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{{出典の明記|date=2011年12月}} '''編曲'''(へんきょく、{{Lang-en|arrangement}})は、既存の[[楽曲]]において主旋律をそのままに、それ以外の部分に手を加えて、楽曲に幅を持たせる作業の事である。主旋律に手を加える場合は、'''[[変奏]]'''と呼ぶ。英語表記では「arrangement」「transcription」の2つが用いられるが、「arrangement」の場合は主に、演奏(あるいは音源化)の際に、本来の楽曲のイメージとは異なるイメージを喚起させる目的による改題、編曲を指す。 編曲の作業は往々にして技術的なものだが、編曲者(アレンジャー)の創造的な試みが許されている場であり、時には意外な曲の[[リバイバル]]につながることがある。『[[展覧会の絵]]』などはその一例である。<!-- 編曲の物凄く分かりやすい例えは、カラオケをやる時に聞こえてくるメロディライン以外の音。ポップスの場合はボーカルの主旋律と伴奏のコードまでが作曲家の仕事であり、楽器の演奏はすべて編曲の範疇 --> == 編曲の目的 == 編曲は目的によっておおまかに分類することができる。 * 原曲と異なる楽器の編成で演奏をするため。独奏のための編曲も含む。 * 原曲と異なる[[音楽のジャンル|ジャンル]]やスタイルで表現するため。 * 演奏者が独自の表現をするため、また他の必要からの大まかな修正(ヘッドアレンジ)。 * 原曲が未完成と思われるので完成させるため。 == 編曲の著作権法上の地位 == 楽曲を編曲する権利([[翻案権]])は[[著作者]]([[作詞家]]・[[作曲家]])が専有しており([[著作権法]]27条)、著作者は自身の意に反する改変を禁じる権利([[同一性保持権]])を有する(著作権法20条)。そのため、編曲を行う際には著作者の許諾が必要であり、無断で楽曲を編曲したり、著作者の意に反する改変を加えた場合には著作権侵害となる。 また、編曲された楽曲([[二次的著作物]])の編曲に関しては、[[編曲家]]にも著作権が認められるが、楽曲の著作者である作詞家・作曲家にも当該編曲に関する著作権が発生する(著作権法28条)。そのため、編曲された楽曲を営利目的で利用する際には、原曲の著作者との間に許諾、契約が必要であり、無断で楽曲を利用した場合には著作権侵害となる。 == ポピュラー音楽における作曲と編曲 == [[ポップス]]や[[ロック (音楽)|ロック]]の場合では、作曲者が[[メロディー]]と[[和音|コード]]の指定のみという場合もある。この場合、具体的にどのような[[楽器]]を使用するか、どのように[[和声|ハーモニー]]や[[リズム]]を整えるか、楽器の効果を曲のどの場面でどう生かすべきか、など楽曲の性格を決める作業がアレンジャーの仕事である。 例えば、[[チャールズ・チャップリン]]は映画で作曲家とクレジットされることがあるが、自分の鼻歌を[[録音]]したテープを編曲家が仕上げたという意味である。 ポピュラー音楽においては、編曲はかなり自由になされており、編曲がその曲のイメージを決定付けると言っても過言ではない。例えば、例外はあるものの、同じ曲が、編曲によって、ロック風やポップス風、[[フォークソング|フォーク]]風になり、時には意図的に、[[歌謡曲]]風、[[演歌]]風にさえなり得る。逆に、{{要出典範囲|そこまでできなければ、プロの編曲家とは言えないという考え方もある|date=2010年3月}}。別な例を挙げれば、[[小室哲哉]]風、[[山下達郎]]風、60年代風、といった編曲も比較的容易に可能である。(そのため、他人の作品における編曲と類似の編曲作品を勝手に制作するという、「編曲の[[盗作]]」が発生する場合がある。) これらの理由により、同一の作品でも、編曲によって好き嫌いが生じることが多い。 == ポピュラー音楽における編曲の手法・考え方 == {{独自研究|section=1|date=2010年3月}} 編曲では、どのような楽器を用い、どのように演奏させるか、が重要になる。以下はポピュラー音楽における編曲の考え方の概要である。以下に記載された各セクションは状況によって[[シンセサイザー]]、[[サンプラー]]、[[リズムマシン]]などの電子楽器によって代用される場合がある。 === リズムセクション === {{要出典範囲|[[リズム体|リズムセクション]]は、[[ビッグバンド]]をルーツとする|date=2010年3月}}ポピュラー音楽の編成の基本である。{{要出典範囲|[[ギター]]・[[ベース (弦楽器)|ベース]]・[[ドラムセット|ドラムス]]・[[キーボード (楽器)|キーボード]]の4つの楽器を用いるフォーリズム、あるいはギターかピアノのいずれかを除くスリーリズムを基本とする。|date=2010年3月}}{{要出典範囲|[[スタジオ・ミュージシャン]]においてこの4種の楽器を扱う者が多い|date=2010年3月}}ことからも、このパートが編曲においても重要であることがうかがわれる。 === 管楽器 === [[トランペット]]・[[トロンボーン]]・[[ホルン]]などの[[金管楽器]]系(ブラス)と、[[サックス]]、[[フルート]]・[[オーボエ]]・[[リコーダー]]などの[[木管楽器]]系(ウッドウィンド)とに大別できる。いずれも、クラシック音楽由来の楽器である。なお、サックスはブラスセクションに組み込まれることも多い。音楽現場ではホーンセクションという呼称が一般的である。 <!-- ロックバンドにおいては、[[スペクトラム (バンド)|スペクトラム]]、少し近くなると[[バービーボーイズ]]や[[米米CLUB]]といった大きな例外はあるが、基本的にバンドにはブラスが含まれていないことが多い。したがって、逆に楽器としてブラスを含めた楽曲とすると、それだけ特徴を出せることが多いため好んで用いられる。ソロのパートとしての挿入(例えば、サックスのソロなど)という手法も、好んで用いられる。(ポピュラー音楽全般でみるとちょっと異質な内容なので一端コメントアウト。バンドに限定した記載よりはもうちょっと幅の広い記述にしたい) --> 日本以外では例えば[[バート・バカラック]]はブラスを好んで用いた。その影響もあってか、[[山下達郎]]はソロ活動開始当初からブラスを多用し、その作品のひとつの特徴となっている。ただ、ブラスの編曲は専門的な知識を要求することから、編曲家によってはその部分だけ他の人に任せる場合も多い。その場合には「ブラス・アレンジ」などと明示されることが多い。多くは管楽器の奏者が編曲することが多い。有名な編曲家としてはサックス奏者の[[山本拓夫]]、トロンボーン奏者の[[村田陽一]]、[[松本治]]、[[角田健一]]が有名である。 === ストリングス === 管楽器同様にクラシック音楽由来の楽器である。具体的には[[ヴァイオリン]]・[[ヴィオラ]]・[[チェロ]]・[[コントラバス]]の[[ヴァイオリン属]]の楽器と、[[ハープ]]である。 ポピュラー音楽の場合は低音部が[[エレクトリックベース|エレキベース]]などとかぶることからコントラバスを利用する比率は低く、一般にはバイオリン、ヴィオラ、チェロの組み合わせが多用される<ref name="ISBN-10-4845610868">松浦あゆみ『ブラス&ストリングスアレンジ自由自在』 リットーミュージック、2004年。</ref>。現場で6-4-2-2などと編成を呼ぶのは、第一ヴァイオリンが6人、第二ヴァイオリンが4人、ヴィオラが2人、チェロが2人の構成であることを指す。 ただ、ブラスに輪をかけて専門的な知識が必要であることから、ポピュラーの編曲家では特定の者だけしか編曲できないことが多い。多くは専業の編曲家に依頼することが多い<ref name="ISBN-10-4845610868" />。「ストリング・アレンジ」と記載されているのは、このようなケースである。 なお、本当のストリングを用いずに「打ち込み」によりストリングの音色を出すようなアレンジをすることが現実には多く用いられている。CDなどのクレジットを見てストリングの演奏者が記載されていないにもかかわらず曲からはストリング(のような)音色が聞こえてくる場合は、このケースと考えられる。{{要出典範囲|バンドが自ら自分たちの曲を編曲しているような場合には多いようだ|date=2010年3月}}。 === コーラス === {{要出典範囲|[[コーラス (ポピュラー音楽)|コーラス]]の編曲も特殊な点があり、その部分だけを他(通常は、実際にコーラスワークを行う本人たち)に任せることが多い|date=2010年3月}}。「コーラス・アレンジ」と呼ばれるケースである。 なお、{{要出典範囲|管楽器、ストリングス、コーラスを三つ揃ってこなせるようになれば、一人前の[[編曲家]]として認められるとされることもある|date=2010年3月}}。 === その他の楽器 === その他、[[パーカッション]]、[[民族楽器]]、特殊効果など、特徴のある音色の楽器を用いることにより、楽曲にも特徴を出すことができる場合がある。 ポピュラー音楽においては[[エフェクター]]による特殊効果や[[効果音]]を編曲の中に含む場合がある。曲中での歌手の声を電話から聞こえるような歪んだ帯域の狭い声に加工することであるとか、一部の楽器に[[ディレイ (音響機器)|ディレイ]]や[[フランジャー]]などを用いて大胆に加工するなども編曲家の指示でおこなわれることがある。爆発音や足音といった効果音も曲の一部として用いる場合がある。 === 打ち込み === [[電子楽器]]による「[[打ち込み]]」。近年の[[シンセサイザー]]を始めとする[[電子楽器]]の発達と音楽制作への[[デジタルオーディオワークステーション]](DAW)の導入により、あらゆる楽器の音を一台のデジタルオーディオワークステーション上で楽器と録音機が渾然一体となった環境で制作されることも増えてきた。[[コスト高]]や多人員確保必要性の問題を回避しつつ楽曲を豊かにできるという意味で、極めて有用な手法である。<!-- 例えば、[[PSY・S]]などの作品において、1つの到達点が見られる。これら編曲はもとより「歌」を引き立てるべく、「歌」の後ろで自己主張をすることが通常であるが、上記の「サックスのソロ」のようなケースを含めて、前奏・間奏・後奏の質を高めるといった役割を果たすことも多い。: 「ポピュラー音楽における編曲」の項で、歌のバックで楽器が自己主張することが一般的かのような印象を与える表現であるため、コメントアウト。--> === ハーモニー === 編曲においては、[[ハーモニー]]の付け替えが頻繁に行われる。 === 曲のテンポ === 編曲において曲のテンポを変えることがしばしば行なわれる。 === 普遍性‐作曲との関係 === ポピュラー音楽における編曲は、時代の流行に影響されることがほとんどである。ゆえに、比較的短時間のうちに「古めかしくなる」ことが多い。これに対して、曲(メロディー)そのものは古めかしくならないことがむしろ多く、編曲を変えることによって「リバイバル」させるということがしばしば可能である。 == 脚注 == {{Reflist}} == 関連書籍 == * 『コンテンポラリー・アレンジャー』 ドン・セベスキー著 CTIレーベル等において名作を数多く残した編曲家によるポピュラーミュージックの編曲に関する書籍。 == 関連項目 == * [[編曲家]] * [[作曲]] * [[即興演奏]] * [[和声]] * [[対位法]] * [[リズム]] * [[吹奏楽編曲]] * [[ピアノ・リダクション]] - 管弦楽団向け等の曲をピアノ用に編曲した楽譜 {{DEFAULTSORT:へんきよく}} [[Category:音楽用語]] [[Category:編曲|*]] [[zh:改编]]
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