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電磁誘導
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{{出典の明記|date=2012年3月11日 (日) 14:00 (UTC)}} {{電磁気学}} '''電磁誘導'''(でんじゆうどう、{{Lang-en|electromagnetic induction}}<ref>{{Cite book|和書|author = [[文部省]]|coauthors = [[日本物理学会]]編|title = [[学術用語集]] 物理学編|url = http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi|year = 1990|publisher = [[培風館]]|isbn = 4-563-02195-4|page = }}</ref>)とは、[[磁束]]が変動する環境下に存在する[[導体]]に電位差([[電圧]])が生じる[[現象]]である。また、このとき発生した[[電流]]を[[誘導電流]]という。 一般には、[[マイケル・ファラデー]]によって[[1831年]]に誘導現象が発見されたとされるが、先に[[ジョセフ・ヘンリー]]に発見されている。また、{{仮リンク|フランセスコ・ツァンテデシ|en|Francesco Zantedeschi}}が[[1829年]]に行った研究によって、既に予想されていたとも言われる。 ファラデーは、閉じた経路に発生する[[起電力]]が、その経路によって囲われた任意の面を通過する磁束の変化率に[[比例]]することを発見した。すなわち、これは導体によって囲われた面を通過する磁束が変化した時、すべての閉回路には電流が流れることを意味する。これは、磁束の強さそれ自体が変化した場合であっても導体が移動した場合であっても適用される。 電磁誘導は、[[発電機]]、[[誘導電動機]]、[[変圧器]]など多くの[[電気]]機器の動作原理となっている。 == 電磁誘導における起電力 == [[ファラデーの電磁誘導の法則]]は、次のように示される。 : <math>\mathcal{E} = -{{d\Phi_B} \over dt}</math> ここで、<math>\mathcal{E}</math>は起電力([[ボルト (単位)|V]])、Φ<sub>B</sub> は磁束([[ウェーバ|Wb]])とする。 同じ領域に''N''回巻かれたコイルが置かれた場合、ファラデーの電磁誘導の法則は、次のようになる。 : <math>\mathcal{E} = - N{{d\Phi_B} \over dt}</math> ここで、''N''は電線の巻数とする。 起電力は磁束の方向に向かって左回りに発生するが、[[物理学]]の慣習では向かって右回りが正であるとされるため(右ねじ関係)、左ねじ関係であるファラデーの電磁誘導の式には[[負号]]がつく。つまり、ファラデーの電磁誘導の式は起電力の大きさだけでなく向きも示している(向きだけを示した[[法則]]として、[[レンツの法則]]と[[フレミングの右手の法則]]がある)。 == マクスウェル方程式を用いた説明 == [[電場]]'''''E'''''と[[磁束密度]]'''''B'''''との間には、{{indent|<math>\mathrm{rot}\boldsymbol{E} = -\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}</math>}} という関係式が成り立つ。これは[[マクスウェルの方程式]]の中の1つであるが、この式のことをファラデーの電磁誘導の法則と呼ぶこともある。 導体が移動せず、磁束密度'''''B'''''のみが変化する場合を考える。空間内にある面''S''を考え、その外周を''C''とする。上式の両辺を''S''上で[[面積分]]すると、左辺は[[ストークスの定理]]を用いて、{{indent|<math> \int_S \mathrm{rot}\boldsymbol{E} \cdot d\boldsymbol{S} = \int_C \boldsymbol{E} \cdot d\boldsymbol{r} = \mathcal{E} </math>}} となる。一方、右辺は、{{indent|<math> \int_S \left( -\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t} \right) \cdot d\boldsymbol{S} = -\frac{d}{dt} \int_S \boldsymbol{B} \cdot d\boldsymbol{S} = -\frac{d\Phi_B}{dt} </math>}} となる。以上より、先に述べた {{indent|<math>\mathcal{E} = -\frac{d\Phi_B}{dt}</math>}} が得られる。 == ローレンツ力を用いた説明 == 磁束密度'''''B'''''が時間的に変化しないで、閉じた経路の形が変化する場合を考える。このとき電磁誘導の法則は、導体内の電子にはたらく[[ローレンツ力]]で説明することができる。 経路''C''を考え、その経路上の点を位置ベクトル'''''r'''''で表すことにする。経路''C''の各点が速度'''''v'''''('''''r''''')で動いているものとする。すると''C''上の電子が受けるローレンツ力は、{{indent|<math> \boldsymbol{F}(\boldsymbol{r}) = -e \boldsymbol{v}(\boldsymbol{r}) \times \boldsymbol{B}(\boldsymbol{r}) </math>}} となるが、これは''C''上に {{indent|<math> \boldsymbol{E}(\boldsymbol{r}) = \boldsymbol{v}(\boldsymbol{r}) \times \boldsymbol{B}(\boldsymbol{r}) </math>}} で表される電場'''''E'''''が生じているのと等価だから、起電力は、{{indent|<math> \mathcal{E} = \int_C \boldsymbol{E} \cdot d\boldsymbol{r} = \int_C (\boldsymbol{v} \times \boldsymbol{B}) \cdot d\boldsymbol{r} </math>}} となる。 一方、経路''C''が動くことによって''C''を貫く磁束が変化する。''C''上の点'''''r'''''とそこから微小な長さ''d'''r'''''だけ反時計回りに進んだ''C''上の点 '''''r'''''+''d'''r'''''とをつなぐと、長さ''d'''r'''''の線分ができる。この線分は、微小な時間''dt''の間に'''''v'''''('''''r''''')''dt''だけ動く。それによって、経路''C''を貫く磁束は、{{indent|<math> d^2\Phi_B = (\boldsymbol{v}dt \times d\boldsymbol{r}) \cdot \boldsymbol{B} = -(\boldsymbol{v} \times \boldsymbol{B}) \cdot d\boldsymbol{r} \, dt </math>}} だけ変化する。これを''C''上で積分し、両辺を''dt''で割ると、{{indent|<math> \frac{d\Phi_B}{dt} = -\int_C (\boldsymbol{v} \times \boldsymbol{B}) \cdot d\boldsymbol{r} </math>}} となる。これより、{{indent|<math>\mathcal{E} = -\frac{d\Phi_B}{dt}</math>}} が得られる。 == 電磁誘導加熱 == {{Main|誘導加熱}} [[コイル]]に強い電流を流すと、強力な[[磁場]]が発生する。この上に電気を通しやすい[[鉄]]、[[ステンレス]]といった[[金属]]を置くと、電磁誘導により[[渦電流]]が発生し、[[抵抗]]により金属が[[発熱]]する。 この原理を[[電磁誘導加熱]]({{Lang|en|IH}})といい、IHクッキングヒーターを代表とする[[電磁調理器]]がある。 IH調理器の場合、基本的には鉄やステンレスといった磁石に吸い付く性質のある金属でないと使用できないが、最新ものでは電流の流れ方を工夫することによって、[[アルミニウム]]や[[銅]]など金属であれば使えるものもある。ただし、鍋の底は平滑なものでなければならず、鉄製でも[[中華鍋]]のような底の丸いものは渦電流が発生しにくいので使えないため、鍋を購入する際は十分検討する必要がある。 また、IHクッキングヒーターの作動中は強い[[電磁波]]が発生しているため、[[心臓ペースメーカー]]を入れている場合は誤動作を起す可能性があり、導入に際しては[[医師]]に相談する必要もあるとされる。骨折等により体内への医療金属素材を使用している場合にも相談する必要がある。 == 電磁波 == 時間変動する[[電場]]と[[磁場]]が空間を伝わってゆく現象。電磁誘導の法則とアンペールの法則から光速で空間を進行する電磁波の[[波動方程式]]が導かれる。{{要出典|なお、電磁場を作る源は電荷と電流だけであり、「磁場や電場の時間変化が互いの時間変化を作り、それが空間を伝わってゆく」という説明は誤りなので注意が必要である。|date=2013年4月}} == 電磁推進 == ローレンツ力や誘導磁場によって推進する手段で、[[レールガン]]や[[リニアモーター]]等に応用される。また、船の推進装置として実験船[[ヤマト1]]が作られた。 == 脚注 == {{Reflist}} == 関連項目 == * [[マクスウェルの方程式]] * [[磁気誘導]] * [[静電誘導]] * [[誘導障害]] {{DEFAULTSORT:てんしゆうとう}} [[Category:電磁気学]] [[Category:電気理論]] [[Category:物理化学の現象]] [[cs:Elektromagnetická indukce]] [[it:Induzione elettromagnetica]] [[tr:İndüksiyon (Elektromanyetik indüksiyon)]]
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