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阿部和重
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{{Infobox 作家 | name = 阿部 和重<br/>(あべ かずしげ) | birth_name = | birth_date = {{生年月日と年齢|1968|9|23}} | birth_place = {{JPN}}・[[山形県]][[東根市]]神町 | death_date = | death_place = | resting_place = | occupation = [[小説家]]・[[映画評論家]] | language = [[日本語]] | nationality = {{JPN}} | education = [[専門士]] | alma_mater = [[日本映画学校]] | period = [[1994年]] - | genre = [[小説]]・[[映画評論]] | subject = | movement = | notable_works = 『インディヴィジュアル・プロジェクション』(1997年)<br/>『[[シンセミア]]』(2003年)<br />『ピストルズ』(2010年) | awards = [[群像新人文学賞]](1994年)<br/>[[野間文芸新人賞]](1999年)<br/>[[伊藤整文学賞]](2004年)<br/>[[毎日出版文化賞]](2004年)<br/>[[芥川龍之介賞]](2005年)<br/>[[谷崎潤一郎賞]](2010年) | debut_works = 『アメリカの夜』(1994年) | spouse = [[川上未映子]](2011年 - ) | partner = | children = | influences = [[蓮実重彦]]・[[柄谷行人]] | influenced = | website = <!--| footnotes =--> }} '''阿部 和重'''(あべ かずしげ、[[1968年]][[9月23日]] - )は、[[山形県]][[東根市]]神町出身の[[小説家]]、[[編集者]]、[[映画評論家]]。 [[日本映画学校]](現・[[日本映画大学]])卒業。演出助手などを経て、1994年に『[[アメリカの夜]]』で[[群像新人文学賞]]を受賞しデビュー。1997年の『[[インディヴィジュアル・プロジェクション]]』で注目を集める。[[テロリズム]]、[[インターネット]]、[[ロリコン]]といった現代的なトピックを散りばめつつ、物語の形式性を強く意識した作品を多数発表している。2004年に『[[シンセミア]]』で[[伊藤整文学賞]]および[[毎日出版文化賞]]を、2005年に『[[グランド・フィナーレ]]』で[[芥川龍之介賞]](芥川賞)をそれぞれ受賞。『シンセミア』をはじめ、いくつかの作品には「神町」を中心とする設定上の繋がりがあり、インタビューなどでは「神町サーガ」の構想を語っている。 == 来歴 == {{出典の明記|date=2012年2月|section=1|ソートキー=人}} 1968年、[[山形県]][[東根市]]に生まれる。実家はパン屋。斜向かいに映画館があり、小学生の頃、夏休みや冬休みに映画館のなかで一日中遊んでいたという。[[山形県立楯岡高等学校]]を2年生の時に中退し上京、[[映画監督]]を目指して[[日本映画学校]]に入学する。1990年に卒業し、演出助手として勤めたあと、フリーターを経て執筆活動を開始する。 === 1990年代 === 1994年、『[[アメリカの夜]]』(原題『生ける屍の夜』)で第34回[[群像新人文学賞]]小説部門を受賞しデビュー。同一人物である語り手と主人公が分裂し、小説内で絶えず自己言及をしていくという設定の作品であり、作品冒頭では[[柄谷行人]]の評論『探究I』のパロディーを行った。同年の第111回[[芥川龍之介賞|芥川賞]]候補、翌年の第8回[[三島由紀夫賞]]候補ともなった。1995年、『[[ABC戦争]]』と『[[公爵夫人の午後のパーティ]]』を発表する。これら初期の作品は[[蓮實重彦]]などの[[文芸評論]]の影響が強く、記号や数字、文字といった形式そのものへの意識を前面に押し出し、長大な文体を志向しており、対談でもしばしばそのことに言及している。1996年、『[[カイエ・デュ・シネマ]]・ジャポン』の編集委員となってからは、映画評論にも携わるようになる。 語りが4重の入れ子構造になった『[[ヴェロニカ・ハートの幻影]]』を経て、1997年、『[[インディヴィジュアル・プロジェクション]]』を発表、第10回三島賞候補となる。スパイ養成所出身者の日記という設定で、理論性とエンターテインメント性を両立させ、当時の新進作家を示す「J文学」のキーワードとともに話題となった。また、キャミソールとパンティーのみを装着した風俗嬢をモデルに使用した[[常盤響]]による装幀も注目され、この装幀は『PRIVATES GIRLS』というアダルトビデオのパッケージでパロディーにされたが、阿部も常盤も「引用されるとは痛快だ」と楽しんでいたという。 1998年、ストーカーを扱った『[[トライアングルズ]]』で第118回芥川賞候補。1999年、同作品を収録した『[[無情の世界]]』で第21回[[野間文芸新人賞]]受賞。しかし、この時期まで文学賞の受賞はこれのみで、評論家からの評価や話題性に反して受賞が少ないことから「無冠の帝王」と言われていた。 === 2000年代 === 2001年、『[[シンセミア]]』執筆の合間に書いたという『[[ニッポニアニッポン]]』で第125回芥川賞候補、翌年に第15回三島賞候補となる。本作では、少年がインターネットを通じてトキ保護センターの[[トキ]]殺害を計画する姿を描いた。 2003年、『シンセミア』を刊行する。雑誌『小説トリッパー』への連載を1999年11月に開始してから4年がかりで完成させた1600枚に及ぶ大作であり、東根市神町を舞台に壮大なスケールの物語を展開させ、高い評価と注目を得た。[[大江健三郎]]の『[[万延元年のフットボール]]』、[[中上健次]]の『[[枯木灘]]』と比較されることも多い。2004年、同作で第15回[[伊藤整文学賞]]小説部門、第58回[[毎日出版文化賞]]第1部門を受賞。 2005年、『[[グランド・フィナーレ]]』で第132回芥川賞を受賞。娘のヌード写真を撮った事がばれて、妻から離婚されて失職したロリコン男性が、東根市神町で2人の少女と出会うという物語である。デビューから10年、『シンセミア』で既に作家的地位を確立した上での受賞だったため、受賞会見では「複雑な心境」と語る。選考委員の[[宮本輝]]からは「小説の芯のようなものが太くなった」と評された。同年、『[[新潮]]』11月号に受賞後第一作となる『[[課長 島雅彦]]』を発表、盟友である[[中原昌也]]と[[島田雅彦]]の諍いを受けて島田の文壇的な振る舞いを揶揄した。 2006年の『[[ミステリアス・セッティング]]』では、現代の『[[マッチ売りの少女]]』を目指して、吟遊詩人に憧れる少女の悲劇を描いた。本作が紙媒体ではなく[[ケータイ小説]]として発表されたことについて、インタビューでは、「十数年小説を書いてきて」作品のスタイルを変えることが困難になったので、小説の書き方をリセットするためにケータイ小説の形を選んだと述べている(『[[MEN'S NON-NO]]』2007年3月号)。 2009年、『[[群像]]』11月号で『ピストルズ』の連載を完結、刊行された同書で第46回[[谷崎潤一郎賞]]を受賞している。 2014年2月21日、丸の内リーディングスタイルにて、[[後藤明生]]・電子書籍コレクション刊行記念連続トークショー、『in MARUNOUCHIアミダクジ式ゴトウメイセイ文学談義』に出演、ホストは文芸評論家[[市川真人]]。<ref>{{Cite news|url=http://earlybirdbooks.seesaa.net/article/385897884.html|title=後藤明生・電子書籍コレクション刊行記念連続トークショー、in MARUNOUCHIアミダクジ式ゴトウメイセイ文学談義}}</ref> == 人物 == *『メンズノンノ』2007年3月号の中で、阿部は「わたしのおすすめ本」と題して『抄訳版 [[失われた時を求めて]]』と『[[神聖喜劇]]』を挙げているが、いずれもデビュー作で取り上げられた小説であった。 *好きな女優は[[キャメロン・ディアス]]。 *一時「好きなアイドルは[[後藤真希]]」と公言する。芥川賞授賞式では[[道重さゆみ]]([[モーニング娘。]])が得意とする“うさちゃんピース”のポーズを決め、「モーヲタ」たちの話題となった。今は後藤真希の件はあまり触れなくなった。 *テレビアニメ版『[[カードキャプターさくら]]』のファンを公言し、『ニッポニア・ニッポン』では同作品の主人公の名前をもじった「本木桜」を、またテレビアニメ『[[おジャ魔女どれみ]]』のヒロインの一人・瀬川おんぷをもじった「瀬川文緒」を登場させている。 *漫画家[[榎本俊二]]は映画学校時代の後輩。この縁で榎本の『[[GOLDEN LUCKY]]』第2巻にミサイル役で実写出演している。 *妻は作家の[[川上未映子]]。2011年10月に婚姻届を提出、史上初の芥川賞作家同士の結婚として注目を集めた。阿部は2008年8月、川上は2010年10月にそれぞれ別の配偶者と離婚しており、ともに再婚である。2008年10月に[[東京都]]内で行われた文芸誌『[[早稲田文学]]』のシンポジウムで知り合い、2011年1月から交際していた<ref>{{Cite news|url=http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20111201-870921.html|title=阿部さん川上さんできちゃった芥川婚|work=nikkansports.com|publisher=[[日刊スポーツ新聞社]]|date=2011-12-01|accessdate=2011-12-05}}</ref>。 == 著書 == === 小説 === *『アメリカの夜』1994年、[[講談社]]、のち文庫、解説は[[佐々木敦]]。 **初出:『群像』1994年6月号(当初の題名は『生ける屍の夜』) *『ABC戦争』1995年、講談社 のち『ABC戦争 plus 2 stories』として新潮文庫。のち『ABC [[阿部和重]]初期作品集』として講談社文庫 **「公爵夫人邸の午後のパーティー」 **「ヴェロニカ・ハートの幻影」を追加、解説は[[蓮實重彦]]。 *『インディヴィジュアル・プロジェクション』1997年、[[新潮社]]、のち文庫、解説は[[東浩紀]]。のち『IP/NN [[阿部和重]]傑作集』として講談社文庫 *『公爵婦人邸の午後のパーティー』1997年、講談社 **『ヴェロニカ・ハートの幻影』を併録 *『無情の世界』1999年、講談社、のち新潮文庫、解説は[[加藤典洋]]。のち『ABC [[阿部和重]]初期作品集』として講談社文庫 **トライアングルズ(『群像』1997年12月号) **鏖(『群像』1998年12月号) *『ニッポニアニッポン』2001年、新潮社、のち文庫、解説は[[斎藤環]]。のち『IP/NN [[阿部和重]]傑作集』として講談社文庫 **初出:『新潮』2001年6月号) *『シンセミア』全2巻、2003年、[[朝日新聞社]]、のち文庫全4冊。のち講談社文庫全2冊 *『グランド・フィナーレ』2005年、講談社、のち文庫 **グランド・フィナーレ(『群像』2004年12月号) **馬小屋の乙女(『新潮』2004年1月号) **新宿ヨドバシカメラ **20世紀 *『プラスティック・ソウル』2006年、講談社 **『シンセミア』以前に連載された。[[福永信]]『プラスティック・ソウル』リサイクルも収録。 *『ミステリアス・セッティング』2006年、朝日新聞社 のち講談社文庫 **携帯サイトで連載した小説を単行本化 *『ピストルズ』2010年、講談社、のち文庫全2冊 *『クエーサーと13番目の柱』2012年、講談社 *『□(しかく)』2013年、リトルモア *『Deluxe Edition(でらっくすえでぃしょん)』2013年、文藝春秋 ==== 単行本未収録作品 ==== *赤ん坊が松明代わりに(『文藝』、第1回・2004年夏号、第2回・2005年春号) **中原昌也との共作小説 *「課長 島雅彦」(『新潮』2005年11月号) *イッツ・オンリー・ア・ビッチ(『思想地図』vol.4) **『[[涼宮ハルヒの憂鬱]]』の二次創作小説 * 追跡者(2014年1月1日、朝日新聞広告特集「もう一人の[[嵐 (グループ)|嵐]]たち」)短編小説 === 随筆・評論 === *『アブストラクトなゆーわく』2000年、[[マガジンハウス]] *『映画覚書vol.1』2004年、[[文藝春秋]] *『幼少の帝国―成熟を拒否する日本人』2012年、新潮社 === 対談集 === *『阿部和重対談集』2005年、講談社 *『和子の部屋』[[朝日新聞出版]]、2011年 === 共編著 === *『現代語訳 樋口一葉・十三夜他』[[河出書房新社]]、1997年 **[[樋口一葉]]の作品を現代の作家が現代語訳。[[藤沢周]]、[[篠原一 (作家)|篠原一]]との共著。阿部は『わかれ道』を担当。 *『ロスト・イン・アメリカ』2000年、[[デジタルハリウッド出版局]] **[[青山真治]]、[[黒沢清]]、[[安井豊]]、[[塩田明彦]]との共著、[[稲川方人]]、[[樋口泰人]]の編集による。 *『青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン!』2004年、[[リトル・モア]] *『ケータイ・プチポエム』コバルト編集部、[[加藤千恵 (歌人)|加藤千恵]]共編 2004年、[[集英社]][[[コバルト文庫]]] *『シネマの記憶喪失』2007年、文藝春秋 **『文學界』での連載を単行本化、中原昌也との共著 *鏖 **[[三宅乱丈]]による『鏖』の漫画化作品と、阿部の書き下ろし短編小説『くるみ割り人形』を収録 ***2007年、小学館[IKKI COMPLEX] == 参考文献 == * 河出書房新社『文藝』2004年夏号(特集・阿部和重) == 脚注 == <references /> == 外部リンク == *[http://abekazushige.cork.mu/ 阿部和重オフィシャルサイト] *[http://www.sin-semillas.com/ sin-semillas.com 『シンセミア』公式サイト] *[http://media.excite.co.jp/book/special/abe/p01.html exiteブックス インタビュー] *[http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi64.html 作家の読書道(インタビュー)] *[http://blog.mf-davinci.com/interview/bn/200503/index.html 「ダ・ヴィンチ」インタビュー] {{野間文芸新人賞|第21回}} {{芥川賞|第132回}} {{DEFAULTSORT:あへ かすしけ}} [[Category:日本の小説家]] [[category:芥川賞受賞者]] [[category:谷崎潤一郎賞受賞者]] [[Category:山形県出身の人物]] [[Category:1968年生]] [[Category:存命人物]]
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