗寺院である「阿吽(あうん)院」が建てられた。現在も、月山の登山口として「肘折口」があり、登山道が整備されている。一方、葉山修験の拠点としても、真言宗寺院である「蜜蔵院」があった。肘折温泉は出羽三山、葉山両山への参道口として多くの宿坊があった。
斎藤茂吉も訪れたことがある。
こけしの系統の一つとして肘折系がある。かつては多くのこけし工人がいたが、現在では鈴木征一一人となった。
平成元年10月16日、環境庁告示第48号により、肘折温泉郷として黄金温泉、石抱温泉とともに国民保養温泉地に指定。