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'''生コマーシャル'''(生CM、生コマなどと呼ばれることもある)は、テレビ・ラジオ番組の[[スポンサー]][[企業]]の[[コマーシャルメッセージ]](コマーシャル)を生放送で行うもの(近年は'''[[インフォマーシャル]]'''と表現される場合もある)。 ==通常のコマーシャルとの違い== 決定的な違いは放送方法で、事前にビデオ収録されたコメントやコンピュータグラフィックなどを使っている場合であっても、生放送中の[[スタジオ]][[副調整室]]から再生している(サブ出しと呼ばれる)場合は生コマーシャルと位置づけられる。 対して通常のコマーシャルは[[テレビジョン放送局|テレビ放送局]]内のビデオサーバから再生送出されている。この為、生コマーシャルは[[ビデオ信号記録装置|ビデオデッキ]]等の[[CMスキップ]]機能でもコマーシャルとは認識されない。また生コマーシャル放送中でも、画面右上の局ロゴ(デジタル放送)および「アナログ」(アナログ放送)の[[ウォーターマーク]]とアナログ放送終了に関する告知テロップはそのまま表示されている。 特徴としては、通常のコマーシャルは15秒や30秒の商品イメージを繰り返し放送し、会社名や商品名などの認知度を上げるメッセージを幅広い層へ発信する事が多い。 生コマーシャルは、番組本編の時間別視聴者層を把握しやすく、60秒から120秒ほど掛けて季節や時事に絡めた紹介で商品の特徴コンセプト等を購買層にダイレクトに伝える方法を取る事が多い。 何度も繰り返し放送されるコマーシャルと違い一度しか放送されないので、時間内で全ての情報を認識させるには、[[台本]]は勿論[[フリップボード]]や[[スーパーインポーズ (映像編集)|テロップ]]等の文字情報の製作にも専門の知識と経験が必要。 全盛期に比べ生コマーシャルの数が減り、生コマーシャル用の台本を手がける事が出来る[[コピーライター]]も数えるほどしか残って居ないため、最近では極稀に一回見ただけでは趣旨の伝わってこない生コマーシャルも存在する。 それとは逆に[[小林製薬]]の通常CMは、30秒の枠内で商品の特徴コンセプトを説明する生CMに近い形式を取って制作されている。数少ない例外である。 ==テレビ生コマーシャルの歴史== テレビ放送開始当初は、主として1社提供番組が多かったことから、番組の本編の合間にCM専属のタレント、あるいはその番組に出演している俳優・タレントを起用して、スポンサー企業の商品について実演を交えて判りやすく紹介していた。中でも家電製品の企業は生コマーシャルを多く放送していた。有名なところでは[[泉大助]]が専属だった松下電器産業(現・[[パナソニック]])、元日本教育テレビ(現・[[テレビ朝日]])[[アナウンサー]]の[[押阪忍]]が専属だった東京芝浦電気(現・[[東芝]])、元[[日本放送協会|NHK]]アナウンサーの[[高橋圭三]]が専属だった[[日立製作所]]などが挙げられる。変わったケースとしては[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]の「[[日本プロレス中継]]」で試合間のインターバルでリング上を掃除する際に[[三菱電機]]の掃除機を使用して実況アナウンサーが宣伝していたのがあった。また、[[ABCテレビ|朝日放送]]制作[[Japan News Network|TBS系列]]「[[てなもんや三度笠]]」は公開収録の[[撮って出し]]で展開されていたため、[[藤田まこと]]演じる「あんかけの時次郎」による[[前田製菓]]の製品とかけた台詞「あたり前田のクラッカー」もある意味生コマーシャルと言える。[[小川宏ショー]]や[[3時のあなた]]など、番組の本編も[[生放送]]が多かった為、CMの放送時間も番組の進み具合で短くなったりすることがあった。 その後ビデオテープの普及も進んだことから生コマーシャルの体裁をそのまま生かした「ビデオコマーシャル」といわれる宣伝方式と併用するようになり、生放送のコマーシャルは主として主婦向けの[[ワイドショー]]などで行われる程度となっていった。 しかし、現在はワイドショーのほかに、テレビの深夜枠([[11PM]]の[[サントリー]]や[[トヨタ自動車]])などで実験的に生コマーシャルを実施したことがある。また、[[テレビ北海道]]のバスケットボール中継の様に協賛スポンサーがコートサイドで生コマーシャルを実施しているケースも存在する。さらに2005年の[[A3チャンピオンズカップ]]の中継内では、[[日産自動車]]のコマーシャルCGを試合のハーフタイム中だったピッチ上のセンターサークル上に合成したCMを放送した(同様に2005年フィギュアスケート全日本選手権でも放送された。)。2006年~2008年に行われた[[東京国際女子マラソン]]([[テレビ朝日]]系列で放映)でも、マラソンの実況画面を流しながら下1/4程度の領域に[[NTTドコモ]]のCMが流されたりしている。 なお、生コマーシャルを行う場合には、「これは(~の)CMです」という表示をするなど、コマーシャルだとわかるような処置をしなければならないことになっている。 <!-- ●要更新● -->2014年3月現在、平日毎朝に[[いっぷく!]](TBS)番組内8時台に[[ライオン (企業)|ライオン]]の生CMの他、[[情報プレゼンター とくダネ!]](いずれもフジテレビ)の[[花王]]生CMや、[[情報満載ライブショー モーニングバード!]](テレビ朝日)番組内9時台に[[リーブ21]]、[[小林製薬]]の生CMが放送されている。因みに何故か在京[[キー局]]での生コマーシャルのセットは全て[[日芸 (美術)|日芸]]という[[美術 (職業)|美術]]が製作している。 :なおライオンの生CMについては、かつては前述の『3時のあなた』など、フジテレビ系の午後の生ワイド番組枠の中でもオンエアしていた(『[[3時ヨこい!]]』終了まで。それと同時に、ライオンはこの枠のスポンサーを降板した) また、[[アッコにおまかせ!]](TBS)では2014年5月4日放送より[[KDDI]]の生CM「auにおまかせ!」を放送開始した。 サッカーや[[全国高等学校野球選手権大会中継|高校野球]]の中継ではこの他にも特殊な放送形態でコマーシャルをする場合がある([[コマーシャルメッセージ#特殊なCM]]参照)。 <references /> ==ラジオでの生コマーシャル== 現在の生コマーシャルの主流はラジオである。 当該番組のパーソナリティがトークなどでリスナーに商品を宣伝する、というのが主な形式。宣伝される商品は主に[[保険]]関係が多いが、他にも飲料品、食料品、生活雑貨など、分野は多岐に渡る。 関東圏で有名なものは[[TBSラジオ&コミュニケーションズ|TBSラジオ]]「[[永六輔の誰かとどこかで]]」の[[桃屋]]の商品のCMが有名で、40年以上にわたり放送されている(ただし番組自体は生放送ではない)。また、関西圏では[[毎日放送|MBSラジオ]]「[[ありがとう浜村淳です]]」の生コマーシャルが有名。他、全国版では「[[歌のない歌謡曲]]」内で、[[パナソニック]]製品の生コマーシャルが行われる。 <!-- ラジオの生コマーシャルが特にクローズアップされたのは[[2003年]]ごろからで、パーソナリティが話すことによって親近感が持てること、時間帯ごとのラジオの聴取者層を生かしやすいこと、などに着目されたと思われる{{要出典|date=2008年5月}}。 --> == 関連項目 == * [[土曜ショー]] == 外部関連記事 == * [http://web.archive.org/web/20081212024825/http://www002.upp.so-net.ne.jp/TVCM_archeology/essay/namacm.html 生コマーシャルの話](テレビCM史研究拠点) - 閉鎖。(2008年12月12日時点の[[インターネット・アーカイブ|アーカイブ]]) * [http://www.geocities.co.jp/SweetHome/8404/sono14.htm ポチは見た!~マスコミの嘘と裏~#ラジオのカリスマDJにだまされるな!](ラジオの生コマーシャルへの批判が綴られている) {{デフォルトソート:なまこまあしやる}} [[Category:CM]] [[en:Infomercial]]
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