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骨肉腫
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'''骨肉腫'''(こつにくしゅ、osteosarcoma)とは[[肉腫]]の[[組織型]]の1つで、悪性の[[間葉性腫瘍]]のうち[[造骨細胞]]への分化ポテンシャルをわずかでも有し、腫瘍骨を形成する能力を持つものである。別名は'''悪性骨形成性腫瘍'''(あくせいこつけいせいせいしゅよう)。ほとんどが[[骨]]に生じるが、稀に骨とは離れた[[軟部組織]]からも生じることがあり、これは'''骨外性骨肉腫''' と呼ばれる。 骨肉腫は[[多発性骨髄腫]]と[[悪性リンパ腫]]を除く骨の悪性腫瘍のうち、最も発症頻度が高い原発性骨腫瘍である。 単一の病変ではなく、いくつもの亜型を含む。その中で最も頻度が高いものが'''骨内通常型骨肉腫'''であり、予後が悪いものの1つである。[[長幹骨]]の[[骨幹端]]が好発部位であり、50%が[[膝]]周辺に発生する。以下、特に断りのないかぎり、この記事では「骨内通常型骨肉腫」について述べる。 == 罹患率 == 小児期の腫瘍の5%であると言われている。二峰性の分布を持ち、75%が20歳未満の患者で起こる。2番目のピークは初老期にあり、[[骨パジェット病]]、[[骨髄梗塞]]の様な骨の症状や以前の[[被曝]]に関係する事が多い。 == 病態 == 長幹骨、特に脛骨や上腕骨の近位側および大腿骨遠位側の、骨幹端のが好発部である。[[X線写真|X線検査]]では、'''骨膜反応'''=骨表面から垂直に外側へ伸びている、濃い不規則な陰影を認める。 [[組織病理学]]的には、腫瘍細胞は多形性の強い[[細胞核|核]]を有し、しばしば[[巨細胞]]を交え、異常[[細胞分裂|有糸分裂]]像に富む。細胞間に、不整な=不定形で[[好酸性]]に染まる[[骨梁]]即ち腫瘍骨([[好塩基性]]顆粒状に染まる中心石灰化は、あるときもないときもある)や、[[類骨]]基質を形成する。軟骨基質が混在している場合もある。 未熟な[[血管]]が存在することもあり、この場合血行性[[転移 (医学)|転移]]を起こしやすい。[http://www.pathologyatlas.ro/Osteosarcoma%201.html] == 徴候 == 持続する痛みだが、激しいものではない。スポーツをしている年代なら、[[筋肉痛]]と間違う場合もありがち。スポーツ中の病的骨折で発見される場合もある。小児の場合は「痛い」とは言わず、運動を嫌がる、手足を持たれたり、特定の手足を動かされるのを嫌う(腕を上げたがらない、足を曲げたがらない、その他等)、理由も無く患部をかばいながら動く場合もある。初期の場合レントゲンでの所見で異常が見つからず、痛がらないため、精神的なものとされる場合もあるが、次第に患部が膨らんでくることにより異常が発見されることがある。 == 原因 == なりやすい遺伝的な素因は存在する[http://www.cancerindex.org/geneweb/X0203.htm]。しかし[[ラジウム]][http://www.epa.gov/osp/presentations/envind/fagliano.pdf]、[[フッ化物]][http://ewg.org/issues/fluoride/20050606/index.php]、飲料水が環境的要因として骨肉腫の発生率を上げるかどうかという疑問が残っている。 == 治療法 == 基本的な療法では[[外科手術]]と[[化学療法]]を骨軟部悪性腫瘍(骨肉腫、悪性線維性組織球腫、滑膜肉腫、明細胞肉腫など)では併用する。骨膜性骨肉腫(通常型骨肉腫より異型度の低い細胞から成り、[[骨膜]]から[[骨皮質]]外方のみに成長して骨中心側へは殆ど増殖せず、比較的予後の良い亜型) 等の場合は主に外科手術が中心。 悪性の場合、癌の進行は早いが、その分[[抗がん剤]]の効果も大きいため、基本的には、多剤併用化学療法(抗がん剤治療)を行い、その後外科手術で正常細胞で包むように原発巣を広範切除し、引き続き化学療法を行う。肺や骨に転移しやすいため、CT、MRI、骨シンチの検査が定期的に行われる。 抗がん剤としては、[[シスプラチン]]、[[ドキソルビシン]]、[[イホスファミド]]、[[シクロホスファミド]]、[[ブレオマイシン]]など。また、[[カフェイン]]併用化学療法が、厚生労働省の承認した[[高度先進医療]]として、[[金沢大学]]、[[福島県立医科大学]]、[[杏林大学]]、[[大阪市立大学]]、[[高知大学]]、[[愛媛大学]]他で行われている。この療法はシスプラチンと[[アドリアシン]]にカフェインを併用した化学療法(シスプラチン4時間投与後にカフェインを体重60kgの人の場合1.5gを24時間で3日間連続、3週1コース)で、転移がない場合の有効率は特に高い(78%が転移も再発もない)とされる。 かつては四肢に発生した場合は四肢切断したが、現在では化学療法や補助療法の進歩もあり、切断せずに腫瘍を切除する(切除した骨部は、人工骨を埋め込む)ことも可能となり、患者の[[クオリティ・オブ・ライフ|クオリティ・オブ・ライフ (QOL)]] が大幅に改善された。 == 予後 == 30年ほど前までは、5年生存率30~40%だったが、今は60~70%、補助療法の併用で最大90%以上(転移のない場合は最大で78%の[[治癒|完全寛解]] complete response ・CR)に改善している。 肺などへの転移がなく、適切な治療が行われれば治癒の可能性は高く、若干の転移があっても抗がん剤への薬剤耐性が生じなければ治癒する例も多くなってきている。 == 動物の骨肉腫 == [[ファイル:Canine osteosarcoma.JPG|thumb|イヌの骨肉腫のX線写真]] 骨肉腫は[[イヌ]]にも発症し、四肢の長い犬種(例えば、[[グレイハウンド (犬種)|グレイハウンド]]や[[ジャーマンシェパード]])の、中年の犬に好発する。[[ヒト]]とイヌの骨肉腫の一つの大きな違いは、イヌの場合、より[[肺]]転移を起こしやすいことである。ネコの骨肉腫の発生は原発性悪性骨腫瘍の中で最も多く、発生年齢は平均で10歳と老齢のネコに多い。イヌの骨肉腫とほぼ同様であるが、転移は遅く、少ない。 == 外部リンク == *[http://www.imic.or.jp/cancer/c2030.html 骨肉腫 骨原発悪性線維組織球腫:がんInfo] - 財団法人国際医学情報センター *[http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/malignant_bone_tumor.html 悪性骨腫瘍:がん情報サービス] - 国立がん研究センター *[http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med27/sinryo/pages/kodo_cfin.html 化学療法に伴うカフェイン併用療法 悪性骨腫瘍又は悪性軟部腫瘍]-金沢大学付属病院整形外科 <!--WP:EL *[http://cancer.gov/cancertopics/pdq/treatment/osteosarcoma/healthprofessional Treatment Information from U.S. National Cancer Institute] *[http://www.rsna.org/REG/publications/rg/afip/privateM/1997/0017/0005/1205/1.htm#topAnchor Excellent review of the imaging features of osteosarcoma]--> {{DEFAULTSORT:こつにくしゆ}} {{medical-stub}} {{Vet-stub}} [[Category:がん (悪性腫瘍)]] [[Category:整形外科学]] [[Category:獣医学]]
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