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'''超純水'''(ちょうじゅんすい、ultra pure water)とは主に産業分野で用いられる用語で、極めて純度の高い[[水]]のこと。[[純水]]の製造では対象外だった有機物や微粒子、気体なども様々な工程を経て取り除かれている。 現在、最先端の設備で製造されている超純水に含まれる不純物の量は、0.01μg/L(1リットル中に1億分の1グラム)の水準に達し、これは例えば[[東京ドーム]](約124万[[立方メートル]])に対する[[卓球|ピンポン球]]や[[ビー玉]]に相当する。 == 概要 == 超純水とは、用水の水質が極めて高いレベルにあることを意味する。しかし明確な[[定義]]や国家・国際[[規格]]などはなく、使用目的に基づく個々の要求水準を満たすことが最大の条件となっている。さらに要求水準自体が年々高度化しており、ひとくちに超純水と言ってもグレードはまちまちである。 言葉としては[[1950年]]には既に登場<ref name=a1>[[用水と廃水]]No.8-8(1966)</ref>していたものの、その純度は現在のそれに遠く及ばなかった。 特に[[非電解質]](生[[菌]]を含む[[有機質]]、[[コロイド]]、[[ケイ酸]]など)は除去・測定ともに困難であったが、産業技術高度化に伴う『より[[不純物]]の少ない水を』との要求は強まり続け、これに応えるための不純物除去技術も高度化し続けた。すなわち、超純水の歴史はそのまま不純物の除去・管理技術の歴史でもある。 超純水の用途は当初より多様であり[[1966年]]の文献<ref name=a1 />には、電子工業、貫流[[ボイラ]]の復水処理、[[原子力発電]]、合成[[繊維]]工業、有機無機薬品工業、[[製薬]]工業、[[写真]]工業などが挙げられている。 呼び方には使用場所(工場、医療、研究ほか)によって、「超純」や「UPW(Ultra Pure Waterの略)」などの略称で呼ばれることもある。 大学の研究室などで特定のラボ用製造装置名が代名詞となっていることがあるが、[[日本]]だけの風習に過ぎず、また必ずしも本項で述べる超純水の範疇に含まれるとは限らないので、注意が必要である。 === 歴史 === 極限まで純粋な水を得ようとする科学史上最初の試みは、[[1870年代]]に[[フリードリッヒ・コールラウシュ]]によって行われた<ref>渡辺啓,竹内敬人「読み切り化学史」東京書籍(1987年)</ref>。 [[窒素]]ガスと[[石英]]器具を駆使した特製の[[蒸留]]装置で42回蒸留を重ねて得た精製水の電気伝導率として、0.03μS/cm(18℃)の値が記録されている。 この結果、水は非[[電解質]]ではなくわずかに[[解離 (化学)|解離]]することが実証され、水の[[イオン積]]を求める上で重要な功績となった。 20世紀に入り、[[イオン交換樹脂]]の登場によって容易に電解質を除去することが可能となり、水の精製コストは劇的に低下した。これ以降、水の品質によって成果を左右される種々の分野で、純水、超純水が活用されることとなった。 以下、利用量が最大で要求レベルも厳しい、電子工業界を中心に記述する。 [[1960年代]]に生産が拡大した、[[トランジスタ]]や[[ブラウン管]]の製造工程における[[洗浄]]用として、脱イオンと[[精密ろ過膜|精密ろ過]]による高[[純水]]、高度純水が広く利用されていた。 しかし[[集積回路]]の登場により、[[比抵抗]]率では評価しきれない不純物(微粒子など)による製品[[歩留まり]]の低下・限界が問題となった。高度[[蒸留]]水の使用も一部で試みられたというが、おそらくコスト面で普及しなかった<ref>「[[電子立国日本の自叙伝]]」第6回、NHKオンデマンド版で58分10秒〜45秒付近。不純物対策として蒸留水を使ったこと、ノウハウというよりそんなにコストをかけたなんてみっともなくて(放送から)カットしてくださいよ、とインタビューに技術者が答えている。</ref>。 そして[[1970年代]]に登場・普及した[[集積回路|LSI]]の製造工程では、完全に[[トリクロロエチレン]]、[[トリクロロエタン]]などの[[有機溶媒]]に取って代わられ、半導体産業における超純水の重要性は低下していった。ところが、[[1980年代]]に顕在化した[[土壌汚染]]、[[地下水汚染]]にこれら有機溶媒が大きく関与していたため、代替品として再び需要が高まる事になる。 大規模[[火力発電所]]や[[原子力]]産業向けの需要に応じ、超純水製造技術は向上を続けていたものの、微細な集積回路のパターンを相手とする洗浄装置の開発は多くの課題が有った。なかには水質ではなく水そのものの物理的性質、例えば有機溶剤に比し桁外れに大な[[表面張力]]の克服なども含まれていた(洗浄時にウエハを高速回転させるのはこのため) [[洗浄]]する水に少しでも不純物が残っていると、[[回路]]パターンを短絡させたり、[[不純物半導体]]の組成を乱すなどの影響を及ぼすため、今日に至るまで、[[半導体]]素子の性能向上や回路パターンの微細化に伴って、超純水の不純物を減らし[[洗浄]]効果を高めるための様々な研究開発が続けられてきている。 [[1990年代]]以降、半導体の集積度は高まり続ける一方、コスト競争激化による製品歩留まりの追求が厳しさを増した。これは、素子自体の大型化・複層化による(微粒子1つによる被害が発生する)単位面積の増大と、(微粒子の直径に対する許容限界を引き下げる)パターン線幅の狭小化に応えつつ、コスト削減(それも劇的な)要求に応えなければならないことを意味する。 [[2000年代]]に入り[[バイオテクノロジー]]分野での利用が拡大している。これに伴い、研究室などでの超純水利用の需要拡大に応じラボ用の超純水製造装置が相次いで市場に登場している。 === 指標 === 超純水のグレードを表すため使用される[[指標]]は複数あるが、いずれも水中の不純物を何らかの手法で評価しているに過ぎず、例えば「超純水度」といったようなものは存在しない。これは超純水の製造・管理・利用目的がほぼ産業用途に限られ、ある産業分野で最も重視される指標が他分野では仕様外となる場合すらあるなど共通の基準が必要なかった背景による。実際、同じ工場でもラインによって管理指標の項目や基準値が異なることも珍しくない。 水質管理指標として一般に次のようなものが利用されているが、その他にも用途次第で多様な指標が利用されている。 (試験方法に[[日本工業規格|JIS]]規格がある場合、規格番号を併記した) * [[電気抵抗率]](比抵抗、[[メガ|M]][[オーム|Ω]]・[[センチメートル|cm]])、[[電気伝導率]](導電率、[[マイクロ|μ]][[ジーメンス|S]]/cm):JIS K0552 *:最も一般的な指標である。25℃における理論値として、18.24MΩ・cm および 0.05482μS/cmがあげられており、この値に近いほど電解質濃度が小さいことになる。目安として15MΩ・cm以上、0.067μS/cm以下の水なら超純水と呼んでもおかしくないが、半導体工場では18MΩ・cm程度を要求される。 *:なお、SI単位の原則に従えばcmではなくmを使用すべき(1MΩ・m = 100MΩ・cm,1mS/m = 10μS/cm = 0.1μS/m )だが、継続性を重視する現場ではcmの使用が継続され、新設や更新に伴い徐々に移行されている。 * [[全有機炭素|TOC]](μg/L):JIS K0551 *:水中の有機物を示し、標準的な指標となっている。用途によるが、半導体工場では少なくとも0.05mg/L未満を要求される。医薬用向け、特に注射用水に関しては[[パイロジェン]]を規準化している。(後述) * 微粒子数(個/L):JIS K0554 *:水中の異物一般を指す。透明管内を流れる水にレーザー等を照射し続け、もし異物があれば散乱光が生じるため、回数から濃度を、強度から粒径を知ることができる。下記の生菌も微粒子に含まれる。ギガクラスの記憶素子などの製造では、1リットル中に1個未満が基準の例もあるほか、局方の注射用水を製造する場合も厳しく管理されている。 * 生菌数(個/L):JIS K0550 *:いわゆる[[バクテリア]]で、配管内で増殖すると重大な障害を招くおそれがある。定期的に製造装置と配管内部を[[酸化剤]]で[[滅菌]]洗浄するが、防ぎきるのは難しい。水質管理では、少なくとも1ミリリットル中10個未満が望ましく、医薬品関係も厳しい。 *:専用機材でサンプリング後、規定時間培養する必要があり、コストも高いため、日常的には微粒子数で代替される。 * [[温度]](℃) *:気体ほどではないが、液体(つまり超純水)も温度変化により膨張・収縮し、流路の死容積や配管ジョイントから、不純物を吸い出してくる。 * [[溶存酸素]](μg/L) *:半導体製造の高精度化に伴い、酸化被膜への影響から厳密にゼロを要求されている。その他でも、生菌数管理上の指標とされる。 * [[シリカ]](μg/L~ng/L):JIS K0555 *:[[ケイ酸塩]]。化学形態により、[[イオン]]状と[[コロイダル]]で表される。[[ケイ素]]を主体とする[[半導体]]にとって本質的にやっかいな成分。 * [[陽イオン]]、[[陰イオン]](μg/L~ng/L):JIS K0553、JIS K0556 *:[[ナトリウム]]、[[カリウム]]など(軽いアルカリ金属)が検出されやすいが、カルシウムなどのアルカリ土類金属は要注意。 * [[重金属]](μg/L~ng/L):JIS K0553 * 特定の元素やイオン、分子(μg/L~ng/L) *:必要なら定期的に評価され、重要な場合は常時監視も検討されるが、そうでない場合は全く対象外となる。 バイオテクノロジー分野向け装置において、性能を表す指標として使われているもの。[[医療]]用途では特に無菌の担持が重視され、生菌数、微粒子数の管理が重要となる。 * [[エンドトキシン]](Eu/ml) - [[内毒素]]、[[発熱物質]](パイロジェン)とも呼ばれ、医薬向けでは基本となる。 * [[RNase]]、[[DNase]] - これを含まなければ、[[ジエチルピロカーボネート|DEPC]]処理水の代替になる。 * [[デオキシリボ核酸|DNA]] - [[UV]]不活化と膜の分画分子量が影響する。 == 製法 == 工場で使用する超純水は、複数系統の単位装置を連ねたプラントで製造するのが基本で、数千~数万m<sup>3</sup>の超純水を毎日途切れることなく製造し続ける事ができる。これをスケールダウンした製造能力が一日に数十m<sup>3</sup>以下のパッケージ製品なども広く利用されている。 一方、研究室用の小型・卓上装置など、ユニット化されたメンテナンスフリーをうたう製品も普及してきている。 === プラント === 今日の一般的な製法では、まず[[純水]]を製造し、これを原料とする(一次純水と呼ばれる)。 一次純水は、加熱後に[[逆浸透膜]]を通したり、[[真空]][[タンク]]などの脱気装置や高純度の[[窒素]]ガスで曝気する脱酸素工程を経て、溶存酸素を0.1mg/L程度まで低減する。これは、要求水準に応えるためと同時に、好気性菌が大部分を占める生菌の増殖を抑える目的がある。 次いで[[熱交換器]]による冷却を行い、[[紫外線]]や[[オゾン]]により、微量の[[有機物]]を[[酸化]]分解する。ここでは低分子の[[有機酸]]や[[炭酸水素イオン]]が生成するため、比抵抗率は一時的に低下する。 ちなみに熱交換器は構造上汚染源となり易いため前段に置かれるが、必然的に温度コントロールの難易度は増す。 これを、高度に精製洗浄された混床[[イオン交換樹脂]](ポリッシャー(polisherより)、デミナー(demineralより)と呼ばれる)を通し、[[イオン]]化された有機物を除去する。この時点で比抵抗率は回復する。 最後に[[中空糸膜]]の[[限外ろ過膜]]を通し、紫外線で低分子化しきれなかった有機物や微粒子・生菌を捕捉する。逆浸透膜を使用しないのは、必要な圧力を与えるための高性能ポンプが汚染源となるためである。実際、冷却用熱交換器への送水ポンプ圧だけで最後まで送水できるよう、プラントは設計されなければならない。 使用目的によっては、ごく微量残存する溶存酸素や、窒素脱酸素後の溶存窒素も除去する必要がある。 この場合、[[水素]]で曝気した後[[パラジウム]]触媒を介したり、逆浸透膜を利用した脱気膜が用いられるが、概して溶存気体の除去は困難である。 こうして製造された超純水は、[[全有機炭素|TOC]]計や微粒子計などの監視装置へ一部を分岐させ、圧力調節用の自動弁や用途に応じた最終処理工程を経て、使用場所(「ユースポイント」と呼ばれる)へ送られる。 最終処理では使用目的を満たすために支障のない高純度の物質を敢えて加える場合もある。例えば、低い電気伝導率のために内部で[[静電気]]が生じ、洗浄対象である[[半導体]]の絶縁部分を破壊するなどの悪影響を防ぐため、高純度の[[二酸化炭素]]を溶解させて[[導電率]]を上げる対策が採られる。 この場合、当然純粋な水ではなくなるが、あくまでも要求水準を満たしていることが超純水の条件である。また、さらに進んで有用な性質を付与する研究も行われ、その場合は[[機能水]]と呼ばれる事もある。 === 送水 === 製造された超純水は[[空気]]に触れさせたり、[[配管]]や[[タンク]]などの中で停止させる事ができない。 これは、いかに清浄であっても空気に触れると、空気中の[[窒素]]や[[酸素]]、[[二酸化炭素]]などが[[ヘンリーの法則]]に従って溶け込み、また流れが止まると[[配管]]がいかなる材質であっても管壁から微量の不純物が溶け出したり、貧栄養状態でも生育可能な[[微生物]]が発生したりする恐れがあるためである。 よって、[[実験]]室内で使う程度の小規模のものを除き、超純水はループ状の[[配管]]を常に流し続けることとし、ユースポイントを使用されずに通過した超純水は二次純水と呼んでそのままタンクなどに戻し、再びユースポイントへ行くことがないようにする必要がある。 二次純水は不純物の除去処理を行った後、再度ループ[[配管]]に[[循環]]させるか、一次純水と合流させる。実際には、超純水がユースポイントで使われて二次純水が減った分だけ、一次純水がシステムに補給されるようにして、一度超純水となった水を有効に活用しようとする場合が多いが、業界ではこの一次純水以降の超純水製造・供給システムを、二次純水が[[循環]]することを指した呼び名である「サブシステム」と言い表すことが多い。 設備のメンテナンスや送水先の都合で設備を停止させる場合は、再起動前に殺菌洗浄が必要となる。殺菌法として、加熱法、過酸化水素法、次亜塩素酸ソーダ法、フッ酸法等があるが、新鋭の装置の主となる方法は加熱(40℃程度)+過酸化水素法である。 最近の[[半導体]]素子や[[液晶]]パネルなどの大規模な[[工場]]では、コスト節減や省[[資源]]化による[[環境保護]]を目的として、二次純水はもとより、原料の[[純水]]を造る際に[[逆浸透膜]]などから排出された水や、ユースポイントで[[洗浄]]に使用された超純水も全て回収・再利用し、排水の放流を極限まで減らすようにしている([[ゼロエミッション]])例が多い。 === 小型装置 === 研究室などで使用される小型のものは、内部がカートリッジ化されているものがほとんどで、メンテナンスフリーが前提となっている。脱塩装置の再生や膜の洗浄などをユーザーが行うと水質を保証できないためで、コストは高くつくが新鮮な超純水をいつでも使える便利さが特長となっている。 ただし、小型装置ではタンク内に貯蔵されている超純水の管理はユーザーが行う必要があり、長時間放置すると水質低下をきたすおそれがあり、注意が必要である。 == 用途 == 超純水は比較的安価で[[環境負荷]]が小さいことから、[[洗浄]]水、[[溶媒]]としての利用が多いが、それ以外にも、特徴的な用途が見出されている。 * [[集積回路|LSI]]の[[ウェハ]]や[[液晶ディスプレイ]]など、[[半導体]]素子関連の製造工程における洗浄や、[[エッチング]]液の希釈調製用 *:製造技術向上の最大要因であり、超純水のグレードを素子の集積度で現す(64M用、128M用、256M用、あるいは[[線幅]]で言う)ことも多い * 同じく、露光工程で微細なパターンを焼き付ける際の解像度向上策として、[[油浸レンズ]]と同じ原理で利用される * 精密[[定量分析]]における試験器具の洗浄、[[試薬]]類やスタンダードの調製、ブランク、二相[[抽出]]の溶媒など * [[遺伝子工学]]など[[バイオテクノロジー]]分野での[[細胞]][[培養]]、特に[[デオキシリボ核酸|DNA]]の増幅 * [[医薬品]]の[[注射]]用水として注射剤の製造([[接種]]時の希釈・溶解用は除く)および、密封された[[精製水]] * [[火力発電]]所の[[超高圧ボイラ]]([[超臨界]]状態の水を全量蒸発させる)で必須なほか、従来型ボイラの復水脱塩も高度化している * [[原子力発電]]所([[軽水炉]])の[[冷却材]]) *:炉心に接する一次冷却水では、不純物(特に[[ホウ素]]や[[カドミウム]]など[[吸収断面積|反応断面積]]が大きい[[核種]])が[[放射化]]による二次放射能を持ちうるため、これを防ぐために用いられる([[加圧水型原子炉]]では、高純度の[[ホウ酸]]を溶解し制御する) *[[素粒子物理学]]における特殊な[[カミオカンデ|粒子検出器]]の媒体 **[[霧箱]]や[[放電箱]]などでは捉えられない、[[ニュートリノ]]による微かな[[チェレンコフ光]]を検出するため、透明度が高い大質量のターゲットとして用いられた **水は大量の[[水素]]原子を含むことから、[[陽子崩壊]]による[[陽電子]]や[[光子]]を発生させる材料として用いられた(実際には発生しなかったが、予想より寿命が長いことを確認できた) == その他 == 超純水については、[[毒性|有害性]]に関する[[風説]]がある。 超純水とは高度に精製された水の「[[状態]]」を意味し、何らかの[[物質]]や[[核種]]を指すものではない。つまり「コップに採った超純水状態の水を飲用する」ことは可能だが、体内に入ったコップ一杯分の水を、超純水状態に維持し続ける事は不可能である。従って、飲んだ超純水が[[腸管]][[粘膜]]に与える影響、などというものは存在しない。歯の脱灰についても、砂糖の摂取や唾液による再石灰化と比較する限り無視できる。 普段飲用に供する水(水道水、井戸水、河川水など)と比較すると、それらが一般に溶解している物質(残留塩素や「[[ミネラル]]分」など)を含んでいないが、生体に必要な[[微量元素]]などは食物から供給されるものであり、長期間飲用したとしても欠乏することはない。 一方、いわゆる「おいしい水」との比較については、超[[軟水]]であること、[[溶存酸素]]がない事以外に特徴はなく、[[コーヒー]]やお[[茶]]を淹れると軟水で淹れた味になり、好みの問題となる。 水の味はおもに温度に影響されるため、[[クリーンルーム]]の室温に合わせて供給されるユースポイントの超純水は「不味い」とする感想が多いというが、10-15℃に冷やして比較すれば別の結果になると見られる。 これらとは逆に、ヒトの健康に対する利点を期待するケースもあるが、比較対象となる用水中に有害物質が含まれている場合を除き、[[偽薬|プラセボ]]以上の期待は持てない。赤水や異臭についても安価な対策が多数存在し、あえて超純水を購入する必要はない。 なお、どのような水(を含む飲料)であっても、不適切な環境に放置すれば埃や雑菌など異物の混入が起こり得ることと、異物が混入したものを摂取すれば健康リスクが生じることは、例外なく共通している。 == 参考資料 == <references/> == 関連項目 == * [[純水]] {{DEFAULTSORT:ちようしゆんすい}} [[Category:化学物質]] [[Category:水]] [[Category:機能水]]
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