田村元のソースを表示

{{Otheruses|政治家の田村元|歌人|田村元 (歌人)}}
{{政治家
|人名 = 田村 元
|各国語表記 = たむら はじめ
|画像 = Hajime Tamura's Portrait in a monument.jpg
|画像説明 = [[答志島]]の桃取港修築記念碑に刻まれた田村元
|国略称 = {{JPN}}
|生年月日 = {{生年月日と年齢|1924|5|9}}
|出生地 = [[三重県]][[松阪市]]
|没年月日 =
|死没地 = 
|出身校 = [[慶應義塾大学]]
|前職 = 
|現職 = 
|所属政党 = （[[自由党_(日本_1950-1955)|自由党]]→）<br />[[自由民主党]]
|称号・勲章 = [[勲一等旭日桐花大綬章]]<br/>三重県松阪市名誉市民
|世襲の有無 = 2世
|親族（政治家） = 父・[[田村稔]]
|配偶者 = 
|サイン = 
|ウェブサイト = 
|サイトタイトル = 
|国旗 = 日本
|職名 = 第66代 [[衆議院議長]]
|就任日 = [[1989年]][[6月2日]]
|退任日 = [[1990年]][[1月24日]]
|退任理由 = [[消費税解散]]
|国旗2 = 日本
|職名2 = 第48-49代 [[経済産業大臣|通商産業大臣]]
|内閣2 = [[第3次中曽根内閣]]<br/>[[竹下内閣]]
|就任日2 = [[1986年]][[7月22日]]
|退任日2 = [[1988年]][[12月27日]]
|退任理由2 = 
|元首職2 = 
|元首2 = 
|国旗3 = 日本
|職名3 = 第48代 [[運輸大臣]]
|内閣3 = [[福田赳夫内閣]]
|就任日3 = [[1976年]][[12月14日]]
|退任日3 = [[1977年]][[11月28日]]
|退任理由3 = 
|元首職3 = 
|元首3 = 
|国旗4 = 日本
|職名4 = 第33代 [[労働省|労働大臣]]
|内閣4 = [[第1次田中角栄内閣]]
|就任日4 = [[1972年]][[7月7日]]
|退任日4 = [[1972年]][[12月22日]]
|退任理由4 =
|元首職4 = 
|元首4 = 
|国旗5 = 日本
|職名5 =[[衆議院|衆議院議員]]
|選挙区5 = [[三重県第2区_(中選挙区)|三重県第2区]]
|当選回数5 =14回
|就任日5 = [[1955年]][[2月28日]]
|退任日5 = [[1996年]][[9月27日]]
|退任理由5 =
}}'''田村 元'''（'''たむら はじめ'''、[[1924年]][[5月9日]] - ）は、[[日本]]の[[政治家]]。[[衆議院|衆議院議員]]、第66代[[衆議院議長]]、[[労働省|労働大臣]]、[[運輸大臣]]、[[経済産業大臣|通商産業大臣]]、[[自由民主党国会対策委員長]]を歴任。

== 来歴・人物 ==
[[三重県]][[松阪市]]に生まれる。父親の稔は、[[弁護士]]出身で三重県議会議員を経て、[[1942年]]の[[翼賛選挙]]で[[衆議院|衆議院議員]]に当選した（田村稔は戦後に松阪[[市長]]となる[[梅川文男]]が[[治安維持法]]違反で逮捕された際の弁護や救援活動を行なっている。これは梅川が元の家庭教師をしていたという親しい関係であったことが理由であると思われる）。

[[三重県立宇治山田高等学校|旧制三重県立宇治山田中学校]]を経て、[[1950年]]（昭和25年）に[[慶應義塾大学]][[法学部]]卒業後、[[三重交通]]勤務と[[中学校]]の[[代用教員]]を経て、[[参議院議員]]の前田壌の秘書となる。<ref>「日本政治史に残る三重県選出国会議員」の220ページの記述。（著者）廣新二。出版年は1985年（昭和60年）三重県選出の自由民主党議員の「田村元」の項目。</ref>[[1953年]]、[[衆議院]][[三重県第2区 (中選挙区)|三重2区]]（当時）から立候補するが落選。しかし、この選挙で田村が予想以上の票を集めたため、田村と票を分ける形で「憲政の神様」と呼ばれ絶対的な強さを誇っていた[[尾崎行雄]]が落選し、政界引退へと追い込まれた。[[1955年]]（昭和30年）の衆議院議員総選挙に再度立候補し、当時、最年少の30歳で当選した（当選同期に[[愛知揆一]]・[[椎名悦三郎]]・[[唐沢俊樹]]・[[高村坂彦]]・[[渡海元三郎]]・[[丹羽兵助]]など）。

当初は[[大野伴睦]]派に所属し、自由党と日本民主党の保守合同による自由民主党の結党に水面下で活躍し、[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]青年部長に就任する。[[1960年]]（昭和35年）に建設[[政務次官]]、[[1962年]]（昭和37年）に労働政務次官を務める。[[伊勢湾台風]]で大打撃を受けた愛知県と三重県の復興が遅れることを危惧し、自ら希望して建設政務次官となり、三重一帯に当時としては画期的な堤防の建築や河川の改修を行った。

[[1964年]]（昭和39年）6月に大野伴睦が死去。その後派閥は[[村上勇]]派と[[船田中]]派に分裂し、田村は村上派に所属する。[[1972年]]（昭和47年）の[[佐藤栄作]]引退を受けての[[自由民主党総裁選挙]]では村上派を引き継いだ[[水田三喜男]]派をまとめ、[[田中角栄]]を支持し、[[第1次田中角栄内閣]]で[[労働大臣]]として初入閣した。労相在任中に田中首相と労働界首脳の間の接着剤として会議を設けたり、[[週休二日制]]や定年の延長などの問題に取り組んだ。[[福田赳夫内閣]]では[[運輸大臣]]を務め[[成田国際空港|成田空港]]開港に尽力する。

水田派から[[江崎真澄]]らと[[田中派]]入りするが、直後に田中が逮捕された時は、思わず「しまった!」との声を上げたと言われる。当初、[[二階堂進]]の側近を任じるも、次第に距離を置くようになり、派内で「田村グループ」を形成する。[[鈴木善幸]]首相が自民党総裁選挙出馬断念を表明し、後継総裁をめぐり、鈴木首相、執行部代表の二階堂幹事長、最高顧問代表の[[福田赳夫]]元首相の三者会談が紛糾した際、[[国会対策委員長]]で何の権限もない田村が突如三者会談に乱入し、総理総裁分離論を主張した。

田中は自分の派閥から竹下が独立したのを気に入らず、自分の派閥を田村に継がせて対抗させようと田村に打診したが、田中は返事をもらう前に[[脳梗塞]]で倒れたためこの話は立ち消えた。田中が脳梗塞で倒れたあと、竹下に協力を乞われて[[奥田敬和]]と共に中間派をまとめ竹下派に合流した。[[第3次中曽根内閣]]で[[通商産業大臣]]に就任。続く[[竹下内閣]]でも留任した。竹下内閣辞任の後、総理の要請を受けるが断り、[[1989年]]（平成元年）[[6月2日]]、予算案強行採決を巡る国会混乱の引責で[[原健三郎]]衆議院議長、[[多賀谷真稔]]副議長が辞任したことで、後任の衆議院議長に選出される。[[消費税]]導入に伴う衆議院の解散による[[第39回衆議院議員総選挙]]後、議長職は[[桜内義雄]]に回り、自民党最高顧問となる。[[1994年]]（平成6年）、[[死刑廃止を推進する議員連盟]]の初代会長に就任する。[[1996年]]（平成8年）の第41回衆議院議員総選挙には「自分は旧三重2区の人々に支持されてきたのであり、次の選挙で（今までの支持者を半分に）分けることは出来ない」と小選挙区制になることを嫌って出馬せず、政界を引退。甥の[[田村憲久]]が地盤を継承した。連続当選14回（中選挙区制でのトップ当選連続13回は三木武夫と並び最高記録）。[[2004年]]（平成16年）に[[松阪市]]の[[名誉市民]]に選ばれる。

== エピソード ==
*自由党と日本民主党が合併の打ち合わせを大野伴睦の命令で三木武吉などと交渉。自民党になる秘密会合を開く際は両党の党首が同じ料亭で会っているのがマスコミにバレないように前後に建つ別々の料亭に入ってもらい、両境の塀を「あとできちんと弁償するから」と自らノコギリで壊し、表で待つ新聞記者に分からないように秘密の通路を作った<ref>「政治家の正体」</ref>。
*政治家を引退する時、[[中曽根康弘]]に「いつまでも年寄りがのさばっているのは良くない。俺と一緒に引退して、ここらで若い者に道を譲ろう」と呼びかけたら「嫌だ。俺は辞めん」と言われた。
*三重県鳥羽市神島では田村への感謝から島民がお金を出し合って田村の銅像を島に建てた。
*文化人として教養も豊かで、引退後は趣味として俳句を嗜むようになったが[[ホトトギス (雑誌)]]などに掲載されるほどの腕前である。

== 選挙歴 ==
{|class = "wikitable"
|-
!当落!!選挙!!施行日!!選挙区!!政党!!得票数!!得票率!!<small>得票順位<br />/候補者数</small>!!比例区!!<small>比例順位<br />/候補者数</small>
|-
|落||[[第26回衆議院議員総選挙]]||1953年4月19日||[[三重県第2区 (中選挙区)|三重県第2区]]||[[無所属]]||style="text-align: right;"|'''22,630'''||style="text-align: right;"|'''8.6'''||style="text-align: right;"|'''7'''/9|| - || -
|-
|当||[[第27回衆議院議員総選挙]]||1955年2月27日||三重県第2区||[[自由党 (日本 1950-1955)|自由党]]||style="text-align: right;"|'''36,818'''||style="text-align: right;"|'''13.3'''||style="text-align: right;"|'''3'''/10|| - || -
|-
|当||[[第28回衆議院議員総選挙]]||1958年5月22日||三重県第2区||[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]||style="text-align: right;"|'''65,758'''||style="text-align: right;"|'''22.6'''||style="text-align: right;"|'''1'''/10|| - || -
|-
|当||[[第29回衆議院議員総選挙]]||1960年11月20日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''87,461'''||style="text-align: right;"|'''32.1'''||style="text-align: right;"|'''1'''/7|| - || -
|-
|当||[[第30回衆議院議員総選挙]]||1963年11月21日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''75,340'''||style="text-align: right;"|'''25.6'''||style="text-align: right;"|'''1'''/9|| - || -
|-
|当||[[第31回衆議院議員総選挙]]||1967年1月29日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''75,308'''||style="text-align: right;"|'''24.5'''||style="text-align: right;"|'''1'''/9|| - || -
|-
|当||[[第32回衆議院議員総選挙]]||1969年12月27日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''83,953'''||style="text-align: right;"|'''26.6'''||style="text-align: right;"|'''1'''/6|| - || -
|-
|当||[[第33回衆議院議員総選挙]]||1972年12月10日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''112,343'''||style="text-align: right;"|'''37.6'''||style="text-align: right;"|'''1'''/5|| - || -
|-
|当||[[第34回衆議院議員総選挙]]||1976年12月5日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''91,022'''||style="text-align: right;"|'''30.0'''||style="text-align: right;"|'''1'''/5|| - || -
|-
|当||[[第35回衆議院議員総選挙]]||1979年10月7日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''105,850'''||style="text-align: right;"|'''34.7'''||style="text-align: right;"|'''１'''/5|| - || -
|-
|当||[[第36回衆議院議員総選挙]]||1980年6月22日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''102,876'''||style="text-align: right;"|'''32.2'''||style="text-align: right;"|'''1'''/5|| - || -
|-
|当||[[第37回衆議院議員総選挙]]||1983年12月18日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''79,584'''||style="text-align: right;"|'''25.2'''||style="text-align: right;"|'''1'''/7|| - || -
|-
|当||[[第38回衆議院議員総選挙]]||1986年7月6日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''104,966'''||style="text-align: right;"|'''32.6'''||style="text-align: right;"|'''1'''/5|| - || -
|-
|当||[[第39回衆議院議員総選挙]]||1990年2月18日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''81,446'''||style="text-align: right;"|'''23.8'''||style="text-align: right;"|'''1'''/6|| - || -
|-
|当||[[第40回衆議院議員総選挙]]||1993年7月18日||三重県第2区||自由民主党||style="text-align: right;"|'''91,200'''||style="text-align: right;"|'''27.7'''||style="text-align: right;"|'''1'''/5|| - || -
|-
!colspan="11"|当選回数14回 （衆議院議員14）
|}

== 栄典 ==
* [[1989年]][[5月8日]]:[[イタリア共和国功労勲章]]カヴァリエーレ・ディ・グラン・クローチェ
* [[1994年]][[11月3日]]:[[勲一等旭日桐花大綬章]]

== 著書 ==
* 『政治家の正体』　[[講談社]]、1994年6月

== 関連人物 ==
* [[田村憲久]]：自民党衆議院議員で甥。厚生労働大臣。
* [[梅川文男]]：元の家庭教師をしていた。同じ中学の先輩にあたる。1957年に第6代松阪市長となる。
* [[盛山正仁]]：自民党衆議院議員で娘婿。元法務大臣政務官。

== 脚注 ==
{{Reflist}}

{{start box}}
{{s-par}}
{{succession box
| title  = {{Flagicon|日本}} [[衆議院議長]]
| before = [[原健三郎]]
| years  = 第66代：1989年 - 1990年 
| after  = [[櫻内義雄]]
}}
{{succession box
| title  = {{Flagicon|日本}} [[予算委員会|衆議院予算委員長]]
| before = [[竹下登]]
| years  = 1979年 - 1980年
| after  = [[小山長規]]
}}
{{succession box
| title  = {{Flagicon|日本}} 衆議院大蔵委員長
| before = [[内田常雄]]
| years  = 1968年
| after  = [[田中正巳]]
}}
{{succession box
| title  = {{Flagicon|日本}} 衆議院建設委員長
| before = [[森山欽司]]
| years  = 1966年
| after  = [[森下國雄]]
}}
{{s-ppo}}
{{succession box
| title = [[自由民主党国会対策委員長]]
| before = [[田沢吉郎]]
| years = 第26代：1981年 - 1982年
| after = [[小此木彦三郎]]
}}
{{s-off}}
{{succession box
| title = {{Flagicon|JPN}} [[経済産業大臣|通商産業大臣]]
| before = [[渡辺美智雄]]
| years = 第48・49代：1986年 - 1988年 
| after = [[三塚博]]
}}
{{succession box
| title = {{Flagicon|JPN}} [[運輸大臣]]
| before = [[石田博英]]
| years = 第48代：1976年 - 1977年 
| after = [[福永健司]]
}}
{{succession box
| title = {{Flagicon|JPN}} [[労働省|労働大臣]]
| before = [[塚原俊郎]]
| years = 第33代：1972年 
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}}
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{{succession box
| title  = [[日本遺族会|三重県遺族会会長]]
| before = [[斎藤昇]]
| years  = 第6代：1972年 - 2000年
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}}
{{end box}}

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[[Category:衆議院議長]]
[[Category:日本の閣僚経験者]]
[[Category:自由民主党の衆議院議員]]
[[Category:三重県選出の衆議院議員]]
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