T-6 (航空機・2代)のソースを表示

{{Otheruses|現代のアメリカの練習機T-6テキサンII|1930～60年代のアメリカの練習機T-6テキサン|T-6 (航空機・初代)}}
{{ Infobox 航空機
| 名称= T-6 テキサンII
| 画像=画像:T-6A Texan II.jpg
| キャプション=アメリカ空軍のT-6A テキサンII
| 用途=初等・基本[[練習機]]、[[COIN機]]
| 分類=
| 設計者=
| 製造者=[[レイセオン]]・[[ビーチクラフト|ビーチ]]（現[[ホーカー・ビーチクラフト]]）
| 運用者 more=<br />
** {{USA}}（[[アメリカ空軍]]・[[アメリカ海軍|海軍]]）
** {{CAN}}（[[カナダ軍|カナダ空軍]]）
** {{GRC}}（[[ギリシャ空軍]]）
** {{ISR}}（[[イスラエル航空宇宙軍|イスラエル空軍]]）他
| 初飛行年月日=
| 生産数=435機
| 生産開始年月日=
| 運用開始年月日=
| 退役年月日=
| 運用状況=現役
| ユニットコスト=
}}
'''T-6 テキサンII'''は、[[アメリカ合衆国]]の[[練習機]]である。

== 開発 ==
[[1990年代]]初頭、[[アメリカ空軍]]と[[アメリカ海軍]]は統合基本航空機訓練システム計画（JPATS計画）を発表した。これは、老朽化した[[T-37 (航空機)|T-37B]]と[[T-34 (航空機)|T-34C]]を1種類の練習機で代替することで、部品や整備、操縦の互換性を高め、コストを大幅に削減できると共に、航空機製造メーカーにとっては数百機の大型受注を得ることができるまたとない機会であった。この計画には、アメリカ国内の企業が世界各地の航空機メーカーと提携して応募した。この内[[レイセオン]]・[[ビーチクラフト|ビーチ]]社は、[[スイス]]の[[ピラタス]]社が開発した[[ターボプロップエンジン|ターボプロップ]]練習機[[ピラタス PC-9|PC-9]]をJPATS計画向けに改造した機体'''PC-9 Mk.II'''を提出した。

[[1995年]][[6月22日]]、PC-9 Mk.IIは共同初等練習機に採用され、[[第二次世界大戦]]時の練習機[[ノースアメリカン]][[T-6 (航空機・初代)|T-6 テキサン]]に因んで'''T-6 テキサンII'''と命名されると共に、141機の第一次発注が行なわれた。量産機の配備は[[1999年]]から開始されている。

アメリカでは、空軍で372機、海軍で339機を装備する予定。原型となったPC-9と同様、性能が高すぎて初心者に扱える機体ではないため、より小型の[[:en:Diamond DA40|T-52A]]などを適性検査や前段階の初等訓練に併用している。

== 設計 ==
外見こそ原型となったPC-9とほぼ同一であるが、米軍の要求に合わせるため約90%の設計変更が加えられている。

エンジンは、[[プラット・アンド・ホイットニー・カナダ]]製のPT6A-68（最大出力1,274kWを820kWに減格）に換装されて出力増強による性能向上が行われ、[[スロットル]]レバーに対する反応も滑らかになるように考慮された。機体には胴体の強化、[[方向舵]]および[[昇降舵]]の空力変更、降着装置の強化、燃料容量の増加などの改良が施された。特に大きく変更されたのがコックピットで、[[バードストライク]]対策のための[[キャノピー|風防]]強化、内部の[[与圧]]化、ゼロ・ゼロ式[[射出座席]]（高度0メートル、速度0メートルでも射出可能なタイプ）の搭載、計器類の近代化が行われた。これらの改良により、風防前部にフレームが、後部胴体下部にフィンが追加されている点がPC-9との外見上の大きな違いとなっている。

この基本型'''T-6A'''に対し、改良型の'''T-6B'''ではコックピットの[[グラスコックピット]]化が行われ、[[ヘッドアップディスプレイ|HUD]]や[[軍用機のコックピット#HOTAS概念|HOTAS概念]]も導入されたほか、主翼下に片側3箇所の[[ハードポイント]]が設けられている。T-6Bを元に[[COIN機|軽攻撃機]]型としたのが'''AT-6B'''で、エンジンはそのままながら最大出力が1,193kWにまで引き上げられ、1,415kgのペイロードを持つ。軍規格1760兵器インターフェースを装備したことにより、[[JDAM]]や[[ペイブウェイ]]といった[[誘導爆弾]]や、[[サイドワインダー (ミサイル)|サイドワインダー]][[空対空ミサイル]]も搭載できる。他にも、コックピットには防弾措置が取られ、[[ミサイル警報装置]]や[[チャフ]]・[[フレア (兵器)|フレア]]ディスペンサーを搭載する。

== 海外の採用国 ==
原型のPC-9とは別に、国外への売り込みも行なわれている。

* {{CAN}}：'''CT-156 ハーヴァードII'''の名称で採用。
* {{GRC}}
* {{ISR}}
* {{IRQ}}：T-6に加えてAT-6も発注・受領している。<ref>http://www.defenseindustrydaily.com/iraq-issues-rfp-for-coin-aircraft-03281/</ref>
* {{MAR}}
* {{MEX}}
* {{NZL}}：2014年1月に採用決定を発表した。

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ファイル:Beechcraft CT-156 Harvard II 156125 04.JPG|カナダ空軍のCT-156 ハーヴァードII
ファイル:Raytheon T-6A Texan II, Brno CIAF 2007 (Greek Air Force 02).jpg|ギリシャ空軍のT-6A
ファイル:T-6 Texan II IAF Aerobatic group 1.JPG|編隊飛行するイスラエル空軍のT-6A
</gallery>

== 派生型 ==
; T-6A
:基本型。
; T-6A NTA
:[[ギリシャ]]向けのT-6A。ハードポイントが追加されている。
; CT-156 ハーヴァードII
:[[カナダ]]向けのT-6A。内装が若干異なる。
; T-6B
:[[グラスコックピット]]を導入した改良型。
; AT-6B
:T-6Bをベースにした軽攻撃機型。
; T-6C
:T-6Bの改良型。

== スペック ==
*乗員：2名
*全幅：10.13 m
*全長：10.14 m
*全高：3.26 m
*翼面積：16.29m&sup2;
*空虚重量：2,087kg
*最大離陸重量：2,857kg
*エンジン：[[プラット・アンド・ホイットニー・カナダ]] PT6A-68[[ターボプロップエンジン|ターボプロップ]]×1
*推力：820kW
*最大水平速度：574 km/h

== 脚注 ==
{{Commons|Category:T-6_Texan_II}}
<references/>

{{アメリカ軍の固定翼機 (呼称統一以降)}}

{{デフォルトソート:T-6}}
[[Category:アメリカ合衆国の練習機|T006てきさん2]]

{{Aviation-stub}}
{{Weapon-stub}}