西大平藩のソースを表示

'''西大平藩'''（にしおおひらはん）は、現在の[[愛知県]][[岡崎市]]大平町（[[三河国]][[額田郡]]西大平）を治めた[[藩]]。藩庁は[[西大平陣屋]]。[[石高]]は1万石。

== 概要 ==
[[大岡氏|大岡宗家]]当主で、第8代[[征夷大将軍|将軍]][[徳川吉宗]]の信任を受け[[町奉行|江戸南町奉行]]として[[享保の改革]]を実行した[[大岡忠相]]が、[[寺社奉行]]時代の[[寛延]]元年（[[1748年]]）、[[奏者番]]に就任し、それまでの功績により4000石の加増を受け、西大平1万石の[[大名]]となった。[[江戸時代]]を通じて、江戸町奉行から大名になったのは忠相のみである。以後、忠相の子孫が継いだ。

忠相時代の所領は本貫地である[[相模国]][[高座郡]]大曲村（現在の[[神奈川県]]高座郡[[寒川町]]大曲）のほか関東各地に分散しており、晩年には所領統合を申し出ている。忠相は西大平を訪れることなく死去し、第3代藩主[[大岡忠恒|忠恒]]の頃には[[三河国]]への所領統合が完了する。藩主は[[江戸]]に居住し[[参勤交代]]をしない[[定府]]大名であり、西大平村に[[陣屋]]のみが設置された。

大岡氏の本領である大曲村は相伝され、忠相をはじめ歴代藩主の墓は三河ではなく、現在の神奈川県[[茅ヶ崎市]]の[[浄見寺]]にある。

== 歴代藩主 ==
=== 大岡家 ===
[[譜代大名|譜代]] - 1万石
{| class="wikitable" style="text-align:center" border="1" frame="box" rules="all" cellspacing="0" cellpadding="3"
|- style="background:#eee"
! 代
! 氏名
! 院号
! 官位
! 在職期間
! 享年
! 出身家
|-
! style="background:#eee"|1
|[[大岡忠相]]<br /><small>おおおか ただすけ</small>
|松雲院
|[[従五位|従五位下]]<br />[[越前国|越前守]]
|[[寛延]]元年 - [[宝暦]]元年<br />[[1748年]] - [[1751年]]
|75
|忠吉流
|-
! style="background:#eee"|2
|[[大岡忠宜]]<br /><small>おおおか ただよし</small>
| -
|従五位下<br />越前守
|宝暦2年 - [[明和]]3年<br />[[1752年]] - [[1766年]]
|58
|[[大岡氏|大岡宗家]]
|-
! style="background:#eee"|3
|[[大岡忠恒]]<br /><small>おおおか ただつね</small>
| -
|従五位下<br />[[能登国|能登守]]
|明和3年 - [[天明]]4年<br />[[1766年]] - [[1784年]]
|36
|大岡宗家
|-
! style="background:#eee"|4
|[[大岡忠與]]<br /><small>おおおか ただとも</small>
| -
|従五位下<br />越前守
|天明4年 - 天明6年<br />[[1784年]] - [[1786年]]
|32
|[[小笠原氏|信濃小笠原家]]
|-
! style="background:#eee"|5
|[[大岡忠移]]<br /><small>おおおか ただより</small>
| -
|従五位下<br />越前守
|天明6年 - [[文政]]11年<br />[[1786年]] - [[1828年]]
|54
|大岡宗家
|-
! style="background:#eee"|6
|[[大岡忠愛]]<br /><small>おおおか ただよし</small>
| -
|従五位下<br />越前守
|文政11年 - [[安政]]4年<br />[[1828年]] - [[1857年]]
|51
|大岡宗家
|-
! style="background:#eee"|7
|[[大岡忠敬]]<br /><small>おおおか ただたか</small>
| -
|従五位下<br />越前守
|安政4年 - [[明治]]2年<br />[[1857年]] - [[1869年]]
|60
|大岡宗家
|}

{{anchor|西大平陣屋|}}
==西大平陣屋==
'''西大平陣屋'''(にしおおひらじんや)は1748年（寛延元年）に築かれた岡崎市にあった[[陣屋]]である。現在跡地は陣屋跡広場として岡崎市教育委員会により暫定的に整備されている。管理は地元によって管理されているが、現在も整備途上である。高麗門と白壁がまず整備され、調査によって確認された井戸を中心に西大平藩の所領などを表した庭園が整備されている。最近、高麗門に「西大平陣屋」の看板が設置された。<ref>[http://www.oshiromeguri.com/okazaki/22nishioohira.html] 2010年12月閲覧</ref>。座標{{ウィキ座標度分秒|34|56|26.5|N|137|11|46.4|E}}

== 幕末の領地 ==
* [[三河国]]
** [[碧海郡]]のうち - 2村
** [[額田郡]]のうち - 12村
** [[加茂郡 (三河国)|加茂郡]]のうち - 5村
** [[宝飯郡]]のうち - 5村
* [[相模国]]
** [[高座郡]]のうち - 2村
* [[上総国]]
** [[市原郡]]のうち - 3村（うち1村を[[菊間藩]]、1村を[[鶴牧藩]]、1村を[[鶴舞藩]]と[[安房上総知県事]]に編入）

[[明治維新]]後に、高座郡2村（旧[[地方知行|旗本領]]）が加わった。

== 参考文献 ==
* [[大石学]]『大岡忠相』（[[吉川弘文館]]人物叢書、2006年） ISBN 4-642-05238-0

==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
<references/>

== 関連項目 ==
* [[藩の一覧]]

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{{s-bef|before=（[[三河国]]）|表記=前}}
{{s-ttl|title=行政区の変遷 
|years=[[1748年]] - [[1871年]]<br>|years2=西大平藩→西大平県}}
{{s-aft|after=[[額田県]]|表記=次}}
{{end}}
{{江戸時代の藩}}
{{Japanese-history-stub}}

{{DEFAULTSORT:にしおおひらはん}}
[[Category:藩]]
[[Category:三河国]]
[[Category:大岡氏|藩にしおおひら]]
[[Category:愛知県の歴史]]
[[Category:岡崎市の歴史]]
[[Category:神奈川県の歴史]]