疾病及び関連保健問題の国際統計分類のソースを表示

『'''疾病及び関連保健問題の国際統計分類'''』（しっぺいおよびかんれんほけんもんだいのこくさいとうけいぶんるい、''International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems''、略称：'''ICD'''）とは、[[死因]]や[[疾病]]の国際的な統計基準として、[[世界保健機関]] (WHO) によって公表されている[[分類]]である。死因や疾病の統計などに関する情報の国際的な比較や、医療機関における診療記録の管理などに活用されている<ref name="MHLW"/>。

== 概要 ==
ICDは当初、第1回国際死因分類として[[1900年]]に[[国際統計協会]]により制定され、以降、9版まではほぼ10年ごとに改訂がされている。10版までは採択<!--内容の改訂が行われたのが1989年？そして採択されたのが90年？-->まで15年かかっている。第7版からは死因だけでなく疾病の分類が加えられ、医療機関における医療記録の管理に使用されるようになった。「基本分類表」は3年ごとの「大改正」と、毎年行われる「小改正」に分けて改正され、基本分類表に影響を与えない「索引」は毎年改正される。これまで第6回、第8回、第10回に大きな内容の変更を伴う改訂が行われている。

現在の最新版は、[[1990年]]の第43回世界保健総会で採択された第10版であり、'''ICD-10''' として知られている。ICD-10では、分類は[[アルファベット]]と数字により符号されており、最初のアルファベットが全21章から成る大分類（Uを除く）、続く数字が中分類を表している。また、ICD-10は後に2007年版として改定が行なわれている<ref>{{Cite web|url=http://apps.who.int/classifications/apps/icd/icd10online/|title=International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems (ICD), 10th Revision, Version for 2007|accessdate=2009-06-22}}</ref>。

[[精神医学]]の領域においては、ICD-10は[[アメリカ精神医学会]]（APA）の定めた『[[精神障害の診断と統計マニュアル]]』第4版(DSM-IV) と並び、代表的な診断基準のひとつとして使用される。[[厚生労働省]]は、統計法に基づく統計調査にICD-10を用いている<ref name="MHLW">[http://www.mhlw.go.jp/toukei/sippei/index.html 「疾病、傷害及び死因の統計分類」] - 厚生労働省、2014年7月閲覧</ref>。

なお、[[腫瘍|新生物]] (C00 - D48) については、[[組織型]]の分類である「国際疾病分類 腫瘍学 '''ICD-O'''」が併用される。

==ICD-10==
各章の一覧を示す。
{| class="wikitable"
| 1 || A00 - B99|| [[ICD-10 第1章:感染症および寄生虫症 |感染症・寄生虫症]] 
|-
| 2 || C00 - D48|| [[ICD-10 第2章:新生物|新生物]] 
|-
| 3 || D50 - D89 || [[ICD-10 第3章:血液および造血器の疾患ならびに免疫機構の障害|血液・造血器疾患および免疫機能障害]]
|-
| 4 || E00 - E90 || [[ICD-10 第4章:内分泌、栄養および代謝疾患|内分泌・栄養・代謝疾患]]
|-
| 5 || F00 - F99 || [[ICD-10 第5章:精神と行動の障害|精神と行動の障害]]
|-
| 6 || G00 - G99 || [[ICD-10 第6章:神経系の疾患|神経系の疾患]]
|-
| 7 || H00 - H59 || [[ICD-10 第7章:眼および付属器の疾患|眼および付属器の疾患]]
|-
| 8 || H60 - H95 || [[ICD-10 第8章:耳および乳様突起の疾患|耳および乳様突起の疾患]]
|-
| 9 || I00 - I99 || [[ICD-10 第9章:循環器系の疾患|循環器系疾患]]
|-
| 10 || J00 - J99 || [[ICD-10 第10章:呼吸器系の疾患|呼吸器系疾患]]
|-
| 11 || K00 - K93 || [[ICD-10 第11章:消化器系の疾患|消化器系疾患]]
|-
| 12  || L00 - L99 || [[ICD-10 第12章:皮膚および皮下組織の疾患|皮膚・皮下組織疾患]]
|-
| 13 || M00 - M99 || [[ICD-10 第13章:筋骨格系および結合組織の疾患|筋骨格系・結合組織疾患]]
|-
| 14 || N00 - N99 || [[ICD-10 第14章:尿路性器系の疾患|腎尿路生殖器系疾患]]
|-
| 15 || O00 - O99 || [[ICD-10 第15章:妊娠、分娩、および産褥|妊娠・分娩・産褥]]
|-
| 16 || P00 - P96 || [[ICD-10 第16章:周産期に発生した病態|周産期疾患]]
|-
| 17 || Q00 - Q99 || [[ICD-10 第17章:先天奇形、変形および染色体異常|先天奇形、変形および染色体異常]]
|-
| 18 || R00 - R99 || [[ICD-10 第18章:症状、徴候および異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの|症状・徴候・異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの]]
|-
| 19 || S00 - T98 || [[ICD-10 第19章:損傷、中毒およびその他の外因の影響|損傷、中毒およびその他の外因の影響]]
|-
| 20  || V01 - Y98|| [[ICD-10 第20章:疾病および死因の外因|傷病および死亡の外因]]
|-
| 21  || Z00 - Z99|| [[ICD-10 第21章:健康状態に影響を及ぼす要因および保険サービスの利用|健康状態に影響を及ぼす要因および保健サービスの利用]]
|}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{reflist}}

== 関連項目 ==
*[[統計学]]
*[[公衆衛生]]
*[[診断群分類包括評価]]
*[[診療情報管理士]]

== 参考文献 ==
*[[厚生労働省]]　『ICDのABC 平成21年度版』　厚生統計協会、2009年、ISBN 9784875114017

== 外部リンク ==
*[http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/byomei/ 標準病名マスター作業班 > ICD階層病名ブラウザ]

=== WHO公式サイト ===
* [http://www.who.int/classifications/icd/en/ ICD Homepage ]{{en icon}}
* [http://www.who.int/classifications/icd/implementation ICD Implementation database ]{{en icon}}
* [http://www.who.int/classifications/icd/icd10updates/en ICD-10 updates]{{en icon}}
* [http://www.who.int/classifications/apps/icd/icd10online ICD-10 Online look up tool on Volume 1 and 3 of the ICD-10]{{en icon}}
* [http://www.who.int/classifications/icd/icdonlineversions/en/ ICD-10 INSTRUCTION MANUAL Volume 2 online]{{en icon}}
* [http://www.who.int/classifications/icd/ICDRevision/en/ ICD-11 Revision information]{{en icon}}
* [http://extranet.who.int/icdrevision/ ICD-11 Revision platform (interactive)]{{en icon}}

{{DEFAULTSORT:しつへいおよひかんれんほけんもんたいのこくさいとうけいふんるい}}
[[Category:医学]]
[[Category:統計]]
[[Category:精神病理学]]

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