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'''蟾酥'''(せんそ)とは生薬のひとつ。[[アジアヒキガエル]]や[[ヘリグロヒキガエル]]の耳腺分泌物を集め乾燥させたもの。ややツヤのある赤褐色から黒褐色で、上面が凸レンズ状にふくれ、下面が凹んだ円盤状に成型され、中央に穴をあけ麻紐を通し、5個ほどを1連として吊るしていることが多かった。 [[日本薬局方]]では[[毒薬]]とされている。常用量は1日2~5mg、極量は1日15mg。 味は、はじめは苦く刺激性があり、後に持続性の麻痺感を生ずる。臭いは無い。皮膚、粘膜などと長く接触すると、痛みをおぼえ、発泡する。 薬理作用は、強心作用、血圧降下作用、冠血管拡張作用、胃液分泌抑制作用、局所麻痺作用、抗炎症作用等がある。主成分は強心性ステロイドでブファリン、レジブフォゲニン、シノブファギン、ブフォタリン等、またインドール塩基の[[セロトニン]]等を含む。 == 利用 == 強心剤として使われる生薬に[[ジギタリス]]があるが、それに比べ蓄積性が無いという利点がある。また、[[ウシ|牛黄]]が上薬に分類されているのに対し蟾酥は下薬に分類されている。 蟾酥を用いた[[漢方薬|和漢薬]]には[[六神丸]]などがある。 民間薬で傷薬として用いられる「[[ガマの油|蝦蟇の油]]」は実際は動物の脂肪から取った油、もしくは植物の[[ガマ]]の油であったとされる。 [[Category:生薬|せんそ]] [[zh:蟾酥]]
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