軍需産業のソースを表示

'''軍需産業'''（ぐんじゅさんぎょう）とは、[[軍隊]]で使われるものを製造したり販売したりする[[産業]]のことである。
「国防産業」や「防衛産業」とも言われることがある。

== 概説 ==
軍需産業とは[[軍隊]]で需要があるものを、製造したり軍隊に対して販売したりすることで、[[利潤]]を得ている企業群の総称である。
軍需産業が生み出す製品は多岐に及んでおり、軍隊が戦闘時に用いたり戦闘に備えて配備する[[兵器]]・[[銃器]]類（[[ミサイル]]、[[軍用機]]、[[艦船]]、[[戦車]]、[[大砲]]、[[ロケット砲]]、[[機関銃]]）やそれらで使う[[弾薬]]や軍用[[電子機器]]、また[[地雷]]、[[手榴弾]]など、また[[軍服]]や兵士が用いる様々な装備など、他にも軍隊が日常業務で使う資材、[[毛布]]、[[燃料]]、食料などの、多様な製品を生産・販売する産業部門のことである。<!--{{要出典範囲|これは軍隊が自己完結性を求められる組織である為である。|date=2013年1月}}-->

また、政府との契約にもとづき民間従業員を派遣して、正規軍が行なう積極的な戦闘行動以外の補給や保守などの主に[[兵站]]業務を代行する[[民間軍事会社]]も軍需産業に含めることがある。

特に兵器の開発・製造などに特化している場合は「[[兵器産業]]」と細分化して呼び分けることもあり、個々の企業や組織に関して、兵器・銃器の[[売買]]・流通に特化している場合は[[武器商人]]などと呼び分けることがあり、またもっぱら兵器・銃器の売買をする組織・人は、その行為の性質も考慮して、「[[死の商人]]」と呼ばれることもある。

== 取り巻く環境 ==
資本主義国家では多くが民間企業で構成されているが、それ以外の体制下では国家機関が軍需産業を構成している場合がある。軍需産業は国家防衛という国家が行なう軍隊の活動を生産面でサポートする産業であるため、完全に自由な民需産業とはなり得ず、政府の恣意的な保護政策や時に強制的な政策が行使され、[[軍事機密]]の保護のために個人の移動制限や輸出の制限が加えられる。こういった環境にある産業であるため、新規参入は結果として強く制限される反面、最新の情報通信技術のような「新兵器」が生み出せる技術を持った企業が急成長する産業でもある。

発注者が国家そのものという事で契約履行がほぼ安定しており、受注が得られれば民間企業としては経営が安定できる。現在の世界の多くの[[財閥]]や巨大企業がその繁栄期には戦争特需で急成長した時期があったように、戦争によって繁栄しうる。しかし、現代戦は国家財政を大きく消耗させてしまうため長期的な需要とはなりづらい。逆に戦争終結で投資が無駄になることも多い。「軍需産業にとって好都合
なのは冷戦のような[[軍拡競争]]である」などと言われる。現在は冷戦終結後の[[軍縮]]で兵器市場が縮小し、軍需産業の統合が進んでいる。

全世界の軍事費合計はソ連崩壊前の1985年には1兆2535億ドルあったが、[[ソ連崩壊]]後の1995年には9,162億ドル、2000年には8,115億ドルと激減しており<ref>International Institute for Strategic Studies(IISS),''The Military Balance 2006''</ref>、予定されていた装備の調達が大幅に削減されることが多くなった。こうした状況下、冷戦期に拡大した軍需産業界は危機を迎え、1994年に[[ノースロップ]]が[[グラマン]]を、1997年には[[ボーイング]]が[[マクドネル・ダグラス]]を買収するなど、1990年代には多くの企業・部門が統廃合に追い込まれた。2006年現在存在するボーイング、[[ロッキード・マーティン]]、[[ノースロップ・グラマン]]、[[レイセオン]]、[[EADS]]といった巨大な軍需企業は1985年には少なくとも20以上の個別の企業あるいは軍需部門であった。

こういった軍需に関わる企業では、[[軍事機密]]などを口実として[[情報開示]]を行わず、透明な環境での[[監視]]や競争原理が働かないまま、国家から多額のお金を得ている。このため、政治家・民間会社・軍官僚の間での癒着（[[賄賂]]など）や不法行為の温床となることがある。（''詳細は[[軍産複合体]]及び[[天下り]]を参照''）

2006年度は地球全体で9,000億ドル以上が軍需産業に使用され、世界のあらゆる工業国では国内の軍需産業界が発達している。[[アムネスティ・インターナショナル]]によって設立された[[コントロール・アームズ]]によると、98以上の異なった国に拠点を置く1,135以上の会社がそれらの様々なコンポーネントと弾薬と同様に[[小火器]]を製造している。

技術革新が進み、武器が高価になるにつれ、武器の開発や生産は国際共同が主流となりつつあり<ref>{{cite news |title=武器輸出、歯止めに課題＝防衛協力を強化－新原則 |newspaper=[[時事通信]] |date=2014-4-1 |url=http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014040101124 | accessdate=2014-4-7}}</ref>、1つの国で軍需産業を維持、発展させることは困難となりつつある<ref>{{cite news |title=次期戦闘機Ｆ３５:整備拠点国内設置を検討　防衛省骨子案 |newspaper=[[毎日新聞]] |date=2014-4-4|url=http://mainichi.jp/select/news/20140404k0000m010138000c.html |accessdate=2014-4-7}}</ref>。

== 兵器産業としての特徴 ==
軍需産業の中でも製品としての兵器を開発し生産する産業では、他の産業に比べて以下の点で特徴がある。
* 顧客は独占需要家：軍需産業は政府以外に顧客を持たず、外国政府への販売であっても政府が仲介を行なう。
* [[寡占市場]]：特定の兵器を生産できるのは1社か又はごく少数の数社のみである。
* 性能・機能優先：兵器の取得価格は2次的な要素であり、性能・機能が優先される。
* 競争は初期のみ：政府から兵器開発の委託契約を受けるまでが、他社との本当の競争であり、一度、兵器開発プロジェクト契約を勝ち取れば、それ以降の継続的な開発契約や実証テスト契約、少量生産契約、量産契約、保守と保守部品供給、設計変更などの長期に渡る受注が期待出来ることが多く、少なくとも他社との競争では圧倒的に優位に立てる。
* 少数の計画：兵器は細かな用途別で多様な兵器が個別開発される傾向が少なくなり、同一の用途は1種類の兵器で賄われ用途別の兵器もできるだけファミリー化によって新たな兵器の開発を減らし、出来るだけ一元化されるようになっている。これは兵器の開発と生産を行なう企業にとっては、ある分野での兵器市場を10年以上に渡って100%独占できるか、0%になるかといった両極端な状況を生み、開発と生産の為の企業資産を長期に渡って平均的・安定的に保有することを難しくしている。
* 保護：企業倒産による兵器技術の国外散逸や不法組織への流出を避けるために、政府は経営の思わしくない兵器企業に各種の経済的な支援を行なう。
* 政府規制：政府の規制が多い。
* 遅延と追加予算：開発契約は遅延され、その上、追加予算が求められることが多いが、政府はこれを受容することが多い。

== 世界の軍需産業収益ランキング ==
2007年の世界軍需産業収益順位を2006年の数値と共に以下に示す。
{| class="wikitable" border="1" cellpadding="2" cellspacing="0"
|-
! colspan="3" |
! style="text-align:center; background-color:#c8ffc8;" colspan="3" | 2007年
! style="text-align:center; background-color:#c8ffc8;" colspan="3" | 2006年
|- style="text-align:center; background-color:#c8ffc8;"
! 順位 !! 企業名 !! 国  !! 軍需部門収益<br>(億USドル) !! 総収益<br>(億USドル) !! 軍需比率<br>(％) !! 軍需部門収益<br>(億USドル) !! 総収益<br>(億USドル) !! 軍需比率<br>(％)
|-
|style="text-align:center;" | 1
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ロッキード・マーティン]]（Lockheed Martin）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 385.13 
|style="text-align:center;" | 418.62
|style="text-align:center;" | 92.0
|style="text-align:center;" | 342.25
|style="text-align:center;" | 396.20
|style="text-align:center;" | 91.0
|-
|style="text-align:center;" | 2
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ボーイング]]（The Boeing Company）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 320.80
|style="text-align:center;" | 663.87
|style="text-align:center;" | 48.0
|style="text-align:center;" | 292.00
|style="text-align:center;" | 615.30
|style="text-align:center;" | 50.0
|-
|style="text-align:center;" | 3
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[BAEシステムズ]]（BAE Systems）
|style="text-align:center;" | 英
|style="text-align:center;" | 298.00
|style="text-align:center;" | 314.00
|style="text-align:center;" | 95.0
|style="text-align:center;" | 250.70
|style="text-align:center;" | 269.676
|style="text-align:center;" | 93.0
|-
|style="text-align:center;" | 4
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ノースロップ・グラマン]]（Northrop Grumman Corporation）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 245.97
|style="text-align:center;" | 320.18
|style="text-align:center;" | 77.0
|style="text-align:center;" | 236.49
|style="text-align:center;" | 301.48
|style="text-align:center;" | 78.4
|-
|style="text-align:center;" | 5
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ジェネラル・ダイナミクス]]（General Dynamics Corporation）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 215.20
|style="text-align:center;" | 272.40
|style="text-align:center;" | 79.0
|style="text-align:center;" | 187.69
|style="text-align:center;" | 240.63
|style="text-align:center;" | 78.0
|-
|style="text-align:center;" | 6
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[レイセオン]]（Raytheon Company）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 198.00
|style="text-align:center;" | 213.00
|style="text-align:center;" | 93.0
|style="text-align:center;" | 195.00
|style="text-align:center;" | 200.63
|style="text-align:center;" | 96.1
|-
|style="text-align:center;" | 7
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[EADS]]
|style="text-align:center;" | 蘭
|style="text-align:center;" | 122.392
|style="text-align:center;" | 576.00
|style="text-align:center;" | 21.3
|style="text-align:center;" | 132.02
|style="text-align:center;" | 5201.86
|style="text-align:center;" | 25.4
|-
|style="text-align:center;" | 8
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[L-3 コミュニケーションズ]]
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 112.397
|style="text-align:center;" | 139.605 
|style="text-align:center;" | 81.0
|style="text-align:center;" | 99.896
|style="text-align:center;" | 124.769
|style="text-align:center;" | 80.1
|-
|style="text-align:center;" | 9
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[フィンメッカニカ]]（Finmeccanica）
|style="text-align:center;" | 伊
|style="text-align:center;" | 106.016
|style="text-align:center;" | 197.789
|style="text-align:center;" | 53.6
|style="text-align:center;" | 90.571
|style="text-align:center;" | 164.664
|style="text-align:center;" | 55.0
|-
|style="text-align:center;" | 10
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ユナイテッド・テクノロジーズ]]（United Technologies Corporation）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 87.614
|style="text-align:center;" | 547.59
|style="text-align:center;" | 16.0
|style="text-align:center;" | 76.526
|style="text-align:center;" | 478.29
|style="text-align:center;" | 16.0
|-
|style="text-align:center;" | 11
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[タレス・グループ]]
|style="text-align:center;" | 仏
|style="text-align:center;" | 72.464 
|style="text-align:center;" | 181.161
|style="text-align:center;" | 40.0
|style="text-align:center;" | 69.974
|style="text-align:center;" | 135.988
|style="text-align:center;" | 51.5
|-
|style="text-align:center;" | 12
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[:en:SAIC (company)|サイエンス・アプリケーションズ・インターナショナル]]（Science Applications International Corporation　SAIC）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 65.11 
|style="text-align:center;" | 89.35
|style="text-align:center;" | 72.9
|style="text-align:center;" | 58.00
|style="text-align:center;" | 83.00
|style="text-align:center;" | 69.9
|-
|style="text-align:center;" | 13
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ケロッグ・ブラウン・アンド・ルート]]（Kellogg, Brown & Root　KBR）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 59.67
|style="text-align:center;" | 87.45
|style="text-align:center;" | 68.2
|style="text-align:center;" | 64.00
|style="text-align:center;" | 96.00
|style="text-align:center;" | 66.7
|-
|style="text-align:center;" | 14
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ハネウェル]]（Honeywell）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 50.00
|style="text-align:center;" | 346.00
|style="text-align:center;" | 14.5
|style="text-align:center;" | 44.00
|style="text-align:center;" | 316.00
|style="text-align:center;" | 13.9
|-
|style="text-align:center;" | 15
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ゼネラル・エレクトリック]]（General Electric）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 45.00
|style="text-align:center;" | 168.00
|style="text-align:center;" | 26.8
|style="text-align:center;" | 46.00
|style="text-align:center;" | 154.00
|style="text-align:center;" | 29.9
|-
|style="text-align:center;" | 16
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[ロールス・ロイス plc]]（Rolls-Royce）
|style="text-align:center;" | 英
|style="text-align:center;" | 43.926
|style="text-align:center;" | 148.40
|style="text-align:center;" | 29.6
|style="text-align:center;" | 40.62
|style="text-align:center;" | 140.078
|style="text-align:center;" | 29.0
|-
|style="text-align:center;" | 17
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | ITT
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 42.00
|style="text-align:center;" | 90.00
|style="text-align:center;" | 46.7
|style="text-align:center;" | 36.593
|style="text-align:center;" | 78.079
|style="text-align:center;" | 46.9
|-
|style="text-align:center;" | 18
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[DCNS]]
|style="text-align:center;" | 仏
|style="text-align:center;" | 41.549
|style="text-align:center;" | 41.549
|style="text-align:center;" | 100.0
|style="text-align:center;" | 35.647
|style="text-align:center;" | 35.647
|style="text-align:center;" | 100.0
|-
|style="text-align:center;" | 19
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | コンピューター・サイエンシズ（Computer Scienses）
|style="text-align:center;" | 米
|style="text-align:center;" | 36.00
|style="text-align:center;" | 148.55
|style="text-align:center;" | 24.2
|style="text-align:center;" | 35.30
|style="text-align:center;" | 146.156
|style="text-align:center;" | 24.2
|-
|style="text-align:center;" | 20
|style="text-align:center; background-color:#cfffcf;" | [[SAAB|Saab]]
|style="text-align:center;" | スウェーデン
|style="text-align:center;" | 32.347
|style="text-align:center;" | 35.941
|style="text-align:center;" | 90.0
|style="text-align:center;" | 24.619
|style="text-align:center;" |  -
|style="text-align:center;" |  -
|}<ref group="出典">[http://www.defensenews.com/static/features/top100/charts/top100_08.php?c=FEA&s=T1C defensenews.comのレポート]</ref><!--2007年のデータはdefensenews.comのWebのレポートを使用しました。20位のSaab社を除いて、2006年のデータは軍事研究 2007年9月号を使用しました。--><ref group="出典" name = "軍事研究2007/9">野木恵一著 軍事研究 2007年9月号 『グローバル軍需産業の世界戦略』 p.28-p.39</ref><!--また、defensenews.comに欠けていた2007年のデータを[http://www.saabgroup.com/en/InvestorRelations/Finanials/financials.htm SaabのFinal Report]で捜した結果、SEK-USDの換算後も大きな食い違いがあったためdefensenews.comのみをこちらに載せて、Saab社側の2006年のデータはココに載せないことにしました。-->

{| class="wikitable sortable" style="width:50em;"
! style="text-align:center;" | 2009年のランク
! style="text-align:center;" | 2008年のランク
! style="text-align:center;" | 2007年のランク
! style="text-align:center;" |  企業 (国)
! style="text-align:center;" | 2009年の武器の売り上げ  (US$ m.)
! style="text-align:center;" | 2008年の武器の売り上げ  (US$ m.)
! style="text-align:center;" | 2007年の武器の売り上げ  (US$ m.)
! style="text-align:center;" | 会社全体の売り上げに占める割合 (%),
|-
| 2||1||2|| {{flagicon|UK}} [[BAEシステムズ]] ||33 250 ||32 420 ||29 860 ||95
|-
| 1||2||3|| {{flagicon|USA}} [[ロッキード・マーティン]] ||33 430 ||29 880 ||29 400 ||70
|-
| 3||3||1|| {{flagicon|USA}} [[ボーイング]] ||32 300 ||29 200 ||30 480 ||48
|-
| 4||4||4|| {{flagicon|USA}} [[ノースロップ・グラマン]] ||27 000 ||26 090 ||24 600 ||77
|-
| 5||5||5|| {{flagicon|USA}} [[ジェネラル・ダイナミクス]] ||25 590 ||22 780 ||21 520 ||78
|-
| 6||6||6|| {{flagicon|USA}} [[レイセオン]] ||21 030 ||23 080 ||19 540 ||91
|-
| 7||7||7|| {{flagicon|EU}} [[EADS]] ||17 900 ||15 930 ||13 100 ||28
|-
| 8||8||9|| {{flagicon|ITA}} [[フィンメッカニカ]] ||13 280 ||13 020 ||9 850 ||52
|-
| 9||9||8|| {{flagicon|USA}} [[L-3 コミュニケーションズ]] ||13 010 ||12 160 ||11 240 ||82
|-
| 11||10||10|| {{flagicon|FRA}} [[タレス・グループ]] ||10 200 ||10 760 ||9 350 ||58
|-
| 10||11||11|| {{flagicon|USA}} [[ユナイテッド・テクノロジーズ]] ||11 110 ||9 980 ||8 760 ||17
|-
| 12||12||12|| {{flagicon|USA}} [[:en:SAIC (company)|SAIC]] ||8 030 ||7 350 ||6 250 ||73
|-
| 15||13||16|| {{flagicon|USA}} [[:en:KBR (company)|KBR]] ||4 990 ||5 730 ||5 000 ||50
|-
| 13||14||13|| {{flagicon|USA}} [[:en:Computer Sciences Corporation|CSC]] ||6 050 ||5 710 ||5 420 ||34
|-
| 14||15||15|| {{flagicon|USA}} [[ハネウェル]] ||5 380 ||5 310 ||5 020 ||15
|-
| 17||16||19|| {{flagicon|USA}} [[:en:ITT Corporation|ITT Corp.]] ||4 730 ||5 170 ||3 850 ||44
|-
| 19||17||17|| {{flagicon|UK}} [[ロールス・ロイス plc]] ||4 140 ||4 720 ||4 580 ||28
|-
| 18||22||N|| {{flagicon|USA}} [[ゼネラル・エレクトリック]] ||4 700 ||3 650 ||-- ||3
|-
| 20||19||25|| {{flagicon|USA}} [[:en:AM General|AMジェネラル]] ||3 720 ||4 040 ||2 670 ||. .
|-
| 16||25||N || {{flagicon|FRA}} [[サフラングループ]] ||4 740 ||3 020 ||-- ||26
|}
<ref group="nb">N = New to the SIPRI Top 100</ref>
{{reflist|group=nb}}
出典: http://www.sipri.org/research/armaments/production/Top100 "武器の売り上げはSIPRIの軍需品とサービスを軍の顧客への売り上げで、国内と輸出両方の売り上げを含む。軍需品は軍用に専用に設計されたものである。"

=== 上位100社 ===
{| class="wikitable sortable"
|+[[ストックホルム国際平和研究所]]集計による2008年の上位100社<ref>出典: {{Cite|[[SIPRI]]||sipri}}</ref>
! 順位 !! 社名 !! 国名 !! 分野
|-
| 1 || [[BAEシステムズ]] || {{flagicon|UK|nome}} || A Ac El MV Mi SA/A Sh
|-
| 2 || [[ロッキード・マーティン]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ac El Mi Sp
|-
| 3 || [[ボーイング]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ac El Mi Sp
|-
| 4 || [[ノースロップ・グラマン]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ac El Mi Ser Sh Sp
|-
| 5 || [[ジェネラル・ダイナミクス]] || {{flagicon|USA|nome}} || A El MV SA/A Sh
|-
| 6 || [[レイセオン]] || {{flagicon|USA|nome}} || El Mi
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[BAEシステムズ]] (BAEシステムズ, UK) || {{flagicon|USA|nome}} || A El MV SA/A
|-
| 7 || [[EADS]] || {{flagicon|EUR|nome}} || Ac El Mi Sp
|-
| 8 || [[フィンメッカニカ]] || {{flagicon|Italy|nome}} || A Ac El MV Mi SA/A
|-
| 9 || [[L-3 コミュニケーションズ]] || {{flagicon|USA|nome}} || El Ser
|-
| 10 || [[タレス・グループ]] || {{flagicon|France|nome}} || A El MV Mi SA/A Sh
|-
| 11 || [[ユナイテッド・テクノロジーズ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ac El Eng
|-
| 12 || [[:en:SAIC (company)|SAIC]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser Comp(MV)
|-
| 13 || [[:en:KBR (company)|KBR]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 14 || [[:en:Computer Sciences Corporation|CSC]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 15 || [[ハネウェル]] || {{flagicon|USA|nome}} || El
|-
| 16 || [[:en:ITT Corporation|ITT Corp.]] || {{flagicon|USA|nome}} || El
|-
| 17 || [[ロールス・ロイス plc]] || {{flagicon|UK|nome}} || Eng
|-
| 18 || [[:en:Almaz-Antey|アルマズ・アンティ]] || {{flagicon|Russia|nome}} || Mi
|-
| 19 || [[:en:AM General|AMジェネラル]] || {{flagicon|USA|nome}} || MV
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[MBDA]] (BAE システムズ, UK/EADS, 欧州/フィンメッカニカ, イタリア) || {{flagicon|EUR|nome}} || Mi
|-
| 20 || [[:en:Navistar International|ナビスター]] || {{flagicon|USA|nome}} || MV
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:DRS Technologies|DRS テクノロジーズ]] (フィンメッカニカ, イタリア) || {{flagicon|USA|nome}}<ref>SIPRIの報告によるとイタリアの企業であるが見落としが無ければ、[[アヴィオ]](イギリスが所有するイタリアの企業)と同様に適用する必要があり、その為、この事例ではアメリカとイタリアの企業である。</ref> || El
|-
| 21 || [[DCNS]] || {{flagicon|France|nome}} || Sh
|-
| 22 || [[ゼネラルエレクトリック]] || {{flagicon|USA|nome}} || Eng El
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[ユーロコプター]] (EADS, 欧州) || {{flagicon|France|nome}} || Ac
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[プラット・アンド・ホイットニー]] (ユナイテッド・テクノロジーズ) || {{flagicon|USA|nome}} || Eng
|-
| 23 || [[テキストロン]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ac El Eng MV
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[シコルスキー]] (ユナイテッド・テクノロジーズ) || {{flagicon|USA|nome}} || Ac
|-
| 24 || [[三菱重工]] || {{flagicon|Japan|nome}} || Ac MV Mi Sh
|-
| 25 || [[サフラングループ]] || {{flagicon|France|nome}} || El
|-
| 26 || [[サーブ]] || {{flagicon|Sweden|nome}} || Ac El Mi
|-
| 27 || [[:en:URS Corporation|URS Corp.]] || {{flagicon|USA|nome}} || El
|-
| 28 || [[:en:Alliant Techsystems|アライアント・テクシステムズ]] || {{flagicon|USA|nome}} || SA/A
|-
| 29 || [[ラインメタル]] || {{flagicon|Germany|nome}} || A El MV SA/A
|-
| 30 || [[ヒューレットパッカード]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 31 || [[:en:Elbit Systems|エルビット・システムズ]] || {{flagicon|Israel|nome}} || El
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[CASA]] (EADS, 欧州) || {{flagicon|Spain|nome}} || Ac
|-
| 32 || [[:en:Rockwell Collins|ロックウェル・コリンズ]] || {{flagicon|USA|nome}} || El
|-
| 33 || [[イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ]] || {{flagicon|Israel|nome}} || Ac El Mi
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[EADS アストリアム|EADSアストリアム]] (EADS, 欧州) || {{flagicon|France|nome}} || Sp
|-
| 34 || [[:en:Qinetiq|QinetiQ]] || {{flagicon|UK|nome}} || Ser
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[MBDA|MBDAフランス]] (MBDA, 欧州) || {{flagicon|France|nome}} || Mi
|-
| 35 || [[:en:Dassault Group|ダッソー]] || {{flagicon|France|nome}} || Ac
|-
| 36 || [[:en:Oshkosh Corporation|オシコシュ]] || {{flagicon|USA|nome}} || MV
|-
| 37 || [[スホーイ]] (UAC) || {{flagicon|Russia|nome}} || Ac
|-
| 38 || [[:en:Babcock International Group|BIG（英バブコック）]] || {{flagicon|UK|nome}} || Ser
|-
| 39 || [[フランス原子力庁|CEA]] || {{flagicon|France|nome}} || Oth
|-
| 40 || [[:en:Harris Corporation|ハリス]] || {{flagicon|USA|nome}} || El
|-
| 41 || [[:en:Serco Group|セルコ]] || {{flagicon|UK|nome}} || Ser
|-
| 42 || [[:de:Krauss-Maffei Wegmann|クラウスマッファイ・ヴェーグマン]] || {{flagicon|Germany|nome}} || MV
|-
| 43 || [[:de:Cobham plc|コブハム]] || {{flagicon|UK|nome}} || Comp(Ac El)
|-
| 44 || [[ヒンドスタン航空機]] || {{flagicon|India|nome}} || Ac Mi
|-
| 45 || [[ナバンティア]] || {{flagicon|Spain|nome}} || Sh
|-
| 46 || [[ダインコープ・インターナショナル]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[アレーニア・アエロナウティカ]] (フィンメッカニカ) || {{flagicon|Italy|nome}} || Ac
|-
| 47 || [[:en:CACI|CACI]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 48 || [[グッドリッチ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Comp(Ac)
|-
| 49 || [[ティッセンクルップ]] || {{flagicon|Germany|nome}} || Sh
|-
| 50 || [[:en:ManTech International|マンテック]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 51 || [[:en:Rafael Advanced Defense Systems|ラファエル]] || {{flagicon|Israel|nome}} || Ac Mi SA/A Oth
|-
| 52 || [[三菱電機]] || {{flagicon|Japan|nome}} || El Mi
|-
| 53 || [[川崎重工]] || {{flagicon|Japan|nome}} || Ac Eng Mi Sh
|-
| 54 || [[:en:Ordnance Factories Organisation|インド造兵工廠]] || {{flagicon|India|nome}} || A SA/A
|-
| 55 || [[:en:Force Protection|フォース・ポテンション]] || {{flagicon|USA|nome}} || MV
|-
| 56 || [[:en:ST Engineering|STエンジニアリング]] (テマセク) || {{flagicon|Singapore|nome}} || Ac El MV SA/A Sh
|-
| 57 || [[VT グループ|VTグループ]] || {{flagicon|UK|nome}} || Ser Sh
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:Thales Air Defence|Thales Air Defence]] (タレス, フランス) || {{flagicon|UK|nome}} || Mi
|-
| 58 || [[TRV|TRV Corp.]] || {{flagicon|Russia|nome}} || Mi
|-
| 59 || [[:en:Irkut Corporation|イルクート]] (UAC) || {{flagicon|Russia|nome}} || Ac
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:BAE Systems Australia|BAE システムズ オーストラリア]] (BAE システムズ, UK) || {{flagicon|Australia|nome}} || El SA/A Sh
|-
| 60 || [[GKN]] || {{flagicon|UK|nome}} || Comp(Ac)
|-
| 61 || [[サムスン]] || {{flagicon|South Korea|nome}} || A El MV Sh
|-
| 62 || [[:en:Indra Sistemas|インドラ]] || {{flagicon|Spain|nome}} || El
|-
| 63 || [[日本電気|NEC]] || {{flagicon|Japan|nome}} || El
|-
| 64 || [[:en:Diehl Aerospace|ディール]] || {{flagicon|Germany|nome}} || Mi SA/A
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[アグスタウェストランド]] (フィンメッカニカ) || {{flagicon|Italy|nome}} || Ac
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:it:Selex Communications|セレックス]] (フィンメッカニカ) || {{flagicon|Italy|nome}} || Comp(El Oth)
|-
| 65 || [[:en:Bharat Electronics Limited|バーラト・エレクトロニクス]] || {{flagicon|India|nome}} || El
|-
| 66 || [[:en:Precision Castparts Corp.|プレジション・キャストパーツ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Comp(Ac)
|-
| 67 || [[:en:Nexter|ネクステル]] || {{flagicon|France|nome}} || A MV SA/A
|-
| 68 || [[OPK|ヴァートレティ・ロッシー (OPKオボロンプロム)]] || {{flagicon|Russia|nome}} || Ac
|-
| 69 || [[:en:Meggitt|メジット]] || {{flagicon|UK|nome}} || Comp(Ac)
|-
| 70 || [[:en:VSE Corporation|VSE Corp.]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 71 || [[:fr:Service industriel de l'aéronautique|SIAé]] || {{flagicon|France|nome}} || Comp(Ac)
|-
| 72 || [[:en:The Shaw Group|シャー・グループ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 73 || [[:en:LIG Nex1|LIGネクスワン]] || {{flagicon|South Korea|nome}} || El
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:Thales Nederland|タレス・ネーデルランド]] (タレス, フランス) || {{flagicon|Netherlands|nome}} || El
|-
| 74 || [[:en:RUAG|RUAG]] || {{flagicon|Switzerland|nome}} || A Ac Eng SA/A
|-
| 75 || [[:en:SRA International|SRAインターナショナル]] || {{flagicon|USA|nome}} || El
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[サムスンテックウィン]] (サムスン) || {{flagicon|South Korea|nome}} || A El Eng MV
|-
| 76 || [[:en:Kongsberg Gruppen|コングスバーググループ]] || {{flagicon|Norway|nome}} || El Mi SA/A
|-
| 77 || [[:en:The Aerospace Corporation|エアロスペース・コープ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:SELEX Galileo|ガリレオ・アビオニカ（現セレックスガリレオ）]] (フィンメッカニカ) || {{flagicon|Italy|nome}} || El
|-
| 78 || [[:en:Ultra Electronics|ウルトラ・エレクトロニクス]] || {{flagicon|UK|nome}} || El
|-
| 79 || [[MTUアエロエンジンズ]] || {{flagicon|Germany|nome}} || Eng
|-
| 80 || [[:en:Moog Inc|ムーグ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Comp(El Mi)
|-
| 81 || [[:en:ARINC|ARINC]] ([[カーライル・グループ]]) || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 82 || [[:en:Teledyne|テレダイン]] || {{flagicon|USA|nome}} || El
|-
| 83 || [[:en:CAE Inc.|CAE]] || {{flagicon|Canada|nome}} || El
|-
| 84 || [[フィアット]] || {{flagicon|Italy|nome}} || Eng MV
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[イヴェコ]] (フィアット) || {{flagicon|Italy|nome}} || MV
|-
| 85 || [[:en:Jacobs Engineering Group|ジェイコブス・エンジニアリング]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 86 || [[:en:Patria (company)|パトリア]] || {{flagicon|Finland|nome}} || Ac MV SA/A
|-
| 87 || [[フィンカンティエリ]] || {{flagicon|Italy|nome}} || Sh
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:BAE Systems AB|BAEシステムズ・ハッグルンズ]] (BAEシステムズ, UK) || {{flagicon|Sweden|nome}} || MV
|-
| 88 || [[カーチス・ライト]] || {{flagicon|USA|nome}} || Comp(Ac Sh)
|-
| 89 || [[:en:Mitre Corporation|MITRE]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:Santa Bárbara Sistemas|サンタバーバラ・システムズ]] (ゼネラル・ダイナミックス, アメリカ) || {{flagicon|Spain|nome}} || A MV SA/A
|-
| 90 || [[:en:Uralvagonzavod|ウラルヴァゴンザヴォド]] || {{flagicon|Russia|nome}} || MV
|-
| 91 || [[:en:Alion Science and Technology|アリオンS&T]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| style="text-align:right;" |'''S''' || [[:en:Thales Australia|タレス・オーストラリア]] (タレス,フランス) || {{flagicon|Australia|nome}} || A El MV Mi SA/A Sh
|-
| 92 || [[アヴィオ]] (シンヴェン, UK) || {{flagicon|Italy|nome}} || Eng
|-
| 93 || [[:en:Chemring Group|ケムリンググループ]] || {{flagicon|UK|nome}} || SA/A
|-
| 94 || [[イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ]] || {{flagicon|Israel|nome}} || A MV SA/A
|-
| 95 || [[:en:Cubic Corp|キュービック]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 96 || [[:en:KBP Instrument Design Bureau|KBP]] || {{flagicon|Russia|nome}} || SA/A
|-
| 97 || [[ヴォート・エアクラフト・インダストリーズ]] (カーライル・グループ) || {{flagicon|USA|nome}} || Ac
|-
| 98 || [[エスターライン・テクノロジーズ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Comp(Ac SA/A)
|-
| 99 || [[:en:Chugach Alaska Corporation|チュガッチ・アラスカ]] || {{flagicon|USA|nome}} || Ser
|-
| 100 || [[:en:Day & Zimmermann|デイ&ジマーマン]] || {{flagicon|USA|nome}} || SA/A Oth
|-class="sortbottom"
| colspan="4"| '''S''': 子会社、括弧内は親会社の国籍や社名が異なる場合<br/>
<small>主要分野</small>:<br/> A = 銃砲; Ac = 航空機; El = 電子機器; Eng = エンジン; Mi = ミサイル; MV = 軍用車両;<br/>SA/A = 小火器/弾薬; Ser = サービス; Sh = 艦船; Sp = 宇宙; Oth = その他; Comp( ) = 部材<br/>
|}

== 市場規模・収益規模 ==
そもそも多くの国で、軍備に割く額はGDPの数[[パーセント|%]]程度であり、またその中でも金額の大半を占めるのは兵士・職員の[[人件費]]である。そのため、市場規模としてはそれほど大きくない。

軍需産業として[[収益]]（[[売上高]]）規模が世界一の米[[ロッキード・マーティン]]社の2006年の売り上げは、世界規模の民間企業で比較すると56位でしかない。同様に軍需で世界2位の米[[ボーイング]]社は民間企業としては29位になる。軍需で2位の米ボーイング社と軍需で1位の米ロッキード・マーチン社が総収益額では順位が29位と56位と逆転するのは、それだけ米ボーイング社が軍需以外の部門の売り上げが大きいからである。

軍需3位の米[[ノースロップ・グラマン]]社は[[フォーチュン (雑誌)|フォーチュン誌]]の世界企業売り上げランキングで100位に存在する。軍需4位の米[[ノースロップ・グラマン]]社と5位の[[レイセオン]]は216位と306位であり、防衛産業の巨人達も、世界企業としては[[ウォルマート]]社や[[ゼネラルモーターズ]]社、[[トヨタ自動車]]社に比べれば、大人と子供程の違いが生まれる<ref group="出典" name = "軍事研究2007/9"/>。

ただし軍需産業は軍需部門がほぼ全て国家相手の売り上げであることから、ほぼ全ての売り上げが民間相手の企業とは全く異質な存在であり、軍需産業の特殊性や問題点は別に考慮する必要がある。たとえば商売相手が国であるため、[[支払い]]がスムーズ、需要が安定しているなどの独自のメリットがある。

兵器産業だけで見ても、2000年の防衛企業上位100社の全体の兵器売上高は、1,570億米ドルしかなく、この6割はアメリカの43社のものである。1980年代半ばの冷戦末期には世界全体の兵器への支出総額は、2,900億-3,000億米ドルで、2000年代の約2倍であったので、兵器市場は急激に小さくなったといえる。また例えば米国一国の他の産業と比べても、2001年のデータでは医薬品市場で2,280億ドル、自動車市場で6,000億ドル、雑貨で5,420億ドル、生命保険売上で8,000億ドル強、証券で3,400億ドルであったので、世界の兵器市場はそれほど大きくはない<ref group="出典">ポール・ポースト著・山形浩生訳　『戦争の経済学』　バシリコ株式会社　2007年11月11日初版第1刷発行　ISBN 9784862380579</ref>。

== 産業としての傾向 ==
冷戦体制の終結に伴って軍事産業の「需要」が減少したが、[[アメリカ同時多発テロ事件]]以降の「[[非対称戦争]]」時代の対応のための変化が、20世紀末から現在へ続く軍需産業に業界再編を含む大きな動きを作り出している。

=== 旧航空機メーカーのシステムインテグレーター化 ===
冷戦終結の以前から、陸上と海上の最新兵器は航空兵器のような[[ハイテク]]技術を多く取り入れるようになり、2000年以降はこの傾向が明確になった。この傾向が生まれる以前は、たとえば陸上兵器代表の[[戦車]]でも、海上兵器の代表の[[巡洋艦]]や[[駆逐艦]]でも、それぞれの専業兵器メーカーが政府からの契約に基づいて設計と製造を行なっていた。しかし、2007年の現在では、それぞれの兵器の中枢部分に高機能電子機器によるネットワーク機能が組み込まれており、単体の兵器としての運用だけでなく、有機的に結ばれたネットワークの一部としての兵器運用が求められるようになっている。この変化によって、米ボーイング社や米ロッキード・マーティン社のように、単体の兵器に含まれる機能のみならず、ネットワーク全体の機能を理解したうえで、[[システムインテグレーター]]としての役割を担える軍事企業のみが、政府からの主契約を受ける会社（Primary contractor）となれるようになった。

このシステムインテグレーターの役割の中には、将来の拡張や敵味方の兵器技術の方向性を理解・展望し、兵器の全体像を概略設計し、必要な要素技術を開発し、政府の要求に合わせた試作機を完成させ、個別機器や部品をそれを設計・製造するのが得意な企業に振り分けて発注し、最終的な量産までの組み立て・統合作業を監督する、投資・経費・価格を管理する、などのさまざまな能力が含まれる。このため、2007年の現在では、例えば[[アメリカ海軍]]の[[沿海域戦闘艦|沿海戦闘艦LCS]]計画では、艦艇の製造契約までがロッキード社やジェネラル・ダイナミクス社という20世紀には航空機を製作していた企業によって執られるようになっている。この流れはアメリカだけでなく、[[イギリス海軍]]の[[クイーン・エリザベス級航空母艦|次期空母CVF]]計画は英BAEシステムズ社と仏タレス社によって共同で主契約が政府と結ばれた。こういったシステムインテグレーターも実際の製造作業のほとんどは従来の造船メーカーに委託することで互いの専門能力を最大限に発揮するようになる。また、こういった動きの一環として、ノースロップ・グラマン社が2000年に[[インガルス造船所]]とアボンデール造船所、2001年には[[ノースロップ・グラマン・ニューポート・ニューズ|ニューポート・ニューズ造船所]]を合併したようなケースや、ジェネラル・ダイナミクス社が2003年にゼネラルモーターズ社から[[M1エイブラムス]]戦車などを作っていたGMディフェンス社を合併したケースのように、積極的に自社内に取り込んでいくという戦略を執るシステムインテグレーターもある。なお、ジェネラル・ダイナミクス社は1899年の設立時には[[潜水艦]]を建造していた後、1953年の[[コンベア]]社との合併以後に航空機も作るようになった会社である<ref group="出典" name = "軍事研究2007/9"/>。

=== 民間軍事会社の台頭 ===
米ハリバートン社の子会社である米KBR社や、[[退役軍人]]によって創設された[[ブラックウォーターUSA|ブラックウォーター・ワールドワイド]]のような[[民間軍事会社]]（プライベート・ミリタリー・カンパニー／'''PMC'''）が軍需産業界内で大きな役割を持つようになってきている。これは米政府の「軍事の民営化」政策という「[[傭兵]]制度」以後の大きな歴史上の変化によって生じたと考えられる。米国軍産複合体の新しい形態となって定着するか、将来[[イラク戦争]]終結後に解消される需要であるのか今後が注目される。

=== 軍需企業一覧 ===
[[軍需企業の一覧]]を参照。

== 各国の防衛予算 ==
{| class="wikitable"
|-
! 順位 !! 国 !! 予算($ 10億ドル.) !! 世界全体に占める割合 (%) !! 2010年の時点でGDPに占める割合 (%)
|-
| &mdash; || '''世界全体''' || style="text-align:right;" | '''1630''' || style="text-align:right;" | '''100''' || style="text-align:right;" | &mdash;
|-
| 1  || {{USA}} || style="text-align:right;" | 698.0 || style="text-align:right;" | 42.8 || style="text-align:right;" | 4.8
|-
| 2  || {{CHN}} || style="text-align:right;" | 119.0{{ref|a|a}} || style="text-align:right;" | 7.3{{ref|a|a}} || style="text-align:right;" | 2.1
|-
| 3  || {{UK}} || style="text-align:right;" | 59.6 || style="text-align:right;" | 3.7 || style="text-align:right;" | 2.7
|-
| 4  || {{FRA}} || style="text-align:right;" | 59.3 || style="text-align:right;" | 3.6 || style="text-align:right;" | 2.3
|-
| 5  || {{RUS}} || style="text-align:right;" | 58.7{{ref|a|a}} || style="text-align:right;" | 3.6{{ref|a|a}} || style="text-align:right;" | 4.0
|-
| 6  || {{JPN}} || style="text-align:right;" | 54.5 || style="text-align:right;" | 3.3 || style="text-align:right;" | 1.0
|-
| 7  || {{DEU}} || style="text-align:right;" | 45.2 || style="text-align:right;" | 2.8 || style="text-align:right;" | 1.3
|-
| 8  || {{SAU}} || style="text-align:right;" | 45.2 || style="text-align:right;" | 2.8 || style="text-align:right;" | 10.4
|-
| 9  || {{IND}} || style="text-align:right;" | 41.3 || style="text-align:right;" | 2.5 || style="text-align:right;" | 2.7
|-
| 10  || {{ITA}} || style="text-align:right;" | 37.0 || style="text-align:right;" | 1.8 || style="text-align:right;" | 2.7
|-
|}

== 兵器貿易における主要輸出国ランキング ==
{| class="wikitable sortable"
!2001年10月の順位!!供給国!!2001!!2002!!2003!!2004!!2005!!2006!!2007!!2008!!2009!!2010
|-
|1||{{USA}}||5908||5229||5698||6866||6700||7453||8003||6288||6658||8641
|-
|2||{{RUS}}||5896||5705||5236||6178||5134||5095||5426||5953||5575||6039
|-
|3||{{DEU}}||850||916||1713||1105||2080||2567||3194||2500||2432||2340
|-
|4||{{FRA}}||1297||1368||1345||2219||1724||1643||2432||1994||1865||834
|-
|5||{{UK}}||1368||1068||741||1316||1039||855||1018||982||1022||1054
|-
|6||{{CHN}}||499||509||665||292||303||597||430||586||1000||1423
|-
|7||{{NLD}}||203||239||342||209||583||1187||1326||530||545||503
|-
|8||{{SWE}}||880||191||526||314||538||432||366||454||383||806
|-
|9||{{ITA}}||216||426||341||212||774||502||684||417||514||627
|-
|10||{{ISR}}||407||436||368||628||368||299||438||281||807||472
|-
|11||{{UKR}}||700||311||442||200||290||553||728||330||320||201
|-
|12||{{ESP}}||7||120||150||56||108||843||590||610||998||513
|-
|13||{{CHE}}||193||157||181||243||246||285||301||482||255||137
|-
|14||{{CAN}}||129||170||263||265||226||226||334||227||169||258
|-
|15||{{KOR}}||165||N/A||100||29||48||94||220||80||163||95
|-
|}

== 兵器貿易における主要輸入国ランキング ==

{| class="wikitable sortable"
!現在の順位!!輸入国!!2000!!2001!!2002!!2003!!2004!!2005!!2006!!2007!!2008!!2009!!2010
|-
|1||{{IND}}||911||1242||1872||2802||2227||1036||1257||2179||1810||2116||3337
|-
|2||{{SGP}}||622||220||235||88||384||543||52||368||1123||1729||1078
|-
|3||{{MYS}}||30||26||131||135||48||51||410||546||541||1494||411
|-
|4||{{GRE}}||710||725||491||2241||1528||389||598||1796||563||1269||703
|-
|5||{{KOR}}||1262||623||461||680||986||686||1650||1758||1821||1172||1131
|-
|6||{{PAK}}||158||397||533||592||385||332||262||613||939||1146||493
|-
|7||{{ALG}}||418||553||237||197||272||156||308||471||1518||942||791
|-
|8||{{USA}}||301||449||453||533||512||501||581||731||808||831||893
|-
|9||{{AUS}}||364||1191||647||798||505||470||682||629||380||757||1677
|-
|10||{{TUR}}||1170||553||1009||438||187||1005||422||585||578||675||468
|-
|11||{{SAU}}||80||59||555||159||1161||148||185||64||115||626||787
|-
|12||{{UAE}}||243||186||213||695||1246||2198||2026||938||748||604||493
|-
|13||{{PRC}}||2015||3366||2819||2207||3080||3511||3831||1474||1481||595||559
|-
|14||{{NOR}}||263||148||92||4||6||14||469||494||536||576||205
|-
|15||{{IDN}}||171||27||63||398||82||31||58||577||241||452||198
|-
|}

== 注記 ==
{{reflist}}

== 出典 ==
{{reflist|group=出典}}

== 関連項目 ==
* [[軍事]]
* [[兵器]]
* [[死の商人]] - [[武器商人]]
* [[軍産複合体]]
* [[武器輸出三原則]]
* [[武器貿易条約]]
* [[軍事力]]
* [[軍隊]]
* [[軍縮]]
* [[軍事ケインズ主義]]
* [[特需景気]]
* [[民間軍事会社]]

{{DEFAULTSORT:くんしゆさんきよう}} 
[[Category:軍需産業|*]]
[[Category:軍需関連企業|*]]
[[Category:軍縮]]
[[Category:軍事史]]
[[Category:兵器の歴史]]
[[Category:経済史]]
[[Category:技術史]]