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閣議
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'''閣議'''(かくぎ)とは、[[内閣]]の職権行使に際して、その意思を決定するため開く[[国務大臣]]の[[会議]]のことである。 ==日本国憲法下== [[画像:歴代首相の花押一覧 (初代から44代まで).png|thumb|right|歴代内閣総理大臣の花押(初代から44代まで)。閣議で作成される文書には、[[署名]]の代わりに[[花押]]が用いられる。]] 閣議は[[内閣法]]で規定されているが、会議の手続きについては明文で規定されておらず、慣行によっている。[[内閣総理大臣]]が主宰し(議長となり)、[[内閣官房長官]]が進行係を務める。[[内閣官房副長官]]と[[内閣法制局長官]]が陪席する(この二人は意思決定には参加できない)。 閣議には毎週2回、[[火曜日]]と[[金曜日]]の午前中に開かれる'''定例閣議'''と、必要に応じて開く'''臨時閣議'''があり、原則として全閣僚が[[総理大臣官邸]]閣議室([[通常国会]]会期中は[[国会議事堂]]内の院内閣議室)に集まって行われる。しかし早急な処理を要する案件の場合には、[[内閣総務官]]が閣議書(閣議内容の書かれている文書)を持ち回りそれぞれの閣僚の署名を集めるという回議によって意思決定する場合がある。これを'''持ち回り閣議'''という。閣議決定は閣議書に[[花押]]をもって[[署名]]することで行われる。閣議書は午後には[[皇居]]・御座所に送られて天皇に提出され決裁を受ける。定例閣議で意思決定された案件を決裁するために、天皇は閣議がある日の午後は皇居に滞在しているが、[[静養]]や[[行幸]]のさいに臨時閣議が行われた場合は、[[クーリエ]]の宮内庁職員が閣議書を滞在先まで運び決裁を仰ぐ。閣議は非公開が原則である<ref>閣議が公開された例として、1985年の内閣制度創始100周年記念における公開、2002年5月7日の冒頭公開、2013年1月8日の冒頭公開がある。</ref>。 なお、全閣僚による閣議(決定)書への署名は原則であり、法律や条約の公布、特命全権大使等に交付する信任状や全権委任状などの案件については、内閣総理大臣のみが署名する<ref>平成11年(1999年)10月5日以降(同日付け閣議決定による)。ただし、財政法の規定による財政状況に関する国会および国民への報告(昭和23年(1948年)6月15日閣議決定)、質問主意書に対する答弁書(昭和51年(1976年)5月25日閣議決定)などについては、同日以前も内閣総理大臣のみが署名していた。</ref>。 閣議案件には次のような区分がある。 *一般案件(国政に関する基本的事項で、内閣としての意思決定が必要であるもの)。高級官僚や陸海空自衛隊将官の人事を含む。 *国会提出案件(法律案および予算案、条約など、承認を求めて国会に発議すべきもの)。[[質問主意書]]に対する[[答弁書]]なども含む。 *法律・条約の公布 *政令の決定 *報告(国政に関する調査、[[審議会]]答申などを閣議に報告するもの) *配布(閣議の席上に資料を配付する) 閣議の意思決定には、'''閣議決定'''と'''閣議了解'''の2つがある。内閣としての意思決定を閣議決定と言う。本来は主務大臣の管轄事項だがその重要性にかんがみ閣議に付され閣議として意思決定をおこなったものを閣議了解と言う。閣議の意思決定は出席した閣僚の'''[[全会一致|全員一致]]を原則'''とする。これは、内閣が、「行政権の行使について、全国民を代表する議員からなる国会に対し連帯して責任を負う」([[内閣法]]第1条第2項)ことに基づく。 なお、慣例として、閣議に引き続き「'''閣僚懇談会'''」が開かれる。閣議で取り上げられなかった議題がこの席で了承されることがあり、閣僚が自由に意見を述べたり、情報交換を行ったりすることもできる。首相が入院したために、閣議を開催できない状態で[[首相臨時代理]]<!--臨時代理予定者とは異なる。-->を指定しないまま定例閣議の時間を迎えた[[第1次安倍内閣]]末期の場合、定例閣議に代わる閣僚懇談会が閣議の議事進行役の内閣官房長官が主導する形で行われ、全閣僚が閣議書に署名した後で首相が入院先の病院で決裁する「持ち回り閣議」の手法をとっていた。 閣議及び閣僚懇談会には長らく公式的な議事録は作られてこなかった。記録を残すと、外に出た場合、閣内不一致を指摘される恐れがあるからである<ref>{{Cite news |author = 佐藤丈一 |coauthors = 横田愛 |url = http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091201k0000m010130000c.html |title = 閣議議事録:「作成、保有していない」と不開示 |newspaper = [[毎日新聞]] |date = 2009-12-01 |accessdate = 2009-12-03 }}</ref>。しかし、2014年4月より閣議や閣僚懇談会にて議事録を作成することが[[第2次安倍内閣]]において決定している<ref>{{Cite news |url = http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140304/plc14030411580015-n1.htm |title = 憲政史上初、閣議議事録を4月から作成、3週間前後で公開へ |publisher = [[産業経済新聞社]] |date = 2014-03-04 |accessdate = 2014-03-04 }}</ref>。非公式的なものとしては、例えば[[内閣官房長官]]など閣議に関わる複数の役職を務めた[[後藤田正晴]]が著書の中で、「閣議では事務担当の官房副長官が議事について、メモ(非公式議事録)を取る慣行になっていた」ことを明かしている。また自身が官房副長官時代は自身がメモを取ることを嫌いだったため、同じく陪席していた[[吉國一郎]]内閣法制局長官に、「君がメモを取ればいい」(なお後藤田は元内務官僚として吉國の先輩に当たる)と指示し、吉國がメモを取っていた。だがこの法制局長官がメモを取る慣行が後藤田・吉國以降も続いたかは不明である。 よく新聞やテレビなどで閣議の際に閣僚がソファーに座って懇談する様子が伝えられるが、これは閣議室の隣の閣僚応接室の模様であり、先述のように閣議自体は非公開。閣議室の内部については、かつてはその様子が知られることはほとんどなかったが、現在は首相官邸公式サイトに新・旧両首相官邸の閣議室の写真が掲載されている<ref>[http://www.kantei.go.jp/jp/vt2/main/03/photo-kakugi01.html 旧首相官邸バーチャルツアー -2階正面階段編-閣議室-]</ref><ref>[http://www.kantei.go.jp/jp/vt/main/03/photo02_1.html 首相官邸バーチャルツアー -4階・5階編-閣議室-]</ref>。現在の首相官邸閣議室は広さ約110平方メートルで、直径5.2メートルの円形テーブルが置かれており、通常は閣僚がこのテーブルを取り囲むように着席。それぞれの前には花押を記すための墨汁入り硯と細筆が用意されている(陪席の内閣官房副長官・内閣法制局長官は別テーブル)<ref>{{Cite news |url = http://www.47news.jp/CN/200205/CN2002050701000037.html |title = 新官邸で初閣議 冒頭部分を公開 |newspaper = [[共同通信社]] |publisher = [[47NEWS]] |date = 2002-05-07 |accessdate = 2009-12-03 }}</ref>。 == 大日本帝国憲法下 == この場合の閣議とは、各国務大臣の合議体である内閣において、国務および行政に関する協議を行なうことである。 内閣は各国務大臣の合議機関でもあり、行政各部の長官である各省大臣の合議機関でもあるから、閣議は国務上の閣議と行政上の閣議とに分けられることがある。 その詳細な規定は、内閣官制(明治22年勅令135号)にあり、必要的閣議附議事項として以下のものがある。 #法律案および予算決算案 #外国条約および重要な国際事項 #官制または規則および法律施行にかかる勅令 #諸省間の主管権限争議 #[[天皇]]から下附され、または帝国議会から送致する人民の請願 #予算外の支出 #勅任官および地方長官の任命および進退 #各省主任の事務につき高等行政に関し事態やや重きもの(内閣官制第5条) #その他個別法令により所管としたもの、たとえば都市計画の区域および事業の認可(都市計画法)、各種委員の任免など その他任意附議事項として、各大臣が適当と信ずる事項を提出することができる。 閣議の議題については、内閣官制第7条に「事の軍機軍令に係り奏上するものは勅令により特に内閣に下附せらるるものを除く外閣議を経るの必要なく唯陸海軍大臣より内閣総理大臣に報告すべし」という規定がある。<!--この規定がのちのち意味を持つという話は独自の研究になりそうで--> == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} == 関連項目 == * [[内閣]] * [[全会一致]] * [[国事行為]] - 火曜日と金曜日の午前中の閣議で決定されたことをその日の午後に[[天皇]]が決裁する(文書が[[皇居]]の御座所に送られ、天皇が読んで捺印する)。そのため公務のスケジュールは閣議に拘束される。 * [[国家安全保障会議 (日本)|国家安全保障会議]] * [[経済財政諮問会議]] * [[事務次官等会議]] * [[沈まぬ太陽]] - 映画のなかで円卓を閣僚が囲む閣議の様子が登場する。 == 外部リンク == {{wikisourcecat|閣議決定}} * [http://www.kantei.go.jp/jp/rekidai/1-2-5.html 閣議(首相官邸ホームページ)] * [http://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/index.html 閣議案件(首相官邸ホームページ)] * [http://www.kantei.go.jp/jp/vt/main/03/photo02_1.html 閣議室(首相官邸バーチャルツアー)] * [http://www.ndl.go.jp/horei_jp/kakugi/kakugi_main.htm 閣議決定等文献リスト及び本文(国立国会図書館ホームページ)] {{日本の内閣}} [[Category:日本の内閣|かくき]]
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