Jヴィレッジのソースを表示

{{Coord|37.244174|141.001834|format=dms|display=title}}
{{Vertical_images_list
|幅= 250px
| 1=Fukushima_j-village_center_house.jpg
| 2=Jヴィレッジセンターハウス
| 3=J village stadium.jpg
| 4=Jヴィレッジスタジアム
}}
'''Jヴィレッジ'''（ジェイ・ヴィレッジ）は、[[1997年]]に開設されたスポーツ施設。[[日本]][[サッカー]]界初のナショナルトレーニングセンターでもある。[[福島県]][[浜通り]]南部、[[双葉郡]]の[[広野町]]と[[楢葉町]]に跨がって立地している。

[[福島第一原子力発電所事故]]に伴い、2011年3月15日から2013年6月30日までスポーツ施設としては全面閉鎖し、国が管理する原発事故の対応拠点となっていた<ref name="jvillage20110424" /><ref name="47news20130701">{{Cite web|publisher=共同通信|date=2013-07-01|url=http://www.47news.jp/47topics/e/242982.php|title=【福島第１原発の現状】　 入退管理施設の運用始まる　福島第１原発の正門脇|accessdate=2013-07-06}}</ref>。以後もトレーニング施設としては活動閉鎖している。

== 概要 ==
{{基礎情報 会社
| 社名 = 株式会社日本フットボールヴィレッジ
| 英文社名 = Japan Football Village Co. Inc.
| ロゴ = 
| 種類 = [[株式会社 (日本)|株式会社]]
| 市場情報 =
| 略称 = Jヴィレッジ
| 本社郵便番号 = 979-0513
| 本社所在地 = [[福島県]][[双葉郡]][[楢葉町]]大字山田岡字美シ森8番
| 設立 = 
| 業種 = サービス業
| 事業内容 = [[サッカー]]トレーニング施設の運営
| 代表者 = [[佐藤雄平]]（[[代表取締役]][[社長]]）
| 資本金 = 4億9000万円（2012年3月31日現在）
| 売上高 = 
| 純利益 = 1101万2000円（2012年3月期）
| 純資産 = 3億2790万6000円<br />（2012年3月31日現在）
| 総資産 = 4億4422万4000円<br />（2012年3月31日現在）
| 従業員数 =
| 決算期 = [[3月31日|3月末日]]
| 主要株主 =[[日本サッカー協会]]、[[日本プロサッカーリーグ (法人)|Jリーグ]]、福島県、東京電力
| 主要子会社 = 
| 関係する人物 = 
| 外部リンク = http://j-village.jp/
| 特記事項 = 歴代社長は[[福島県知事]]、副社長は[[日本サッカー協会]]理事および[[東京電力]][[取締役]]または[[役員 (会社)#常務取締役、常務執行役、常務執行役員|常務執行役]]が務める。実質的運営はJFA理事の副社長<ref name="jvillage20110424">{{Cite web|publisher=Jヴィレッジ スタッフブログ|date=2011-04-24|url=http://blog.livedoor.jp/jvillage/archives/51882305.html|title=Jヴィレッジ休業延長のお知らせ|accessdate=2011-04-28}}</ref><ref name="asahi20110914">Jヴィレッジは今</ref>が行う。
}}
サッカートレーニング施設としては日本最大規模で、[[日本サッカー協会]] (JFA) 、[[公益社団法人]][[日本プロサッカーリーグ (法人)|日本プロサッカーリーグ（Jリーグ）]]、福島県、[[東京電力]]などの出資で設立された（株）日本フットボールヴィレッジが運営管理していた。総事業費130億円<ref name="asahi20110914" />。

サッカー以外の競技の試合や練習でも利用でき、[[ラグビー]]、[[アメリカンフットボール]]、[[ラクロス]]、[[卓球]]、[[バスケットボール]]、[[バレーボール]]、[[バドミントン]]、[[チアリーディング]]などの合宿も可能であった。これは宿泊や飲食においても同様であり、一般の来場者でもフィットネスクラブやレストランなどを利用することができた他、企業の社員研修やビジネス客の宿泊などスポーツと関係のない利用も可能であった。利用人数は2011年3月まで（閉鎖以前）で、のべ約100万人利用、約56万7千人が宿泊している<ref name="asahi20110914" />。

JFA初の育成学校である[[JFAアカデミー福島]]の拠点でもあった。施設内の「Jヴィレッジスタジアム」は、[[日本女子サッカーリーグ|なでしこリーグ]]の[[東京電力女子サッカー部マリーゼ]]（TEPCOマリーゼ）のホームスタジアムとして用いられていた。

== 施設 ==
全11面の天然芝ピッチを備え、[[サッカー日本代表]]、[[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]クラブなどのトップチームから草サッカークラブまで、幅広い層の合宿施設として利用されていた。宿泊・研修施設が併設されているメリットを活かして、審判員や指導者の養成事業などでも利用されている日本サッカー界の重要拠点であった。海外チームも利用することが可能であり、[[2002 FIFAワールドカップ]]の際には[[サッカーアルゼンチン代表|アルゼンチン代表]]がここにキャンプを構えた。

また、地域レベルの公式戦の試合会場として、規模の大きさ活かして[[日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会]]、[[日本クラブユースサッカー選手権 (U-15)大会]]、[[全日本少年サッカー大会]]などの全国大会の大会会場として、幅広く使われていた。

過去には2005年4月16日J2第7節[[モンテディオ山形]]対[[湘南ベルマーレ]]戦{{#tag:ref|山形1-1湘南。JヴィレッジスタはJリーグ公式戦開催規定を満たしていないが、山形の本拠地である[[山形県総合運動公園陸上競技場]]の芝生が生育不良だったためその代替会場として。試合3日前に同スタジアムへの試合会場変更が決められ、当日の観客数は1647人にとどまった。|group="注"}}をJヴィレッジスタジアムで開催し、現在まで唯一のJリーグ開催例となっている。

また[[Jリーグ ディビジョン2|現・J2]]発足前の実質的なJリーグの2部リーグであった[[ジャパンフットボールリーグ]]（初代JFL）に[[1995年]]から[[1997年]]に参加した[[福島FC]]も1997年に2試合を開催しており、うち8月28日にJFL加盟時唯一のナイトゲームとして[[川崎フロンターレ]]戦を開催しているが、福島FCは予算難を理由にこの年解散しJFLからも撤退している。<ref>[http://wiki.livedoor.jp/fukushima_football/d/%CA%A1%C5%E7FC%A1%A1%A5%DB%A1%BC%A5%E0%A5%B2%A1%BC%A5%E0%C6%FE%BE%EC%BC%D4%BF%F4 福島FC　ホームゲーム入場者数]</ref>

=== トレーニング施設 ===
<gallery>
ファイル:Fukushima_j-village_stadium.jpg|Jヴィレッジスタジアム（メインスタンド）
ファイル:Fukushima_j-village_stadium_back_stand.jpg|Jヴィレッジスタジアム（バックスタンド）
ファイル:Fukushima_j-village_pitch_1.jpg|天然芝フィールド（ピッチ1）
ファイル:Fukushima_j-village_training_field2.jpg|トレーニングフィールド
</gallery>
* スタジアム - 5000人収容スタンド・ロッカー室・夜間照明
* 天然芝フィールド - 天然芝ピッチ10面 内2面に夜間照明
* トレーニングフィールド - 人工芝ピッチ1面・400mトラック4レーン・ラグビー用ポール・夜間照明
* 屋根付練習場 - 人工芝ピッチハーフサイズ1面
* フットサル用ピッチ　
** 人工芝2面 - 夜間照明
** ウレタン2面 - スタンド有り
* サンドピッチ1面
* テニスコート - ハードコート1面・夜間照明
* フィットネスクラブ
** 温水プール - 25m4コース
** マシントレーニングジム
** 屋内アリーナ

=== その他施設 ===
* ホテル - 90室 262人
* レストラン
** レストラン「アルパインローズ」の西芳照総料理長は、サッカー日本代表専属シェフとして現在も海外遠征試合に帯同している。
* コンベンションセンター - 160人収容・150インチ大型モニター
他

== 歴史 ==
=== 設立経緯 ===
{{出典の明記|date=2012年3月|section=1}}
日本のサッカー界は、[[1993年]]のプロ化（[[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]の設立）や所謂[[ドーハの悲劇]]を経て、プロや日本代表チームの強化に繋がる優秀な選手を育成するための活動拠点となる施設の確保が急務とされ、同時に日本でサッカーを行う環境が、質的（天然芝グラウンドの管理水準の低さ・他競技との兼用に因る使い勝手の悪さ）にも、量的（競技人口に対するグラウンドの不足）にも不足していることが問題となっていた。また、日本は同時期に[[2002 FIFAワールドカップ]]招致に向けて動き出しており、そのきっかけとして新たなサッカートレーニング施設を欲していた<ref name="mainichi20131125">{{Cite web|publisher=毎日新聞|date=2013-11-25|url=http://mainichi.jp/select/news/20131125k0000e020179000c2.html|title=サッカー施設:福島Ｊヴィレッジ１８年再開へ　東電(2)|accessdate=2013-11-25}}</ref>。

一方で、福島県内に[[原子力発電所]]を含む多くの施設を所有していた[[東京電力]]は、[[1994年]]に地元への貢献として地域振興施設の造営・寄贈を行うという提案を行った<ref name="asahi20110914" /><ref name="mainichi20131125" />。この時、ちょうど地域密着を掲げて人気を博していたサッカーと結びつけた整備が適当と判断され、[[日本サッカー協会]]が協力する形でナショナルトレーニングセンターを設立する合意がなされた。

なお、建設予定地は東京電力の発表当初未定とされ、1994年9月26日の県議会で「当社の発電所がある自治体への建設を希望している」とのコメントが示された。必要な敷地は30～40[[ヘクタール|ha]]、構想発表時点で完成イメージ図も添えられていたため、『政経東北』のように事前に地元町村と綿密に打ち合わせしたものと受け取ったマスコミもあった。これに応じ、福島第一原子力発電所7･8号機の増設予定地に当たる[[双葉町]]の企画開発課長は「個々の町村が誘致運動をやるのは控えるよう町村会で確認している。仮に40ヘクタールほどの土地なら双葉町で確保できるだろうが、現実の問題として施設の維持、管理はどこがやるのか、現在の交通機関で全国から来る選手たちをスムーズに受け入れられるかなど、かなり難しい点がある」と述べている{{Sfn|政経東北|1994|p=23}}。

結局、東京電力は1995年から、同地にある[[広野火力発電所]]に隣接した[[広野町]]町有地に建設を決定、約130億円をかけて施設整備を開始、5000人収容のサッカースタジアムや各種球技に対応可能な天然芝グラウンド、屋内トレーニング施設、宿泊施設等を建設した。1997年に竣工した施設は福島県へ寄贈され、福島県の外郭団体である[[県電源地域振興財団]]の所有となった。

同時に施設運営のために福島県、日本サッカー協会、東京電力からの各10%の出資を中心として株式会社日本フットボールヴィレッジを設立し、ここが施設を借り受ける形でJヴィレッジの管理・運営を行った。

なお、当時この施設寄贈は当時から福島第一原子力発電所7・8号機増設の見返りとしてマスメディアにたびたび指摘され、県内の原子力発電所における[[プルサーマル]]実施を承認させる見返りではないかとする指摘もあった。しかしその後、プルサーマル関連の不祥事や[[東京電力原発トラブル隠し事件]]の発覚によって実施自体が大きく遅れ、増設計画やプルサーマル計画のスケジュールとは無関係に完成・運営が続けられた。
{{See also|福島第一原子力発電所7、8号機の増設計画の経緯}}

=== 批判 ===
建設に投じられた130億円ついて『政経東北』は「教育奨学財団をつくり、浜通り一帯の高校生、大学生の奨学資金に充てるという提案なら、県民に率直に受け入れられたのではあるまいか」と批判した{{Sfn|政経東北|1994|p=23}}。また『政経東北』1997年4月号では福島県が浜通りを放置してきたとし、「地域振興に努めてリードすべき県が何もせず、東京電力がJビレッジの青写真を提示し、建設するという怪」と県の姿勢を批判している<ref>{{Cite journal|和書| author = 政経東北| date = 1997-04 | title = 『原発』に欠落している"本音"の議論 電源交付金漬けの地元自治体 | journal = 政経東北 | publisher = 東邦出版 |pages=52-59 |ref=harv}}p58</ref>。

=== 原発事故対応拠点 ===
{{ external media
| topic = 国土地理院が撮影したJヴィレッジの俯瞰空中写真。2012年（平成24年）4月1日撮影。
| align  = 
| width  = 
| image1 = http://saigai.gsi.go.jp/h23taiheiyo-gn/nnm/IMG_7829.JPG
}}
{{Main2|[[福島第一原子力発電所事故の経緯]]、[[フクシマ50]]もあわせて}}
2011年3月11日、[[東日本大震災]]（[[東北地方太平洋沖地震]]）が発生したが、ここには大きな被害はなかった<ref>{{Cite web|publisher=[[日本経済新聞]]|date=2011-03-11|url=http://www.nikkei.com/sports/news/article/g=96958A9C81818A9994E3E2E7E58DE3E3E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;da=96958A88889DE2E0E7E2E4E7E7E2E2EBE2E3E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2|title=クラブ施設被害、選手ら足止め ザック監督の無事確認|accessdate=2011-04-06}}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>。同日は避難所として機能していた<ref name="mainichi20110415">{{Cite web|publisher=[[毎日新聞]]|date=2011-04-15|url=http://mainichi.jp/enta/sports/soccer/news/20110415ddm035050025000c.html|title=被災地のスポーツは今|accessdate=2011-04-21}}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>。

[[福島第一原子力発電所事故]]が発生し、同原発から20キロメートル圏内にあることから避難指示区域、後に[[警戒区域]]に入ったため、翌3月12日から別の場所への避難を開始した<ref name="jvillage20110424" /><ref name="mainichi20110415" />。同施設を拠点に活動しているJFAアカデミー福島{{#tag:ref|ちなみにこの際に退校者は出ていない<ref name="mainichi20110415" />。|group="注"}}<ref>{{Cite web|publisher=[[J's GOAL]]|date=2011-03-31|url=http://www.jsgoal.jp/official/00116000/00116766.html|title=JFAアカデミー福島 静岡県御殿場市 御殿場高原時之栖 に一時移転|accessdate=2011-04-06}}</ref>およびTEPCOマリーゼ<ref>{{Cite web|publisher=[[報知新聞]]|date=2011-03-23|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/etc/news/20110323-OHT1T00280.htm|title=東電マリーゼ解散危機、全選手が自宅待機中…なでしこリーグ|accessdate=2011-04-06}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>は避難を余儀なくされた。

同年3月15日、国に移管され<ref name="jvillage20110424" />、[[陸上自衛隊]]のヘリコプターおよび隊員が放射性物質を落とす除染場所となり<ref>{{Cite web|publisher=[[朝日新聞]]|date=2011-03-17|url=http://www.asahi.com/national/update/0317/TKY201103170177.html|title=陸自ヘリ乗員19人と機体、Jヴィレッジで除染へ|accessdate=2011-04-07}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>、同年3月18日には政府・東京電力・陸上自衛隊および警察や消防が原発事故に対応する「現地調整所」を設置し、前線拠点として本格的に運用を開始した<ref name="mainichi20110415" /><ref>{{Cite web|publisher=[[産経新聞]]|date=2011-03-18|url=http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110318/plc11031819500047-n1.htm|title=原発対応で現地調整所 陸自中央即応集団の副司令官がトップに|accessdate=2011-04-06}}</ref><ref>{{Cite web|publisher=[[日刊スポーツ]]|date=2011-03-18|url=http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20110318-750154.html|title=原発冷却の自衛隊、Jヴィレッジに「基地」|accessdate=2011-04-06}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>。近くの道路や駐車場は使用済み燃料プールを冷却する[[日本の消防車|消防車]]（大型[[破壊機救難消防車]]A-MB-3など）や汚染された瓦礫撤去のために用意された[[戦車]]（[[74式戦車]]2両）・[[装甲回収車]]（[[78式戦車回収車]]1両）<ref>{{cite news |title=福島第1原発：自衛隊が4号機へ放水…戦車、福島に到着 |newspaper=毎日新聞 |date=2011-03-21 |url=http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110321k0000e040005000c.html |accessdate=2011-04-07}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>、放射線量の測定車<ref>原発対処拠点の映像を公開 [[NHKニュース]] 2011年4月19日</ref>といった特殊車両の待機場所となった。原発事故に対応する作業員を診断する医療班が常駐している<ref>{{Cite web|publisher=レスポンス|date=2011-06-10|url=http://response.jp/article/2011/06/10/157758.html|title=原発の作業員、意識不明で起床せず|accessdate=2011-06-13}}</ref>。事故発生当時、最大で1000人の関係者が寝泊まりしていた<ref name="asahi20110914" />。福島第一原発内で作業を終えた作業員はここで除染および宿泊・食事をしていたため、事故対応が長期化する中で当該施設の環境改善が叫ばれるようになった<ref>{{Cite web|publisher=読売新聞|date=2011-05-18|url=http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110518-OYT1T00324.htm|title=原発作業員寮を建設…官邸側が強く要望して|accessdate=2011-06-13}}</ref><ref>{{Cite web|publisher=[[佐藤正久]]オフィシャルページ|date=2011-06-10|url=http://east.tegelog.jp/index.php?itemid=9656|title=隊友会武山支部総会で講演|accessdate=2012-03-28}}</ref>。

2011年9月現在、作業員の宿泊施設をいわき市内に置き、1日あたり3,000人から1,300人の作業員がここで作業服に着替えて原発に向かう「中継基地」となっている<ref name="asahi20110914" />。常駐は自衛隊員数10人、東電社員約200人<ref name="asahi20110914" />。2011年10月現在、芝のフィールドはヘリポート・駐車場・除染場・作業スペース・資材保管場所として使われ<ref name="mainichi20110415" /><ref>{{Cite web|publisher=共同通信|date=2011-06-06|url=http://www.47news.jp/CN/201106/CN2011060601000554.html|title=汚染水浄化装置で確認試験 大型タンク2基到着|accessdate=2011-06-13}}</ref>、一部は[[アスファルト]]<ref name="asahi20110914" />や[[砂利]]が敷かれた<ref name="saitama20111104">{{Cite web|publisher=埼玉新聞|date=2011-11-04|url=http://www.saitama-np.co.jp/news11/04/08.html|title=変わり果てた最高の天然芝 福島のJヴィレッジ|accessdate=2011-11-08}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>。Jヴィレッジスタジアムのフィールドには、東電社員用の[[プレハブ工法|プレハブ]]が置かれている<ref name="saitama20111104" />。

東京電力は福島第一原子力発電所の事故に伴う賠償や除染への対応を強化するため、「福島復興本社」を[[2013年]][[1月1日]]（[[1月4日]]業務開始）よりJヴィレッジに設立<ref>{{Cite web|publisher=日本放送協会|date=2012-11-29|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121129/k10013830761000.html|title=東電 福島復興本社はＪビレッジに|accessdate=2012-11-29}}</ref>、4000人を超える社員を配置させ、それまで本店が担当していた賠償の審査業務の一部を復興本社に移す他、実務を受け持つ南相馬市や会津若松市など5ヵ所の事業所の担当者を増やすことで支払いへの対応を加速させるとした<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130104/k10014572961000.html 東電「福島復興本社」業務開始へ]NHK NEWS 2013年1月4日</ref>。

なおこの間、Jヴィレッジ施設で働いていたパートや派遣社員約150人は全員解雇され、残る13人の正社員は減俸し雇用を続け[[郡山市]]・[[いわき市]]・[[会津若松市]]の災害対策本部でボランティア活動に従事し<ref name="mainichi20110415" /><ref name="asahi20110914" />、その後2012年9月よりいわき市に仮設フィットネスジムを設置・運営させていた<ref>[http://blog.livedoor.jp/jvillage/archives/51998817.html Jヴィレッジブログより]</ref>。

2013年7月1日、Jヴィレッジ内に置かれていた福島第一原発への入退管理機能の多くを、原発敷地内の「入退域管理施設」に移した<ref name="47news20130701" />。

=== 復興へ向けた動き ===
JFAはJヴィレッジを再び利用するとしており<ref>{{Cite web|publisher=産経新聞|date=2011-03-18|url=http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110318/scr11031817110013-n1.htm|title=「早く戻れるのを祈る」田嶋副会長、JFAアカデミー福島撤退を否定|accessdate=2011-04-07}}</ref>、[[日本オリンピック委員会]]や[[日本体育協会]]およびJFAは当該施設を含めた被災地のスポーツ施設を元に戻すよう国に要望している<ref>{{Cite web|publisher=日刊スポーツ|date=2011-04-06|url=http://www.nikkansports.com/soccer/news/f-sc-tp0-20110406-757826.html|title=Jヴィレッジなどスポーツ施設の復旧要望|accessdate=2011-04-07}}</ref>。これに[[国際サッカー連盟]](FIFA)も資金提供をするとしている<ref>{{Cite web|publisher=日刊スポーツ|date=2011-05-23|url=http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2011/05/23/kiji/K20110523000879290.html|title=FIFAがJヴィレッジ再建も支援、復興資金拠出へ
|accessdate=2011-06-13}}</ref>。また、長年同地で行われてきた日本クラブユースサッカー選手権U-18やU-15など全国規模の大会は、他の会場に移して開催される<ref>{{Cite web|publisher=読売新聞|date=2011-05-19|url=http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20110519-OYT8T00630.html|title=サッカーU-15全国大会、福島→北海道十勝で代替開催へ|accessdate=2011-06-13}}{{リンク切れ|date=2012年3月}}</ref>。

2013年7月、原発事故対応拠点が第一原発内に移転したことを機に、JFAは「Jヴィレッジ復興サポートプロジェクト」を立ち上げ、復興に向けて本格的に動き始めた<ref>{{Cite web|publisher=日本サッカー協会|date=2013-07-11|url=http://www.jfa.or.jp/jfa/topics/2013/51.html|title=2013年度第4回理事会を福島のJヴィレッジで開催|accessdate=2013-07-22}}</ref>。この時点でピッチ11面のうち10面は資材置き場や駐車場・プレハブが置かれ、全面的に芝生を張り替えなければならなかった<ref>{{Cite web|publisher=毎日新聞|date=2013-07-11|url=http://mainichi.jp/sports/news/20130712k0000m050041000c.html|title=サッカー協会:Ｊヴィレッジ復興へ　プロジェクト始動|accessdate=2013-07-22}}</ref>。

と同時に、[[2020年夏季オリンピック]]が東京開催に決定したことに伴い、トレーニング施設として再利用することが事実上決まり、東京電力主体の復旧事業として2018年までに元通りに戻すよう進めていくこととなった<ref>{{Cite web|publisher=毎日新聞|date=2013-11-25|url=http://mainichi.jp/select/news/20131125k0000e020179000c.html|title=サッカー施設:福島Ｊヴィレッジ１８年再開へ　東電(1)|accessdate=2013-11-25}}</ref>。

== 周辺の施設 ==
* [[二ツ沼総合公園]]
* 岩沢海水浴場
*: 直線で500m程なので徒歩で行けるが、かなりの坂道である。
* [[天神岬]]スポーツ公園
* [[道の駅ならは]]（[[国道6号]]沿い）
* [[広野火力発電所]]
* 楢葉南工業団地
* 広野工業団地
* [[木戸川 (福島県)|木戸川]]渓谷

== アクセス ==
* [[常磐自動車道]]・[[広野インターチェンジ|広野IC]]から1.5km
* [[東日本旅客鉄道]]（JR東日本）[[常磐線]]・[[広野駅 (福島県)|広野駅]]または[[木戸駅]]から1.5km-3km（目的の施設による）

※ [[水戸市|水戸]]と[[仙台市|仙台]]から等距離に位置しており、両市までの距離は約123kmである。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
;注釈
<references group="注"/>

;出典
{{reflist|2}}

== 参考資料 ==
* {{Cite journal|和書| author = 政経東北| date = 1994-10 | title = 『原発銀座』浜通り地方の"ジレンマ"サッカー・トレセンに130億 感心しない東京電力の対応 | journal = 政経東北 | publisher = 東邦出版 |pages=18-25 |ref=harv}}
* {{Cite web|publisher=朝日新聞|date=2011-09-14|url=http://www.asahi.com/sports/column/TKY201109140154.html|title=Jヴィレッジは今（上）|accessdate=2011-09-22}}
* {{Cite web|publisher=朝日新聞|date=2011-09-21|url=http://www.asahi.com/sports/column/TKY201109210151.html|title=Jヴィレッジは今（下）|accessdate=2011-09-22}}

== 関連項目 ==
* [[清水ナショナルトレーニングセンター]]（J-STEP）
* [[堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンター]]（J-GREEN堺）
* [[マミーすいとん]]

== 外部リンク ==
{{Commonscat|J-Village}}
* [http://www.j-village.jp/ J-ヴィレッジ]
* [http://blog.livedoor.jp/jvillage/ Jヴィレッジ スタッフブログ]
* [http://www.alpinerose.jp レストラン アルパインローズ]

{{日本のサッカー}}
{{東京電力}}
{{東日本大震災}}

{{DEFAULTSORT:しえいういれつし}}

[[Category:東北地方のフットボール専用の球技場]]
[[Category:日本のバスケットボール競技施設]]
[[Category:日本サッカー協会]]
[[Category:福島県のスポーツ施設]]
[[Category:広野町]]
[[Category:楢葉町]]
[[Category:東京電力]]
[[Category:福島第一原子力発電所事故]]