芸亭のソースを表示
←
芸亭
移動先:
案内
、
検索
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
要求した操作を行うことは許可されていません。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
'''芸亭'''(うんてい)は、日本で最初の[[公開図書館]]とされている施設。[[奈良時代]]後期に有力[[貴族]]であった[[石上宅嗣]]によって[[平城京]](現在の[[奈良県]][[奈良市]])に設置された。'''芸亭院'''(うんていいん)とも。日本国最古の公開図書館である<ref>[http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/091203/acd0912032005003-n1.htm 西大寺旧境内から国内初の図書館開設者の肩書き木簡が出土] 産経ニュース 2009.12.3</ref>。 == 概要 == 古代の有力豪族であった[[物部氏]]の末裔である石上氏に生まれた宅嗣は、[[藤原仲麻呂]]討伐などで活躍をして[[大納言]]にまで昇る一方で当時を代表する知識人・文人であり、熱心な仏教信者でもあった。 晩年、自分の邸宅を阿閦寺(あしゅくじ)として改築した際に敷地の一郭に古今の漢籍を中心とした書籍を収蔵し希望者に閲覧を許可したのが始まりとされている。その中でも一人の青年貴族[[賀陽豊年]]の勉強熱心さには宅嗣も感心して、宅嗣自らがその全知識を豊年に伝授したという話が伝わっている(後年、豊年は優れた詩人・学者として名を残している)。このため、一種の教育機関としての側面も有していたとする見解も存在する。 [[平安時代]]初期の[[歴史書]]である『[[続日本紀]]』の中にある[[天応 (日本)|天応]]元年([[781年]])6月の宅嗣の死亡記事の中において宅嗣の業績とともに芸亭の創設経緯を記した宅嗣の文章が転載されている。 :「内外の両門は本(もと)一体たり。漸く極まれば異なるに似たれども善く誘ければ殊(ことな)らず。僕、家を捨て寺と為して心を帰すること久し。内典を助けんが為に外書を加え置く。地はこれ伽藍、事すべからく禁戒すべし。庶(こいねがわ)くば、同志を以て入る者は空有に滞ることなく、兼ねて物我を忘れ、異代来たらん者は塵労を超出して覚地に帰せんことを―」 : '''〈現代語訳〉''' :「内(仏教)と外(儒教)はその根本は同じである。漸新さと急進さの違いはあるにしても、上手く導いていければ(その道は)異なることはない。私が家を寄付して寺として仏教への信仰を深めてから久しくなる。内典(仏教の経典)をより理解しやすくするため、外書(儒教などの他分野の本)も併せて置くことにする。ここは(仏教の修行のための)寺なので、その修行を妨げることは何事も禁じ戒めるものである。どうか私と同じ志(仏教への信仰)をもってここに来た人達には、(様々な考え方の)空か有か(といった瑣末な事)を論じて(志を)滞らせることなく、自分の欲望を忘れて(学問や修行に励み)、後進の人達には世俗の苦労などを超越して悟りの境地を開いて欲しいと願うものである。」 これによって、宅嗣の仏教に対する深い信仰の念や芸亭の理念が伺えるとともに、続いて芸亭が現存している事を伝える記事が載っており、『続日本紀』が完成した[[797年]]当時にはまだ芸亭が存続していた事が分かる。 だが、現実には既に宅嗣の死から3年後に[[長岡京]]次いで[[平安京]]への遷都が行われ、平城京自体の荒廃が始まっていた。また石上氏も宅嗣の死とともに藤原氏などの他の有力貴族に押されて没落していった。恐らくはこうした時代の流れとともに芸亭も荒廃・消滅の運命を辿ったものと考えられている。なお、[[829年]]([[天長]]5年)に[[空海]]が[[綜芸種智院]](しゅげいしゅちいん)を設置した際に書かれた「綜芸種智院式」の文中に、自分の学校の先駆として[[吉備真備]]の「[[二教院]]」とともに石上宅嗣の「芸亭院」を挙げたうえで、芸亭の現状を「始めありて終りなく、人去って跡あれたり」と記しており、この時には既に消滅していたことが窺える。 現在の[[奈良市立一条高等学校]]の敷地内が芸亭の所在地と推定されており、同校内には碑文が立っている。 ==「芸」の字について== 「芸」を「ウン」と読むのは[[常用漢字|常用漢字表]]にない読みであるが間違いではない。[[園芸]]や[[芸術]]の芸(ゲイ)はかつて「藝」という[[字体]]であり、[[当用漢字|当用漢字表]]の公布によって字体が「芸」に改められた字である。「芸亭」の芸(ウン)は芸/藝(ゲイ)とは異なる系統の字であり、「くさぎる」(雑草を刈る)や「[[ヘンルーダ]]」(書物の虫を防ぐのに使う香草)の意味を持つ字である。したがって、芸(ウン)と芸/藝(ゲイ)は'''字形は全く同一であるが別の意味を持つ字'''(同形衝突)である。同様の例として、欠(欠=ケンと欠/缺=ケツ)や缶(缶=フと缶/罐=カン)などがある。 一部の書籍では芸(ウン)の活字の[[艸部|草冠]]を「十」を横に二つ並べた4画で表現して芸/藝(ゲイ)と区別している。これは、芸/藝(ゲイ)は常用漢字であるが芸(ウン)は常用漢字ではないという考え方に基づくものであり、そのため草冠を常用漢字表に従わずに[[康熙字典]]に厳密に従って4画で表現し、芸(ウン)を芸/藝(ゲイ)と区別しようとしたものである。しかし、常用漢字表は字形と音訓のみを定め、字義を定めていないため、芸(ウン)が常用漢字にない字であると断定することはできない(常用漢字表にある字の、常用漢字表にない音訓である可能性も捨てきれない)。また、[[JIS X 0208]]では字形の同じ字は同じ文字コードで表すことになっているため、「芸」という字形の字は芸(ウン)と芸/藝(ゲイ)の両方を表し、互いに区別することはできない。 いずれにしても、芸(ウン)の草冠を4画で表現するのは芸(ウン)と芸/藝(ゲイ)をことさら区別しようという意図によるものであり、本来は単なる活字のデザイン差、手書きの書き癖の違い程度のものであるため、草冠の形の違いによって字が区別されることはない。 ==脚注== <references /> {{DEFAULTSORT:うんてい}} [[Category:現存しない図書館]] [[Category:奈良時代の文化]] [[Category:奈良県の歴史]] [[Category:奈良県の図書館|廃]]
芸亭
に戻る。
案内メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
変種
表示
閲覧
ソースを表示
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
コミュニティ・ポータル
最近の出来事
新しいページ
最近の更新
おまかせ表示
sandbox
commonsupload
ヘルプ
ヘルプ
井戸端
notice
bugreportspage
sitesupport
ウィキペディアに関するお問い合わせ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
特別ページ
ページ情報