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{{otheruses|パーソナルコンピュータ|同名の法人|VAIO (企業)}} [[File:Logo VAIO.jpg|thumb|VAIOのロゴデザイン]] [[Image:Sony VAIO VGN-FW590.jpg|thumb|VAIO type FW(2009年10月発売)]] [[Image:Sony VAIO P.jpg|thumb|VAIO type P(2009年10月発売)]] '''VAIO'''(バイオ)は、[[PC/AT互換機]]に準拠し[[Microsoft Windows|Windows]]を搭載した[[パーソナルコンピュータ]]のシリーズ[[ブランド]]である。シリーズとして、[[デスクトップパソコン|デスクトップ]]型、[[ノートパソコン|ノート]]型、[[携帯情報端末|PDA]]型が販売された。 [[ソニー]]が[[1996年]]から[[2014年]]6月まで販売し、2014年7月からは[[VAIO (企業)|VAIO株式会社]]に移管されている。 「Video Audio Integrated Operation」の[[頭字語]]とされ、[[オーディオ・ビジュアル|AV]]機能を重視している<ref name=names>VAIOホームページ<small>([[Internet Archive]]のバックアップデータ)</small>, [http://web.archive.org/web/20010810022204/http://www.vaio.sony.co.jp/Enjoy/Inside/vaiologo/ The philosophy of VAIO「VAIO」の由来とフィロソフィー] 2000年</ref>。2008年7月には「Visual Audio Intelligent Organizer」と再定義された<ref>{{Cite press release|title=さらに高い付加価値の創造・提供を目指し、VAIOブランドを再定義|publisher=ソニー|url=http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200807/08-0716/|date=2008-07-16|accessdate=2008-07-17}}</ref>。また、“VAIO”の[[ネーミング]]および[[ロゴタイプ|ロゴ]][[デザイン]]は[[後藤禎祐]]によるものである<ref>[http://www.larcx.com/interview/100819.html あの人に聞く!ここだけの話 第9回:後藤禎祐 氏](株式会社ラルクス)</ref>。なお、ロゴの意匠のうち“VA”は[[正弦波]]で[[アナログ]]を、“IO”は[[1]]と[[0]]で[[デジタル]]を意味しており<ref name=names />、「アナログとデジタルの融合」というスローガンを掲げている<ref name=names />。さらに、ノートパソコンの電源投入時に再生されるサウンドは、プッシュホンの文字対応([[w:Telephone keypad#Letter mapping]])で “V” “A” “I” “O” を押下したときの[[DTMF]]音をモチーフとしている<ref name=names />。 == 特徴 == ソニーは、[[1980年代]]に展開していた家庭向けパソコン『[[HiTBiT]]』を撤退させていたため、VAIOは二度目の家庭用パソコン事業のブランドとなる。そのため、PC市場への再参入にあたり当時のソニー[[社長]][[出井伸之]]は「普通のパソコンではソニーが作る意味がない」と考えていた<ref name=mn20140220>[http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1402/20/news008.html 「これが新しいVAIOです」――ソニーPC事業の失墜と新会社に求められる新たなVAIOブランドの確立] - MONOist 本田雅一のエンベデッドコラム 2014年2月20日([[ITmedia]])</ref>。そのため、VAIOシリーズでは以下のように他社製品との差別化が図られてきた。 ;AVエクスペリエンスの重視 :ソニーは元々、[[放送]]分野などの業務用機器に強いメーカーであり、前述のブランド名「VAIO」の意味の通りAV機能を重視した製品を目指した<ref name=avwatch20140207>[http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/20140207_634296.html ソニーがVAIO事業を売却する理由。変化したPC事業の位置づけ] - AV Watch 西田宗千佳のRandomTracking 2014年2月7日([[インプレス]])</ref>。そのため、初代VAIOとしてAV編集に必要なスペックを持ったデスクトップ機「PCV-T700MR」を投入している(ただし、[[自作パソコン]]と他社製AV関係機器の組み合わせに対して「圧倒的に優れていた」わけではなく、当初は後段のモバイルパソコンとしての特徴の方が目立っていたとの声もある<ref name=avwatch20140207 />)。その後、[[1999年]]に誕生した「VAIO R」シリーズは「テレビ録画パソコン」の先駆けと言われる<ref name=avwatch20140207 />。事務処理向けの「道具」としての側面が強かったパソコンに新たな道を開いたという意味で、VAIOはPC市場に新たな流れをもたらしたとされる<ref name=mn20140220 />。 [[File:SONY VAIO VPCZ119FJ-S 02.jpg|thumb|VAIOは目立つ位置に大きくロゴがあしらわれている(VAIO VPCZ119FJ/S)]] ; モバイルとデザイン :[[1997年]]に登場したノートPC「VAIO NOTE 505(PCG-505)」以降、VAIOといえば軽量・薄型のモバイルノートパソコンというイメージが定着した<ref name=avwatch20140207 /><ref name=it20071011>[http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0710/11/news058.html バイオレットカラーの帰還――「type T 505 Edition」と「PCG-505」を見比べる] - ITmedia PC USER 2007年10月11日(ITmedia)</ref>。また、ただ単に軽くて薄いというだけでなく、[[マグネシウム]]合金を用いたバイオレットカラーのデザインは、圧倒的な存在感も生み出した<ref name=avwatch20140207 /><ref name=it20071011 />。当時のPCの筐体は白もしくは黒・グレー系の色で占められていたが、VAIOでは意図的にバイオレット([[紫色]])を用いた。理由には、「バイオ」という愛称の語感を"[[菫色|violet(=菫色)]]"と関連付けて名前と製品の特徴を覚えてもらうことと、基本機能では差別化が困難だったPC市場において、売り場で目立つようにすることが狙いだったともいわれる。この特徴的なデザインは、パソコン業界でVAIOというブランドが確立される足がかりとなった<ref name=it20071011 />。また、VAIOが「デザインでの差別化」で成功したことは他社製品にも影響を与え、それまでは「傷が目立つ」「コストが高くなる<ref group="注釈">傷が目立つが故に傷がつきにくい強度の確保が必要となる。</ref>」といった理由で地味な色使いが多かったノートパソコンのデザイントレンドに変化をもたらし、いわゆる「銀パソ<ref>[http://www.nttpc.co.jp/yougo/銀パソ.html 銀パソ] - 用語解説辞典([[NTTPCコミュニケーションズ]])</ref>」が広まるきっかけとなった<ref name=it20071011 />。その後のバイオノートC1(1998年)やUシリーズ・type U(2002年-2008年)、type P(2009年)はその小型さが、バイオC1・バイオノートGT・NVシリーズ(2000年-2002年)は、今まで無かったPCの利用法をそれぞれ実験的に提案する[[エポックメイキング]]となった。デスクトップモデルでは2000年から展開された液晶モニタと本体一体型のLシリーズ(バイオLX→type L)・Jシリーズや、[[ミニディスク|MD]]ドライブを内蔵したバイオMX、円柱型のテレビサイドPC TP1など独創的なデザインのモデルで他社製品と差別化していた。 ; その他 :* [[フラッシュメモリー]]の[[メモリーカード]]スロットとして、1999年から殆どの機種で自社規格[[メモリースティック]]ドライブを内蔵してきたが、[[2005年]]に登場した「VAIO type T」でメモリースティック・[[SDメモリーカード]]兼用リーダーを内蔵し、2013年に登場した「VAIO Fit」よりついに非対応となった。 :* [[富士通]]・[[レノボ|レノボNEC]]([[日本電気|NEC]]パーソナルコンピュータ・旧[[IBM]])・[[コンパック]](現[[ヒューレット・パッカード]])のように[[OA]]業務用途のビジネス向けデスクトップPCでシェアを握るメーカーとは対照的に、ソニーでは[[NEWS (ソニー)|NEWS]]の終息以降、ベーシックな性能のみが求められコスト競争も厳しいビジネス向けパソコンには消極的であった。しかし[[パナソニック]]の[[Let's note]]などビジネスユースのノートパソコンがシェアを伸ばしたこともあり、2004年10月にVAIOの特徴であるエンターテインメント系ソフトウェアを排除し、本体カラーをVAIO初のブラックとした14.1インチ液晶ノートのtype B(後のBシリーズ)を発売し、それ以外のVAIOにおいても法人向けモデルの販売をソニースタイルや[[ソニーショップ]]で開始した。2007年にはボディの耐久性を重視したB5サイズノートのtype G(後のGシリーズ)を発売し、以後ビジネスユースモデルとして展開されたが2010年春モデルで終息した。 :* 2005年にVAIO事業部門の再構築に伴い、オーナーメイドモデルと市販品のうちハイエンドシリーズ機種の製造およびVAIO製品群の開発拠点は長野県安曇野市にある[[ソニーイーエムシーエス]]長野(安曇野)テックに置かれるようになり、市販モデルのハイエンドではない機種は、[[台湾]]の[[鴻海精密工業]]の中国にある工場で[[EMS (製造業)|EMS]]製造されるようになる。 :* 初期のモデルではシステムが不安定であるとの評判もあった<ref name=avwatch20140207 />。これは、PC事業に再参入したソニー側の開発ノウハウ不足により、[[オペレーティングシステム|OS]]([[Windows]])の[[リソース (Windows)|システムリソース]]不足を原因にしている。[[Windows XP]]からリソース管理が改善されたこともあり、現在では問題は起きにくくなった。 :* 当初は[[Microsoft Office]]がミドルレンジ以外のモデルではプリインストールされない傾向があったが、[[Microsoft Windows XP|Windows XP]]以降に発売された店頭販売モデルでは、Microsoft Officeのプリインストールモデルが一部の廉価機種を除いて定着化した。 :* 同程度のスペックを備えた他社製PCよりも高価格であってもデザイン性から好んで用いるユーザーもいる。 === ラインナップ === 現行並びに過去に発売されたシリーズについては、[[VAIOの機種一覧]]を参照のこと。 == 人気と販売数 == 前節のとおり、強力なAV機能と個性的なデザインを採り入れたVAIOは大きなブランドを確立させた<ref group="注釈">日経BPが毎年行っている「パソコン満足度ランキング」では、PCブランドを対象とする調査で継続的にトップの認知度を誇っている([http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20120925/1064527/ パソコン満足度ランキング2012]・[http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20110902/1036603/ 同2011]・[http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20100819/1026996/ 同2010]・[http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20090817/1017861/ 同2009])。</ref>。VAIOノートを中心に熱狂的とも言える支持をあつめ<ref name=it20071011 />、日本のみならず[[ヨーロッパ]]や[[韓国]]でも高い人気があった<ref>[http://toyokeizai.net/articles/-/30854 パソコンで終わらない、切り刻まれるソニー] - 東洋経済オンライン 2014年2月17日([[東洋経済新報]])</ref><ref>[http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20140214/1121163/ 韓国勢にとってもPC事業は悩みの種、ソニーのVAIO売却はサムスン・LGにも影響か] - PC online 2014年2月14日([[日経BP]])</ref>。 VAIOシリーズの出荷台数は、1999年度に約140万台、2004年度に330万台、2009年度に680万台と徐々に増加し、過去最高となった2010年度は870万台であるが<ref name=as20140215>[http://ascii.jp/elem/000/000/867/867498/ ソニー平井社長がVAIO撤退について語ったこと] - ASCII.jp 2014年2月15日([[アスキー・メディアワークス]])</ref>、他の大手PCメーカーと比較すると出荷台数は圧倒的に少ない<ref group="注釈">2010年の最高台数で比較しても、法人市場でデスクトップPCのシェアを握る[[レノボ]]や[[ヒューレット・パッカード]]などの世界的大手メーカーの1/6程度とされる。</ref><ref name=mn20140220 />。2009年にはVAIOブランドを活かし、新興国市場向けに低価格の[[ネットブック]]を投入するなど、2000年代後半には個性よりも出荷ボリュームを増やす戦略を進めたが、単にブランド力を失墜させる結果に終わった。2011年度には新興国市場での拡大を見込んで1,000万台の出荷を目指したものの840万台に留まり、大幅な減収減益となった。その後も出荷台数の減少は止まらず、2013年度の年間見通しは580万台であり、低価格モデルが増えていたこともあってVAIO事業は[[赤字]]が続いており、ソニー本体の経営に影響を及ぼしていた<ref name=as20140215 />。 == 歴史 == === 第一世代 VAIO === [[Image:Vaio 505GX SONY.jpg|thumb|220px|Vaio505GX]] [[Image:Vaio C1 SONY b.jpg|thumb|220px|初代Vaio C1]] 日本におけるVAIOの一号機は、1997年7月に発売されたタワー型のデスクトップPC「バイオマイクロタワーPCV-T700MR」である。なお、この機種は1996年に米国において先行発売されている。単体でも高価格なデバイスであった[[ビデオキャプチャ]][[MPEG-1]]デコーダと[[CD-R]]ドライブを搭載し、ビデオ入力端子によるアナログ[[キャプチャ]]とビデオCDの作成が可能であった。当時のPCでは最高レベルのスペックを搭載しており、販売価格は40万円前後であった。 1997年11月に発売された初代VAIO NOTE 505(PCG-505)は、筐体を銀色と薄紫色の二色で塗り分けた、薄型の[[B5]]サイズモバイルノートであった。ただし、VAIO NOTE 505は最初の薄型ノートではなく、1995年に発売された、[[ディジタル・イクイップメント・コーポレーション|DEC]](現:[[ヒューレット・パッカード]])の[[DIGITAL HiNote|Digital HiNote Ultra]]の方が先行している<ref name=it20071011 />。 なお、[[ノートパソコン]]においてソニーは「バイオノート [''VAIONOTE'']」と「バイオ [''VAIO'']」とでは区別して称していた。バイオノート***とする場合は通常の[[ノートパソコン]]として使用することを想定し、バイオとする場合は「カタチにとらわれない使い方を」としていた。 デスクトップ製品ではAV機器としての機能を追求し、[[iLINK]]端子の搭載による[[DV]]ビデオカメラの動画編集や、1999年にマイクロタワー系統の「バイオR」で本格的なテレビチューナキャプチャーボードと操作ソフトのGiga Pocketを搭載し、いち早く[[ビデオパソコン]]として売り出した。一方、高価格の要因であるビデオキャプチャやスペックを落としたエントリーモデルの「VAIO J」や、液晶ディスプレイを用いて省スペース化を図った「VAIO L」を発売している。 日本発売5周年となる2002年6月には、ノートPCのパーツを用いた薄型の液晶・本体・キーボード一体型のデスクトップPC「VAIO W」を発売し、持ち運びできるデスクトップPCを提案した。 製品型番はデスクトップ製品がPCV-、ノートブック製品がPCG-であった。 === 第二世代 VAIO === 2004年5月(夏モデル発表時)、ソニーはVAIOというブランドの第一段階は終えたとして、それまでの「まず目的があって、それをVAIOを用いて達成する」という位置づけから「様々な目的のためにVAIO自身が変化していく、VAIOする」というコンセプトへ変えた。これが、第二世代「Do VAIO」である。 第二世代の製品の特徴としてはまずイメージカラーの変更が挙げられる。バイオのイメージとしてはバイオレットシルバーが基調であったが、この製品群のテーマカラーは黒である。それと同時に、今まで分散して搭載されていたテレビ視聴やDVD再生などのソフトウェアは、その各機能をまとめたアプリケーションとなり、Do VAIOとして搭載された。モデルのシリーズ名としてそれまでの「バイオXX」から「type XX」に変更され、製品型番はデスクトップ製品がVGC-、ノートブック製品がVGN-へと一新されている。 前世代末期の2004年春モデル(1月発売)とはラインナップに大きな変化が見受けられた。デスクトップマシンでは、本体液晶一体型の[[アナログ放送|アナログ]]テレビチューナー搭載の[[テレビパソコン]]として使えるtype V、バイオWの実質的な後継機種のtype M、ハイスペックな本体液晶一体型モデルのtype R、デジタルチューナ内蔵によるテレビ番組の長時間連続録画機能に重点を置き、ハイビジョンテレビとの接続にも対応としたtype Xなどが順次発売。ノートブックマシンでは、バイオノート505 EXTREMEの後継モデルとして、液晶天板に[[東レ]]製の[[炭素繊維強化プラスチック|カーボン]]を用いるなどして同機種よりもさらに軽量化(約780g)を実現したtype 505 EXTREMEシリーズ(後にアップルが着目し[[MacBook Air]]へ繋がった可能性を指摘する声もある<ref>[http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1402/09/news009.html 週末アップルPickUp!:「VAIO」と「Mac」] - IT media PC USER 2014年2月9日(ITmedia)</ref><ref>[http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0801/21/news090_3.html 動画リポート:MacBook Airの秘密に迫る (3/3)] - IT media PC USER 2008年1月21日(ITmedia)</ref>)や、type Rをノートマシン化させたようにも見える高スペックなB4サイズのtype A、バイオTRを継承したB5ワイド液晶のtype Tや、Tのエントリーモデルとされたtype Eなどが発売された。また、それまではホームユーザーを主な利用層としていたVAIOを、法人分野の業務用途に向けてカスタマイズされたモデルの展開が開始された。 2005年には、当時の[[デル]]が[[BTO]]方式で勢力を伸ばしていたのと同等に、[[ソニースタイル]]を利用する直販あるいは一部の[[家電量販店]]に置いたリアルサイト双方から[[CTO]]による受注生産で販売を行う「VAIOオーナーメイド」の取り扱いを日本の大手メーカーとして初めて開始した。 2006年には[[Intel Core]]プロセッサーを搭載した新系統モデルが発表され、2つの[[GPU]]を用途に応じて切り替え可能なハイブリッドグラフィックス機能と[[ExpressCard]]スロットをVAIOで初めて搭載したパワーユーザー向けのtype Sと、マグネシウム合金を用いて軽量化したtype SZ、[[ワンセグ]]チューナーを内蔵し本体HDDに録画も可能なtype Tなどが発売された。これらはオーナーメイドモデルに限って液晶天板をtype505 EXTREMEよりも材質が進化したプレミアムカーボンによるものが選択できる。[[HDV]]方式で撮影・録画された動画編集にも耐えうるハイスペックを誇るセパレート(本体・ディスプレイ分離)型のデスクトップマシンtype R masterは、ディスプレイ同梱版で実売価格40万円程度と、前代のマイクロタワーやRX並の高価格モデルとして売り出された。 同年の夏・秋冬モデルは[[Intel Core 2]]プロセッサーが登場し、2007年春モデルは[[Windows Vista]]への更新に伴いラインナップが短サイクルで一新されたが、type Tと同等の性能を[[文庫本]]大サイズで実現するとともに、[[バイオメトリクス|指紋認証]]や[[Bluetooth]]・[[無線LAN]]を搭載し、[[SSD]]ドライブでのゼロ[[スピンドル]]化にも対応した(オーナーメイドの場合)type Uが注目を浴びた。また[[Let's note]]に対抗した軽量で丈夫なビジネスモバイルマシンとしてtype Gが発売されている。 第二世代VAIOの[[CPU]]はほぼ[[インテル]]製で、[[アドバンスト・マイクロ・デバイセズ|AMD]]製は2004年発売機種で極稀にしか存在しない。 === 第三世代 VAIO === 2007年5月16日の決算発表会で、PC用ディスプレイと標準型デスクトップの終息が発表された。今後は付加価値があり差別化が図れるtype R Masterやtype X Living、もしくはTV side PC TP1(以上生産終了済)、[[フルハイビジョン]]映像の編集や高解像度画像の[[フォトレタッチ]]に耐えうるハイスペックなCPU([[Intel Core 2]])・[[GPU]]に大型ワイド液晶を搭載したノートタイプのtype Aとtype F、かつてのtype VやバイオWの本体液晶一体型の[[テレパソ]]を継承しつつも「ボードPC」として一定の可搬性を持たせたtype LなどのAV志向の強い製品に注力していった。実際に、第二世代VAIOでの中心コンセプトとされた「Do VAIO」はなくなるなど、第二世代VAIOとは違った展開を見せている。 2007年5月17日には、VAIO国内販売10周年記念としてtype Tの新型で、VGN-TXの後継となるVGN-TZ系統の製品が発表。2008年秋モデルではそれまでメインストリーム的なモバイルノートであったtype SZが終息し、北米市場で先行発表されていたtype Zが発売された。 2008年に廉価な[[ネットブック]]で海外メーカーが隆起すると、価格崩壊を懸念したため同分野の機種発売には消極的であると報じられていた時期もあったが、2009年1月に一般的なネットブックより小型かつ高解像度で[[Intel Atom]]プロセッサーを用いた「type P」を発表。それまでのtype Uシリーズよりも大幅に廉価な10万円以下の実勢価格で売り出された。同シリーズは『ポケットスタイルPC』と提唱し、[[ジーパン]]の尻ポケットに本体を差し込んで歩く広告が制作されている。さらに、他社のネットブックと同程度のスペックながらVAIOソフトウェアを搭載したエントリーユーザー向けの「VAIOネットブック『Wシリーズ』」が8月に発売。10月の[[Windows 7]]の発売時期には「type 505 EXTRIME」や「type P」を凌ぐ薄さと長時間稼働を10万円前後の実勢価格で実現した「VAIO Xシリーズ」が発売された。これらモデルより、シリーズ名称が「type XX」から「XXシリーズ」となる。また、一部のシリーズから品番が新しくなり、ボードPC・ノートPCを問わずすべて"VPC"から始まり、ハイフンがなくなった。 2010年1月発売の春モデルより、シリーズ名が「XXシリーズ」となる。新系統のモデルとして、NシリーズとFシリーズの中間レベルのB4ワイドノート「Eシリーズ」と、Sシリーズとほぼ同等の外観ながら光学ドライブを省いて(1スピンドル)省電力化を徹底した「Yシリーズ」、先代のtype Zのスペックをより昇華した「Zシリーズ」が注目されている。 2010年7月発売の夏モデルでは「Eシリーズ」のEE系列においてAMD Athlon II デュアルコアプロセッサを搭載。VAIOがAMD社製のCPUを搭載するのは第3世代では初、歴代世代においても数年ぶりの採用となった。 2012年6月発売の夏モデルより品番が一新され、「Jシリーズ」を除く全モデルで"SV"から始まるようになった。また、VAIO初の[[Ultrabook]]である「Tシリーズ」が新設された。「Tシリーズ」自体は2010年春の販売終了以来、約2年ぶりに復活した。 == 事業の売却 == インターネット黎明期の発売から17年以上の歴史を刻んできた国産パソコンのブランドであったが、2005年の[[AIBO]]や[[CLIE]]などに続きソニーのエレクトロニクス部門において収益改善が見込まれない製品群とされ、2014年2月1日に[[日本経済新聞]]朝刊1面と[[NHKニュース]]で“[[レノボ]]グループと合弁会社を設立し、パーソナルコンピューター(VAIO)の海外向け事業を移管し、国内事業についても民族系[[プライベート・エクイティ・ファンド|企業再生ファンド]]の'''[[日本産業パートナーズ]](JIP)'''から出資を受ける交渉に入った”と報道された。ソニーは報道を受けて交渉は否定するも事業の再編については検討していると一部容認するコメントを同日発表した。 2014年2月6日、ソニーは全世界でのパーソナルコンピューター事業を終息し、生産や企画に携わる拠点(ソニーEMCS安曇野テック)・従業員を含めた同事業全てをJIPが設立する[[特別目的会社]]に譲渡し、2014年夏モデル以降はVAIOブランドを維持した上で新会社が担うことを発表。ソニーは新会社への出資を僅か5%に留め、同事業から実質的に撤退することになった。 ソニーが発売するVAIOは同年2月上旬までに順次発売された2014年春モデルが最終製品となり、[[ソニーストア]]での『VAIOオーナーメイド(CTO方式)モデル』の発売は2014年4月20日に受注終了。カスタマイズ(完成)済みの『VAIOオーナーメイド速配仕様モデル』と家電量販店などで市販される『店頭販売モデル』は在庫が無くなり次第販売終了となる予定である。 2014年5月2日、パーソナルコンピューター事業を承継する新会社について詳細が発表され、同年7月1日付けで同事業を譲渡し、会社名は'''[[VAIO (企業)|VAIO株式会社]]'''(''VAIO Corporation'')<ref>[http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201405/14-0502/ PC事業の譲渡に関する正式契約の締結について] - ソニー ニュースリリース</ref>に移管されることが公表。 ===VAIO株式会社=== 2014年7月1日、[[VAIO (企業)|VAIO株式会社]]に正式に移管。 当面、日本国内向けの製品開発を進める計画で、Windowsを搭載したノートパソコンに製品を絞る。上位モデルは長野県安曇野市にある本社工場での生産を継続し、低価格のエントリーモデルは[[EMS (製造業)|EMS]]方式で生産するが日本の本社工場での検品を通す「安曇野FINISH(あずみのフィニッシュ)」によって品質を確保する。販売戦略は、ソニーの子会社であるソニーマーケティングがVAIO株式会社の販売総代理店を請け負い、ソニー直営店と直販サイト「ソニーストア」を販売の中心とする方針に転換し、家電量販店での販売は一部の機種とオーナーメイド受付のみとする<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK01H0B_R00C14A7000000/ パソコン新機軸打ち出せるか VAIO新会社] 2014年7月1日 日本経済新聞</ref>。 VAIO株式会社の生産分には「VAIO」ロゴの入った青紫色のメッセージカードが封入される。このカードに押されている「安曇野FINISH」のスタンプは全て手押し<ref>[http://sonyshop-satouchi.blog.so-net.ne.jp/2014-08-11 VAIO(株)製のPro13が到着!開梱レビューをお届けします。:ソニーな、お店が大阪にあった!] - ソニーショップさとうちの店員によるブログ、2014年8月11日のエントリー</ref>。 == VAIOオーナーメード == ソニーは2005年より、直販サイト「ソニースタイル」や一部の量販店でのカウンターで[[オーダーメイド]] (Built To Order, [[BTO]]) での注文を受け付けるようになった。ソニーではこのサービスを'''VAIO・OWNER・MADE'''(VAIOオーナーメード)と呼んでいる。CPUやメモリ、ハードディスクドライブなどといったハードウェア仕様から、[[プリインストール]]されるソフトウェア、その他周辺機器など自由にカスタマイズできる。また、type Sのプレミアムバージョンやtype Uのゼロスピンドルモデルなどのオーナーメイド限定の製品や構成もある。オーナーメード製品にはメーカーから購入者に宛てた事業本部長の署名入りのメッセージカード(印刷によるもの)<ref group="注釈">一時期のソニーのハイエンドAV機器には技術の解説などもふんだんに載ったフルカラーの[[マニュアル|取扱説明書]]が附属していたが、この冒頭にはその製品の事業本部長の写真とメッセージ・署名が印刷されていた。</ref>が同梱されている。 == リコール == * 2010年春モデルでの店舗市販用のSシリーズ機種(VAIOオーダーメイドモデルは除く)については、[[EMS (製造業)]]によって[[中華人民共和国|中国]]で製造されたにも関わらず、本体銘板部分のステッカーには原産国表示を事実と異なる「MADE IN JAPAN」としていた(正しくは「MADE IN CHINA」)<ref>{{Cite web|author=ソニー|date=2010-02-18|url=http://vcl.vaio.sony.co.jp/iforu/hotnews/2010/02/002/|title=VAIOパーソナルコンピューター「Sシリーズ(VPCS119FJ/B)」原産国誤表示のお知らせとお詫び|language=日本語|accessdate=2010-02-18}}</ref>。 * ソニーのVAIOとしては最終製品となるVAIO Fit 11Aの一部機種において、バッテリーパック(本体内蔵型)の製造上の不具合により本体を焼損させる虞があるため、該当品を交換修理するまでは使用を中止するようと2014年3月に告知された。これによる事故が全世界で4件発生(2014年4月23日時点)しているという。購入者は同年5月1日から7月31日の間に対応窓口へ電話連絡するよう呼びかけている<ref>{{Cite web|author=ソニー|date=2014-04-24|url=http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/ServiceArea/140424/|title=パーソナルコンピューターVAIO Fit 11A無償修理受付開始のお知らせ |language=日本語|accessdate=2014-05-18}}</ref>。 == 脚注 == === 注釈 === {{Reflist| group="注釈"}} === 出典 === {{Reflist}} == 関連項目 == * [[クロスメディアバー]](XMB) - 採用していた機種があった。現在も一部アプリケーションでは採用している。 * [[HiTBiT]] ソニーが販売していたパソコンおよびその周辺機器のブランド名。 * [[NEWS (ソニー)|NEWS]] ソニーが開発・販売したワークステーションの名称。 == 外部リンク == {{Commons|Category:Vaio}} * [http://vaio.com/ VAIO株式会社] [[Category:パーソナルコンピュータ (製品)]] [[Category:ソニー|VAIO]]
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