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89式5.56mm小銃
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{{銃器| |画像= [[ファイル:89式5.56mm小銃 (8464072599).jpg|300px]] |説明= |名称= 89式5.56mm小銃 |種類= [[小銃]] |製造国= {{JPN}} |設計・製造= [[豊和工業]] |年代= |設計年= |製造期間= [[1989年]]- |配備期間= [[1989年]]- |配備先= [[陸上自衛隊]]<br/>[[海上自衛隊]]<br/>[[海上保安庁]]<br/>[[警察庁]]など |戦争= |種別= |口径= 5.56mm<ref name="JGSDF 89R">[http://www.mod.go.jp/gsdf/ 陸上自衛隊] - [http://www.mod.go.jp/gsdf/equipment/index.html#/detail/0/0_25/ 89式5.56mm小銃]</ref> |銃身長= 420mm<ref name="JGSDF 89R"></ref> |ライフリング= 左回転6条(178mm/1回転)<ref name="ef22">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p22</ref> |使用弾薬= [[5.56x45mm NATO弾|89式5.56mm普通弾]]<ref name="ef22"></ref> |装弾数= 20発/30発([[弾倉#バリエーション|箱型弾倉]])<ref name="ef22"></ref> |作動方式= [[ガス圧作動方式#ロングストロークピストン式|ガス圧利用(ロングストロークピストン式)]]、[[ガス圧作動方式#ロータリーボルト式|ロータリーボルト式]]<ref name="ef22"></ref> |発射速度= 650-850発/分<ref name="ef22"></ref> |銃口初速= 920m/秒<ref name="ef22"></ref> |最大射距離= 約3,300m |有効射程= 500m |重量= 3,500g([[弾倉]]を除く)<ref name="JGSDF 89R"></ref> |全長= 916mm(固定[[銃床]]式)<ref name="ef22"></ref><br/>916mm/670mm(折曲銃床式)<ref name="ef27">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p27</ref> |バリエーション= |製造数= 約120,000丁 }} '''89式5.56mm小銃'''(はちきゅうしき5.56ミリしょうじゅう・[[英語|英]]:Howa Type 89 Assault Rifle)は、[[自衛隊]]が制式化した[[自動小銃]]である。[[1990年代]]以降、[[陸上自衛隊]]の主力[[小銃]]となっている。 __TOC__ {{-}} == 概要 == [[ファイル:JGSDF Type 89 Assault Rifle 20100418-01.JPG|thumb|250px|左方切換レバー・89式小銃用照準補助具を装着した89式5.56mm小銃([[2010年]])]] 89式5.56mm小銃は[[64式7.62mm小銃]]の後継として開発され、[[1989年]]に[[自衛隊]]で制式化された。[[アサルトライフル]]に相当し、自衛隊と[[海上保安庁]]、[[日本の警察|警察]]の[[特殊急襲部隊|特殊部隊(SAT)]]において制式採用されている。開発製造は[[豊和工業]]が担当し、1丁あたりの納入単価は20万円台後半から34万円(調達数によって変動)。[[武器輸出三原則|納入先が自衛隊など日本政府機関のみに制限されている]]ため生産数が伸びず、[[大量生産|量産効果]]によって価格が下がらないため、現役の主力[[小銃]]としてやや高価な部類に入る。 使用する[[弾薬]]及び[[弾倉]]は、[[西側陣営|西側]]の共通規格である[[5.56x45mm NATO弾]]と[[STANAG マガジン|STANAG 4179]]に準じている。そのため、必要があれば[[在日米軍]]などの[[日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約|同盟軍]]とそれらを共用できる。また、[[ミニミ軽機関銃|5.56mm機関銃MINIMI]]とも弾薬互換性を持つ<ref group="注">MINIMI軽機関銃は通常のベルト給弾のみならず、小銃用の箱型弾倉を装着して給弾し、射撃することができる。MINIMIは小銃分隊などに配備されている現行の[[軽機関銃]]である。そして前代の64式7.62mm小銃も[[62式7.62mm機関銃]]との弾薬互換性を持っていた</ref>。さらには特別な器具無しで[[06式小銃てき弾]]を装着可能であり、全ての89式で[[火力支援]]と限定的な対戦車戦闘が行える。 形状は[[日本人]]の平均的な体格に適した設計がなされている。[[銃砲身|銃身]]長420mmという[[カービン]](短縮小銃)に近い長さでありながら、大型の[[フラッシュサプレッサー|消炎制退器]]の[[マズルブレーキ|銃口制退機能]]によって高い制動性を有する。また、取り外し可能な[[二脚]](バイポッド)を有し、展開し接地することで安定した射撃ができる。[[銃床]]は固定式だけでなく、コンパクトに折りたためる折曲銃床式が[[第1空挺団 (陸上自衛隊)|空挺隊員]]や[[機甲科|車両搭乗隊員]]向けに配備されている。 材質・製造方法は[[大量生産]]が容易なように選択されている。銃床、銃把、被筒には軽量かつ量産性に優れた[[エンジニアリングプラスチック|強化プラスチック]]を採用し、金属部分は[[プレス加工]]を多用している。さらに銃を構成する部品数が64式から大幅に減り、生産性や整備性が向上している。 [[冷戦]]末期に設計された本銃であるが、海外派遣や[[ゲリコマ]]対策など新たな課題に向けて、各部の改修・改良が実施されている。進捗は部隊によって異なるが、左側切換レバー設置や[[ダットサイト|光学式照準器]]の装着などが進められている。さらには本銃を試作原型とした「先進軽量化小銃」が開発中である。 広報向けの一般公募愛称は「バディー」であるが、部隊内では単に「'''ハチキュウ'''」と称される。 == 開発 == === 前史 === [[ファイル:AR-18.jpg|thumb|250px|豊和工業が[[ライセンス生産]]、及び小口径弾の研究で用いたAR-18]] [[1950年代]]、[[北大西洋条約機構|NATO]]による[[小火器]]用[[弾薬]]の標準化が行われ、[[アメリカ軍]]の[[スプリングフィールドM14|M14]]や[[M60機関銃|M60]]が使用していた弾薬が[[7.62x51mm NATO弾]]として採用された。以降、[[ドイツ]]([[西ドイツ]])[[ヘッケラー&コッホ|H&K]]社の[[H&K G3|G3]]シリーズ、[[ベルギー]][[FNハースタル|FN]]社の[[FN FAL|FAL]]や[[FN MAG|MAG]]などで採用され、それらが多くの国で使用されることとなる。[[日本]]においても減装弾ではあったが、7.62mm弾を使用する[[アサルトライフル]]の開発が行われ、[[64式7.62mm小銃]]として[[1964年]]に制式化、[[自衛隊]]や[[海上保安庁]]へ配備が行われた。 だが、7.62mm弾の開発元であったアメリカ軍は、[[ベトナム戦争]]の最中に[[口径|小口径]]高速弾である[[5.56x45mm NATO弾|5.56x45mm]](M193)を使用する[[アーマライト]]社の[[M16自動小銃#AR-15|AR-15]]を[[M16自動小銃|M16]]として採用した<ref>「月刊Gun」1992年5月号p58</ref>。小口径の5.56x45mm弾は有効射程が短くなるものの、携行弾数を増加できるという利点があった。 一方の7.62mm弾は、[[日本人]]より体の大きい[[ヨーロッパ]]の[[兵士]]にとっても反動の大きさから連射時の命中精度が低下する、操作性が悪いといった問題を抱えていた<ref name="Gun9205p60">「月刊Gun」1992年5月号p60</ref>。そこで[[1976年]][[6月]]にNATO各国は、[[1980年代]]以降に使用する統一弾薬についてのテストを開始すると決定する<ref name="Gun9205p60"></ref>。このテストは7.62x51mm NATO弾を残し、この7.62mm弾に加えてライフル用に新たに最良とされる弾薬を選出するためのもので、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]のみならずヨーロッパ各国で新たな弾薬(小口径高速弾)を模索する方向で動き出した<ref name="Gun9205p60"></ref>。 [[日本]]においては64式の制式化の翌年である[[1965年]]、[[豊和工業]]がM16を開発したアーマライト社と技術提供を結び、[[AR-18]]とAR-180(AR-18のセミオートマチック専用型)の[[ライセンス生産]]を開始する<ref name="Gun9205p59">「月刊Gun」1992年5月号p59</ref>。AR-18は5.56mm口径弾を使用するが、M16とは異なり[[ガス圧作動方式#ショートストロークピストン式|ショートストロークピストン方式]]を採用、プレス加工成型を多用していた<ref name="Gun9205p59"></ref>。豊和工業は[[1960年代]]後半よりAR-18を用いて、小口径弾の研究を開始する<ref name="Gun9205p59"></ref>。 === 次期小銃研究 === [[1974年]]より「将来戦を想定した小口径小銃」<ref>「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p21</ref>として研究を開始していた[[防衛庁]](当時)に協力して、社内で次期[[小銃]]研究を行っていた[[豊和工業]]は、[[1977年]]に[[AR-18]]の研究では技術的発展性に問題が生じたため、独自の構想に基づく新型ライフルの設計を開始する<ref name="Gun9205p60"></ref>。そして[[1978年]]に完成したのが試作第一号'''HR-10'''(HRは「Howa Rifle」の略)だった<ref name="Gun9205p60"></ref>。HR-10は全長920mm、[[銃砲身|銃身]]長430mm、[[弾倉]](マガジン)を除いた重量は3,500g、作動方式はガス圧利用式と<ref name="Gun9205p60"></ref>、89式小銃とほぼ同スケールの試作銃だった。発射時のリコイルを低く抑えることで良好な命中精度を有しつつ<ref name="Gun9205p61"></ref>、[[64式7.62mm小銃]]の際と同様に、[[日本人]]の体格・体力に適合した操作性を備えていた<ref name="Gun9205p61">「月刊Gun」1992年5月号p61</ref>。単射・連射のほかに3点制限点射機構を有し、弾倉は20発用と[[弾薬]]の小型軽量化から40発用の物が用意された<ref name="Gun9205p61"></ref>。AR-18の経験を生かし、レシーバーやフレームをプレス加工成型、ストックやグリップなどは[[プラスチック]]製の物を採用し、部品点数も減少させ整備性の向上も図られた<ref name="Gun9205p61"></ref>。また、引金室体部や3点制限点射機構部はブロック化されている<ref name="Gun9205p61"></ref>。HR-10完成後の技術テストでは新たに搭載された3点制限点射機構と、64式の毎分500発と比較して毎分650発へと増大した連射時の命中精度やコントロールの良否が特にテストされた<ref name="Gun9205p61"></ref>。 新小銃用弾薬についても開発が進められた。当初は[[アメリカ軍]]の[[M16自動小銃|M16]]が使用する5.56x45mm(M193)に準じた、5.56x45mm(M193J)で設計が行われた<ref name="Gun9205p64">「月刊Gun」1992年5月号p64</ref>。だが、[[北大西洋条約機構|NATO]]の統一弾薬テストにおいて[[FNハースタル|FN]]社案のSS109が採用されつつあったことを反映し、M193Jより高威力の改1型(長重弾)、改2A型、改2B型など様々な弾薬でテストを行った<ref name="Gun9205p64"></ref>。これにより銃身内のピッチも、150-300mmまで様々な物が用意されたという<ref name="Gun9205p64"></ref>。 翌[[1979年]]にはHR-10のテスト結果を受けて、軽量化モデルの開発が開始される<ref name="Gun9205p61"></ref>。この軽量化モデルは'''HR-11'''と名付けられ、[[1980年]]に完成した<ref name="Gun9205p62">「月刊Gun」1992年5月号p62</ref>。アルミニウム系軽合金を各所に用いたことで重量はHR-10より600g軽い2.900gとなり、折畳み式[[銃床]]を有していた<ref name="Gun9205p62"></ref>。また、軽量化と残弾確認を兼ねて、弾倉側面に穴が開けられている<ref name="Gun9205p62"></ref>。内部はHR-10と同様にブロック化されているが、3点制限点射機構は新型の物を搭載し、コッキングハンドルの形状も異なっている<ref name="Gun9205p62"></ref>。折畳み式銃床は[[第1空挺団 (陸上自衛隊)|第1空挺団]]の様な[[エアボーン|落下傘部隊]]向けとして小型化・操作性向上を目的とし、当時開発中の新型[[歩兵戦闘車]]([[89式装甲戦闘車]])の[[銃眼|ガンポート]]で用いることも考慮していた<ref name="Gun9205p62"></ref>。 [[1981年]]には防衛庁技術研究本部向けのテストを行うため、豊和工業のHR-10とHR-11の成果と技術本部一研内での研究成果を反映し、'''技本研究試作銃(研試銃)'''が設計される<ref name="Gun9205p63">「月刊Gun」1992年5月号p63</ref>。固定銃床式の標準型と折畳み銃床式の軽量型の2種類が設計・試作されるが、それぞれHR-10とHR-11の物に準じていた<ref name="Gun9205p63"></ref>。重量は耐久性向上などから100gから200gの増量となった<ref name="Gun9205p63"></ref>。技本研究試作銃によるテストは部分的な改良設計を施しつつ、[[1982年]]から[[1983年]]に掛けて行われた<ref name="Gun9205p63"></ref>。 HR-10・HR-11、及び技本研究試作銃の成果を受けて<ref name="Gun9205p64"></ref>、[[1984年]]に'''HR-12'''の設計が開始され、[[1985年]][[6月]]に完成した<ref name="Gun9205p59"></ref>。HR-12は技本研究試作銃標準型と軽量型の折衷型とも言える試作銃で、プラスチック製一体型トリガーガードや折畳み銃床を備えている<ref name="Gun9205p64"></ref>。続いて社内研究用に'''HR-13'''が試作された([[#派生型|後述]])<ref name="Gun9205p64"></ref>HR-14は、64式の開発の時と同様に、4は縁起が悪いと使用されなかった名称である<ref name="Gun9205p64"></ref>。 [[1986年]]にはHR-12を発展させた'''HR-15'''が設計・製作される<ref name="Gun9205p64"></ref>。HR-15は予備試作銃とも呼ばれ、限定生産された後に防衛庁に納入されている<ref name="Gun9205p64"></ref>。切換レバーはそれまで左側にあったものの、このHR-15の試作で右側へ移されている<ref name="ef79">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p79</ref>。これは[[自衛隊]]での各個動作(戦闘行動)において脇に抱えたり、提げ銃(銃身付け根付近を持つ状態)で移動や匍匐を行う事が多く、不用意に切り替わってしまうことを防ぐためである<ref name="ef22"></ref>。 === 制式化 === 最終試作銃となった'''HR-16(開発試作銃)'''<ref name="Gun9205p64"></ref>は、HR-15の改良型<ref name="ef79"></ref>で、[[1987年]]に限定生産が始められる<ref name="Gun9205p64"></ref>。HR-16には固定[[銃床]]型と折り曲げ銃床型の2種類が用意されたが、銃床の部品の差異はあるものの、その他の部品は共通化され重量はほぼ同じとなった<ref name="Gun9205p64"></ref>。HR-16は各地の[[自衛隊]]に送られ、操作性・命中精度・耐久性といったテストのほか、寒冷地・砂塵・油脂残存などに対する耐久性など、多岐にわたる試験が実施された<ref name="Gun9205p65">「月刊Gun」1992年5月号p65</ref>。 良好なテスト結果を受けて、[[1989年]]にHR-16は'''89式5.56mm小銃'''との制式名が与えられ、自衛隊の新制式小銃として制定された<ref name="Gun9205p65"></ref>。 [[弾薬]](実包)についても'''89式5.56mm普通弾'''が開発された<ref name="ef24">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p24</ref>。実射データの詳細は公表されていないものの、5.56x45mm(SS109)に近い特性を持った弾薬であるという<ref name="ef24"></ref>。[[弾倉]]は[[M16自動小銃|M16]]の物で、[[北大西洋条約機構|NATO]]の標準型[[弾倉|マガジン]]として制式化された[[STANAG マガジン]]と同型の物を採用するが、左側面に残弾確認用の穴が設けられた<ref name="Gun9205p65"></ref>。 ちなみに、豊和工業は89式開発に際して、バースト機構などの[[実用新案権|実用新案]]・[[特許]]を13件取得している<ref name="Gun9205p62"></ref>。 == 特徴 == <!--編集前に(特に使い勝手の評価について)基本方針「Wikipedia:検証可能性」と本項のノートを参照よろしくお願いします--> === 基本構造 === [[ファイル:DM-SD-06-06321.JPEG|thumb|250px|89式小銃を使用した訓練の様子<br/>薬莢受けと銃剣を取り付けた状態]] [[ファイル:JGSDF Type 89 Assault Rifle 20120422-04.JPG|thumb|250px|先端に備わる消炎制退器・照星部・ガス調整子(ガスレギュレーター)<br>二脚(バイポッド)と消炎制退器の間にあるのは剣止め(バヨネットラグ)<br>万一の脱落を予防するため、ガス調整子に針金、被筒先端にビニールテープが巻かれている]] [[ファイル:2010年度新発田駐屯地祭 017.JPG|thumb|250px|左右非対称の銃床]] 銃本体は[[銃砲身|銃身]]部、銃尾機関部、引金室部、[[銃床]]部で構成される<ref name="ef22"></ref>。スチール板プレスやロストワックス、樹脂部品の採用で軽量化を図り、[[口径|小口径]][[弾薬]]の使用と効果の高い[[マズルブレーキ|銃口制退器]]によって射撃時の反動を軽減している<ref>[http://www.janes.com/articles/Janes-Infantry-Weapons/Howa-Type-89-5-56-mm-assault-rifle-Japan.html Jane's Infantry Weapons Howa Type 89 5.56 mm assault rifle (Japan), Rifles]</ref>。部品点数は約100点で、[[64式7.62mm小銃]]に比べて約10%減少している<ref name="am200211p23">月刊アームズ・マガジン ‐ 2002年11月号 p23</ref>。 防衛陣地の掩体などからの安定した射撃と連射時の命中精度向上を重視し、64式と同様に[[二脚]]を標準装備する<ref name="ef22"></ref><ref group="注">他に二脚を標準装備する5.56mm口径の小銃としては[[SIG SG550]]や[[FA-MAS]]などがある</ref>。アルミニウム系軽合金製<ref name="Gun9205p64"></ref>の二脚は64式のものと異なり、脱着が可能で、[[中央即応連隊]]のように式典時を含め、取り外している部隊も存在する。二脚は被筒(ハンドガード)部に畳んだ状態でも銃を保持しやすいよう、突起を少なくし、支柱部分はゆるく曲がった形状になっている。被筒部は前方にある止め軸を外すことで、左右に分離する<ref name="am200211p25">月刊アームズ・マガジン ‐ 2002年11月号 p25</ref>。外した二脚は専用の収納袋に入れて携行する<ref name="ef81">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p81</ref>。 被筒部には放熱口が開けられている他、内部は金属部から熱が直接伝わるのを防ぐための隙間が設けられている<ref name="am200211p25"></ref>。尾筒(レシーバー)上面には[[薬莢]]受けなどの取り付けを考慮し、マウントが溶接されている<ref name="Gun9205p63"></ref>。また、ダストカバーも備わっている<ref name="ef81"></ref>。 照門部(リアサイト)には左右に転輪が備えられ、左が上下調整用、右が左右調整用となっている<ref name="am200211p25"></ref>。上下調整の左側転輪を一杯に回すと最大値まで上がった後に最低位置に戻る機構となっている<ref name="am200211p25"></ref>が、最小値まで戻す際は転輪を逆転させて下げるよう推奨している。これは、最大値を乗り越えてパチンと下がる動きを繰り返すと、金属疲労により調整機構が破損する事があるためである。64式の照門部は起立式で作戦中倒れるという指摘を受けて、89式の照門部は固定式となった<ref name="Gun9205p63"></ref>。また、夜間射撃用に「夜間概略照準具」が開発されており、照星と照門に取り付けて使用する<ref name="ef81"></ref>。 握把(グリップ)はプラスチック製の一体成型で、内部にはクリーニング用具や手入れ用オイルを収納するためのスペースが設けられた<ref name="Gun9205p63"></ref>。下面の蓋は、実包の先端などを利用してロックを解除する事で開く<ref name="Gun9205p63"></ref>。 銃の前部には[[銃剣|89式多用途銃剣]]が着剣できる<ref name="am200211p26">月刊アームズ・マガジン ‐ 2002年11月号 p26</ref>。消炎制退器([[フラッシュサプレッサー]])内部は、[[M16自動小銃|M16]]などと同様にテーパ状になっており、奥には空包発射補助具取り付け用ネジが刻まれている<ref name="am200211p24">月刊アームズ・マガジン ‐ 2002年11月号 p24</ref>。 銃床は64式のものと同様、頬当て部が大きくえぐられた左右非対称の形状となっており、視線を銃の中心に近づけて照準できる<ref name="ef26">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p26</ref>。床尾板(バットプレート)はゴム製で、銃を保持した際に滑りにくくすると共に消音効果も生みだす<ref name="ef26"></ref>。床尾後面には、やはり滑り止めを考慮したX型のリブが設けられている<ref name="Gun9205p64"></ref>。 89式の尾筒(レシーバー)左側面前端に「89式5.56mm小銃」との制式名の刻印が入り、その後方に銃番号・製造年月日・豊和工業のトレードマークが打たれている<ref name="Gun9205p62"></ref>。なお、[[2000年]]頃より納入されている89式には「89R」の刻印が入れられている。 === 命中精度(公算躱避) === 旧防衛庁の制式要綱「89式5.56mm小銃 B1102」によると、89式の命中精度は[[5.56x45mm NATO弾|89式5.56mm普通弾]]において以下が標準と記載されている。 命中精度 射距離300mにおいて * 単射:方向及び高低標準偏差19cm以下 * 連射:6発連射が高さ2m、幅2mの範囲内に集束 上記とは別に、射弾の散布を表す基準として方向公算誤差、高低公算誤差、半数必中界が用いられる。 垂直面に対する射弾は、方向公算誤差、高低公算誤差の8倍の区域に散布する。89式の公算誤差は方向及び高低ともほぼ等しく、300mにおいて約13cmである。 よって、300mにおける全射弾は縦横約1mの範囲に散布することになる。 この散布域のうち、中心部分の方向、高低それぞれの公算誤差の2倍の区域内に全射弾の約50%が含まれ、この区域をそれぞれ方向半数必中界、高低半数必中界という。両者の重なる区域内には全射弾の約25%が含まれる。89式においては、300mで縦横約26cmの区域に全射弾の25%が含まれることになる。 === 内部機構 === 内部機構は、[[ガス圧作動方式#ロングストロークピストン式|ガス圧利用(ロングストロークピストン式)]]、[[ガス圧作動方式#ロータリーボルト式|ロータリーボルト式]]である。詳細は以下の通り。 ピストン部(ガスシステム)は、参考とされた[[AR-18]]の[[ガス圧作動方式#ショートストロークピストン式|ショートストロークピストン式]](ピストンが短距離を後退して発生する玉突き衝突の慣性のみでボルトキャリア(一般名称、自衛隊名称はスライド)を後退させる方式)とは異なり、より確実な作動が期待できる[[ガス圧作動方式#ロングストロークピストン式|ロングストロークピストン式]](ピストンがボルトキャリアと同じ距離を移動して作動する方式)を採用する。 ロングストロークピストン方式を採用する他の小銃では、通常、ガスポートからボルトキャリアまで及ぶ長いピストンが使われ、また、ピストンとボルトキャリアが一体化した構造となっていることにより、ボルトグループ(ピストン、ボルトキャリア、遊底)の質量が大きく、作動による重心変動、遊底が最後部まで後退した時の衝撃、などが大きくなるため、連射時の命中精度の低下を招きやすいという欠点を持っている。 しかし89式では、①ピストン長をガスシリンダー部後半のみの比較的短めなものとし、②ピストンをボルトキャリアから分離された別体とすることにより、ロングストロークピストン方式の欠点を緩和する構造となっている(緩衝撃ピストン)。これは、ロングストロークピストン方式の確実な作動を確保しつつ、ショートストロークピストン方式に匹敵する連射時の命中精度を得ることを目指したものである。 また、レシプロエンジンのピストンで使用されるものと類似したピストンリング状の部品がピストン本体に付属し、シリンダとの間隙を少なくする構造となっている。これにより、ガスシリンダー内でのピストンのガタつきを防ぎ、より滑らかな作動を確保すると共に、高温高圧のガスが銃の作動部へ吹き抜けることを防ぎ、部品寿命の延長、汚れによる作動不良の軽減、などを図っている。 ピストン部の分解は、[[64式7.62mm小銃]]では専用工具が必要であったが、89式では工具を使用せずに分解が可能となっている。 遊底(ボルト)は、AR-18と同様のマイクロロッキングラグを持つ[[ガス圧作動方式#ロータリーボルト式|ロータリーボルト式]]で、6個のラグが薬室後部の反動受け面と噛み合うことで発射時の反動を受け止める。遊底はスライドとカムピンにより結合されており、スライドが前進するとカムにより右回りに約22.5度回転され、反動受け面と噛み合う。 復座ばね(リコイルスプリング)は、ボルトキャリア内に二本のばねを配置したAR-18とは異なり、一本の長いばねをシリンダ内に入りこむスライドの突起部に納める形式となっている。 スライド止め(ボルトストップ、ボルトキャッチ)は、64式とは異なりレバー状のものが左側に装備される。64式では最終弾発射後に手動でスライド・遊底部(ボルトキャリア、ボルト)を固定する機能しか持たなかったが、89式では[[弾倉]]の押上板(マガジンフォロアー)と連動し、最終弾発射後に自動的にスライド・遊底部を後退位置で固定する機能(ホールドオープン)を持つ<ref name="89p94">『自衛隊 89式小銃 日本が誇る傑作小銃のすべて』p94</ref>。外部から手動でスライド止めを操作し、スライド・遊底部をホールドオープンさせることは可能であるが、スライド止め自体が小さく、弾倉交換後にスライド止めを押し下げる操作は想定されていないため、弾倉交換後の再装填は64式と同様に後退した槓桿(ボルトハンドル)を引くことにより行われる<ref name="89p94"></ref><ref group="注">スイス製の[[SIG SG550|SIG550]]などでも同様の操作方法が採られている</ref>。 撃発機構は[[M16自動小銃#AR-15|AR-15]]、AR-18と同様にいわゆるダブルフックタイプと呼ばれるものであるが、連発逆鉤(フルオートシア)を引金と同軸上に配するなど、独自の部品構成となっている。引金室体部(トリガーアッセンブリー)、点射機構部は他の[[自動小銃]]にはあまり例の無いブロック構造となっており、工具を使用せずに取り外すことができる。 3点制限点射機構は引金室体部とは独立しており、点射機構が故障した場合でも点射機構部のみを取り外せば単射、連射機能は継続して使用できる。また、3点制限点射機構は[[M16自動小銃#M16A2(645)|M16A2]]などのギアラック方式と違い、[[豊和工業]]独自のラチェット式制限点射機構となっており、3点制限点射時に1発または2発の射撃後に引金を緩めた場合でも、次の発砲では再び3点制限点射が可能となっている。 === 安全装置 === [[ファイル:Howa type 89 02.jpg|thumb|250px|89式小銃の切換レバー(セレクターレバー)]] 切換レバー(セレクターレバー)は匍匐の際に意図せず切り替わってしまうことを防ぐ目的で、[[64式7.62mm小銃]]と同じく、右側に取り付けられている<ref name="ef22"></ref>。操作はピストルグリップを握った右手を離し、人差し指と親指で摘むようにして行う<ref group="注">グリップに手をかけたまま、親指で操作することも可能ではある</ref><ref>『自衛隊 89式小銃 日本が誇る傑作小銃のすべて』p82</ref><ref group="注">筆者で自身も[[自衛官]]として64式や89式をはじめ、諸外国の[[アサルトライフル]]を扱った経験のある[[かのよしのり]]は、同書内で安全装置の次にフルオートが配置されている事について、「大急ぎで安全装置を解除しなければならない状況とは、至近距離で敵と出会った時で、正確な狙いをつける余裕もなく連射することになる」とし、実戦的と記述している</ref><ref>他に安全装置が右側配置で一段目がフルオートになっている自動小銃としては、ロシア連邦のAKシリーズがある</ref>。64式と異なり、左側面にも刻印が施されており、露出しているセレクター軸のホワイトラインがセレクター表示を示す<ref name="Gun9205p62"></ref>。後に左方切換レバーの取り付けが行われる(後述)。 切り換えの順番は「ア→レ→3→タ」になっているが、「当たれ」との縁起をかついで「アタレ」とも言われる<ref>J-GroundVol7 18ページ</ref>。ア/レ/3/タの表示が円周上に配置されている関係上、「ア」と「タ」は隣り合っているが、レバーを「ア」から「タ」へ直接動かしたり<ref name="ef2p41">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part2]」p41</ref>、360度回転させることはできない。最初に配置されているのは反動の激しい連発射撃であり、また、レバー回転角度が大きい事から操作に時間がかかるため、単発射撃の正確性や行動の素早さを要求される近接戦闘([[CQB]])を重視する部隊では、アからタまで切換レバーを素早く操作できるようにするための訓練が実施されている。 表記は、'''ア''':[[安全装置]]/'''レ''':連射(フルオート)/'''3''':3点制限点射(スリー・ショット・バースト)[http://www.mod.go.jp/gsdf/equipment/fire/index.html]/'''タ''':単射(セミオート) {{-}} === 使用弾薬 === [[File:USMC-120125-M-YG378-112.jpg|thumb|250px|排莢の瞬間]] [[5.56x45mm NATO弾|89式5.56mm普通弾]](5.56x45mm)は、[[アメリカ軍|米軍]]などが使用する[[M16自動小銃|M16]]用のM855や[[北大西洋条約機構|NATO]]標準のSS109との互換性を持つ<ref name="ef24"></ref>。これにより、[[日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約|安全保障条約]]を結んでいる米軍の主力[[小銃]]との使用弾薬互換が、[[7.62x51mm NATO弾|7.62x51mm弾]]に引き続き可能になった。 旧防衛庁の制式要綱「89式5.56mm普通弾(B) C1102B」では、平成5年度から使用されている89式5.56mm普通弾(B)を「弾丸重量4g 発射薬量1.6g 全体重量12g、弾丸は鋼心、鉛心及び被甲から成る」と記載しており、これらの性能はSS109弾薬に準じている。64式と比較し、反動は数値上約1/3とされている<ref name="am200211p24"></ref>。 [[NATO弾]]に比べて[[雷管]]の底の形状、銅や鉛、[[薬莢]]の黄銅の成分が微妙に異なるものの、弾道性能は同等である<ref name="89p106">『自衛隊 89式小銃 日本が誇る傑作小銃のすべて』p106</ref>。また、先代の64式の際に採用された7.62mm弾は従来のNATO弾に比べて[[火薬]]量を10%減らした減装弾であったが、この5.56mm弾では火薬量の変更はなされていない<ref name="89p106"></ref>。[[自衛隊]]で採用された実包には「普通弾」・「曳光弾」・「空包」があり、これに加えて火薬が入っていない「擬製弾」がある<ref group="注">小銃における擬製弾の役割は少ない(装填は禁じられており、大抵は教育訓練における弾薬の説明や機関銃訓練における模擬弾薬として装填しない状況下での訓練において使用される</ref><ref name="89p106"></ref>。この他、5.56mm NATO弾には[[徹甲弾]]も存在するが、自衛隊では採用されていない<ref>『自衛隊 89式小銃 日本が誇る傑作小銃のすべて』p107</ref>。 普通弾の[[弾頭]]は前方が鉄製の弾芯、後方が鉛となっており、これを銅の皮(ジャケット)で包んでいる<ref name="89p106"></ref>。これは弾頭形状のスリム化による空気抵抗の軽減<ref name="89p106"></ref>と、遠距離における殺傷力向上<ref group="注">小口径弾は距離が遠くなるほど殺傷力が低下するが、この弾頭だと重心位置が弾頭尻付近となり、人体に命中し、骨などの固い個所に当たるとタンブリング(回転している弾丸が倒れる現象)を起こし、弾丸が体内を転がりまわりながら突き抜けていくことになる。これによって、遠距離射撃の際の殺傷力低下を補うとされる</ref>を図っての採用となった<ref name="89p108">『自衛隊 89式小銃 日本が誇る傑作小銃のすべて』p108</ref>。[[曳光弾]]の[[弾丸]]の仕様は普通弾と同じであるが、形状の違いから厳密には弾道に差異がある<ref name="89p108"></ref>。ただ、実用上問題ない範囲であるという<ref name="89p108"></ref>。 === 弾倉 === [[ファイル:Stanag mags.jpg|thumb|250px|89式小銃で使用されている弾倉と共用可能なSTANAG マガジン]] [[弾倉]]は[[M16自動小銃|M16]]、[[L85]]など、[[STANAG マガジン]]に準じた[[小銃]]と共用でき、30発用と20発用の二種類がある。弾倉側面には、M16などの弾倉にはない残弾確認孔が開けられている<ref name="Gun9205p65"></ref>。30発弾倉を[[普通科 (陸上自衛隊)|普通科]]・[[施設科]]などが、20発弾倉を[[砲兵#自衛隊|特科]]・[[機甲科]]などが使用している。 科や状況により異なる場合もあるが、通常、[[陸上自衛隊]]の隊員は弾倉を6本携帯する。弾入れは2本用と1本用の2種類(それぞれ20発弾倉用と30発弾倉用がある)があり<ref name="ef41">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p41</ref>、それぞれ2個ずつ、[[弾帯]]か[[防弾チョッキ2型]]に装着して携帯する。[[戦闘防弾チョッキ]]の場合は30連弾倉6本分のポケットが縫い付けられている。匍匐などの際に邪魔にならないよう、弾帯に装着する場合は1本用を前面、2本用を背面に取り付ける<ref name="ef41"></ref>。この他、官給品として数種類の試作品が製作された集約チョッキ([[タクティカルベスト]])や、「米軍型」などと呼ばれる[[アメリカ軍|米軍]]のALICE装具を模倣した30発用弾倉が3本収納できる弾入れがPX品として存在する<ref>「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p45</ref>。戦人、LEMサプライなど自衛隊向けの個人装備を販売しているメーカーのタクティカルベストやチェストリグ、弾入れなどを私物や部隊で購入して使用する場合もある。 {{-}} === 89式多用途銃剣 === [[File:JGSDF Type89 rifle 20120610-02.JPG|thumb|250px|銃身先端に取り付けられた89式多用途銃剣]] [[1989年]]の89式小銃の制式に伴い開発され、同年に制式化した多用途型の[[銃剣]]。全長41cm<ref>「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p84</ref>(刃渡り29cm)の[[64式7.62mm小銃#オプション|64式銃剣]]に比べ全長が27cmと短縮されている<ref name="ef81"></ref>。銃剣の握りの下に付いている柄頭にT型の溝があり<ref name="ef81"></ref>、この部分が[[銃砲身|銃身]]先端の剣止め(バヨネットラグ)に接続される。この溝には脱落防止用の銃剣止めを差し込む事も可能。鞘に銃剣を入れ、[[弾帯]]に装着して携行する際に用いられる。 銃身から外す際は柄頭にある開放レバーを押す事で溝内部のツメが開き、外れる<ref name="ef81"></ref>。片刃の刀身の刃背(峯)には金属切断用の鋸刃を持ち、剣鞘先のピンと銃剣にあいている穴を組み合わせるとワイヤーカッターとして使える<ref>『自衛隊最強兵器FILE』p57</ref>。また、剣鞘は、[[栓抜き]]、[[缶切り]]として使える<ref name="ef81"></ref>。剣止めひもを有するベルト部にはフックがあり、これが鞘にある口金部と接続される<ref name="ef81"></ref>。 {{-}} === 調達価格 === [[日本国政府]]の武器禁輸政策により需要が[[自衛隊]]や[[海上保安庁]]・[[日本の警察|警察]]に限られ、単年度会計による調達のため、一度に大量生産されないことから、調達数によっては価格が34万円になることもあった。 現在は量産効果により単価が下がっており、契約情報<ref name="89r01">[http://www.epco.mod.go.jp/supply/jisseki/rakusatu/index3.html 中央調達に係わる契約情報]</ref>に記載されている価格から逆算した単価は平成20年度の時点で約28万円であり、[[ヨーロッパ|欧州]]製のライフルと同等程度([[スイス]]の[[SIG SG550]]や[[フランス]]の[[FA-MAS#バリエーション|FA-MAS G2]]は3,000[[ユーロ]]、[[ステアーAUG#バリエーション|ステアーAUG A1]]は20万2,000円)、旧[[東側諸国]]の納入価格・数百-千ドル程度に比べると高額となっている。 {{-}} === 同世代ライフルとの比較 === {| class="wikitable" align="none" cellpadding="8" style="background:#fff; text-align:center;" |+ 他のアサルトライフルとの比較 |- ! ! 89式小銃 {{Flagicon|日本}} ! [[64式7.62mm小銃|64式小銃]] {{Flagicon|日本}} ! [[AK-74]] {{Flagicon|ロシア}} ! [[FN FNC|FNC]] {{Flagicon|ベルギー}} ! [[K2 (ライフル)|K2]] {{Flagicon|韓国}} ! [[M16自動小銃|M16A2]] {{Flagicon|アメリカ}} ! [[SIG SG550|SG550]] {{Flagicon|スイス}} ! [[IMI ガリル|ガリル]] {{Flagicon|イスラエル}} |- ! 画像 | [[ファイル:Howa type 89 01.jpg |80px]] | [[ファイル:Type 64 Rifle.jpg|80px]] | [[ファイル:AK-74 NTW 12 92.jpg|80px]] | [[ファイル:SS1-V1.jpg |80px]] | [[ファイル:Daewoo K2 rifle early version 2.jpg|80px]] | [[ファイル:M16A2 2.jpg|80px]] | [[ファイル:Stgw 90.jpg|80px]] | [[ファイル:Galil.jpg|80px]] |- ! [[口径]] | 5.56mm | 7.62mm | 5.45mm | colspan="5"|5.56mm |- ! [[銃砲身|銃身]]長 | 420mm | 450mm | 415mm | 412mm | 465mm | 508mm | 528mm | 460mm |- ! 全長 | 916mm | 990mm | 943mm | 1,010mm | 970mm | 999mm | 998mm | 979mm |- ! 重量 | 3.5kg | 4.3kg | 3.3kg | 4.0kg | 3.37kg | 3.50kg | 4.05kg | 4.325kg |- ! 発射速度 | 650-850発/分 | 450-500発/分 | 600-650発/分 | 625-675発/分 | 700-900発/分 | 900発/分 | 700発/分 | 650-700発/分 |- ! 作動方式 | ガス圧作動 <br/>ロングストロークピストン式 | ガス利用衝撃 <br/>ティルティングボルト式 | colspan="3"|ガス圧作動 <br/>ロングストロークピストン式 | ガス圧作動 <br/>リュングマン式 | colspan="2"|ガス圧作動 <br/>ロングストロークピストン式 |- |} == 配備状況 == [[ファイル:Howa type 89 01.jpg|thumb|250px|89式小銃(2007年撮影)]] [[ファイル:JGSDF Type89 rifle 20120610-01.JPG|thumb|250px|「休め(執銃時)」の姿勢をとる自衛官]] 制式化された[[1989年]]から現在まで生産が継続している。 [[陸上自衛隊]]の定員<ref>[http://www.asagumo-news.com/news/201009/100902/10090202.htm 朝雲新聞 9月2日付 23年度防衛費 業務計画の主要事項 詳報]</ref>である、常備[[自衛官]]約15万人(実員約14万人)、[[即応予備自衛官]]約8,500人、[[予備自衛官]]4万6,000人、[[予備自衛官補]]4,600人(非戦闘員だが訓練で[[小銃]]を使用)に対して平成24年度までで120,031丁が調達された。 配備ペースは年間およそ3,000丁(平成16年度は3,254丁)だったが、平成17年度には7,084丁、平成18年度は6,064丁、平成19年度は6,424丁が調達され、平成20年度において全作戦基本部隊に配備するために20,005丁の一括調達が行われ、この影響で21年度の調達数は0丁となった。平成22年度予算では10,012丁の調達が行われている。 制式化直後に導入された89式は、[[2000年代]]中盤頃より耐用限界を迎えて廃用となり始めている<ref>月刊アームズ・マガジン 2006年12月号 p29</ref><ref group="注">普通科教導連隊など、射撃訓練が通常の普通科の数倍以上の弾薬を使用する部隊は、通常の普通科連隊よりは部品などの摩耗などによる耐用限界を迎えやすい</ref>。 230,000丁以上製造された[[64式7.62mm小銃]]の長い[[銃砲身|銃身]]寿命もあり、総入れ替えといった方法での更新がされなかった<ref name="KSSZp56">「こんなにスゴイ 最強の自衛隊」p56</ref>。それでも[[2000年]]頃から全国的に89式がみられるようになり、現在では陸上自衛隊の[[普通科 (陸上自衛隊)|普通科]]など戦闘部隊の64式の更新は終了した<ref name="KSSZp56"></ref>。現在は[[後方支援]]部隊などの非戦闘職種で更新が進んでいる<ref name="KSSZp56"></ref>。 [[自衛隊]]以外では、[[海上保安庁]]の[[特殊警備隊|特殊警備隊(SST)]]や[[特別警備隊 (海上保安庁)|特別警備隊]]、[[日本の警察|警察]]の[[特殊急襲部隊|特殊部隊(SAT)]]に折曲[[銃床]]式の89式が配備されている。自衛隊では[[薬莢]]受けを取り付けたり、たも網などを使用して実弾や空砲の薬莢を回収しているが、海上保安庁では公開訓練などにおいて薬莢を回収していない場面が多く見受けられる<ref group="注">特殊警備隊が薬莢受けを使用している姿は確認されている</ref>。 陸上自衛隊の[[特殊部隊]]である[[特殊作戦群]]では89式ではなく[[M4カービン]]を採用していることが、[[小火器]]用の光学照準具「EOTech553」を[[アメリカ合衆国連邦政府|米政府]]に無許可で[[日本]]に輸出し、起訴された[[飯柴智亮]][[大尉]]の声明文により判明している<ref>[http://spikemilrev.com/news/2008/7/29-3.html 全文掲載:飯柴大尉の声明文]</ref>。日本は[[2007年]]と[[2008年]]にQDSS-NT4[[サプレッサー]]や[[M203 グレネードランチャー|M203A2]]とともに[[対外有償軍事援助|FMS]]でM4カービンを購入している<ref group="注">FMSという公式な記録から、M4カービンを採用していることが確実となった</ref><ref>[http://www.thegunzone.com/556dw-17.html 2007年FMS]</ref><ref>[http://www.thegunzone.com/556dw-18.html 2008年FMS]</ref>。また、[[ヘッケラー&コッホ|H&K]]社製の「特殊小銃」の調達も確認されている<ref>[http://www.mod.go.jp/gsdf/gmcc/hoto/hkou/10hk132.pdf 補給統制本部公示第132号 平成23年1月28日]</ref>。[[海上自衛隊]]でも配備部隊は不明であるが[[H&K HK416|HK416]]を購入していることが公開資料で確認されている<ref>[http://www.mod.go.jp/msdf/bukei/y0/nyuusatsu/K-21-0075-4050.pdf 「自動小銃固定用金具の製作以下3件」の契約希望者募集要項]</ref>。 {|class="wikitable" style="text-align:right" |+陸上自衛隊の調達数 ! 予算計上年度 !! 調達数 !!予算計上年度 !! 調達数!!予算計上年度 !! 調達数 |- || 平成元年度(1989年) || 1,803丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1989/w1989_03039.html 平成元年度防衛白書 第3-6表 平成元年度に調達する主要装備]</ref> || 平成13年度(2001年) || 2,800丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2001/siryo/frame/dg13015a.htm 平成13年度防衛白書 資料15 平成13年度に調達する主要装備]</ref> || 平成25年度(2013年) || 6,949丁<ref name="25yosan">[http://www.mod.go.jp/j/yosan/2013/yosan.pdf 我が国の防衛と予算 平成25年度予算の概要 ](防衛省公式サイト)</ref> |- || 平成2年度(1990年) || 2,753丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1990/w1990_03038.html 平成2年度防衛白書 第3-5表 平成2年度に調達する主要装備]</ref> || 平成14年度(2002年) || 2,948丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2002/siryo/frame/dg140025.htm 平成14年度防衛白書 資料25 平成14年度に調達する主要装備]</ref>|| 平成26年度(2014年) || 6,726丁 |- || 平成3年度(1991年) || 4,418丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1991/w1991_9128.html 平成3年度防衛白書 資料28 平成3年度に調達する主要装備]</ref> || 平成15年度(2003年) || 3,397丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2003/2003/html/15s17000.html 平成15年度防衛白書 資料17 平成15年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成4年度(1992年) || 4,508丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1992/w1992_9131.html 平成4年度防衛白書 資料31 平成4年度に調達する主要装備]</ref> || 平成16年度(2004年) || 3,254丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2004/2004/html/16s17.html 平成16年度防衛白書 資料17 平成16年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成5年度(1993年) || 3,390丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1993/w1993_9132.html 平成5年度防衛白書 資料32 平成5年度主要事業に調達する主要装備]</ref> || 平成17年度(2005年) || 7,084丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2005/2005/html/17s17000.html 平成17年度防衛白書 資料17 平成17年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成6年度(1994年) || 3,393丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1994/w1994_9132.html 平成6年度防衛白書 資料32 平成6年度に調達する主要装備]</ref> || 平成18年度(2006年) || 6,064丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2006/2006/html/is150000.html 平成18年度防衛白書 資料15 平成18年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成7年度(1995年) || 3,356丁<ref>[http://www.japandefense.com/yosan/gaisan/y07/yosan07.htm JapanDefense.com 平成7年度予算案の大要]</ref> || 平成19年度(2007年) || 6,424丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2007/2007/html/js221500.html 平成19年度防衛白書 資料15 平成19年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成8年度(1996年) || 2,972丁<ref>[http://www.japandefense.com/yosan/gaisan/y08/yosan08.htm JapanDefense.com 平成8年度予算案の大要]</ref> || 平成20年度(2008年) || 20,005丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2008/2008/html/ks226000.html 平成20年度防衛白書 資料13 平成20年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成9年度(1997年) || 2,735丁<ref>[http://www.japandefense.com/yosan/gaisan/y09/yosan09.htm JapanDefense.com 平成9年度予算案の大要]</ref> || 平成21年度(2009年) || 0丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2009/2009/html/ls227000.html 平成21年度防衛白書 資料15 平成21年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成10年度(1998年) || 2,924丁<ref name="mod10">[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/1999/siryo/frame/dg11023a.htm 平成10年度防衛白書 資料23 平成11年度に調達する主要装備]</ref> || 平成22年度(2010年) || 10,012丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2010/2010/html/ms228000.html 平成21年度防衛白書 資料15 平成22年度に調達する主要装備]</ref> |- || 平成11年度(1999年) || 3,308丁<ref name="mod10"></ref> || 平成23年度(2011年) || 10,033丁<ref>[http://www.mod.go.jp/j/yosan/2011/yosan.pdf わが国の防衛と予算 平成23年予算の概要]</ref> |- || 平成12年度(2000年) || 2,937丁<ref>[http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2000/siryo/frame/dg12019a.htm 平成12年度防衛白書 資料19 平成12年度に調達する主要装備]</ref> || 平成24年度(2012年) || 9,513丁<ref name="24yosan">[http://www.mod.go.jp/j/yosan/2012/yosan.pdf 我が国の防衛と予算 平成24年度予算の概要](防衛省公式サイト)</ref> || 合計 || 133,706丁 |} <gallery widths="180px" heights="150px"> ファイル:A Japan Ground Self-Defense Force soldier participates in a simulated combined company attack with U.S. Marines assigned to the 1st Battalion, 1st Marine Regiment at Marine Corps Base Camp Pendleton, Calif 140209-M-SV584-175.jpg|射撃訓練中の自衛官 ファイル:JGSDF 22nd Inf. official.jpg|[[レーザー交戦装置]](バトラー)用のレーザー発射機を取り付けた89式小銃 ファイル:JGSDF Type 89 Rifle.JPG|空包発射補助具を装着した89式<br/>補助具が銃口を塞ぐため、この状態で実包を撃つことはできない ファイル:Japanese 15th Regiment conducting urban training 11-13-07.jpg|ダットサイト(89式小銃用簡易照準補助具)を装着した89式小銃による訓練の様子<br/>薬莢受けも装着しているため、[[ダットサイト]]の取り付け位置が一段高くなっている </gallery> {{s-start}} {{succession box | title=[[自衛隊]]制式小銃| before= [[64式7.62mm小銃]]| years=1989-現在| after= - }} {{s-end}} == 追加仕様 == 89式は、対[[テロリズム|テロ]]・対[[ゲリラ]]戦闘や海外派遣など近年の防衛方策の変化に伴い、使用する現場の要求と状況に合わせた改修が施されている。特に[[第34普通科連隊]]が[[アメリカ合衆国|アメリカ]]へ訓練派遣されたことをきっかけとし、[[自衛隊]]では[[アメリカ軍|米軍]]式[[CQB]]を取り入れ始めた<ref name="am200612p28">月刊アームズ・マガジン 2006年12月号 p25</ref>。その後、[[第16普通科連隊]]、[[普通科教導連隊]]と続き、それらの経験を踏まえて野戦一辺倒であったものから機動性に富むものへと、89式の運用方法に新たな方向性を決める事となった<ref name="am200612p28"></ref>。以降、至近距離目標への射撃訓練や密集隊形による[[小銃]]を振り回すような訓練、[[二脚]]の取り外し、民間メーカー協力による(制式化以前の)[[ダットサイト]]の導入など、それまで行われていなかった動きがみられるようになった<ref name="am200612p28"></ref>。 [[ファイル:Howa type 89 03.jpg|thumb|250px|追加された左方切換レバー]] [[ファイル:JGSDF Type 89 Assault Rifle 20100418-02.JPG|thumb|250px|89式小銃用照準補助具]] ; 切換レバー(セレクターレバー) : 89式は自衛隊式の[[匍匐|匍匐前進]]時の上面となる右側面にセレクターレバーを設けているが、[[イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法|イラク復興支援特措法]]に基づき[[イラク]]の[[サマーワ]]に派遣([[自衛隊イラク派遣]])されていた部隊では、左側にも切換レバーが付けられた。これは他の[[自動小銃]]のように操作性を高めることに重点をおいた物ではなく、左手に持ち替えて発砲する際に右手で撃っているときと同じ程度の操作が行えるようにするための改修とされる。この改修はイラク派遣における一時的なもので、任務終了時には改造指示書により、左方切換レバーは取り外された。 : 後に、市街地戦闘訓練で得た部隊からの改善要求に伴い、すべての89式に左方切換レバーの取り付けが正式に決まり、順次左方切換レバーの取り付けが始まっている。 : この改造を折曲[[銃床]]式の89式で行うと切換レバーと干渉して銃床が折りたためなくなるため、干渉を避けるための溝をつけたタイプの銃床の配備も同時に行われている。 ; [[照準器|光学照準器]]([[ダットサイト]]・低倍率サイト) : 近接戦闘で素早く照準を合わせられる光学式の照準器。[[2000年代]]に入ってから[[陸上自衛隊]]や[[海上保安庁]]で使用されている。訓練を撮影した画像では、サイトロンジャパンのMD-33や[[:en:Aimpoint AB|Aimpoint AB]]の[[:en:Aimpoint CompM2|CompM2]]もしくはML2、[[:en:EOTech|EOTech]]のEOTech551などが確認されている(これらは隊員の自費や部隊単位で購入されたものである)。ダットサイトの取り付けに必要なレールマウントはサイトロンジャパンや[[スイス]]の[[:en:Brügger & Thomet|ブリュッガー&トーメ]]社が販売している<ref>[http://www.sightron.co.jp/military_mountbase.html サイトロンジャパン公式サイト商品紹介ページ]</ref><ref>[http://www.bt-ag.ch/en/manufacturing/mountingsystems/optical_sight_mounts.php?pid=575 ブリュッガー&トーメ公式サイト商品紹介ページ]</ref>。 : 陸上自衛隊ではタスコジャパン(現:サイトロンジャパン)のMD-33<ref>「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part2]」p50</ref>や機種不明の官品ダットサイトをイラク派遣の際に採用しており、イラク派遣仕様の89式に取り付けられた。平成19年度予算からは、その後継となる「89式小銃用照準補助具」が調達されている<ref>[http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/tayori/25i/syageki/02-03.jpg 第25普通科連隊射撃訓練時の画像]</ref><ref>[http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/2d/sta/engarutyusin/html/topix/09/2105211.jpg 第1次連隊射撃訓練]</ref>。89式小銃用照準補助具用のマウントは、側面に[[薬莢]]受けや[[レーザー交戦装置]](バトラー)用の[[レーザー]]を取り付けることが可能になっており<ref group="注">厳密には、薬莢受けの固定具上部にダットサイトを取り付けているに過ぎない。バトラー装着用固定具も薬莢受け固定具と同型状のため、それら固定具に直接ダットサイトを取り付けるようダットサイト側固定具が改造されている。通常の固定具を使用した状態よりも若干高めに取り付けられている点も注目</ref>、他のマウントのように、それらの装置と併用できなかったり、併用することでダットサイトの取り付け位置が変わることが無いように設計されている<ref>[http://www.ekouhou.net/%E5%B0%8F%E7%81%AB%E5%99%A8%E7%94%A8%E7%85%A7%E6%BA%96%E8%A3%85%E7%BD%AE%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%88%E9%83%A8/disp-A,2008-202901.html 小火器用照準装置およびマウント部]</ref>。[[2010年]]に確認されたものはマウント([[ピカティニー・レール]]を採用)や本体の形状が変更されている<ref>[http://www.hyperdouraku.com/event/jsdf_kanetsu1010/part3.html ハイパー道楽 平成22年度 自衛隊記念日 観閲式 パート3 装備展示]</ref>。 : 調達は初年度のみ辰野株式会社からの購入で、以後は東芝電波プロダクツから購入していたが22年度は辰野株式会社から購入している。 : [[2013年]]に[[オーストラリア]]で行われたAASAM(Australian Army Skill at Arms Meeting)に参加した陸上自衛隊の部隊はピカティニー・レールを取り付け、[[ACOG]]を装備している<ref>[https://www.facebook.com/photo.php?fbid=402856419822132&set=a.400391783401929.1073741826.400374433403664&type=1&relevant_count=1#!/photo.php?fbid=402856419822132&set=a.400391783401929.1073741826.400374433403664&type=1&theater Facebook AASAM2013]</ref>。 {|class="wikitable" |+照準補助具調達数<ref name="89r01"/> !調達年度!!数量 |- |平成19年度(2007.4-2008.3) | 1,505個 |- |平成20年度(2008.4-2009.3) | 7,462個 |- |平成21年度(2009.4-2010.3) | 7,445個 |- |平成22年度(2010.4-2011.3) | 93個 |- |平成23年度(2011.4-2012.3) | 336個 |- |平成24年度(2012.4-2013.3) | 87個 |- |合計 | 16,928個 |- |} ; 06式小銃てき弾 [[ファイル:Type 06 rifle grenade.jpg|thumb|250px|06式小銃てき弾(擬製弾)を装着した89式]] : [[2006年]]に制式化された、89式及び64式に対応した[[グレネードランチャー#小銃擲弾|小銃擲弾]]。[[弾頭]]は[[成形炸薬弾]]で、ある程度の[[対戦車兵器|対戦車能力]]を有している。防弾布のブレットトラップによって実弾を受け止める方式なので、空砲に交換する必要がなく、[[銃口]]に装着するだけで発射できる<ref group="注">これは空砲を撃つタイプの小銃擲弾を実弾で発射しようとしてしまう事故を防げる点で重要である。てき弾が自爆すると本人と周囲の隊員が死傷するという重大な事故に発展する</ref>。また、[[M203 グレネードランチャー|M203]]などと異なり専用の発射装置を必要とせず、全ての小銃手が使用できる。照準を補助するための簡易なアタッチメントとして、「06式小銃てき弾用照準具II型」が存在する。 : {{Main|06式小銃てき弾}} ; 前方握把(フォアグリップ) : 陸上自衛隊の近接戦闘訓練などで、研究的に装着する隊員が確認されている<ref name="am200612p28"></ref>。官給品には存在しない装備で、[[小銃]]の破損事故が発生したため現在は使用が禁止されているが、サイトロンジャパンの官公庁向けカタログなどには現在でも製品として掲載されている。 ; [[懐中電灯|フラッシュライト]]、レーザー照準具 : フォアグリップと同じく陸上自衛隊の近接戦闘訓練などで使用が確認されている<ref>J-GroundVol7 20ページ</ref><ref group="注">フラッシュライトとレーザー照準具を同時装着しているものの写真が掲載</ref>。こちらも官給品には存在しない装備である。 ; 負い紐(スリング) : 陸上自衛隊ではイラク派遣と前後して従来の2点式スリングの後継として3点式スリングを採用している。官品の3点式スリングは2つのバックルが付いており、前方のバックルを外すと追い紐が緩まり、射撃が容易に、後方のバックルを外すとスリングが体から外れるようになっている。また、[[中央即応連隊]]など1点式スリングを使用する部隊もある。 ; 不可視レーザー照準具 : 夜間や暗い室内で[[個人用暗視装置 JGVS-V8]]を使用する際は照準器が使用できないため、銃身部に不可視レーザー照準具(正式名称不明)を装着する<ref>[http://www.fushou-miyajima.com/gekisya/090623_1.html 対馬ヤマネコ軍団]</ref>。また、これは[[64式7.62mm小銃|64式小銃]]にも装着できる。不可視レーザー照準具はJGVS-V8と平行して配備が進んでいる。 ; 89式小銃用空包発射補助具(閉所戦闘用) : 閉所戦闘用の空砲発射補助具。従来型の空砲発射補助具は至近距離で発砲した場合、相手側が負傷する恐れがあり、2000年代に入ってから重視されるようになった閉所戦闘訓練での使用に適さなかったため、新規に開発された。 {{-}} == 派生型 == 89式はいくつかの派生型が開発・試作されたが、現在までに採用されたのは折り曲げ銃床式のみ。 [[File:89R(初期生産).JPG|thumb|250px|折曲銃床式<br/>[[1990年代]]製造型であるが、[[89式5.56mm小銃#追加仕様|左方切換レバー]]が取り付けられ、それに伴って干渉を防ぐための溝のついた銃床に改修されている<br/>また、刻印を拡大すると「89式5.56mm小銃」と刻印されているのが確認できる]] <gallery> ファイル:11 08 023 R 自衛隊記念日 観閲式(Parade of Self-Defense Force) 77.jpg|折り曲げ銃床型を装備した[[第1空挺団]]の隊員 ファイル:JGSDF Type 89 AR 20120825.jpg|06式小銃てき弾(擬製弾)を装着した折り曲げ銃床型(2012年) </gallery> ; 折り曲げ[[銃床]]型 : [[第1空挺団 (陸上自衛隊)|第1空挺団]]や、車体の[[銃眼|ガンポート]]から射撃を行うことを目的として当時開発中の[[歩兵戦闘車]]([[89式装甲戦闘車]])に搭乗する[[普通科 (陸上自衛隊)|普通科]]隊員と乗員向け配備のほか、[[61式戦車]]や[[74式戦車]]などに搭載されていた[[M3サブマシンガン|11.4mm短機関銃M3A1]]の更新も考慮し、開発が行われた<ref name="am200312p35">月刊アームズ・マガジン ‐ 2003年12月号 p35</ref>。制式採用後は[[90式戦車]]乗員向けにも調達が行われている<ref name="am200312p35"></ref>。 : [[プラスチック]]と[[アルミニウム合金]]製のチューブ型を採用しており<ref name="Gun9205p64"></ref>、銃床を折り曲げることで670mmに短縮することができる<ref name="Gun9205p65"></ref>。頬が当たる基部は寒冷地での仕様も考慮し、プラスチック製のカバーが備わる<ref name="Gun9205p64"></ref>。折り曲げは銃床付け根の底面にあるボタンを押すことでラッチが動き、銃床の固定が解除される仕組みとなっている<ref name="ef27"></ref>。銃床は切り替えレバーとは反対側の左側に折り畳まれる(サイドスイングタイプ)<ref name="Gun9205p65"></ref>。 ; [[カービン|短銃身]]型 : 後述の先進軽量化小銃とは別物で、折曲銃床式の[[銃砲身|銃身]]長を短くし、銃床を[[AMD-65]]に似たパイプ型に、[[フラッシュサプレッサー]]を側面に無数の穴を開けた先割れ型に変更したタイプ。89式の開発期間中に試作されたものと思われるが、採用には至らず、現在は[[豊和工業]]にて「T-96展」のラベルが貼られて展示されている<ref name="89R02">ストライクアンドタクティカルマガジン No.6 2005年1月号</ref>。 ; [[分隊支援火器]]型 : 銃身長が延長され、他の分隊支援火器同様にハンドルが取り付けられ、分解が可能になっている。銃床は木製で[[二脚]]はより太いものに変更され、安全装置はダイヤルボタン式に変更され、[[M16自動小銃|M16]]と同様にトリガーガードを開けることができる。[[1983年]]のHR-13の段階で試作されたが、短小銃型と同様に採用には至らず、「T-58」のラベルが貼られて豊和工業に展示されている<ref name="89R02"></ref>。 ; 先進軽量化小銃 : [[防衛省]][[技術研究本部]]が進めている「先進個人装備システム技術の研究」で、89式を基に試作された[[自動小銃]]。[[2007年]][[11月7日]]、8日に開催された防衛技術シンポジウム2007では、[[東京マルイ]]社製の電動エアソフトガンを改造したイメージモデルが初公開されている。[[CQB]](近接戦闘)での使用に合わせて銃身を短縮し、銃床は[[アメリカ軍|米軍]]の[[M4カービン]]で採用されている伸縮式に変更、本体上部には20mm[[ピカティニー・レール]]を搭載して[[ダットサイト]]が取り付けられていた<ref>[http://ascii.jp/elem/000/000/082/82439/ 「V作戦」を自衛隊が展開中? 「ガンダム」「プロテクトギア」が初登場……]</ref>。 : [[2008年]]に行われた同シンポジウムでは、先進装具システム「ACIES」第二段階の一環として、豊和工業から納品された無可動の試作品が展示された。銃身は20cm程度短縮、ピカティニー・レールにはACIESの[[ヘッドマウントディスプレイ]]に連動する赤外線暗視カメラが搭載されていた。強化プラスチックの銃床は固定式だが、伸縮、折り曲げ型も存在し、検討中とされている。3点制限点射は廃止され、セレクターレバーの切り替え順番は安全→単発→連射に変更されている。また、前方握把にはボタンと[[トラックボール]]が内蔵され、ACIESのコンピュータを操作できるようになっている。内部にチタン合金を多用するなど軽量化も考慮されており、重量は従来の89式に比べて1kgほど減少している<ref>ジャパン・リミタリー・レビュー『軍事研究』四月号</ref><ref>ストライクアンドタクティカルマガジン2010年1月号</ref><ref>[http://www.asagumo-news.com/news/200811/081120/08112010.html 技本のハイテク技術拝見手投げ式偵察ロボや3胴艦など近未来の模型ずらり]</ref><ref>[http://ascii.jp/elem/000/000/189/189145/ あの防衛省ガンダムはどうなった?「平成20年度 研究発表会」開催!]</ref><ref>ストライクアンドタクティカルマガジン2010年7月号</ref>。 : 平成21年度から「先進装具システム」「次世代近接戦闘情報共有システム」などの成果などを反映した「先進個人装備システム」の研究が新たに開始されている。 == 閉所戦闘訓練用教材 == [[ファイル:DM-SD-06-06300.JPEG|thumb|250px|[[仙台]]で行われた[[アメリカ海兵隊]]との共同訓練の様子([[2004年]][[2月9日]])]] 近年、[[陸上自衛隊]]は、[[ゲリラ]]や[[特殊部隊]]が市街地へ侵入するといった事態に対処するため、市街地や閉所(屋内)などでの戦闘を想定した訓練を実施しており、更なる市街地戦闘能力の向上を図るため、各[[方面隊]]への[[CQB#市街地訓練場|市街地訓練場]]の整備や、至近距離での戦闘評価機能を追加した交戦訓練用装置([[レーザー交戦装置|バトラー]])の配備を行っている。だが、攻撃の命中判定をセンサーで行うバトラー装置では、センサーの無い手足の末端などを銃撃するといった細かな判定が行えず、さらに、銃器の管理が厳しい[[自衛隊]]では、自主的な訓練のために実銃を持ち出すのが困難といった問題点があった。これについて防衛庁(当時)は、[[遊戯銃]]メーカーの[[東京マルイ]]が89式小銃型の[[電動ガン]]([[エアソフトガン]])を開発中との情報を得て、これを閉所戦闘訓練用に導入する事とした。開発に際しては実銃のデータが提供され、より実銃に近い89式小銃型の電動エアガンが開発される事になった。 開発された自衛隊向け電動ガンの正式名称は「閉所戦闘訓練用教材」もしくは「89式小銃型訓練用電動エアガン」で、弾は市販のものと同じく[[BB弾|6ミリBB弾]]を使用する。エアガン本体、整備用品、バッテリー、[[弾倉]]、収納袋などで構成されており、1セット当たり約8万円となっている。調達は平成17年度予算から始まり、[[2006年]]2月末までに600セットが納入された。それ以後も平成18年度予算で1,160セット、平成19年度予算で120セットが調達され、現在でも調達が継続されている。なお、納入されているのは固定銃床式のみで、折曲銃床式は自衛隊からの依頼が無いため、納入されていない。実銃と訓練機材、民間向け商品を区別するため、自衛隊に納入された物は[[銃床]]・銃把が[[オリーブドラブ]]色、銃把、弾倉底部がオレンジ色、[[フラッシュサプレッサー|フラッシュハイダー]]からハンドガードまでの[[銃砲身|銃身]]露出部分が白になっており、刻印も異なる。また、民間向け電動ガンは、自主規制措置として[[薬莢]]受け取りつけ部や[[銃剣]]の着剣ラグを意図的に実銃と異なる形状にしてあり、不正流出した実銃部品が使用しにくい構造となっている。 この訓練教材が採用される以前は、一部の部隊では[[M16自動小銃|M16]]や[[M4カービン]]などの電動ガンを部隊費などで購入し、それらを使用して訓練を行っていた。一方で、閉所戦闘訓練用教材は配備が始まったばかりで、閉所戦闘訓練で必要とする部隊全てには行き届いていない。このため、一部の部隊では民間仕様の89式小銃型電動エアガンを購入して訓練を行っている。 [[2006年]]7月半ばには、初速と色が自衛隊の物と若干異なる民間向け電動ガンの販売が製造元の東京マルイより開始された(後述)。 == 遊戯銃 == {{main|エアソフトガン}} [[ファイル:Type89f.JPG|thumb|250px|民間仕様の電動エアガン(折曲銃床式)]] ; キャロット社製 アサルトライフルキット : [[1995年]]に、カスタムパーツの製作を手掛けていたキャロット(Carrot)社が改造キット([[ガレージキット]])である「プラスチックチックモデルアサルトライフルキット」(単にアサルトライフルキットとも)を販売した<ref>月刊アームズ・マガジン ‐ 2002年11月号 p14</ref>。[[東京マルイ]]の[[M16自動小銃#M16A1(603)|M16A1]]のメカボックスや、[[弾倉]]などを流用する外装変換キット<ref name="gam2002p15">月刊アームズ・マガジン ‐ 2002年11月号 p15</ref>ではあったが、これが[[日本]]初の89式の遊戯銃(トイガン)となった<ref name="ef18">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p18</ref>。だが、部品やパーツの形状が異なっていたり、切り替えレバーが左側にあるなど差異も多かった<ref name="gam2002p15"></ref>。また、外装変換キットという性格上、レシーバーや[[銃床|ストック]]などを自分で張り合わせなければならないなど、プラモデル的要素が強い<ref name="gam2002p18">月刊アームズ・マガジン ‐ 2002年11月号 p18</ref>ために、トイガンとしての剛性や耐久性は低い<ref name="gam2002p15"></ref>。 ; キャロット社製 89R "BUDDY" : [[2002年]]に改めて、東京マルイの[[M4カービン#M4A1(M779/M979)|M4A1]]用外装変換キットである「89R "BUDDY"」の発売を開始した<ref name="gam2002p15"></ref>。キットのほか、メカボックスを組み込んだ固定銃床式の完成品も取り扱っていた<ref name="gam2002p15"></ref>。販売開始時点での価格はキットが98,500円、完成品は138,500円<ref>ホビージャパン『月刊アームズ・マガジン』2002年11月号p42</ref><ref group="注">時期や生産ロットによって価格は変動し、2005年1月時はキットが110,220円、完成品が152,220円だった</ref><ref name="ef13">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p13</ref>。[[アサルトライフル]]キットに比べ、各部がより正確に再現され、各部の溶接痕も忠実に再現されている<ref name="gam2002p15"></ref>。本体の材質は高強度無溶剤型ポリウレタン樹脂を使用したことで、成型時の歪みも少なく、剛性・耐久性の向上に繋がった<ref name="gam2002p15"></ref>。前述のアサルトライフルキットとは共通部品は無い<ref name="gam2002p18"></ref>。これらは実銃の寸法などの詳細なデータが入手できなかったため、公開されている写真や映像からコンピュータ上で寸法を決めたほか、駐屯地祭で展示された物を実際に触るなどして再現している<ref name="ef18"></ref>。そのため実銃と各種寸法は厳密には異なるが、その当初からフィーリングを重視してデザインされている<ref name="ef18"></ref>。また、3点制限点射機能はない<ref name="ef13"></ref>。外観の識別点として、[[二脚]]の先端近くに二脚を折り畳んだ際の安定を図って、実銃には無いヒレが付いている<ref>月刊アームズ・マガジン ‐ 2003年12月号 p29</ref>。 : 同社はこの他に折曲銃床式に加え、自衛隊での訓練を想定した「89R-TAG<ref> 「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p14</ref>」や、無可動・無発射モデル「89R擬装銃<ref> 「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]」p17</ref>」を制作している。 : この89Rは『[[ガメラ2 レギオン襲来]]』や『[[宣戦布告 (小説)#映画|宣戦布告]]』、『[[戦国自衛隊1549]]』などで[[プロップガン]]として使用された。また、[[自衛隊イラク派遣|自衛隊のイラク派遣]]の際に派遣されている隊員の装備展示を行った際には、この89Rが借り出された<ref name="ef18"></ref>。 : 東京マルイの89式が販売されて以降、キット・完成品電動ガンの販売は終了したが、自衛隊での訓練を目的としたポリウレタン樹脂製のトレーニングラバーガン「軟式擬製銃 TRG」を現在でも手掛けている<ref>[http://www.carrot-tokyo.com/ 有限会社キャロット]</ref>。 ; 東京マルイ製[[電動ガン]] 89式5.56mm小銃 : [[2006年]]より、前述の通り東京マルイが固定銃床式の販売を開始した。後に折曲銃床式(左方切り替えレバー非対応)の販売も始め、現在でもこの2種類を販売している。こちらは防衛庁(当時)より詳細な寸法データが提供されたため、一部の部品を除いて再現度は高いものとなった。機関部はバージョン8メカボックスを採用しており、東京マルイ初となる機械的な3点制限点射機構を搭載している<ref group="注">電子式のバーストモデルは、過去に電子制御可変バーストシステムを搭載したSIG SG550/551が存在したが、電動ガン用の強い電流のバッテリーに対応した回路は、電子部品の価格が高価という問題があった</ref><ref>「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part2]」p55</ref>。3点制限点射はカウンター機能の付いたラチェットなどを組み込むことで、実銃と同様に1発もしくは2発目で射撃を停止しても、再度撃つ際には3点制限点射となる<ref name="ef3p114">「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part3]」p114</ref>。実銃には無い機能として、床尾板(バットプレート)を回転させると銃床内に予備バッテリーを収納する事ができる<ref name="ef2p41"></ref>。配色も閉所戦闘訓練用教材とは異なり、実銃に基づいた色合いとなった。折曲銃床式はアルミ系素材を多用することで剛性を確保しつつ、前後の重量バランスを補正している<ref name="ef3p114"></ref>。 : 東京マルイは89式の販売に合わせ、実物と同様に残弾確認孔が付いた89式用マガジン<ref group="注">新型マガジンフォロアーが採用されており、従来の物とは異なり全弾撃ち切れる。これも自衛隊での訓練を考慮し採用されたものである</ref><ref>「エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part2]」p56</ref>や専用のマウントベースなどの販売も行っている。スタンダードタイプM16/M4シリーズ用マガジンも使用可能だが、逆に89式用マガジンをM16/M4シリーズに使用することはできない<ref name="ef2p41"></ref>。なお、東京マルイではそれまで樹脂などで再現していた電動ガンのレシーバーを、89式以降は金属製へと改めている<ref>「ヒーローたちの名銃ベスト100」p168</ref>。 この他に海外では、[[中華人民共和国|中国]]のJing Gong(JG)社が「TYPE 89」、TERCEL社が「89 MODEL RIFLE」を販売しているが、どちらも東京マルイ製のコピー品であるという。 {{-}} == 登場作品 == {{main|89式5.56mm小銃に関連する作品の一覧}} == 関連項目 == * [[小銃・自動小銃等一覧]] * [[陸上自衛隊]] * [[陸上自衛隊の装備品一覧]] * [[戦闘装着セット]] * [[06式小銃てき弾]] * [[64式7.62mm小銃]] == 脚注 == === 注釈 === {{Reflist|group=注}} === 出典 === {{Reflist|2}} == 参考文献 == * [[ホビージャパン]]『エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part1]』ISBN 4-89425-360-7 * ホビージャパン『エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part2]』ISBN 4-89425-485-9 * ホビージャパン『エリートフォーセス 陸上自衛隊編[Part3]』ISBN 4-89425-681-9 * ホビージャパン『月刊アームズ・マガジン』2002年11月号 * ホビージャパン『月刊アームズ・マガジン』2003年12月号 * ホビージャパン『月刊アームズ・マガジン』2006年12月号 * [[イカロス出版]]『J-Ground』Vol7 * 国際出版『[[Gun (雑誌)|月刊Gun]]』1992年5月号 * 並木書房『自衛隊 89式小銃 日本が誇る傑作小銃のすべて』著:[[かのよしのり]] ISBN 978-4-89063-250-3 * 並木書房『オールカラー軍用銃事典』著:床井雅美 ISBN 978-4-89063-187-2 * [[リイド社]]『GUNバトル ヒーローたちの名銃ベスト100』 ISBN 978-4-8458-3940-7 * 株式会社SATマガジン出版『ストライクアンドタクティカルマガジン』2005年1月号 * 株式会社SATマガジン出版『ストライクアンドタクティカルマガジン』2010年1月号 * 株式会社SATマガジン出版『ストライクアンドタクティカルマガジン』2010年7月号 * [[竹書房]]『こんなにスゴイ 最強の自衛隊』著:菊池雅之 ISBN 978-4-8124-4092-6 * [[学研ホールディングス|Gakken]]『オールカラー 決定版 自衛隊最強兵器FILE』 ISBN 978-4-05-404835-5 == 外部リンク == {{commonscat|Type 89 rifle}} * [http://www.mod.go.jp/gsdf/ 陸上自衛隊] - [http://www.mod.go.jp/gsdf/equipment/fire/index.html 火器・弾薬] {{DEFAULTSORT:89しき556みりしようしゆう}} [[Category:自動小銃|89しきしようしゆう]] [[Category:アサルトライフル|89しきしようしゆう]] [[Category:陸上自衛隊の小火器]] [[Category:5.56mm銃]]
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