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[[Image:One Million Pagodas.jpg|thumb|100px|right|百万塔]] '''百万塔 陀羅尼'''(ひゃくまんとう だらに)とは、[[日本]]の[[奈良時代]]に、[[鎮護国家]]と[[滅罪]]を祈願するために、100万の小[[塔]]に納めて、[[仏教]][[寺院]]に奉納された[[陀羅尼]]である。塔は[[百万塔]]と呼ぶ。 == 背景 == [[天平宝字]]8年([[764年]])に[[藤原仲麻呂の乱]]を平定した[[孝謙天皇|称徳天皇]]は、戦死した将兵の菩提を弔うと共に、鎮護国家を祈念するために、6年の歳月を掛けて[[宝亀]]元年([[770年]])に『[[無垢浄光大陀羅尼経]]』に基づいて、陀羅尼を100万巻印刷し、小型の塔に納めて10万基ずつ[[大安寺]]・[[元興寺]]・[[法隆寺]]・[[東大寺]]・[[西大寺 (奈良市)|西大寺]]・[[興福寺]]・[[薬師寺]]・[[四天王寺]]・[[川原寺]]・[[崇福寺 (大津市)|崇福寺]]の10大寺に奉納した。 これらの塔はそのほとんどが火災で焼失、あるいは散逸し、2005年現在、法隆寺に4万数千基が残っているほかは、[[博物館]]や個人に数基所蔵されているのみである。 == 概要 == 陀羅尼を版(木製か金属製かは不明)に凸状に彫り、その上に幅4.5cm、長さ15cm~50cmの虫食い防止のために[[黄檗]]で染められた紙を載せて印刷した。また、紙を下にして捺印方式で印刷したという説もある。ちなみに、2005年現在、確認出来る世界最古の印刷物である。 これほど大量の印刷物を1つの木版で印刷することは、木版が磨耗するために不可能であることから複数の版を使って印刷したことだけは確かである。 その際に複数の木版を彫ったのではなく、鋳造で複製した金属活版を用いて印刷した可能性も指摘されている。 陀羅尼を納める塔は、小さな三重の塔で、[[中国]]より伝来したロクロを使用した木製で、白い染料が塗布されている。 == 関連項目 == *[[阿育王塔]] == 外部リンク == *[http://www.ndl.go.jp/exhibit/50/html/catalog/c002.html 国立国会図書館デジタル貴重書展>百万塔陀羅尼] *[http://www.narahaku.go.jp/gallery/kougei/111.html 奈良国立博物館|名品ギャラリー|百万塔 付 無垢浄光経陀羅尼] *[http://www.printing-museum.org/collection/looking/02_01.html 印刷博物館:コレクション探訪/「百万塔陀羅尼」] *[http://kicho.lib.agu.ac.jp/4DACTION/Web_Meisai?kubun=99&seq=1 愛知学院大学図書館情報センター デジタルギャラリー 百万塔陀羅尼] *[http://www.ryukoku.ac.jp/tenjishitsu/t3/10.html 龍谷大学展示室 稀書と大学歴史資料2 百万塔陀羅尼] *[http://www.wakayama-u.ac.jp/kisyuken/page-133.html 和歌山大学紀州経済史文化史研究所 和歌山大学創立60年記念特別展示 百万塔・陀羅尼経] {{DEFAULTSORT:ひやくまんとうたらに}} [[category:仏教美術]] [[category:印刷史]] [[category:奈良時代]] [[Category:密教]]
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