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QV-10
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[[File:QV-10.jpg|thumb|250px|QV-10]] '''QV-10'''は[[カシオ計算機]]が[[1994年]][[11月14日]]に発表した民生向け[[デジタルカメラ]]である。[[1995年]][[3月10日]]より発売を開始した。2012年9月には[[国立科学博物館]]が認定する[[重要科学技術史資料]](未来技術遺産)の一つに認定された。 == 概要 == 小型のフルデジタルカメラはすでに[[1990年]]に他社から登場していた(詳細は[[デジタルカメラ#歴史|デジタルカメラ]]の項目を参照)が、本製品は以下の特長が成功要因、ひいてはその後のデジタルカメラ市場が発展する要因となった。 *撮影画像をその場で確認できる背面の[[液晶パネル]]を世界で最初に採用した。 *従来のアナログ記録方式である[[電子スチルビデオカメラ]]とは異なり、[[パソコン]]と直接接続して画像を移動させる仕組み(ただし接続キット自体は別売)も備えて「撮ったその場で見られ、パソコンに取り込める」機能を有していた。また発売当時に[[Windows95]]の登場によりパソコンおよび[[インターネット]]が流行となっていたこともこの機能を有意なものにした。ちなみにカシオが1987年に発売した初の電子スチルカメラはテレビに写真を映せる機能を売りにしていたがこちらは売れなかった。 *レンズ部分を回転させられ自分撮りができる。 *6万5,000円と低価格だった。 カシオは1983年6月に携帯テレビ「TV-10」を発売してから携帯テレビを得意としており、本製品も会社が公認した正式な開発はカメラ付き液晶ポケットテレビとして始まっている<ref>[http://www.toyokeizai.net/life/column/detail/AC/2e0664d4637e3d93ceb4f828786a7372/ 小野茂夫 その1【全4回】カメラを見続けて半世紀、デジタル一眼で大成功 長老の智慧 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン] 需要に火をつけたのは、カシオさんが1995年に発売した「QV-10」です。これは6万5000円という低価格で、写真としては粗い画像でしたが、背面につけた液晶ですぐ見られて斬新でした。カシオさんは携帯型の液晶テレビを販売しており、販売を一層伸ばすためにカメラ機能をつけてみたそうです。しかし、価格が高くなりすぎることから大胆にもTVチューナーを外したところヒット作になった。狙っていたわけではないが、結果的に新しい価値創造に成功したことになります。こうした事情は昨年、同社に聞いて知りました。</ref>。正式に開発プロジェクトが始まる前に造られた試作機は[[ビデオデッキ]]並の大きさと厚みがあったが、[[1993年]]4月に「カメラ付き液晶ポケットテレビ」という形でプロジェクトチームを発足させて小型化を進めた。この製品の開発記は[[日本放送協会|NHK]]の[[プロジェクトX〜挑戦者たち〜|プロジェクトX]]の第90回でも取り上げられた。 === 後継機 === [[File:Casio_QV-10A_CP%2B_2011.jpg|thumb|250px|QV-10A]] [[1996年]][[3月15日]]には改良版とも呼べるQV-10Aが発売された。QV-10のガンメタルから、シャンパンゴールドにボディカラーが変更されて女性が持っていても違和感のない製品となった。初代モデルの欠点であった、撮影画像の下部が緑色になる問題が修正された。画質にも若干改良が加えられており、こちらもロングセラーとなった。 [[1997年]][[2月10日]]にはより低価格な後継機種としてQV-11が発売された<ref>{{Cite web |date=1997-01-28 |url=http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970128/casio.htm |title=カシオ、4万円を切る普及型デジタルカメラQV-11を発売 |publisher=PC Watch |accessdate=2012-08-20}}</ref>。ボディカラーがシルバーになったこと以外に変更点は少ない。 QVシリーズは、画像サイズを[[Video Graphics Array|VGA]](640×480ピクセル)に向上させたQV-100が[[1996年]][[8月24日]]に発売される<ref>{{Cite web |date=1996-7-25 |url=http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/960725/qv100.htm |title=カシオ、VGAサイズが撮れるデジカメQV-100発表 |publisher=PC Watch |accessdate=2012-05-08}}</ref>など、後継製品の販売が続いていたが、カシオの新しいデジタルカメラ[[ブランド]]は2002年6月に[[エクシリム|エクシリム(EXILIM)]] シリーズに切り替わった。 === 未来技術遺産への登録 === [[2012年]]9月4日、[[渋谷]]のカシオ計算機ショールームに保存されている本機が、国立科学博物館により第5回重要科学技術史資料(未来技術遺産)として登録された(登録番号第00113号)<ref>[http://www.casio.co.jp/release/2012/0904_mirai_QV10/ 液晶デジタルカメラ「QV-10」が国立科学博物館の未来技術遺産に登録] - カシオ ニュースリリース(2012年9月4日)</ref>。選定の理由としては、世界初のカラー液晶モニターを搭載した一般向けデジタルカメラとして、低価格と優れた携帯性・操作性によりデジタルカメラ普及のきっかけとなったことと、日本の科学技術発展の独自性を示してカメラ文化の転換点を担ったことが挙げられている<ref>[http://sts.kahaku.go.jp/material/ 重要科学技術史資料一覧] - 産業技術史資料情報センター(国立科学博物館)</ref>。なお、カシオ計算機の未来技術遺産としては、[[2008年]]登録の「[[電子式卓上計算機]] [[カシオミニ]]」、[[2009年]]登録の試作デジタルカメラ「[[DC-90]](熱子/重子)<ref>{{PDFlink|[http://sts.kahaku.go.jp/material/2009pdf/no43.pdf 重要科学技術史資料・デジタルカメラ試作機DC-90(熱子/重子)]}}</ref>」に続く3回目の登録となる。 == 商品の特性 == *当時としては小型・軽量のコンパクトタイプのデジタルカメラ。 *1.8型の[[TFT]]液晶カラーモニターを搭載。 *[[撮像素子]]として、1/5インチ[[CCDイメージセンサ]](総画素数25万画素)を採用。パソコンに取り込んだ後の画像サイズは320×240ドット。 *2MBの[[フラッシュメモリ]]を内蔵し、96枚まで保存可能。 *[[RS-232|RS-232C]]を経由してパソコンに取り込んで見ることができるとともに、パソコンとは双方向で画像データのやり取りが可能(パソコン取り込み用のソフト、ケーブルは別売り)。 *ビデオ出力端子があり、テレビ画面に表示させることができる。 *4分割、9分割で複数の画像を一度に表示させることが可能。 *モニター画面の拡大閲覧可能。 *不要な画像を簡単な操作で消去できる上、大事な写真を誤って消さないようにするためのプロテクト機能が付いていた。 *[[セルフタイマー]](スイッチを押してから10秒程度経ってから自動的に撮影できる。その際、液晶画面は10からカウントダウンする数字が表示される)。 *カメラレンズは回転機構により、自分の顔を写す事もできた。 *[[三脚]]穴がある(後続のコンパクトデジタルカメラには三脚穴を持たないものもあった)。 *比較的、夜景などの暗所撮影に強かった。 == 欠点 == この商品には不満な点も多く指摘された。それらはQV-10以降のデジタルカメラの発展の方向性を決定付け、標準装備として徐々に取り入れられていった。 *[[ズーム]]機能がない。 *内蔵・外付けを問わず[[フラッシュ]]装置が用意されていない(ただしQV-10は比較的、暗所撮影に強かった)。 *外部記録媒体(メディア)に保存する機能がない(PCへの取り込みは別売りのケーブル・連携ソフトが必要だった)。 *「[[電池]]を飲む」といわれたほど、電池寿命が短かった(当時の[[アルカリ乾電池]]の性能も一つの要因で、[[ニッケル水素蓄電池]]を使用することで改善された)。なお、当時[[ペンタックス]]などのカメラメーカーがデジタルカメラ市場に参入した頃は電池持続時間を延ばすべく主にフィルムカメラに使われる[[CR123A]]という[[リチウム電池]]とアルカリ乾電池を併用できる方式をとっていた。CR123Aを使わなかった場合、QV-10よりも電池寿命がくるのが早くなってしまう。(約2枚ほど)。 == 脚注 == {{Reflist}} == 関連項目 == *[[エクシリム|エクシリム(EXILIM)]] - 現在のカシオのデジタルカメラシリーズ。2002年6月に初代モデルEX-S1が発売された。 == 外部リンク == *[http://www.casio.co.jp/company/history/chapter03/ 1995(平成7)年3月 液晶モニター付デジタルカメラ“QV-10”発売] - カシオ計算機公式ウェブサイト(社史の1995(平成7)年3月を参照) *[http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060531/239544/ QV-10―「撮ってすぐ見る」新しい使い方を確立] - [[日経BP]] ITpro(日経バイト2004年2月号 95ページ) *[http://camera.itmedia.co.jp/dc/articles/1101/11/news028.html 10年先の写真を見据えて―カシオ「QV-10」] - [[ITmedia]] デジカメプラス *{{PDFlink|[http://sts.kahaku.go.jp/material/2012pdf/no113.pdf 重要科学技術史資料・QV-10]}} - 産業技術史資料情報センター(国立科学博物館) *[http://www.st.rim.or.jp/~kimu/palm/qv10faq.html QV-10 FAQ] - きむらかずしのホームページ [[Category:カシオ計算機のデジタルカメラ|QV-10]]
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